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シネマカフェ『クランク・イン』
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【色褪せぬ想い】
「あ……っ」
「おや」
ばったり偶然。まさにそんなカンジで顔を合わせたのは、
御巫 時子
と
五十嵐 尚輝
先生です。
ふたりの目の前には、シネマカフェ『クランク・イン』の看板がありました。
「こんにちは、尚輝先生……」
「こんにちは。奇遇ですね、御巫さん」
「はい……あの、尚輝先生。どうして、ここに……?」
「あまり研究室にこもりきりは良くないかな、と。御巫さんの言葉を思い出して、少し外に出てみました」
確かに彼は、化学の研究にのめり込むと、寝食も忘れて没頭するきらいがありました。時子は心配のあまり、ちゃんと食べて寝てくださいね、たまには外にも出てくださいね、とついつい事あるごとに言ってしまいます。
彼が時子のそんな言葉を受けて、こうして自分から外出してきたのだと思うと、時子は嬉しくなりました。自然、ふふ、と頬がゆるみます。
「このお店、コーヒーが美味しいと聞きまして。もしかして、御巫さんも?」
「あ、はい。……尚輝先生? よかったら……」
ご一緒しませんか。と、口にしようとした、その時でした。
「いらっしゃいませー! 二名さまですか?」
金色の髪の小柄な少女は、どうやらお店のフロアスタッフさんのようです。
少女はぽやっとどこか抜けた笑みを浮かべると、おもむろに時子の右手を、尚輝先生の左手をぱっと取り、
「えっ……」
「え」
「今から『タイタニャック』が上映されますから、お急ぎくださいー! 見逃しちゃったらもったいないですわよっ」
ぐいぐいぐいぐい。なんともゴーイン、ふたりはあっという間にお店の中へと引っ張り込まれてしまいました。
店内ではお行儀よく席についたお客たちが、壁に掲げられた大きなスクリーンを見つめて、わくわくと瞳を輝かせています。
カウンターの向こうから、無表情な少年が半開きの眠そうな目をこちらへ向けました。
「妹よ。強引な客引きは法律で罰せられる可能性があるんだぞ」
「ええっ!? でででででもにーさん、エマは、エマはお店の……お店のことを、こんなにもおもって……っ!!」
「やーいやーい、犯罪者ー。前科もんー。下手人ー」
「いやですーっ、ウチクビゴクモンシチューヒキマワシはいやですーっ!」
なんの映画の影響ですことやら。
やいやいと騒がしいふたりの店員さんのやりとりに、時子と尚輝は思わず顔を見合わせまして、
「えっと、あの……私たち、最初からお邪魔しようと思ってましたから……ね、尚輝先生?」
「はあ。そうですね。コーヒーをいただこうかと」
「すっ、すくわれましたーっ!」
なにはともあれ、ふたりはたまたま開いていたテーブル席に座ることにしました。
スクリーンではちょうど、かの大作映画が上映開始となるところ。なんだかんだで、タイミングはバッチリというところです。
息を呑む。とは、こういうことを言うのでしょうか。
時子がタイタニャックを鑑賞したのは、もうずいぶんと昔のことです。記憶もすっかりおぼろげで、新鮮な気持ちで見ることができましたけれど……これが実に、登場人物たちの紡ぎ出す感動、悲恋に伴う悲哀もまた新鮮というものでして。
「ううっ……」
「御巫さん、大丈夫ですか。これ、使ってください」
「あ、ありがとうございます……」
尚輝先生が差し出してくれた鳥柄のハンカチは、すぐに涙に濡れました。
最初のほうこそ、注文したアイスコーヒーとサンドイッチをいただく余裕もありましたけれど、物語が佳境に入るにつれて手が止まってしまいました。はらはらとスクリーンに見入るばかりで身動き取れず、コーヒーの氷もすっかり溶けてしまったほどです。
ヒロインのイバラが政略結婚を迫られ、婚約者の歪んだ愛情やに愛想を尽かし自殺までも図るほど追い詰められていく中で、タイタニャックの船上で出会った奔放な若者ジョンに心惹かれてゆき、やがて……なんて。どのエピソードも一度目にしているはずなのに、まるで初めて見るような鮮烈な感情が時子を揺さぶるのです。
ここクランク・インでは映画を見ながらのおしゃべりだってOKですけれど、物語が後半へと差し掛かり、やがてエンディングへと向かって突き進んでいく段階ともなれば、もはや時子や尚輝のみならず、お客たちの目は揃ってスクリーンにクギづけでありました。
そうして画面が暗転し、エンドロールが流れ出した頃に。
「やっぱり、素敵な映画でしたね……涙が止まりません……」
「ええ。僕もすっかり見入ってしまいました。あの、御巫さん、ところで」
「えっ?」
なにやら困ったような、照れたような尚輝の顔。その手元をふと見下ろして、気づきました。
「……あっ」
悲恋のストーリーに入り込むばかり、時子は彼の袖をいつの間にやら、きゅうっ! ときつく握っていたのです。
「ご、ごめんなさい……!」
「いえ、いいんですよ。映画に夢中になってのめり込んでしまうのは、なんだか普段の僕みたいですね」
なにげないそんな言葉に、時子の胸は、とくん。なんだか離してしまうのがもったいなく思えて、少しだけもったいぶった後、するりと握った手を開きました。
「学生時代は映画館にも行きましたが、このところはすっかり映画もご無沙汰でしたから。楽しかったですよ」
「そうなんですか。良かったです……あの」
タイタニャックが終わっても、店内のお客たちは半数ほどが席を立たず、追加の注文を飛ばしたりしています。どうやらこの後は、有名ヒーロー映画『ナメンニャーズ』が上映されるようです。
時子はもじもじ。ちょっぴり控え目に。
「良かったら……もう一本、見ちゃいます……?」
尚輝先生はその口元にふわり、微笑みを浮かべました。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
墨谷幽
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
定員
10人
参加キャラクター数
8人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2019年05月30日
参加申し込みの期限
2019年06月06日 11時00分
アクション投稿の期限
2019年06月06日 11時00分
参加キャラクター一覧
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