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シネマカフェ『クランク・イン』
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【分かりにくくて、分かりやすい】
仲の良い幼なじみって、不思議です。
相手がなにを言っても、どんなに難解な呪文めいた言葉を羅列しようとも、なんとはなしに理解できてしまいます。
「まあ、慣れてるからね……」
「いったい誰に話しているのだ、我が盟友よ。容易く世界の理を超越するは命取りだぞ」
「いやそーいうんじゃないから」
そんなわけで、
観月 光
と
折河 樹
。ハタ目にはいささか変わった取り合わせにも見えるおふたりです。
目の前には、シネマカフェ『クランク・イン』。店内で映画を見られる喫茶店なのだとか。
「ふむ。上映中の映画は……『ナメンニャーズ』? 盟友光よ、これはどのような映画なのだ?」
「えっ? ナメンニャーズ知らないの?」
今を時めく人気シリーズ、超有名ヒーロー映画です。光の反応はもっともではありましたけれど、樹は胸を張り、
「あえて言おう。知らん! というわけで、俺に概要を説く栄誉をくれてやろう」
フハハハハ!
「はいはい」
彼は本心から尊大なわけではなく、ちょっとこじらせたロールプレイだというのを光も知っておりますし、返事も慣れたものです。
光がとくとくとナメンニャーズの魅力を語って聞かせると、樹はふむっとうなずきました。
「なるほどな。多種多様な英雄たちが巨悪を相手に活躍する戦闘映画か」
「戦闘映画て」
「聞く限りはありふれた物語に思えるが。ともあれ、鑑賞してみるとするか」
などと軽くのたまう樹閣下へ、光はこれまた慣れたものでして。しょーがないなあ、なんて言いつつも、
「ま、実を言うと私も見たことはなかったのよね。興味はあったし、ここは付き合ってあげましょ」
「それでこそ我が盟友よ! フハハ!」
高笑いしつつお店の扉を開き、入店してみると。
声をかけたのはまったくもって樹と正反対、ぼーっとした瞳で来店者を見返した、嬉野 七海です。
「いらっしゃい。カウンター席に座ってくれ。なんとも盛況でね」
店内のテーブル席は軒並み埋まっていて、お客たちは談笑したりコーヒーを飲んだり。これから上映開始される映画を心待ちにしているのか、いずれもきらりと目を輝かせています。テーブルの間を、エプロンを付けた店員さんがぱたぱたと忙しそうに立ち回っておりました。
盛況なわりにローテンション著しい七海の正面のカウンター席へ、ふたりは並んで腰かけます。
「私は、暑いし冷たいフルーツジュースにしようかな。樹はなににするの?」
「ふっ」
彼が口の端をぐいっと押し上げ笑うと、光はイヤな予感。
「よく冷えた大気を含む泡立つ漆黒の甘味水に白き乳の加護をおびた雪乗せを頼む!」
さっそく予感的中。いつものヤツを初対面の人にぶちかます、ブレない樹であります。
「……ごめん。そのセリフはなんの映画か分からない」
「すみません、気にしないで。コーラフロートのことだと思います」
すかさずのフォロー、さすがの幼なじみでした。
「ここへは我が誘(いざな)ったのだ。我が馳走してやろう」
「おごってくれるの? ありがと、じゃあお言葉に甘えるわ」
そんなやりとりを、七海はしばしぽかんとして眺めておりましたけれど、そのうちひょいと肩をすくめて、注文の品を用意してくれました。
ことりとカウンターにふたつのグラスが置かれたところで、
「あ、映画始まるわよ」
「うむ!」
壮大な物語を予感させるオープニングがスクリーンに映し出されて、ふたりは映画の中へと引き込まれていきました。
ネコ型パワーアーマーを身に纏うアイアンニャンが宙を駆け、ビームをぶっぱなすたび、
「おおっ。なかなかやるではないか!」
筋骨隆々な巨大ブルドッグに変身した超犬ハルブが敵をぶん殴り、投げ飛ばすたび、
「いいぞ、その一撃は我が魂が震えるぞ!」
象を模った鎧を身に着けたマイティ・ゾウがハンマーを叩きつけ、電撃をぶちかますたびに、
「そうだ! これこそが娯楽英雄譚の極致というものだ!」
「も~、うるさいなあ」
大興奮の樹に小さく苦言を呈してみても、彼はそしらぬふり。楽しむのみです。
とはいえ光も、なんだかんだで大いに映画を堪能していたりします。
なによりこのお店では、おしゃべりしたり。みんなでわいわい盛り上がったり。それぞれ自由なスタイルで映画を楽しむことが許されているのです。
映画館でじっくり楽しむのも、もちろん素敵ですけれど……たとえば窓際の席では、子育て中の若いママたちが赤ちゃんをあやしながらもヒーローの活躍に熱狂していたりしますし、向こうの席では大学生らしき男女四人が、スマホで各ヒーローの情報など検索しながらあれこれ突っ込みを入れていたりします。
肩肘張らず、なにものにも縛られず、思うまま映画というものを味わい尽くす。それが、シネマカフェ『クランク・イン』なのです。
「けっこう、いいお店よね」
「そうか? そう言ってもらえるならありがたい」
うっかり漏れた光のつぶやきに、カウンターの七海がまったくありがたくなさそうな顔で言いました。もう少し笑えばいいのに、などと光は思ったりしましたけれど。
「僕はアルバイトに過ぎんが、こうしてタダで映画を見られるのは役得だ。そのためには店が潰れてしまっては困る。気に入ったなら、あまり忙しくならない程度に、ときどき金を落としに来てくれると助かる」
「あの。そこは美味しいコーヒーと映画を堪能しに来てくれ、とかなんとかのほうが」
「じゃあそれで」
ともかく、映画好きではあるようです。そう思うと、光は彼の不愛想がなんだかおかしく感じられて、くすりと笑いました。
「おお……いよいよクライマックスか!」
そうこうしているうち、映画は怒涛の勢いでエンディングへとなだれ込んでいきます。
終結するヒーローたち。各人が持ちうるスーパーパワーの総力を結集し、敵の巨大宇宙船へと突撃!
見事、撃破!!
「……よきかな!」
そうしてエンドロールが流れ始めて、樹はようやく光へ向き直り、言いました。
「実によきかな! 我が盟友光よ、俺はいまモーレツに感動しているッ!」
「うん。私も面白かった! やっぱり正義は悪に勝つのよねー」
「それだ。王道、実に王道! この作品は物語の王道を真っすぐに貫いている。シンプルに分かりやすく、ド派手なアクションが展開し、見る者全てが望むであろう結末をもって締めくくる! うむ。素晴らしかったぞ、ナメンニャーズ」
いつもいわゆる、中二病的? な物語をネット小説にしたためている樹のこと。さぞ難解な語彙がふんだんに散りばめられた感想が返ってくるかと思いきや、これが案外素直です。身振り手振りはいささか大げさではありましたけれど。
「奇をてらった展開など不要! そう、それこそが全てである! ふむ……そうだな、俺も次の作品はシンプルな王道で攻めてみるか? くくくッ、わが創作意欲が湯水のごとく湧いてきよるわ!」
「そう、良かったわね……わ!?」
突然、がっ! と光の手を握った樹。興奮のあまりといったところでしょうか。
「我が盟友光よ! 今日は実によき時間が過ごせた、感謝するぞ!」
「はあ……それはどーも」
いつもこんなふうに素直なら、分かりやすいのにね。
思わず、ぷ、と吹き出してしまう光でありました。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
墨谷幽
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
定員
10人
参加キャラクター数
8人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2019年05月30日
参加申し込みの期限
2019年06月06日 11時00分
アクション投稿の期限
2019年06月06日 11時00分
参加キャラクター一覧
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