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寝子島高校
月に喚ばれし悪魔の群と、とある落神の願い
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◇◇寝子島高校
宝石できらきらしく飾り立てられた真っ赤な緞帳が引き開けられる。
真っ暗な舞台の真ん中には、スポットライトで照らし出されたゾンビが一体。
(歌とか劇見せろだのふざけんなですよ!)
黒髪の下の真紅の瞳を爛々と輝かせ、
大江戸 マンモス
は緋色の安楽椅子にしどけなく寝そべる仮面の女悪魔を睨みつけた。
(まったく何なんですかこの仕打ち!)
女悪魔の後ろには、幾つもの鳥籠じみた牢屋が見える。捕らえられた人々の姿が見える。身体の線が強調させる風に縛られた人、首輪をつけられた人。
その中の一人、身体の線が強調される感じに縄を巻かれ猿轡を噛まされたコボルト、
野菜原 ユウ
の傍にこっそりと素早く近づく銀色スライムを見止め、マンモスはニヤリと笑った。
流動する身体の特性を活かし、溶けかけ銀色スライムな
鬼河内 萌
は鉄格子の隙間からにょろっと牢に侵入している。どうやらユウを助けるつもりらしい。
(見つからないようにしてやるですよ)
そのためには、この最悪なゾンビの姿も利用しよう。
ゆらりとマンモスは立ち上がる。ぱきん、と首が腕が、ありえない方向に折れ曲がる。ぱきぱき折れた手足をぶらぶら振り回し、ゾンビは不気味で奇想天外な創作ダンスを踊り始める。
関節を自在に曲げて不思議なゾンビ踊りを披露しながら、マンモスは舞台を飛び降りてべしゃりと床に潰れる。面白そうに見下ろす女悪魔の足元にまでずるずると這い寄り、勢いつけて立ち上がる。
「早く家に帰しやがれです、この×××××!」
放送コードに引っかかるかもしれない言葉を吐きつけ、女悪魔の顎先に頭突きを放つ。
「あっ」
大好きなユウを縛る縄を溶かそうと溶解液を頑張って分泌し続けていた萌は思わず小さな声を上げる。ゾンビが女悪魔の顎先に頭突きをかました途端、ぽろりとその頭が取れて転がってしまったのだ。
ゾンビは頭を追いかけ何処かへ走って行った。
「ユウくん、助けに来たよユウくん!」
ともかくも萌は急ぐ。女悪魔が悶絶している間に、ユウを溶かす縄を溶かしてしまわなくては。
(ユウくん、ユウくん……好き、好き好き……!)
大好きな男の子の身体に纏わりつけている不幸中の幸いにちょっぴり興奮しつつ、スライム萌は一生懸命に縄を溶かす。せめて順番待ちの間に縄を溶かしてしまいたい。そうすれば同じ牢に捕らえられた他の人の縄もユウが解いて回れるはず。一緒に脱出することも可能なはず。
「ボク、頑張るからね……!」
言ったところで気が付いた。見開いたユウの目は、自分ではなく椅子の上で悶える女悪魔の豊満な胸に釘付けになっている。
「っ……!」
萌は声にならない悲鳴をあげた。どろどろどろり、嫉妬に溶ける。もふもふコボルトなユウの身体の毛皮を溶かしにかかる。胸に始まりあんまり見れたくない箇所の毛まで溶かされ素肌を晒され、ユウは猿轡の下でもごもご悲鳴をあげた。
「おやおや、ふふふ」
銀色粘液スライム塗れのコボルトをうっとり眺め、
アケーチ・タッマーキ
は頬を薔薇色に染める。
背の翼だけでなく、白翼化した腕まで乱暴に縄で締められ、苦しいことこの上ないが、
(こんな素敵なご褒美をいただけるとは……!)
骨の髄までドのつく変態な美青年は羞恥と放置な二重苦プレイに頬を桃色に染め息を荒くしている。
「これは」
ハァ、と色っぽいため息ひとつ。
「パラダイスでしょうか」
ハァハァと興奮に息を乱すアケーチに、
「絶っっ対違う!」
萌が喚いた。むーむーと叫ぶユウもきっと同じことを言っている。
「そうですか残念です」
しょんぼりと床に頬をつけるアケーチが見たのは、こちらに気づいて近づいてくる女悪魔の姿。
「痛ったーい! 何なのもうあの石頭! しかも何なのあんたたち、仲良く脱走しようってことー?! キー!」
「彼らの代わりにどうぞ私を罰してくださいませ……!」
アケーチは切ない声を掛けた。もそもそと女悪魔の足元に這い寄り、縛られた羽の手で女悪魔の脚に触れようとして出来ずに終わる。
「さあ、今すぐ! きつく! 激しく!」
身体を締め付ける縄の痛みに陶然と瞳を潤ませ、アケーチは女悪魔を見つめる。心の赴くまま、哀切なまでの声で歌い始める。
鳥籠の中 震えている
本当は扉の鍵は開いているのに
気づかないふり
貴方の手を ただ待ち侘びる
助ける振りで 握り潰されてもいいの
貴方の気持ちを一瞬でも 私のものにできるなら
アケーチの歌に女悪魔は牢に近づく脚を止めた。恥ずかしい箇所の毛を溶かされてもじもじするユウにも気づき、蕩けそうな笑みを浮かべる。
幾つも並ぶ鳥籠牢のひとつから聞こえ始めた歌に、
オルカ・ヴィヴァルディ
は瞳を細めた。そうして見るのは、同じ牢に囚われた白翼持つ姿の
獅子目 悠月
。
嵌められた首輪から垂れた鎖に両手両足を戒められ、身動ぎひとつも不可能なまでに縛められた相棒の姿に、
「Caspita~! エッロ!」
オルカは思わず歓声を漏らす。
「おい、……見るな!」
同じ格好をさせられているオルカの熱い眼差しから逃れようと悠月は喚く。黒翼を背に負い縛られるオルカの姿も、オルカの言葉を借りるのであれば十二分に『エロい』。
「何で顔そらすの~?」
「お前は恥ずかしくないのか!?」
同じ目で見てやればこの羞恥を理解するかと見つめ返し、熱く熱く見つめ返された。すぐに敗北して悠月は瞳を伏せる。
(恋の歌って言うとアレかな~?)
悠月の姿を堪能しつつ、オルカは女悪魔のリクエストに応じる持ち歌を考える。
すぐに思い浮かんだのはホワイトデーで歌った恋の歌。
(けど……)
切ないまでに胸を掻き立てられるくらいの歌と言うのであれば、五月の『ねこじまキャンプ 1370』で歌った楽曲がいい。
(一番俺たちらしい歌にしようか)
そっぽを向いた悠月も同じ考えを巡らせていると読んで、オルカは笑った。
「次は誰ー?」
歌い終えても解放を望まず牢に横たわるアケーチを放置することに決め、女悪魔は次の舞台を催促する。
見張りの小悪魔に出番を望み、拘束を解かれた途端、ふたりは笑みを交わした。拳を合わせ、それを合図に揃って翼を羽ばたかせる。
事前の打ち合わせも何もなく、ただお互いの動きの気配を限界まで探る。そうすることで白翼と黒翼は羽ばたきひとつも動きを重ねて宙に舞う。
悠月の動きに、檻の中にあった羞恥は一切無い。
(全てを手に入れる)
父と、家と決着をつける気持ちを。
そうしてオルカに全てを伝えたい気持ちを。
その決意のためにも次の大きな舞台であるネコフェスに挑まなくてはならない気持ちを。
(その為に足掻かなくては)
己の今の気持ち全てを歌と踊りに変えて燃え上がらせる。セイレーンの力は使わず、己の声と身のみを行使する。
前に進もうとする意志だけを悠月の瞳の光に読み取りながら、オルカは悠月に手を伸ばす。
(鳥の求愛ダンスみたいだね~)
強く強く、悠月を求める。
仮初の舞台上で繰り広げられる胸を焦がす歌と踊りに、
シャロン・ナイトプレッジ
は瞬いた。髪飾りに似て髪に咲く白薔薇が小さく震える。
何故縛られているのかも理解できぬまま、誘拐なのかと思い至るよりも先、鳥籠の前に立った小悪魔に身体の縄を解かれた。
切ない恋歌を請われ、舞台に立つ。
(恋)
演じることに自信はない。己を偽ることはできない。だから今から歌にするのは、ぜんぶ正直な、体当たりの気持ち。
(私は歌が好き)
だから歌う。シャロンにとってはそれが全て。
舞台の央、シンプルにスポットライトひとつをその身に浴びて少女は歌う。
今にも挫けそうなヒールでダンスフロアに踏み出すの
貴方の心の床に傷が残せるなら
踊ってみせるわ精一杯
背伸びに揺れた体より笑顔に揺れた心を浚って抱きしめてよ
やっと再会出来たって貴方は私に気づかない
それは私が嘘で隠したから
そうしなくちゃ恋に甘やかされて大切な事を忘れちゃうから
貴方が灯してくれた歌を今度は私が誰かに灯すって大事な夢
だけど会いたい
会いたいよ
見つけてくれなくちゃ淋しすぎる
歌詞に籠めるのは自身の恋。そうして届け続けるのは、
(美しい物語? ……ううん)
届け続けたいのは、今を駆け抜ける等身大の『私』。
嘘の吐けない少女の歌に、
フィンレイ・ランカスター
は薄い唇に静かな笑みを刻んだ。同じ事務所に所属する後輩の歌を、こんなところで聞くとは思いもしなかった。
(こんな、……)
溜息混じりで静かに見遣るのは、安楽椅子の上の女悪魔。
(悪趣味な方ですね)
片腕と片足だけが鶴の翼と肢のかたちと化した身は、錆びた鎖で繋がれている。
フィンレイの静かながらも含みのある眼差しに気づき、女悪魔は裸の肩越しに振り返った。
「籠の鳥はお嫌かしら」
挑むような女悪魔の視線に怖じずに目を合わせ、フィンレイは微笑む。
「歌う以外大して取り柄のない歌い鳥なら、籠に入れられるくらいどうという事ありませんよ」
縛られたのは予想外でしたが、と小さく肩を竦め、それでも、と強い眼差しを女悪魔に向ける。
「どれほど半端な姿でも歌は歌える」
なら、と悪魔は嗤う。そこで縛られたまま歌いなさいと。
構いません、と歌い鳥は笑う。出し惜しみは無しとばかり声にするのは、叫びたくなるような悲痛を敢えてひた隠しにして歌う、歌。
ねぇまだ今あの日の星空掴んだまま
君に差し出せなかった掌を僕は今でも開けない
ほんの一節に滲む色こそが真実だとフィンレイは信じる。
(私は)
伝えられないままでも、好きで居られるだけで良かった、はずだった。
(……愛燈)
己の手で己の手を抑え込む。そうしている限り誰とも手を繋げないと理解していて、それでも。
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ホワイトシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
冒険
バトル
神話・伝説
定員
1000人
参加キャラクター数
165人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2019年01月19日
参加申し込みの期限
2019年01月26日 11時00分
アクション投稿の期限
2019年01月26日 11時00分
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