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遥かなる『ねこだい文明』を求めて…… ~革命編~
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【追憶(2)】
地上へ下りたレオは、世界中を巡り巡った。自分にふさわしい、新たな故郷を探し求める旅だ。
黎明期の人間界を、何年も。何年も。さまよい続けた。
しかし、二本足で立って歩き、しゃべるねこなんてものが地上にそうそういるわけもない。
『人間のなかで暮らすのは……無理そうニャァ……』
険しい雪山。深いジャングル。砂漠の向こう。レオの放浪はどこまでも続いた。
チエノミの果実を食べて手に入れた知識や技術は、地上でも大いに役立った。移動や食うに困ることが無かったのは幸いだったろう。
空の向こう、宇宙との狭間の探検を経て、レオは海中へすら足を伸ばした。言うまでもなく、苦肉の策だ。誰も好き好んで、暗い海の中なんぞに行きたがるもんか。だが、ほかに探すところはもうなかった。
そして……手製の潜水艦を駆り、海底を訪れたところで、ある出会いが待っていた。
「イルカと出会ったんだね?」
テオはうなずきました。
万条 幸次
がちらと水槽を見やると、イルカのルフィは物言わず、ただ水の中でぷかぷかりと浮いています。企みが潰えたことに落胆しているのか、それとも別の感情による沈黙なのか。イルカの考えは分かりません。
「でも、イルカの知能は高いっていうけど……いくらなんでも、言葉はしゃべらないよね。ルフィは特別なイルカなの?」
「チエノミだ」
珍しく歯切れのよいテオの語りに比べ、レオは沈んでゆくばかり。なんだか見ていられなくて、
綾辻 綾花
と
恵御納 夏朝
は右から左から、彼をぎゅうっと抱きしめました。
「あの果樹園の果物は、決して腐らずいつまでも瑞々しいからな。いつか使う場面が来ると考えて、レオは食べさしを取っておいた」
「果実をイルカに与え……しゃべるイルカ族が生まれたというわけ」
朝鳥 さゆる
はつまらなさそうに、半ば吐き捨てるように言いました。もとより、ネコトピアの秘密やいきさつや、レオの過去などに興味はないのです。
「なぜ。イルカに果実を」
「さあな。気まぐれじゃないか? そこんとこは、本ねこに聞いてくれ」
レオは、神妙な面持ちでうつむいたまま。
ただ……さゆるにはなんとなく、ある種の共感もあったのかもしれません。人もねこも、誰もかれも、終わらない孤独に耐えられる生き物などありはしません。
自分の全てはとうに摩耗し切ったと信じているさゆるとて、触れ合わずとも、他者の存在を感じながら生きているはず。そうでなければ、暗闇へ現れたまぼろしに涙をこぼすはずもないのですから。
長い旅の果てに訪れた暗い暗い海の底に、レオがなにを思ったのか。気まぐれだったとしても、想像に難くはありません。
最初の物言うイルカは、そこで転がってる宰相のご先祖サマということになるな。
『おお、なんと、これは。地上の生き物と、我々イルカの意思が通うとは……あなたはいったい?』
『ねこのレオ。住みよい場所を探して旅をしているニャ』
『しかし、ここは海の中。我々にとっては楽園であっても、あなたには暮らしにくいところでは』
『楽園、かニャ。うらやましいニャァ。オレもそんなふうに言える故郷が欲しいもんだニャ。もう一度……』
レオとイルカは、長いこと語り合った。レオの境遇やたどってきた道程は、知恵を得たばかりのイルカには興味深かったし、ねことはあまりにも違うイルカの物の考え方には、レオも驚かされた。海の底でそんなにも馬が合う相手に出会えるとは、レオも思っていなかっただろう。
そうしてしばらく語り明かした後に、イルカが唐突に言った。
『私に知恵を与えてくれた、偉大なお方。あなたが望むなら、私はあなたの願いを叶えるお手伝いをいたしましょう』
『? どういうことだニャ?』
『私は海に生きる者。あなたは陸に生きる者。そのどちらもが心豊かに暮らせる楽園を、新たに築けばよいのです。ここにね』
それが、ネコトピアの始まりだった。
レオは都市の建造に必要となる膨大な労働力、そして都市を活動させる動力として、魚たちの力を借りることにした。やがて技術体系として確立された後、レオはこれを『おさかなサイエンス』と呼んだ。安直だな。
建築計画において、技術面での問題は無かった。知恵持つイルカの助けもあった。
ネコトピアが形となるのに、さしたる時もかからなかった。
その頃にはレオも、天界の外にも『ねこ』はいて、いくつかのコミュニティが存在していることも知っていた。
住人がいなければ街じゃない。当たり前のことだ。魚たちだけじゃあ、レオの楽園は完成しなかった。
レオはねこたちを都市へ誘致することにした。
『やあやあ、よく来たニャァ! ねことおさかなの楽園、ネコトピアへようこそニャ!』
『豊かな生活、心躍る娯楽の数々に、人工太陽のあたたかなぬくもり。ネコトピアには、皆さんが望む全てがあります。我々イルカも歓迎いたしますよ!』
住み心地良い海中都市の噂は広まり、ネコトピアの住人は増えていく。
より豊かに。より住みやすく。ネコトピアの最盛期だった。
「だが、それほどに栄えていた都市でありながら、やがて住人たちは去ってしまった」
八神 修
の問いこそが、核心です。
「俺たちが無人島で見た痕跡は、つまりネコトピアを追われた住人たちが新天地を求めてさまよい、島へとたどりつき、残したものだったんだろう。そこに至るまで、いったいここでなにがあったんだ?」
「にゃんこたちは、お日さまが恋しかったのですよね? でも、それだけ?」
あらわれたねこのまぼろしたちが切々と語ったという言葉を、
椿 美咲紀
も仲間たちから伝え聞いています。
本当のおひさまの光。たったそれだけのこと、と言えばそれまでかもしれません。けれどネコトピアで暮らしたねこたちはすべからく、それがかけがえのないものであると気づいたのでしょう。
人間だって、そうかもしれません。海の底や宇宙で一生を過ごした人は、まだいないのですから。
『……全てが素晴らしく良くなるものだと。私たちは、そう思い込んでいただけだったのでしょう』
ただ、海中都市を終わりへと導いたものは、どうやらそれだけではなかったようです。
ネコトピアへ訪れた決定的な綻びについて口を開いたのは、意外にも、水槽の中のルフィでした。
「そりゃ、どういう意味だ?」
「イルカたちガー、ナニかしたデスカ?」
夜海霧 楓
と
トワ・E・ライトフェロゥ
を見返した瞳は、イルカのそれでありながら、どこか自嘲気味にも見えました。
『今となっては分かります。我々の失敗は必然であったと。けれど長い時の中でただの一度も、気づくことがなかった。いいえ、認めようとしなかった。我々の研究が抱えるリスクに』
ネコトピア宰相・ルフィは確かに、この街を、ねこたちを、愛していたのでしょう。
『王より賜った知恵の結晶。イルカ族の編み出した秘技、<こころマジック>が私たちを変えてしまった』
まだ俺の親切が必要か? なら語ってやる。
なにも最初からおかしな発想だったというわけじゃない。相互理解の橋渡しとして始まった研究だった。
『こうして会話が可能となっても、私たちはイルカとねこ。物の考え方、感じ方……精神構造さえ根底では異なっている』
『ま、そうだニャ。おさかなとねこだもんニャァ』
『我々は深く、生き物の持つ精神について知る必要があると思うのです』
つまり、イルカがねこを、ねこがイルカや魚たちを、より深く理解することに意義があった。
研究はネコトピアの成立から末期にまで、長く長く続けられた。イルカはレオや天界のねこたちほど長生きではなかったから、幾度も代替わりしながらな。
数百年におよぶ歴史の中。具体的な目標のない研究だけに、その成果は多方面へ派生し、さまざまな副産物を生み出した。
そのひとつが、お前たちも見ただろう。『物質に精神を転写する技術』だ。これは主に広告や、動画の録画機能としてネコトピアで爆発的に普及した。
もちろん、魚たちの行動原理や欲求を深く追求したことで、<おさかなサイエンス>の精度が飛躍的に増したことも、都市の発展に大きく貢献したはずだ。
だが……研究が<こころマジック>として確立し、体系化された頃から、イルカたちに変化が現れた。
より他者を、翻っては自己を深く、深く理解するという試み。イルカたちは純粋なまでに、それにのめり込んだ。
『本当のお日さまが恋しい? なるほど、そのように感じるねこもいるのですね』
連中は、純粋に過ぎた。盲目的なほどに。
『ならば工業区長へ指示し、人工太陽の改良に着手させましょう。なに、心配はいりませんよ! ネコトピアはねことさかなにとって絶対の楽園なのですから。ネコトピア以上に素晴らしい場所など、この世にあるはずもありませんから』
心を覗きすぎたんだろう。イルカたちは純粋なままに、歪んでいった。
それが結局のところ、住人たちとの間に決定的な溝を生み出すことになった。
『そう……ネコトピアは楽園なのです。お魚たちとねこたちにとって、絶対の楽園でなければならない……でなければ、我々はなんのために知恵を授かったというのか?』
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遥かなる『ねこだい文明』を求めて…… ~革命編~
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担当ゲームマスター
墨谷幽
前回シナリオ
遥かなる『ねこだい文明』を求めて…… ~ネコトピア編~
シナリオタイプ(らっポ)
ゴールドシナリオ(200)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
冒険
SF・ファンタジー
定員
20人
参加キャラクター数
17人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2019年04月15日
参加申し込みの期限
2019年04月22日 11時00分
アクション投稿の期限
2019年04月22日 11時00分
参加キャラクター一覧
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