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ロンリー*ドーリー*グローリー
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予鈴がもうすぐ鳴るだろう頃。
忘れ物をした
小山内 海
がカフェテリアの扉を開けた。
最初に小山内の目に入ったのは倒れている少女。
薄手の長袖のパジャマらしきものを着て身動き一つしない少女。
(な、なんで!?)
そして気がつく。クマのぬいぐるみの存在に。
小山内は声が出るならば叫んでいたかもしれない。
動揺のあまり、手に持っていたスケッチブックを落としそうになるのをすんでのところで堪えた。
(あの子、大丈夫なのかな)
遠目から見ても、顔色のよくない少女。小山内は近づこうと恐る恐るカフェの中に入る。
そうしてようやく気がつく。そこには少女以外にも人が居るということに。
(月ちゃんもいる)
朝の日差しの中に溶け込むように色素が薄い友人を見つけ、非日常の空気をより濃く感じ取った。
再び小山内はクマに見入る。
(ろっこん? クマさんもしかしてこの子を守ってるの?)
クマはまるでなにかから守るのだと言わんように少女を抱え込んでいる。
小山内はいつも通りスケッチブックを取り出し、慣れた手つきで文字を書く。
『だいじょうぶ、キガイをくわえないよ。そこ、とおしてもらえないかな?』
笑顔も添える。
スケッチブックを見るまでもなく、クマは体を揺らしながら、首を縦に振る。
どうにか気持ちが通じたことを悟った小山内はカフェの奥に忘れ物を取りに行く。
クマの横を過ぎようとしたとき、なにかに気がついたようにクマに向き直る。
そして、文字を書いたものとは別の、普段絵を描く際に使用する方のスケッチブックとペンを差し出した。
クマが首をかしげるので、労をいとわず再び書く。
『よかったらこれつかう?』
クマは軽く会釈をして、それらを受け取った。
また体を揺すっている。小山内はこれが彼の喜びの表現なのかもしれないと思った。
クマは両手を器用に使い、なんとかペンからキャップを外すことには成功した。
が、ペンを握ろうにも、彼の手では握れそうもない。
両手で押さえつけて書こうとするが、『へのへのもへじ』にも及ばない。
「文字も、書けないらしい」
桜 月
は落胆する。
『はい』『いいえ』の限界も見え、五十音の限界も見えた。
その次の可能性として現れた文字を書く、というものに少なからず期待を寄せていたのだ。
『出来る範囲で、質問しよーよ』
テディこと最上が場を明るくするために発言する。
クマもゆさゆさと揺れながら、自分は前向きだよ、とアピールする。
『じゃあ、その女の子について、聞いてもいい?』
テディの質問にクマは元気よくうなづいた。
テディ・最上とクマを囲むように、逆巻、桜、篠崎が近づく。
忘れ物を急いで回収し、小山内もその輪の中に入り、少女の安否を確かめようと更に内側に。
(詳しい人に任せた方がいいのだろうけど)
迷いながらも少女に少しだけ触れてみる。
そのとき、クマの腕に抱かれた少女が小さく身じろぎをした。
皆が息を呑む。
少女は目を覚まさなかった。
ほっと息を吐く。
小山内も息を吐こうとして――止める。
(これは……ひどい)
パジャマの袖から覗く痣。
小山内がよくよく見ると、少女の両腕には細かい針のあとがいくつもあり、それが鬱血しているようだった。
小山内は少女の袖を伸ばす。
青く、黄色く、赤く、黒く。
光景が頭から離れない。
少女の腕自体は真っ白のため、余計に鮮明だった。
小山内がカフェに入ったそのすぐあとにカフェ前をうろつくひとりの男があった。
ギリギリに登校しておきながら、今日のメニューを確認せずに置けなかったらしい。
その男の名は、
握 利平
。
由緒正しき、海の男である。
そんな正しき男はグッと歯を食いしばり、溢れ出そうになる涙をのむ。
昼などまだまだ遠いというのに、腹の虫まで鳴っている。
うう、うう。
漏れ出そうになる嗚咽。
その心の内はただひとつ。
(あさってバイト代入ったら、絶対カツカレー食ってやる!)
握の今日の昼の献立は、おにぎり。
中身は、塩と米という最高のコラボレーションだ。
「くぅ、カレーの匂いで、おにぎりか」
まだ遠い、まだまだ遠い昼の己を思い浮かべ、ずずと鼻水をすする。
(我ながらみじめだ)
声に出せば、涙を堪えきれないのだろう。
喉まで出かかったそれを必死に押し込んだ。
そんな男の葛藤をぶち壊すかのように
宮祀 智瑜
がカフェを目指して駆けてくる。
「廊下は走ったらダメだぞ」
茶化すつもりで、糞真面目に宮祀を注意する。
すると宮祀は本気で真面目に返事をする。
「ご、ごめんなさい」
「あ、いえいえ、こちらこそお急ぎのところ失礼しました」
丁寧にお辞儀をしてくる宮祀に握はつられて頭を下げる。
(あ、胸でかいなー)
と思ったのは彼の心の中だけの秘密。
宮祀は頭を下げてから、目的を思い出したかのようにパッと顔を上げる。
「あ、あの、それどころじゃないんです」
慌てふためく彼女を面白がるように握は聞き返す。
「それどころじゃないっていうと、これか?」
宮祀は顔を真っ赤にして、首をブンブン横に振ると、大きく深呼吸をして、握を見上げる。
「外から、学食の中で、クマのぬいぐるみが動いているのが見えまして……」
話しながら、外で見たときの興奮を思い出したのだろう。
宮祀は握にぐいと近づいて力説する。
「それを近くで確認しようと思ってここに来たんです」
「ふーん」
面白そうだなと思いながらもそっけない態度の握。
自分のテンションで不快にさせてしまったのだろうかと宮祀がまた頭を下げた。
「うし、じゃあ入ろうか」
宮祀の反応を待たず、握は扉に手をかける。
宮祀はあたふたとしながら、その向こうの光景を思い浮かべ、唾を飲んだ。
最初は逆巻や桜の背に隠れて、状況がよくわからなかった。
(あれがクマ?)
握は角度を変えて、クマの存在に気がつく。
(おっ、動いてやがる)
心が浮き足立つのがわかった。
しかし、その気持ちも急速にしぼんでいく。
(ダメだな、俺。本物やら、毛皮被って暮らしてるヤツ見てるから、全然驚けねえ)
握は自分の周りの奇特な人間を恨みながら、興味深げにクマを見つめた。
(動いてるけど着ぐるみじゃなくぬいぐるみみたいですね)
ドキドキと主張する胸に手を置き、宮祀は必死に間からクマの様子を伺う。
その膝の上の少女を確認すると、高揚した気持ちが、すぅーっと引いていくのがわかった。
(あの女の子は意識ないみたいですけど……)
今度は違った意味で心臓がうるさい。
宮祀は思わず耳をふさぐ。
(えっと、首か手首で心拍数を測らせて貰って確認しなくちゃ)
もしかして……。
そう思ってしまうほど、宮祀の目には少女が青白くうつった。
遠くでチャイムが鳴っている。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
つるこ。
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
推理・サスペンス
バトル
定員
30人
参加キャラクター数
30人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2013年08月31日
参加申し込みの期限
2013年09月07日 11時00分
アクション投稿の期限
2013年09月07日 11時00分
参加キャラクター一覧
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