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第35回 寝子ヶ浜ビーチ☆スターズコンテスト!
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「えらいえらい」
ステージを下りるなり、ブラストラップやショーツの紐部分がキラキラ光る宝石に飾られたセクシーでゴージャスなグリーンのビキニ姿の次の出場者に親し気に肩を抱かれても、碧南はまだぼうっとしたまま。
「よくがんばったわ!」
貸し出し小道具らしい拳銃型モデルガンを片手ずつに持ち、
真境名 アリサ
は黒髪を揺らして軽やかに笑う。階段を一段登って振り返り、がんばった女子高生の栗色の頭をぽんぽんと撫でる。
「恋が叶うといいわね」
真夏の海の女王様な雰囲気を醸し出しつつ、アリサはステージに立つ。水着を惜しげもなく飾る宝石を太陽の光に煌かせ、副店長を務める水着バーでステージに立つこともある彼女は慣れた仕草で歩を進める。
水着のゴージャスさに負けないセクシーな足取りで中央に立ち、モデルガンを持った片手で頬を伝う汗を拭う。挑発的な視線で客席を睥睨する。
手短に自己紹介を終えた次の瞬間、ステージ上を銃弾の軌道じみた赤いレーザー光が縦横に走り始めた。それと同時、アリサは剣舞ならぬ銃舞を演じる。
伸びやかな脚で見えない敵を薙ぎ払い、しなやかな身のこなしで上体を逸らし、同じ瞬間に銃口を客席へと向ける。放たれる銃弾と共に後方宙返り、サンダルの高いヒールにも関わらず見事な着地を決める。汗に濡れた黒髪を翻して客席へと銃口を向ける。
紅いレーザー光はいつか消えている。
『敵』の失せたステージの上、アリサは今の今までの豪快な動きとは打って変わったキュートな笑顔を浮かべた。同時にモデルガンの引鉄を落とす。
パン、と響く乾いた音に重なるは、割れんばかりの拍手と歓声。
「水着を着るのに必要なもの、それは愛!」
客席で両手を挙げて拍手しているお店の子たちを見つけ、アリサは軽やかに手を振る。
「愛があなたの水着姿を輝かせるの!」
水着コンテストを否応なく盛り上げる『愛の叫び』に、ラブ・インジケータは宝石が弾けて飛び散るような色とりどりにキラキラした光を爆ぜさせた。
健康的な肢体を伝う汗を身に纏った宝石よりも眩しく煌かせながら、アリサがステージの階段を下りて来る。
(すごい……)
ステージ慣れしたパフォーマンスと笑顔を見せたゴージャスなお姉さんに、いわゆる理系女子な
マリエッタ・ラシュリエ
はどきどきする胸を押さえる。出番に応じて落ち着かなくてはと思うのに、
(年下、だよね……)
年下には思えない、アリサの堂々としたステージに思わず怖気づいてしまった。彼女のパフォーマンスの後では、地味な自分はどうやっても敵わない気がしてならない。
それでも、次の出番は自分なのだ。
ステージ袖に立って十何回目かの深呼吸をし、マリエッタはグリーンの瞳を伏せる。とにもかくにも、落ち着かなくては。
「出番、がんばってね!」
さっぱりとした声を掛けてくれるアリサに淑やかに笑み返し、マリエッタはステージに立つ。伏せた瞳をもたげ、最後の深呼吸とともに微笑みを浮かべる。
「マリエッター!」
客席から聞こえる大学の研究室のみんなの声援に、知らず笑みが深くなった。ひらり、手を振って応じる。温かく見守るような視線も、無遠慮に投げつけられる視線も、客席に溢れるどんなにたくさんの視線も、
(そんなの知らないわよ)
そう思わなければ、きっとすぐに足が震えて怖じてしまう。
半ば開き直った心持ちでステージ央に辿り着き、水着の胸を片手で抑える。どきどきと弾む心臓の音は聞こえない振りでくるりとターンし、ぺこりとお辞儀する。羞恥に頬を染めて水着を披露すれば、派手さはないものの純朴な可愛らしさの余りある女子大生に客席から温かな拍手が届けられた。
(歌や踊りの類は得意じゃないから……)
スタッフがステージに用意してくれたカードを手にする。パフォーマンスに出来そうなことと言えば、簡単な手品くらいなもの。
「で、ではっ」
ふうわりとした微笑みを絶やさず、手元でカードを出したり消したり、紙吹雪のように舞わせてみせる。
「こんなことしか披露できなくてごめんなさい」
丁寧に頭を下げてカードを回収するマリエッタに、客席からはまた元気づけるような拍手が湧き立つ。
回収したカードを手に、空を仰ぐ。この寝子島から愛を届けたいひとは、ただひとり。
(ナオ)
先日、留学先のボストンへ戻ったばかりの彼氏の名を心に呼ぶ。
大学院博士課程在籍中のAI研究者である長距離恋愛中の彼には、普段滅多と会うことは叶わない。
息を大きく吸い込む。
「ナオ、愛してるよ!」
客席に見える研究室の面々が手に手にスマートフォンを翳している。動画が海を越えて彼氏に中継されているとは思いもよらず、マリエッタは声の限りに胸の内の想いを叫ぶ。
「Je t'aime et je t'aimerai pour toujours!」
熱い愛の叫びを乗せて海を越えてゆく夏の風に似て、ラブ・インジケータが鮮やかなマリンブルーの光を揺らした。
――あなたが大好き、これからも愛してる!
檀上で力いっぱい叫んだ女の子の言葉に、
深林 真瞭
は黒い瞳を伏せた。
どこまでも真直ぐに好きなひとを思える彼女が、今はとても羨ましかった。
(……以前なら)
伏せた睫毛を隠すように水着の肩先に垂れる黒髪の隙間、傍らに立つ
深倉 理紗子
の横顔が見えた。こちらと同じように伏せた睫毛が見えた。せめて俯くまいともたげる白く細いうなじが見えた。
以前なら。
親友だったときなら。
――どうしよう、まーちゃん
――平気平気、私が隣に居るでしょ、りさちん
狼狽えるばかりの彼女の手を躊躇いなく引くことが出来た。
――さあ、参りましょう。お姫様
張り切っておどけてみたりも出来た。ふたりでステージに立って、きっとそれなりに楽しめた。
(親友だった、ときなら)
理紗子はすぐ隣に立っている。ほんの少し手を伸ばせば、緊張で冷たくなった指を掴むことができるのに、
(……りさちん)
傍らで硬い表情をしている彼女の名前を呼ぶことすらできない。すぐ隣に居るはずなのに、そのほんの僅かな距離が今は近すぎて、遠すぎた。
駆け戻ってきたマリエッタを会釈で見送り、並んで階段を上る。足取りは揃っているのに、視線はちらりとも交わらない。どちらも互いに手を伸ばそうとして躊躇う。同じ極同士の磁石が反発するように、同じ速度で互いの指先が離れる。
ステージの真ん中を目指し、ふたりで肩を並べて歩を進める。歩幅も同じなふたりの距離はともすれば肩や指が触れ合いそうなほどに近いその癖、決して触れ合うことはない。
(遠い……)
体温さえ感じる距離のはずなのに、今の理紗子にとって傍らの真瞭との距離は、無限に等しく遠かった。
互いに視線を交わすことなく、笑みさえ浮かべることなく、檀上に立つ。沈んだ雰囲気のまま、ふたりは空虚なほどに無難な自己紹介をする。
パフォーマンスにと選び、事前にスタッフに頼んでおいたのは、昔ふたりで散々一緒に歌った流行歌。
流れ始めるメロディに、理紗子は胸を締め付けられる。昔は声を揃えたりハーモニーを作り出したりして楽しく歌えたけれど、今は。
(バラバラになるのでは)
だってふたりの心はバラバラだ。
そう危惧したのも束の間、歌い始めてみればふたりの声は不思議と揃った。昔と変わらず声を重ねて歌い上げることが出来た。
ともかくも無事に歌えたことに胸を撫でおろして、理紗子はまた迷う。パフォーマンスの次は、ステージ上で愛を叫ばねばならない。
傍らの真瞭を見遣る。哀し気に唇を噛む真瞭を見つめた末、真瞭を護るように一歩前に踏み出す。
「りさちん……?」
「愛もいつかは終わるもの」
悲しいほどに蒼い空を真直ぐに見据え、死を宣告するが如く平坦な声音で告げる。そうしてから、最後の息を吐き出すように声を和らげる。
「だからこそ愛おしい。そして、もし……」
ほんの僅か、唇が綻んだ。痛いほどに鼓動を打つ胸を片手で抑える。もう片方の手を後ろにそっと伸ばす。
「終わった愛がよみがえるなら、それはきっと強い愛になるでしょう」
伸ばした手が、真瞭の指に触れた。
振り返る視線の先、夜を越えた先にある眩しい朝の朱鷺色した光を溢れさせるラブ・インジケータの煌きの中、真瞭が小さく小さく微笑んでいる。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
阿瀬春
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
定員
1000人
参加キャラクター数
61人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2019年05月25日
参加申し込みの期限
2019年06月01日 11時00分
アクション投稿の期限
2019年06月01日 11時00分
参加キャラクター一覧
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