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遥かなる『ねこだい文明』を求めて…… ~革命編~
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【王の記憶を求めて:イルカ族の秘密研究室(1)】
「レオ……大丈夫かな」
思わずぽつり、
恵御納 夏朝
の不安が言葉となって漏れ出します。
「心配だね」
万条 幸次
はまだネコトピアを訪れて間もなく、レオのことはあまり知りません。けれど夏朝を始め、不思議な海中都市を探索する仲間たちは、その陽気で能天気なレオという一匹の『ねこ』を大いに慮っているようです。
きっとみんなに愛されるようなかわいい子なんだろうな、と幸次も思います。
「大丈夫、きっと無事だよ。助けられるように頑張ろう!」
「……うん!」
後ろ向きな空気を吹き飛ばすよう努めて明るく言った幸次の笑顔に、夏朝もみんなも頬をほころばせて、こくりとうなずきました。
暗く、鬱屈とした空気が満ちています。ぬめるような湿気は潮気をはらんでいて、
朝鳥 さゆる
にけだるい朝の目覚めを思わせました。
「……ふぅん」
かといって彼女は、それになんら感想を抱くことはありませんでしたけれど。さゆるの疲弊した精神は、暗闇に本来人が抱くであろう恐怖すら欠落させているのでしょう。
彼女に代わり不安げに眉尻を下げたのは、夏朝です。
「ここは……なんだろう? もうずいぶんと人、じゃない。ねこが入ってないみたい」
「にゃあん」
夏朝の足元で、サバトラ猫が同意するようににゃおうと鳴きました。
幸次がろっこんによって変身した姿です。暗闇を見通したり、危険をいち早く察知して知らせたりと、みんなにとっても大いに役立っておりました。
施設全体に清浄な空気が循環しているためか、テーブルの上にはホコリこそ積もってはいないものの。あまりにもしんとして冷え切った、冷徹にも感じられる空気が、この場所から長らく生き物の営みを遠ざけているように感じさせます。
『気をつけろ。そこは、イルカ族の秘密研究室だ』
「にゃう?」
どこかぴりりと張りつめた声は、テオ。ぶっきらぼうな彼が、今は本気でみんなのことを案じているようにも思えます。
『連中は案外、趣味が悪いぜ。ここにこもって、ある研究をしていた。それがネコトピアに終焉をもたらしたとも……』
バツが悪そうに言葉を切り、テオはそれきり黙り込んでしまいました。
「趣味が悪い? って、いったいなんだろう……?」
テオにだって、おどかすつもりは無かったことでしょう。けれど夏朝は、目の前の暗がりにはなにか、背筋に冷たいものを感じずにはいられません。幸次も猫の聴力を発揮して、周囲へ注意深く意識を傾けています。
スマホを取り出し、明かりが足りずよく見えない前方を照らします。
そこには、これまでネコトピアを巡り歩くなかではあまり目に付くことのなかった、独特の意匠が見てとれました。いくつものテーブル。作りかけの機械。中央に広く道が開けているのは、あの水槽に車輪がくっついたような乗り物が行き来するためでしょうか? 実際、隅っこにはかつてイルカたちが使っていたのでしょう、カラッポの移動水槽の残骸が倒れて転がっていました。
それらの全てが、ねこたちの作り上げた都市とは明らかに異質な空気をかもしだしていて、なんだか別の世界へ迷い込んでしまったかのようです。
「イルカ族の研究室……」
あのイルカのルフィも、ここに出入りしていたのでしょうか?
(ルフィもここで、なにかを研究してたのかな?)
そんなふうに考えた、その時に。幸次が前方めがけて、にゃおん! とひと鳴き。
「! なに?」
ぼんやりと浮かび上がる、半透明に透きとおる映像。
それはねこではなく、イルカ。あたりを泳ぎ回る、イルカのまぼろしでした。
そして、夏朝がそんな優雅な泳ぎを目の当たりにした、その瞬間に。
「……え?」
足元からふと床が消え失せ、夏朝はぬるい水の中へと落とされました。
(……!? なに、これ……!?)
唐突な呼吸の阻害に、夏朝の脳は瞬間的なパニックを引き起こしました。手足を必死にかき、姿勢を元に戻そうと水に抗います。
同時に、どうしようもなく胸に押し寄せる、この不安。圧迫感、焦燥感。
忘れかけていた、恐怖。
がぼ、と空気を吐き出すと、途端にぱちんと泡が弾けるような感覚。
「っ!」
かたい床へ背中から落ちて息を詰まらせつつも、夏朝はよろめきながらに起き上がります。
気付くと、周囲の光景が一変していました。学校の校舎。寝子島高校のものではありません。
記憶の中、すでに消えかけていたあの校舎の佇まい。
蘇るのは、あの陰鬱。懐かしき恐れ。
「……夏夜、ちゃん?」
『冷徹な僕』。かつての彼女を、夏朝はそう呼んでいました。
射抜くような冷たい瞳。そこへ宿る、燃え盛るほどの憎しみはいったい、どこへ向けられているのか。
心抉られるような、この感覚。
「っ、どこへ? 夏夜ちゃん!?」
ぐ、と握り締めた拳。彼女は、どこへ行くつもりなのか。その瞳を何者へ向けているのか。
その拳を、誰へと振り下ろすつもりなのか。
「だめ……待って……!」
冷徹な、とかつて呼んでいたのは、夏朝自身です。恐れていました。敵視すらしていたかもしれません。
けれど今は、もう。
「行っちゃだめ……夏夜ちゃんは、違うから! そうじゃないんだから……分かっているから!」
彼女を理解しているはず。夏朝には自負がありました。
朝と夜は、巡るもの。ふたつはひとつなのだから。どちらもかけがえのないものなのだから。
手を伸ばすことにもはや、ためらいはありません。
「夏夜ちゃん!!」
くるり、振り向いて。
ぞくりと胸が凍り付きました。
彼女はあの頃と変わらない、冷たい瞳のままで夏朝を見返し、口の端をねじ上げ嘲笑し、踵を返して歩き去ろうと早足で、
「だ……め……!」
ぱちん。泡が弾けて。
(……大丈夫!? 恵御納さん!)
「っ、あ……? え?」
再び意識を取り戻すと、幸次猫の心配そうな瞳が、夏朝を覗き込んでおりました。
「僕は……」
「はぐれたと思ったら、ぼんやり立ち尽くしてたわよ。呼んでも反応がないし」
そっけなく言ったさゆるへ、夏朝はしばしきょとんとしながらも、どうにか微笑みを返します。
「そっか……ごめん。進もうか」
そうして再び、歩き始めました。
どうやらここには、記憶や思い出にまつわるまぼろしを踏み込む者に見せる、なにかがあるようです。
夏朝の胸は、まだ少し跳ねています。動悸に翻弄されないよう、息を吸って。吐いて。
前を向いて、
「僕自身の、過去に。失敗に。無力に……負けてたまるか!」
気合を入れた夏朝の瞳には、かつて宿した絶望の色など、微塵もありません。
頼りになる仲間たちがいて。近くにはテオの気配も感じられて。胸の中、もうひとりの自分の存在だって、ちゃあんと感じられました。
「だから今、僕は……とっても暖かいんだから!」
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遥かなる『ねこだい文明』を求めて…… ~革命編~
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
墨谷幽
前回シナリオ
遥かなる『ねこだい文明』を求めて…… ~ネコトピア編~
シナリオタイプ(らっポ)
ゴールドシナリオ(200)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
冒険
SF・ファンタジー
定員
20人
参加キャラクター数
17人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2019年04月15日
参加申し込みの期限
2019年04月22日 11時00分
アクション投稿の期限
2019年04月22日 11時00分
参加キャラクター一覧
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