薬局アネモネの思惑｜リアクション

薬局アネモネの思惑

　薬局アネモネは一日の営業を終了した。店内ではイヴが上機嫌で柘榴と話をしていた。
「柘榴、今日は血沸き肉躍る戦いがいっぱい見られて楽しかったよ。林檎も溌剌としてたし♪」
「試合は見れなかったが、地下施設の利用客が多くて俺も嬉しいぜ。それに売り上げも上々だ」
「ねぇ、滾ってきちゃったから、久しぶりにリングで愛し合いましょ♪」
「イヴもか？　実は俺もだぜ！　リングで血みどろの愛に塗れようぜ！」
　二人は嬉々として地下に降りていった。
　店に残された林檎は複雑な表情を浮かべた。
「……売り上げ、良かったのか。俺が頼んだ五十人前のお好み焼き……赤字にはならないよな？」

　――文貴の買い占めの効果で、ほんの少しの赤字で済んだ。

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あとがき

担当マスター：黒羽カラス
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薬局アネモネは順調に売り上げを伸ばしていたのですが、最後に控えていた食欲魔人にやられました。
棚の一角を買い占める剛毅な人のおかげで、ほんの少しの赤字で済んだのが幸いです。
ある方向から見れば、地下施設を守ったことになるかもしれません。

今後、地下施設の一般開放はあるのでしょうか。これ以上の発展を望めるのでしょうか。
気になった時には「薬局アネモネ」を訪ねてみてください。
乱暴な言葉遣いで店主が優しく対応してくれることでしょう。

一家の豊かな食事風景を頭に浮かべつつ、筆をおくことにします。

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