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薬局アネモネの思惑
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おもむろに文貴は立ち上がった。隣の竜平もそれに倣う。後ろに立位で控えていた百合子が頭を下げた。
「文貴様、いってらっしゃいませ」
「眼鏡を預けるぜ」
百合子は両手で恭しく受け取った。
文貴が先頭を歩いた。それに竜平が付き従う。ただ、それだけのことで観客に静かなざわめきが起こった。
二人はリングに上がった。
文貴はイヴの全身を隈なく見た。その上で胸に視線を据えて下卑た笑いを浮かべる。
「いいもの、持ってるねえ。抱き心地も最高なのか?」
「時と場所を間違えるトー、柘榴に斬られちゃうゾ♪」
イヴは人差し指を左右に動かしてウインクした。
「そりゃ、おっかねえな。当面はこっちに集中するか」
文貴は松崎と相対した。左右の五指を順番に鳴らす。
「てめえとやりあうなんざ、何年ぶりだ? ガキの頃は軽くいなされたもんだが」
「さて、年を取ると忘れっぽくていけやせん。確か組長が四代目を襲名する前だったと思いますぜ。立派になられたもんです」
「立派かどうかは、今から証明してやるぜ。ラウンドガールの嬢ちゃん、今回は遠慮してくれ。その身体は、なにかと気が散るんでな」
絵梨菜は少し頬を膨らませて静々とリングから降りていった。
「始めるか」
「文貴さん、ふぁいとー」
景貴がのんびりとした声援を送った。文貴は片手を高々と上げて答えた。
準備を終えた文貴が跳び出した。フェイントのような小細工はない。正面から殴り掛かった。
「おら、どうしたよ。てめえの力はそんなもんか」
文貴は松崎のボディーを攻め立てる。レバーブローにボディーアッパー。粗雑に見えて幾つかは急所を捉えている。相手の意識を下に引き付けた頃合いに文貴は垂直に近いアッパーを顎に打ち込んだ。
竜平は一歩、後退した。表情は和らいでいる。我が子の成長に喜ぶような表情であった。
文貴の目が血走った。
「リングの上で主従関係はねえ。全力で掛かって来いよ。てめえは生半可な力で組長の名前を貶めるつもりか」
「滅相もねえです。あっしの力なんて微々たるもんでさ。組長を相手に手加減なんてできやせんぜ」
竜平の真摯な声に文貴は声音を落とした。
「……親父と喧嘩して家を飛び出す度に、松崎が迎えにきてくれたっけ。組長に就任して丸くなったが、それも松崎の助けがあったからだ」
「組長が組長になろうとしたからですぜ。あっしはほんの少し、その手伝いをしたまででさ」
「てめえの真意は拳で聞いてやるぜ」
文貴の猛攻が始まった。繰り出す拳の全てがフィニッシュブローで相手を打ち抜く。ガードを固めた上からも全力の拳を浴びせた。
「おらおら、その程度かよ。親父がサンドバッグに終始しちゃ、てめえの娘が幻滅するぜ」
「……組長もお人が悪いですな。あっしはその話にどうにも弱くていけねえ」
文貴の手が止まった。竜平の態度は変わっていない。ただ、その目の底に抜き身の刀のような光を見た。
竜平は踵を返した。コーナーポストに脱いだ背広を引っ掛けて戻ってきた。
「あっしは娘に父親を名乗るつもりはないですぜ」
竜平は拳を上げて構える。シャツの右袖から入れ墨の一端が覗いた。
「こんな筋もんの父親がいるなんて世間に知られちゃ、娘に迷惑が掛かるってもんですぜ」
「てめえは臆病なだけだ。自分の娘から逃げる玉無し野郎だぜ」
観客を扇動するかのように文貴は腕を大きく回した。張り詰めた空気が一気に解放され、異常な興奮が観客を巻き込む。
鋭二はテーブルに片足を乗せて前のめりでビデオカメラを回し続けた。
竜平が初めて前に出た。瞬きをしない双眸で文貴を睨み据える。
「……覚悟はいいですかね?」
「抜かせ。返り討ちにしてやるぜ」
振りの大きなストレートを竜平は額で受けて横に流し、鳩尾に重い一発を捻じ込んだ。文貴の目が見開き、口から息を吐いた。下がりつつある顎を右の拳が撥ね上げた。
ヘッドギアが吹き飛んだ。しかし、文貴の意識は飛んでいない。目の焦点が合わない中、必死の瞬きを繰り返す。
「文貴さん、がんばれ!」
温厚な顔に似合わず、景貴は声を飛ばした。
文貴は口の端で笑って見せた。手を上げる余裕はない。両膝は徐々に折れ曲がり、マットに付きそうな状況であった。
「その男気、さすがは組長ですぜ」
竜平は自ら片膝を付いて頭を垂れた。文貴は肩に手を置いて辛うじて身体を支える。
「まだ勝てねえのかよ。頭にくるぜ」
脱いだグローブをマットに叩き付けた。恐れ入りやす、と少し嬉しそうな声で竜平は言った。
「これ、差し入れですが、よろしかったらどうぞ」
リング下から景貴が二本のドリンク剤を差し出した。
「すまねえな」
顎を摩りながら文貴が受け取った。ほらよ、と竜平に一本を手渡した。
「ありがたく頂戴いたしやす。よろしければ、お名前を教えて貰えやせんか」
「
荒井 景貴
と言います。寝子高の近くで洋菓子店『Raton』というお店を開いています。よかったら、ってお店の宣伝よりも、試合の感想でした。お二人の凄まじい気迫で肌がビリビリしました」
「結果は俺の負けだがな」
文貴はドリンク剤を一気に飲み干した。数滴を舌で受け止める。
「全然、飲み足りねえ。上の薬局でドリンクと精力剤を一棚買い占めるか」
「組長、この後は女ですかい? 程々にした方がよろしいですぜ」
「俺の下事情に口出す前に、五十路のてめえが後妻を娶ることを考えろ」
「あっしのような老いぼれは、組長のお嬢さんの成長を楽しむくらいが丁度いいんでさあ」
文貴は過敏に反応した。目を怒らせて竜平に指を突き付ける。
「娘は俺のものだ!」
少しの笑いを交えて和やかな幕引きとなった。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
黒羽カラス
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
スポーツ
バトル
定員
30人
参加キャラクター数
24人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2013年08月24日
参加申し込みの期限
2013年08月31日 11時00分
アクション投稿の期限
2013年08月31日 11時00分
参加キャラクター一覧
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