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ふしぎ超特急『七ッ星』、しゅっぱつしんこー!
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★決ッッッ着!!
ぶん、と電子的な音を空気が一つ発し、
旅鴉 月詠
の目の前へ、半透明のホログラムモニターが浮かび上がった。
「……ん?」
『ぐわーははははは! 諸君、そろそろワガハイに宇宙船を明け渡す気になったのではないかね?』
海賊船からの通信だ。
現れたのは、なんていうかこう、ええと……ワニ? トカゲ? みたいな、鱗っぽいいかつい宇宙人の姿だった。でっぷりと太った巨漢で、きらびやかで豪奢な椅子へ腰かけ、いかにも偉そうにふんぞり返っている。頭にはドクロマークの三角帽子をかぶっていた。
どうやらこいつがキャプテン・ギャーボックであるらしい。
『ワガハイのお宝ちゃん、待っててね~、すぅ~ぐ迎えに行くからねぇ~♪ つーわけではよその船から降りたまえよ、ワガハイ無駄な戦いはしたくないタチなのだ。まっ、弱い者イジメも嫌いじゃないけどォ~』
「ほう。言ってくれるな、トカゲの分際で」
などと強気発言で周囲のスタッフらをひやりとさせる月詠であるが。
乗客各員が武器なりろっこんなりを振るい、全力で宇宙海賊に当たっている中、月詠さんが何をしていらっしゃるのかというと、
『つーか……あの、キミ。それ、何やっとんの?』
「見て分からないかね? スケッチだよ」
さらさらさらり
無限のキャンバスたるスケッチブックの上を、軽快にエンピツが踊る。時には無重力を漂うカップをお上品に持ち上げ、くぴくぴくぴ。紅茶も堪能する余裕っぷりだ。キッチンのスタッフが焼いた絶品スコーンも実にいいお味である。
モニタの中のトカゲ顔が、ちょっぴり訝しげに歪んだ。
『戦闘中じゃん? 今。ワガハイの部下、暴れまくってるよね? なのにスケッチ? つーかティータイム?』
「うーん。正直、寝子島にいたらこのくらいの修羅場は茶飯事だし」
事もなく言ってのけたものだ。
「列車に乗り込んでいる仲間たちの中には、荒事どんとこいな達人も少なくないんでね。ぶっちゃけ君ら、勝ち目ないと思うよ?」
『ほ、ほぉ~……大した自信ではないか』
平静を装うキャプテンだが、眉がぴくりと跳ねあがったのを月詠は見逃さない。
さらには、キャプテンのこめかみに青筋立てさせる存在は、月詠だけではなかった。
「よし! 踊ろう、ベガち!」
「ええっ?」
八十八旗 信彦
は愛しの
瑠璃条 ベガ
へ恭しく手を差し伸べ、無重力ダンスへと誘った。
確認するが今、戦闘中である。現在進行形である。
「でもでも彦にゃん、海賊さんが襲ってきてるんだよ?」
「だからこそ、さ」
きらり☆
ホワイトニングもカンペキな彦にゃんの歯が輝き、長い足は空中でやわらかくステップを踏む。恭しい仕草の手のひらに誘われ、ベガも思わずその動きに追従した。
「本物の紳士なら、こんな時こそ笑うものだよ。麗しきご婦人を不安にさせるわけにはいかないからね。愛する彼女なら、なおのことさ」
「ひ、彦にゃん……あたしのために……?」
言葉どおり、少しばかり不安そうに眉を寄せていたベガの顔もぱあっと輝き、愛しい恋人を見つめる無垢な瞳にはもはや、ピンクのハートがばっちり浮かんでいる。
返す返すも戦闘中であるが、ともかく二人はひらり宙を舞い、優雅なダンスに興じるのであった。彼らの手首には、お揃いの美麗なブレスレットが星々の明かりを照り返し、きらめいていた。
『むぅッ、こいつらやりよる……! この状況でお茶したりダンスしたり、こりゃタダモンじゃねーわ!』
余裕を崩さない未知の異星人たちに、ごくりと喉元を鳴らしたのはキャプテンである。
確かに彼らへ差し向けた部下たちは、ことごとくに撃退されているようだ。戦艦へ帰還した小型艇からはケガ人がごろごろ転がり出てくるし、医務室もパンパンだ。
『くっ、ならば仕方あるまい! お前たちの宇宙船は諦めよう……けどクヤシーから、我が宇宙戦艦のとっておき、<ギャラクティック波動砲>をぶちかまし、宇宙の藻屑と変えてくれるわーっはっはっはっは!!』
モニターの向こうで高笑いするキャプテンのトカゲ顔に、月詠はカップを持ったままぴたり、動きを止めた。
「おや。ちょっとヤバイかな?」
その頃、ミラと瑠樹は展望車にたどりついていた。
途中、何度か海賊の下っ端に襲われもしたが、月詠が語ってみせたように、乗客たる寝子島住人たちときたらこれがツワモノ揃いであり、びしりばしりと瑠樹らのピンチを救ってくれた。
「それで、どうするの? ミラちゃん。てんぼーしゃってここだよねぇ」
ふしぎ超特急『七ッ星』の最後尾、客車より大きな窓で流れる眺望を堪能できる展望車であるが、なぜミラが瑠樹をここに連れてきたのか。車内を見回してみても、別段変わったところは見られない。
「うふふふ」
と思っていたら、ミラがなにやら笑みを浮かべた。
「こんな時のため、七ッ星にはスペシャルな七つの機能が搭載されているのです。そのうちの一つが……じゃじゃーん! 『七ッ星ミラクル砲』です!」
無重力に浮かぶミラが、最後尾扉脇の赤いボタンをがしゃこんと押し込んだ、次の瞬間……ンごんごんごんごんごん。
足元が揺れ、窓は震え、そして展望車の壁がずごごごっと動き始めた。
「うわぁー、なにこれぇ!?」
さすがののんびり瑠樹も、ちょっとびっくりである。
ぱかっと開いた床下から現れたのは、ドーム状のガラス窓に覆われた、言うなれば巨大なパラボラアンテナのようなものだ。ただしその根本には人ひとりが腰かけられる銃座があり、真ん中から飛び出したレバーには赤い引き金があった。
「これが七ッ星ミラクル砲です。虹色のまばゆい光を放射して、敵の機械を壊してしまうんです!」
「機械を?」
「はいっ! 敵をやっつけてしまうことはできませんが、これならあの宇宙戦艦を無力化することができるはずです。さあ曖浜さま、席についてレバーを握ってください! 私では、引き金が引けませんので」
確かに、これをミラのぷにぷに肉球でぶっぱなすのは少々無理がある。瑠樹をここにまで連れてきたのは、そういうわけである。
瑠樹がレバーを握りぐいと動かしてみると、パラボラ状の砲塔が狙いどおりに動く。照準を合わせるのは、瑠樹にも簡単そうだ。
「う~ん。でも……」
と、瑠樹はしばし逡巡する。
「曖浜さま、どうかしましたか?」
「お船が壊れちゃったら、海賊さんたち、困っちゃわないかなぁ? 大丈夫かねぇ?」
心優しい瑠樹は、無法な宇宙海賊にまでも気遣いを寄せているのだ。
とはいえ、今はのっぴきならぬ非常事態である。
「曖浜さまのお気持ちは分かりますけれど……このままでは、皆さんが大変なことになってしまいますよ。それに彼らも海賊ですから、こんな時の備えはあると思います。今はとにかく、私たちがこの場から逃げ切ることが先決です!」
「う~ん。そっかぁ、分かったよぉ」
まだ釈然とはしないものの、背に腹は代えられぬ。瑠樹はレバーを握り締め、宇宙戦艦の真正面、ドクロマークへと照準を合わせた。
(……あ。そうだぁ)
と。瑠樹の脳裏に、ひとつのアイディアが浮かび上がった。宇宙海賊たちには被害を与えず、かつこの場を脱することができる、起死回生の一手だ。
上手くいくかは分からないが、あれこれと試している余裕はない。
「ミラちゃん。ちょっとごめんなぁ」
「えっ? 曖浜さま、何をなさるんですか?」
瑠樹はおもむろに、目の前を漂うミラのふわふわボディを捕まえると、片腕にきゅうと抱き寄せる。
「わぁ、ミラちゃんってあったかくって、かわいいなぁ」
「あ、曖浜さま?」
きょとんと首を傾げたミラのもふもふっぷりを、しばし堪能した後。
瑠樹は照準のど真ん中にあるドクロマークを見据え、
「すーっごく……和んだよぉーーー!」
トリガーを引いた。
折しも、宇宙戦艦ではキャプテン・ギャーボックが最終兵器の発射準備を完了したところであった。
『エネルギー充填120%! ぶちかませいっ、ギャラクティック波動……ってなんじゃこりゃァーーー!?』
巨大パラボラアンテナから目もくらまんばかりの七色の光条が、にゃおーーーんっ! やけに愛くるしいサウンド・エフェクトとともに放たれ、ドクロマークへと吸い込まれてゆく。
その時、奇跡は起こった。
ほわほわ、ほわわわわわん!
『うおおーーーっ!! 今、ワガハイはモーレツに和んでいるゥ!!』
瑠樹のろっこんであった。彼は一か八か、周囲の精神を和ませるろっこんのほわほわ波動をミラクル砲に乗せ、撃ち出したのだ。波動は砲撃の威力を伴い、周辺宙域を瞬く間にゆるゆるほわほわ和みスペースへと変えていく。
とっさの判断だったが、宇宙はすごい。何でもアリである。
『……全員撤収! 我々はこれから、まだ見ぬ宇宙のもふもふ愛玩動物を探しにゆく! ふわっふわでお目目がきらっきらしてて、もっきゅもきゅなやつをだッ! そう。それこそが、ワガハイたちにとってのお宝なのだから……☆』
かくして、宇宙海賊は去った。
重力もやがて戻るだろう……輝かしい無血勝利であった!
「ふひぃ~。やっとお料理をお届けすることができましたわぁ……」
きわどい姿勢で耐えていたため、アイオの全身はがくがく、明日は筋肉痛に苛まれそうな勢いだが、心は穏やかである。ひと仕事終えた瑠樹がサンマさんパフェを幸せそうに頬張る姿を見れば、疲れなど吹き飛ぼうというものだ。
「皆さまも、お疲れさまでした! 素晴らしい連携プレーでしたわね♪」
「さすがは寝子島の人々。ブレないよね」
スケッチを終えた月詠は満足そうに紅茶をすすり、信彦とベガは地に足を付けワルツのステップをなぞる。
「ほら、大丈夫だっただろ?」
「うんっ、さっすが彦にゃん☆」
穴が開くほどに見つめ合う二人。
明里はおもむろに、薫へ向かって手のひらを掲げる。
「おつかれさまでしたなのー! 剣でびゅんびゅん、すごかったなの♪」
「ああ、いえ。橘さんの天使姿も素敵でしたよ。時おり、誤射にひやりとしましたけど」
「ちひひー」
ぱちり、ハイタッチ!
危機を乗り越えたふしぎ超特急。各部の被害は軽微であり、すぐにも走り出すことができるだろう。
レールはまだまだ、続いている。
「さあさあ、皆さま! 次なる世界へ向けて、レッツゴー! です♪」
にゃんっと愛らしく微笑むミラの声に導かれ、七ッ星は乗客らを乗せ、しゅっしゅっぽっぽ。次元の彼方へ走り去っていった。
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シナリオジャンル
オールジャンル
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1000人
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57人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2019年06月22日
参加申し込みの期限
2019年06月29日 11時00分
アクション投稿の期限
2019年06月29日 11時00分
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