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時計が刻んだ先の話
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【時を紡ぐ】
太陽がまぶしい7月頭の昼下がり。
潦 春貴
は仁科時計店への道を歩いていた。
日が高くなる前に時計店を出て所要を終え、叔父である
仁科 宝良
に差し入れでもしようと冷たい缶コーヒーを携えて。
自分の分の飲み物も一緒にいれているコンビニのビニール袋の表面に水滴が滴っている。
7月に入ってすぐだというのに、寝子島は容赦なく気温を上昇させていた。
そんな環境に春貴は愚痴ひとつ言わず歩いて行く。
と、視界の端に白い影が横切り、春貴は視線をそちらへ向けた。
「あれは……?」
真白な猫が春貴の方を振り向いたまま小さくにゃあと鳴いた。その首には見覚えのある形の懐中時計。
「叔父上の作っていた……? なぜ猫が」
白猫は春貴の疑問などお構いなしにてくてくと歩いて行く。
春貴は手にしたビニール袋と白猫を何度か交互に見、少し考えた末に白猫の後をついて行った。
白猫は仁科時計店から遠ざかるように道を進んでいく。
春貴は来た道を戻りながら、白猫から懐中時計を取り返すにはどう動くべきか考えていた。
やみくもに近づいたところで逃げられるのがオチだろう。
猫は人の言葉を解すというし、時計を返すように声をかけてみるか……?
白猫は時々春貴を振り返りながら道を進んでいく。
白猫の背中ばかり見ていた春貴はそのそばに見知った人物が近づいていることに気付いていない。
「春貴くん? おいかけっこですか?」
「た、日月先生、いつの間に」
表情が表に出ていない
日月 透
の目を見つめ、春貴は一瞬乱れた呼吸を元に戻す。
透は春貴から見て叔父の先輩であり、度々時計店を訪れているため面識はある。
だがしかし、透の表情に大きな変化が訪れる瞬間を見たことはまだない。
「実はあの白猫が叔父上の時計を持って行ってしまったようで……ほら、あの首にかけている」
「あの猫ですか?」
白猫は春貴たちから数メートル離れた場所でふたりを見ながら尻尾を左右に揺らしている。
「叔父上の作る時計は大切な人との約束だと言っていたので、取り戻そうと」
春貴の言葉を受けながら透は白猫に近づいて行く。
白猫はその眼を透に向けたまま、意外にも逃げようとはしなかった。
「すみませんね、後輩の大切なものなので返してもらいますよ……?」
透に抱き上げられ小さくにゃあと鳴いた猫の首元で時計がかちりと音を立てて止まる。
そしてすぐさま時計の針が回りだし、そして0時を指してかちりと止まった。
「ここは……うちの病院……?」
透の眼前に広がったのは赤いレンガ造りの洋館。見慣れたその作りと、屋根の風見猫を順に目で追っていく。
「私はさっきまで春貴くんと一緒に道に……痛っ」
ずきりとこめかみが痛む。思わず眉間にしわを寄せ、痛みの波が引くのを待った。
「とりあえず、不可思議な状況にあるのはわかりました。これもろっこんの影響なんでしょうか……」
たちもり動物病院の扉をくぐり院内に足を踏み入れる。普段見ている光景と特に大きく変わったものは無い。
そのまま足を進め、診察室の前で足を止めた。
「おや……?」
普段自分が座っている椅子に、こちらに背を向けて1人の男が座っている。
近づくと、透に気付いたのか、座っていた男がくるりと透の方へ振り向いた。
互いに相手をまじまじと見つめる。
椅子に座った男は相変わらず無表情で、ただ今よりも幾分顔色がいい、紛う事なき透自身であった。
僅かながらその顔には年月を刻んだ面影があった。
首元のネクタイはしっかりと締められ、着ているシャツもきちんとアイロンがあてられている。
そして、
「結婚、したんですか」
左手の薬指に、銀色に光る細身の指輪が。
決して派手な指輪ではないがそれでも、それがどういう意味を持つのかは容易に想像できた。
椅子に座ったままの男は小さく笑うと、デスクに飾ってあった写真立てを指差した。
そこには、珍しく口元を綻ばせた自分と、黒髪を腰のあたりまで伸ばした女性。そして、女性の腕に抱かれた小さな子供が無邪気な笑顔をこちらに向けている。
透の視線はその写真の中で自分に寄り添う女性に向けられていた。
髪が伸び、今よりも女性らしい服に身を包み、全体の雰囲気は大人っぽくなっていたが、それでも見間違えるはずがなかった。
「神無さん……?」
遠くから自分を呼ぶ声がする。聞き覚えのある声が、自分の名前を呼ぶ。先生という敬称をつけないまま。正確には、薬指に指輪をはめた自分を、だが。
椅子から立ち上がり、透の横をすり抜けて診察室から出ていく。すれ違いざま、小さく肩を叩かれた。振り返った瞬間、ほんの少しだけ視界の端で黒髪が躍った。
「……んせい、日月先生」
気が付けば先ほどまでの光景は消え失せ、春貴が心配そうに透の顔をのぞきこんでいた。
しかし透はその心配をよそに、ただただ高まる心拍数を感じていた。
写真の中で自分に寄り添っていた女性。カフェで出会い、親しくさせてもらっている
望月 神無
。
共に寝子島マリンパラダイスに出向くなど、何かと接点のある女性ではあるのだが。
透の顔が赤くなり、思わず口元を抑え目を伏せる。そして小さくつぶやいた。
「……不意打ちすぎます」
珍しく照れた表情の透に呆気にとられていた春貴を誘うように白猫がにゃあと鳴く。
春貴は初めてみる様子の透の姿にいったい何があったのかと首を傾げていたが、白猫が歩き出したのを見て再び歩きはじめた。
「動物は人の言葉がわかるというし、次は声をかけてみようか……それにしても日月先生はどうしたんだ」
呟きながら白猫の後を追う。
白猫は離れすぎない程度の距離を保ちつつ、時々立ち止まっては春貴の方を振り返り、そしてまた歩いて行く。
春貴も急いで捕まえようとはせず、ただその背を追って行った。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
時織椎
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
日常
定員
20人
参加キャラクター数
20人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2013年12月14日
参加申し込みの期限
2013年12月21日 11時00分
アクション投稿の期限
2013年12月21日 11時00分
参加キャラクター一覧
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