this frame prevents back forward cache
0
0
はじめての方へ
ヘルプ
ログイン
\ オーバータイム!/
種族
学年:職業
00月00日生 00歳
AAA000000
ホームトップ
おしらせ
新着通知
はじめての方へ
遊び方
世界設定
キャラクター一覧
キャラクター検索
キャラクター作成
らっポ
チケット
コミュニティトップ(検索)
コミュニティ一覧
公式コミュニティ一覧
公開トピック一覧
コミュニティ書き込み検索
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
イラストトップ
イラスト一覧
イラスト検索
イラストレーター一覧
イラストレーター検索
自作イラスト一覧
アイテム一覧(検索)
マイリスト一覧(検索)
寝子島(全景)
寝子島(地図)
寝子島(セカンドマップ)
寝子島高校
第35回 寝子ヶ浜ビーチ☆スターズコンテスト!
<< もどる
1
…
9
10
11
12
13
…
29
つぎへ >>
サンマさんの指名を受けて元気いっぱい駆けて行く小学生男子を見送り、
滝原 レオン
はステージへと視線を投げる。
(今年は見る専かなー)
去年は友達との罰ゲームで女装して歩いているところを実行委員に指名され、拒否不可能な強制参加ルールにどうしようもないままステージに立たされた。女装姿で衆目を浴びて緊張もしてちょっぴり冷や汗もかいたけれど、あれはあれで楽しかった。あのときはステージに立って拍手と歓声を浴びた興奮で、来年は本来の自分で参加してみたいと思ってみたりもした、――けれど。
(……うん、まあ)
去年は嫌で嫌で仕方なかった女装がいつのまにか趣味になっていたというのも不思議な話ではあるけれど、どこでどんな趣味にはまってしまうかなんて本人にもわからないもの。
細身の長身に女性用水着を纏って腰回りをパレオで隠してしまえば、銀髪に鋭い眼差しの十八の青年は涼し気な眼差しの淑女、滝川怜となる。
(まあ、そういうこともある、よな)
静かな眼差しをステージに向け、人で溢れる会場に向け、
(……げ)
少し離れた場所に見覚えのある金髪頭を見つけた。
(なんで狗条がここに?)
木天蓼工業高校の生徒でありレオンのライバルを公言して憚らない男である狗条 光は、
(しかもこんな日に限って俺女装してるし!)
女装したレオンをレオンだと気づかぬままに一目惚れした上に何度となく猛アタックを繰り返してきている。その度に玉砕させているものの、懲りた素振りを見せたことは一度もない。
(見つかると面倒だな……)
賑やかなお祭りの日に、お祭り騒ぎ以上にテンションの高い光に絡まれては堪らない。どうにかしてあの男の動きを制限しこちらに近づけないように出来まいかと思考を巡らせて、
(……よし)
いいことを思いついた。確か、今年から他薦参加枠が設けられていたはず。
レオンは口元を覆って俯く。人目に触れぬよう人の悪い笑みを浮かべる。
「サンマさーん」
良い考えは即実行。レオンは朗らかな笑みを浮かべてサンマさんを呼び止めた。
「実は推薦したい人がいるんですけど……」
「おっ、いいぜ!」
「あっちに居る、金髪の――」
(……ふふふ、これでよし)
光をコンテストに参加させるよう仕向けながら、レオンは内心でほくそ笑む。これで光はしばらくステージ周辺から離れられない。その隙を突いて自分はここから離れてしまえばいい。
(どうよこの完璧な作戦!)
心の中で高笑いをしたのも束の間、
「推薦人は観客席からの応援を忘れずにな!」
サンマさんにぐさりと釘を刺され、レオンは低く呻いた。
「どうした?」
「いっ、いえ! なんでもありません、わかりました……!」
「こんな美人に応援されりゃ男冥利に尽きるってもんだぜ!」
ワイルドな笑い声を上げ、サンマさんは推薦を受けた男のもとへと向かう。謎の美人からの推薦を受けて大はしゃぎする光をステージ裏へ送り込んだところで、
「さんまさんなの!」
底抜けに明るく屈託のない声を聞いた。転びそうになりながら振り返ってみれば、砂浜に立っていたのは薄柿色した長い髪と苺色した瞳の
橘 明里
。
「おっ、いいとこに来たなお嬢ちゃん!」
屋台で買ったソフトクリームを片手にくるりと目を丸くする水着姿の明里を、サンマさんはためらうことなく出場者に指名する。
「それからその隣のお嬢ちゃんも! 君に決めたぜ!」
サンマさんの姿を見かけて見物にやって来ていた
百岳 甘桃
も続けざまに指名する。
「わたしコンテストに出れるの!?」
「あかりもすてーじにたつなの?」
ぴゃあ、と明里はソフトクリームで冷たくなった頬を押さえて笑った。隣に立っていた甘桃と一緒に、ぱたぱたとその場で飛び跳ねる。
「わーいやったー!」
「いっちょやってみっかなのー!」
甘いソフトクリームをもぐもぐ、ぱりぱりコーンをもぐもぐしてから、明里は甘桃と顔を見合わせて笑い合った。
「ママ、行ってもいい?」
一緒に海へ来ていた母親に許可をもらい、甘桃は同時に指名を受けたお姉さんと手を繋ぐ。
「いってきまーす!」
「なのなの!」
人波に迷わないようにしながら、ふたりはサンマさんに指定されたステージ裏へとぱたぱた駆ける。
「リボンの髪、かわいいのなの!」
リボン型に結い上げたベージュ色の髪に目をとめた明里に朗らかに笑いかけられ、甘桃は大きな目をくすぐったく笑ませた。折角朝からセットしたこの髪型が崩れるのが嫌で、海にも入らずにいたのだ。
「お姉さんの羽の髪飾りもすてき!」
「ちひひ、これは天使の羽なの」
「わあ、もっとすてき!」
大きな瞳をくるくるさせる甘桃と手を取り合ってまた笑い合う。
「なつなの!」
「なつだね!」
ふたりでぴっかぴかの日差しを仰ぐ。
「あついの!」
「あついね!」
となれば、ステージでのパフォーマンスは決まっている。
(あいすでごー!)
明里にとっての水着コンテストは、遊びの延長線上にある。偶然一緒になった可愛い女の子も、もしかしたらそうなのかもしれない。だってとっても楽しそうだ。
(あかりはいつでもあそびがわくわく! なのなの)
だから、とステージを見遣る。ステージの上部でキラキラにピカピカに光るラブ・インジケータを見上げる。
(たのしくこんてすと! やるのよ!)
そうしてもちろん、やるからには、
「めざせなつのしゅやく!」
「ラブをさけぶよー!」
高らかに宣言しつつ、明里と甘桃はステージ裏へと乗り込む。
「たのもー! なのー!」
「わーい、たのもー!」
大はしゃぎで通り過ぎて行く可愛い水着姿の女の子ふたりを何気なく目で追う。ステージ裏に駆けて行くふたりは、どうやら実行委員のサンマさんに出場者指名を受けたらしかった。
(懐かしい)
パラソルの下に座っていてもジリジリと熱を感じる砂浜の上、
三折部 朝衣
は黒い瞳を細めた。
高校一年と二年のとき、彼女たちのように指名を受けてステージに立ったことを思い出す。
(あれはあれで楽しかったわよね)
どの夏もサーフィンで健康的に日焼けした肌を晒してステージに立ち、その夏のコンテストごとのテーマに合わせたパフォーマンスや主張をした。大勢のとの前に立つのはほんの少し緊張もしたけれど、それはそれでとても心地よかったのをよく覚えている。
(去年の夏は実行委員だったし)
去年の夏は、町役場に勤め出して最初の夏だった。高校を卒業し社会人としての初めての夏は、だからコンテストの実行委員として駆り出され働きづめで終わった。
(でも、今年は)
パラソルの下から眩しい空を仰ぐ。ステージ前や屋台の通りを行き交うたくさんの人の中に探すのは、恋人である住沢遥人。
飲み物や食べ物を買いに行ってくれている恋人の姿を探しながら、朝衣は自然と緩む口元をそっと抑える。先の休日、四回めのデートで彼のアパートで初めての朝を迎えてベッドで交わした甘いキスの感触を唇に指先でなぞっていて、
「よう」
ぬう、とパラソルの前に立ったサンマさんに声を掛けられた。驚いて目を丸くしているうちに、出場者指名を受けてしまった。
サンマさんと入れ替わりに戻って来た恋人に、朝衣は鮮やかに笑いかける。
「遥人、あたし、サンマさんに誘われちゃった」
行ってくるね、と指し示すのは、今しも高校生が片思いの誰かに向けて愛を叫んでいるステージの上。
「応援してね」
ひらり、軽やかに手を振り、朝衣はステージ裏へと向かう。
<< もどる
1
…
9
10
11
12
13
…
29
つぎへ >>
このページにイラストを設定する
シナリオ
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
シナリオご利用ガイド
グループ参加ご利用ガイド
シナリオタイプのご案内
第35回 寝子ヶ浜ビーチ☆スターズコンテスト!
シナリオガイド
リアクション
参加キャラクター一覧
コメントページ
ダイアリー一覧
シナリオデータ
担当ゲームマスター
阿瀬春
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
定員
1000人
参加キャラクター数
61人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2019年05月25日
参加申し込みの期限
2019年06月01日 11時00分
アクション投稿の期限
2019年06月01日 11時00分
参加キャラクター一覧
もっと!