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時計が刻んだ先の話
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【夢の向こうへ】
後木 真央
と
八神 修
は公園のなかを歩いていた。
特にどこかへ行く用事があったわけではないのだが、たまたま遭遇したお猫様探索中の真央に修が付き合っている状態だった。
公園内で見かけた白い猫を追いかけていく真央の後ろ姿を、修は微笑ましく見守っていた。
「カツブシどうぞなのだ、おネコさま♪」
逃げる素振りを一切見せない白猫に真央は常備してる鰹節を差し出す。
白猫ははにゃあ、と鳴いて真央に近づいてきた。
「時計の首輪なのだ? 珍しいのだ」
フツウと違うものは面白い事への窓口。真央はそっと白猫を抱えると修のもとへ駆け寄った。修は動物に好かれる体質なのできっとこの不思議な時計猫様とも仲良くなれるだろう。
「修ちゃん、時計のお猫様なのだ」
「本当だ……なぜ時計が」
白い猫を撫でながら時計に手をかける。
真央の隣から修が、修の隣から真央が姿を消す。
そして眼前に広がるのは病院特有の白い壁と、消毒液の匂い。
廊下をひとりの女性が歩いてくる。腕に白衣を抱えてはいるが、医師や看護師と言うには少しラフすぎる、動き易そうな服装だった。
しまるところはしまり、出るところは控えめながらも主張したスタイルのいい女性だった。
とある1室の前を通りかかったところで誰かに呼び止められたようで、後ろを振り向く。そこには白衣を纏った男性医師の姿が。
男性の白衣には名札のプレートがつけられていた。そこに書かれた名前は「八神」。
「しゅ、八神先生、夜勤明けですか?」
「ああ、今から少し休憩しようかと」
「それならちょうどよかった。取れたての野菜があるからよかったらなの……どうかしら」
「ありがとう、いただくよ」
修を別室に案内し、椅子を勧める。窓が大きく開かれ、心地よい風がカーテンを揺らしている。
木製のテーブルの上に新鮮な夏野菜の乗った籠が置いてあった。
「患者さんたちに会いにきたの? しゅ、八神先生の患者さんは大体こっちにくるものね?」
「まぁ、そうだな。この間手術した患者さんの様子を見に。野菜が美味いって喜んでたよ」
「ここにきてトマトが食べれるようになったって言ってたわ。……本当かしら」
女性はくすくすと笑う。
「トマトを食べるときだけ顔が引きつってるの。無理はしなくていいですよって言ってるの……だけど」
「ああ、それは仕方ないな。こんな美人が薦めてくれる野菜じゃあね」
「お世辞が言えるようになったの、ね」
軽口を叩いた修に女性がたしなめるように言葉を返す。
修は籠の中にあったキュウリを一本、端を齧った。
「ずいぶんお疲れみたいね」
「ああ、深夜に搬送された患者が緊急手術でさ、当直の俺も呼ばれて」
「重症だったの?」
「結構。ただ手術は成功したし、今は眠ってるよ」
「よかった」
よほど心配していたのか、女性はほっと胸をなで下ろした。
湯呑に程よい温かさのお茶を入れ、修の前に置く。修は小さく礼を言ってその湯呑を受けとった。
「ぜひその患者さんのリハビリ担当になってほしいんだ、後木先生」
「あら、私でいいの?」
女性、真央は笑顔を見せる。修はもちろん、と頷いた。
「総合病院でアグリセラピーとアニマルセラピーもさせてもらえる病院ってなかなかないの……よね。私にできることなら協力するわ」
「ああ、頼むよ」
真央も籠の中からトマトを取り出し、豪快に食らいつく。
「後木先生は昔、理学療法士で農民になりたいと言ってたな」
「そうね、そう言ってた気がするわ」
「夢、叶ったな」
次の野菜はどれにしようかと選ぶ修を見ながら真央は小さく頷く。
「本当、個人病院さまさまだわ。修ちゃんのおかげで乗馬に親しむ機会があったから、今度は動物取扱責任者もとってこいって話が出てるの……よね」
「修ちゃん、か。懐かしいな」
修の反応に真央はしまったという顔をする。
「ああ、もう! 普段から出さないように気を付けているのに!」
「いいじゃないか、俺といる時くらい素で良いのだ。それとも、恥ずかしいのだ?」
にやにやと悪戯っぽく笑う修の肩を叩きながら、真央は顔を赤く染めて抗議する。
「もう、からかわないでほしいのだ!」
「ごめん、でも素の真央の方が俺は嬉しいな」
修の笑顔に、真央は小さく唸った。
「でも、動物取扱責任者か……。うん、適性あると思う」
「本当なのだ!?」
真央は顔を輝かせる。自分の目指すものに適性があると言われて素直に嬉しそうだ。
修はそんな真央を微笑ましく眺めながら、もう一度うん、と頷いた。
「夢がひとつ叶ったな。次の夢は動物取扱責任者か?」
「そうなのだ。しなきゃいけない勉強があって、させて貰える環境があって、その結果がまた全部患者さんに還元されるのだ。
最高の職場なのだ! もっともっと勉強しなくちゃって思うのだ!」
真央は言葉遣いのことはすっかり忘れて、語る。
「もっとみんなに笑顔になってほしいから、何でも貪欲に手を出したいのだ! 修ちゃんは?」
「俺か?」
修はそうだな、と呟いて真央の目を見据える。
「いい機会だから真央には話そうか。実は、内々でドイツ行の話が出ている。おそらくは数年」
「数年……」
「この若さではなかなかないことだ。帰国したら外科部門の部長、かな」
「すごいのだ。すごいを通り越してちょっと怖いのだ」
「怖がられたっ!?」
ふたりは小さく笑いあう。
「実力だけじゃない、とは思うが、いいチャンスだからモノにしてやろうとおもう」
「修ちゃんはちゃんと実力も備わっているのだ。だから自信を持っていいのだ」
真央の言葉に修は今までと違った優しげな微笑みを見せた。
やがて景色が薄れ夏の日差しが照りつける公園に戻ってくる。
真央も修も呆然と前を向いたまま、何度か瞬きをする。そしてどちらともなく小さく吹きだした。
「修ちゃん、聞いて欲しいのだ。今真央ちゃん面白いもの見たのだ!」
「奇遇だな、俺もだ」
ふたりは近くのベンチに腰掛け、今見た未来について語り合った。同じ光景を見ていたふたり。そのふたりの夢の向こうは、どんな世界が待っているのだろう。
ふたりが座るベンチの裏を白猫が歩いて行く。公園内で白猫を見失っていた春貴の前に現れ、誘うようににゃあと鳴いた。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
時織椎
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
日常
定員
20人
参加キャラクター数
20人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2013年12月14日
参加申し込みの期限
2013年12月21日 11時00分
アクション投稿の期限
2013年12月21日 11時00分
参加キャラクター一覧
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