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職員室での攻防
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いつものように愛を叫びに職員室を訪れた
美崎 岬
は、勢いよく引き戸を開いた。
「こんにちはせんせー! 美崎ですー!」
扉を開くと、職員室にはほとんど先生はいなかった。そのせいか室内の空気はいつものきびきびした雰囲気はない。職員室には
島岡 雪乃
先生と、その隣で会話する八神と御剣と宮田、そして
五十嵐 尚輝
先生がいるだけだった。
(あらーなんだかすっごくぽわぽわしてる。なごむわー)
美崎の挨拶ににこにこと挨拶を返す島岡、ビーカーでコーヒーをすすりながら軽く手を振る五十嵐の様子に癒されていると、背後から声をかけられた。
「おー、美崎、お前相変わらず元気がいいなー」
入口に立っている美崎の背後から職員室へやってきたのは若杉先生だった。
「あ、若杉せんせー。今日はずいぶん職員室少ないんですねー」
「なんか委員会会議と職員会議が重なってるみたいだな。あー俺は会議なくてセーフだったよ」
そう言いながら若杉は自分のデスクに座った。
「せんせーはまだ若いですもんね。そのうち嫌でも会議でも引っ張りだこですよ!」
「ははは、それは勘弁してほしいなー。ただでさえ授業の準備でてんてこまいなのに」
若杉のデスクに歩み寄って会話を続ける美崎は、ふと彼の席の後ろにある段ボールの存在に気が付いた。
その段ボールを松葉杖の先で突っつきながら、若杉に尋ねた。
「これなんですか? 邪魔じゃないですかー、なんか重そうだし」
「あーそれね。美崎のクラスでもあっただろ、持ち物検査。それで吉田先生がロッカーをその段ボールで……」
そこまで言いかけて、ハッ、と若杉は口をつぐんだ。
そして何かを探るような目で美崎を見る。
ん? と美崎は愛に満ちた視線で見つめ返す。
「……今のは聞かなかったことにしてくれ」
「やだせんせー、聞かなかったもなにも、まだ何も言ってないじゃないですかー」
分かりやすすぎる若杉の態度に、美崎はおかしそうにころころと笑う。そんな様子に少し警戒を緩めたのか、話を逸らすように若杉は咳払いをひとつしてみせた。
「ごほん、えーと……えーと、それはいいとして。お前は何か没収されたりしたか?」
「私は何も取られてないですよー? 代わりに熊吉先生のハートを取りにきたんですけど。うふふ!」
「そうか、だいぶ没収されてたみたいだけど、美崎は偉いなー。……しかし吉田先生のハートとはなかなかマニアックな……」
若杉に褒められ、ふふん、と美崎は嬉しそうにほほ笑んだ。後半のつぶやきはその耳には届いていないようだ。
「だってー、規則にないからって、授業中に遊んだりしたら先生に失礼じゃないですか。私、先生たちが悲しい思いしたりするのは嫌だもの」
美崎のその言葉に、若杉は少し驚いたような表情で目をしばたかせた。
「お前、優しいんだな。そんなふうに言ってくれる生徒なんてなかなかいないよ」
先生のことを慕う生徒は多くいれど、素直に気遣う気持ちを見せる生徒はあまりいない。
優しさを見せるのが気恥しい年頃だからと考えていたからこそ、混じり気のない美崎の言葉に若杉は少し驚きを感じていた。
「ふふ、優しいですか? 私はただせんせーたちが好きなだけですよ?」
そう言ってふわりと微笑むと、大好きー! と唐突に松葉杖を手放して椅子に座る若杉に抱き着いた。
美崎の急襲に、腕の中でうわああぁと驚いたように若杉が悲鳴を上げた。
生徒からの熱い抱擁に包まれながら、えっでもこれは問題ないよな? と若杉は心の中で必死に考えを巡らせた。女性的に振る舞っているが美崎は男子生徒だ。これが女子生徒だったらシャレにならない状況にもなり得るが、男子ならば問題はないはずだ。……たぶん。
(え? ないよな? セーフだよな?)
悶々とする若杉をよそに、ひとしきり愛をそそいで満足した美崎は彼から身を離した。
「い、いきなり抱きつくやつがあるか! びっくりしただろ!」
「ごめんなさーい、じゃあ今度から宣言してから抱きつきますねー!」
「いやそういう問題じゃ……はあ、まあいっか……」
美崎も悪気があってしている訳ではない。むしろ好意だ。愛なのだ。
「うふふ、じゃあ私はそろそろ熊吉せんせーを探す旅に出ますね」
そう言って松葉杖を手に取る美崎。本当に吉田先生好きだよなぁ、とほほえましく思いながら若杉は手を振る。
「おう、吉田先生は委員会室にいるから。一時間もしたら会議は終わるんじゃないかな」
「若杉せんせーありがとー! じゃあ失礼しましたー」
手を振ると、美崎は来た時と同じ軽快さで職員室を後にした。
退室する美崎と入れ替わる形で職員室を訪れたのは、
旅鴉 月詠
だった。
若杉先生と美崎の会話は、職員室の外まで聞こえていた。二人が言っていた段ボールとは……
(ああ、あれのことか)
入口付近から若杉の席の背後に視線をやると、ロッカーの前にどーんと置いてある大きな段ボールが見えた。
わざとらしい。実にわざとらしいその存在感、そして分かりやすすぎる若杉の態度。
先ほどの会話からして、没収品はあのロッカーの中に違いない。そう検討をつけると旅鴉は職員室に入室した。
「失礼します」
職員室にいるのは若杉、島岡、五十嵐の三人の教師と、島岡と会話をしている
八神 修
と
御剣 刀
と
宮田 厚
の三人だ。
島岡と会話をしながらも、御剣は職員室の様子を警戒しているようだった。
剣術の心得があるだけあって、彼の鋭さは目つきだけではないことを旅鴉は心得ている。
(どうやら彼は没収品を奪いにくる生徒を見張ってるようだな……あのムッツリ)
そして彼がああ見えて意外とムッツリであることも、彼女は身をもって心得ているのであった。
そんな御剣から視線を外して若杉の元へ向かうと、後ろから声をかける。
「こんにちは、若杉先生」
「おお旅鴉じゃないか。どうしたんだ」
「クマ先生は不在みたいですね」
「職員会議だよ。なんだ吉田先生はえらく人気だなー。……あ! まさかお前もマニアックなハート泥棒?」
若杉はピンときたような表情を浮かべると、ニヤニヤととんちんかんなことを尋ねてくる。
が、生憎と旅鴉は吉田先生のハートを盗みに来た訳ではなかった。軽く首を横に振ると、堂々と本題を切り出した。
「訳の分からないことを言わないでください。没収品の話をしたかったんですが、不在なら仕方ないですね」
「お前も何か没収されたのか」
意外そうに尋ねる若杉の目には、明らかに好奇の色が浮かんでいた。
こいつ楽しんでるな、と思いつつ、旅鴉は素直に没収品されたものを答えた。
「ええ。動物雑誌にファッション誌、ホビー雑誌、それに観光雑誌と他に数冊」
「え、えらく多趣味なんだな」
目をしばたかせる若杉に、作成資料ですよ、と旅鴉は肩をすくめてみせた。
「資料? あ、絵を描くときに使うのか。お前絵うまいもんな」
「それもあるんですが、今は木彫りですね」
そう答えると、へええ、と若杉は興味深そうな顔をした。
「絵だけじゃなくて彫刻もするのか。すごいな、ちょっと見せてくれよ」
「没収されました、残念ながら」
「……まじか」
あっさりと即答する旅鴉に、なぜか若杉の方がヘコんだような表情を見せる。
「授業中に彫っていた訳ではなかったんですが、話も聞かずに没収されたので」
「うーん……それはちょっとひどいな。旅鴉は芸術科だろ? 木彫りだって立派な勉強じゃないか」
「私もそう思ったんですが、なにせこちらの話も聞かずに没収するものですから」
素直に話して返してもらえれば済む話かもしれないが、それではちょっと面白くない。
クールな雰囲気に似合わぬ内心の強い好奇心はおくびにも出さず、旅鴉は若杉に一礼をした。
「まあいいです。クマ先生もしばらくいないようなので、また後で来ますね」
そう告げて職員室を出ようと踵を返したとき、おい、と背後から若杉に声をかけられた。
「その木彫り、返してもらったら見せてくれな!」
「いいですよ。返してもらったらの話ですけど」
短く答えると、旅鴉は職員室から去っていった。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
花村翠
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
日常
学校生活
コメディ
定員
20人
参加キャラクター数
20人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2013年07月19日
参加申し込みの期限
2013年07月26日 11時00分
アクション投稿の期限
2013年07月26日 11時00分
参加キャラクター一覧
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