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ふしぎ超特急『七ッ星』、しゅっぱつしんこー!
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★天の揺籃
水飴を想起した。無の空間へ、職人が溶かしたガーネットとトルマリンに甘味料を加え成形していく。出来上がった球細工の内側がこの空だ。
つまりは、そんな色をしていた。
ミラ
に促され、
夢宮 瑠奈
はコンパートメントの窓を覗く。
「どこまでも続く……」
ポップカルチャーの精粋が生み出した歌詞の一端か、あるいは自作の構想だろうか。舌を滑るのはとりとめのない叙情句だった。
落ちてきそうな青の深層を仰ぐ。天の中に地があった。海中をたゆたうがごとく、大地が空を泳ぐのだ。
つまりは、そんな世界なのだった。
遥けき虚空を、奇岩が流れゆく。奇岩は地に根を下ろすかのように安定し、ふしぎ超特急『七ッ星』の降着にも身を揺することはなかった。
汽笛が時を告げる。
駅、と思しき幾何学模様へ靴底を這わせる。平坦で半ば砕けた岩盤に刻まれたそれは、文明の名残か。
綾辻 綾花
の、白い駅を走る模様に何らかの意図を見い出そうという試みは、思索の末の諦めへと帰着した。
「静か……ですね。珪先生」
「うん。もう、去ってしまったのかな」
寂寥が胸を突くが、それでも明るむ空に反照する
早川 珪
の眉目秀麗を傍らに眺めているのは、綾花を昂揚させるに足りた。
しばし図書室を埋める物語のいくつかなど引用し合い、この情景を巧みに表現する戯れへ没頭した。
「動物の楽園ってわけか、ここァ」
「見たことない鳥ですねー。ヘンなの!」
如月 庚
と
屋敷野 梢
もまた、この眺望を考察する。
奇岩に意思の片鱗を刻み込んだ何者かは、去ったのか。滅んだのか。いずれにせよ彼らに代わり天空の世界を席巻するのは、今や奇岩を拠り所とする多様な生き物たちだ。
レールを浸す水辺に、狐と兎の交雑のような小動物が佇んでいる。忙しなく周囲へ瞳を巡らせ、二人へ目を留めると、形容しがたく歌謡めいた声で彼らを呼んだ。
奇岩の縁を覗く。垂直の岩壁に煌めく鉱石の基部と編み込んだ草花のカーテンを見つけ、
鈴木 弥次郎
は息を呑む。
「すげえ、子どもだ!」
鳥の巣かと思いきや、先のキツネウサギの住居であるらしい。カーテンの裏にちらと産毛も揃わない子の姿が垣間見えた。険しい住宅事情は天敵を避ける算段か、はたまた今は失われた太古の生存競争の名残か。
巣に間近な岩壁からはちろちろと雫が染み出していて、雨後の葉からこぼれるように滴り、巣の脇をかすめ大地なき空へと落ちていく。小動物の子はまだおぼつかない振る舞いで身を乗り出し、小さな舌で雫をすくった。弥次郎は心臓を掴まれるような思いを胸に覚えたが、幼子とはいえ自然の只中に垣間見るその強かさには、丹田へ沸き立つ昂りを覚えた。
乗務員らの息休めも兼ね、列車はしばしこの地へ留まるようだ。
香しい馨香を孕む風が、ゆるく肌を愛撫した。
人は静寂に何を思うだろう。きっと大様にして、とりとめのない物思いだ。
綾花は珪とともに朽ちかけの線路へ沿って歩く。奇岩の縁がレールの途切れとなったが、我らが超特急は重力の有無も問わない豪胆さであるし、心配には至らない。
「同じような島が、いくつも浮いているんだね」
珪の目線を追えば確かに、奇岩は絶妙な間を保ちながらに空中へ点在している。いずれにも鳥たちが舞い、来訪者にとってはとかく前衛的なフォルムを擁する動植物が暮らし、岩の上層から横合いから、幾筋もの滝が豪快な飛沫の迸りを誇示している。
「私たちの世界とは、違った道を進んできたんですね……」
視界を形作る全てが目のくらむほど遠大な時流を物語り、綾花は憂愁にも似た息を漏らした。
奇岩に寝そべる文明の面影に思いを馳せてか、梢と庚は幾何学模様の滑らかな盤や柱に掌をなぞらせる。
「理由はいろいろと考えられますけど……決めつけるのもナンセンスですかねー」
「確かめようもねえしな」
諍い。病。天体的な事故。いくらでも想像逞しく巡らせることはできたが、それを突き詰めるのは止すことにした。
「分からんことを思い煩っても仕方ねえ。楽しめばいいさ」
「ドライですねー。でも賛成でーす」
ほど近い芝草の上では、瑠奈と弥次郎がキツネウサギの群れに囲まれていた。好奇心旺盛な質らしく、無警戒もいいところで、二人の膝の上を遠慮もなくソファ代わりにしている。
「うわぁ、かわいい!」
「けど、ヘンなやつらだなあ。俺動物好きなんだけど、こんなの見たことねえや」
獣医を務める父譲りか、言葉通りに動物を愛してやまない弥次郎は、ペット用の玩具を常から持ち歩いていたりする。その一つを取り出し見上げたつぶらな瞳へかざしてみれば、たちまち星屑のごとくに輝き始める。
「そーら、そら。そら! 楽しいか?」
「ふふ、夢中だね。動物の子どもの可愛らしさは、ここも寝子島も変わんないね」
「ほんとだなー。うおっ?」
弥次郎も瑠奈も、まばたきする間に温い毛皮で包まれてしまった。
しなやかな芝草へ背を預け、身を以て仮初の寝床を提供してやるのは悪い経験ではない。
風は蒼く、ほのかに濡れていた。
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担当ゲームマスター
阿瀬春
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墨谷幽
巴めろ
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グリーンシナリオ(0)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
オールジャンル
定員
1000人
参加キャラクター数
57人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2019年06月22日
参加申し込みの期限
2019年06月29日 11時00分
アクション投稿の期限
2019年06月29日 11時00分
参加キャラクター一覧
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