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艶やかな緑色の光沢を放つ葉を茂らせた樹には、真っ赤な薔薇が大輪の花を咲かせている。
「なんか甘い匂いがする」
琥珀の色した瞳に今にも弾けそうな笑みを煌かせ、
源 竜世
は薔薇に顔を寄せた。
「棘が刺さるぞ」
ツンツンの髪が薔薇の茂みに引っかかっても構わず薔薇に鼻先を寄せる竜世を見かね、少し後ろを歩いていた
タイラ・トラントゥール
が髪と同じ金色した眉をひそめる。
「食えそう」
「聞いてるのかこのトリあた……む?!」
花弁を一枚かじり取る無防備な背中を小突こうとした途端、口の中に甘いナニカを放り込まれ、タイラは露草の瞳を瞠った。
「あっちになってたクッキー、とっても美味しいよ、タッちゃん!」
小鹿のような軽快な足取りでタイラの前に回り込み、兎のワンポイントつきのハンカチいっぱいに集めたモザイククッキーを示して
工藤 歩夢
が無邪気に笑う。
「リュウちゃんもどうぞ」
「んじゃ、交換な! この花、チョコレートなんだぜ!」
竜世が差し出した薔薇の花びらをひとひら口に含んでみれば、
「わあ……!」
ふわり、花の香とチョコレートの優しい甘さが口いっぱいに広がって、歩夢は苺色の瞳を笑みに溶かした。
「おいしい!」
「な! タイラもほら、食べてみ――あ! ああっ!」
タイラの分の薔薇も取ってやろうと薔薇の樹に手を伸ばしかけて、竜生は楽し気な声をあげる。
「なあに、リュウちゃん?」
「何だ、騒がしい」
「洞窟だ!」
竜世が指し示すチョコレートの薔薇の樹々の向こう、チョコレートの梢からぶら下がるどんぐり型のランプに照らし出されて、ぽかりと口を開けるチョコレート色の洞窟。
洞窟の中には、いつか桜の樹の下の洞窟で見つけたような冒険が待っているかもしれない。チョコレートで出来た大きな宝箱だってあるかもしれない。
「よーし、八ヶ淵埋蔵金探検隊、しゅっぱーつ!」
「お前はまたそうやって……!」
「行こう、タッちゃん!」
わあわあと駆けて行く少年たちの元気な声に、
七瀬 春華
は眼鏡越しの真紅の瞳をびくりと怯えさせた。
「どうしたの?」
「ひ、ひえぇぇ!?」
脇から掛けられた
音海 なぎさ
の声にも重ねて驚き、
「ご、ごめんなさいごめんなさいごめんなさいぃ!」
うなじを隠すほどの黒髪の頭を抱え、その場にうずくまらんばかりの勢いでぺこぺこと謝り倒す。
声を掛けただけで平身低頭して詫びられ、なぎさは優し気なマリンブルーの瞳を瞬かせて後、ほんの少し困った様子でその場に膝を折った。頭を下げ続け、怯え続ける少女よりも更に低い位置から覗き込み、ふうわり、静かな海のように微笑む。
「大丈夫だよ、君はなんにも悪くないよ」
「あのあのあの、……す、すみません……」
胸を抑えて動揺を抑えきれない様子の春華を落ち着かせようと、なぎさは周囲を見回す。迷い込んだチョコレートの森には、チョコレートの洞窟にチョコレートの薔薇、モザイククッキーの樹にどんぐりランプ、それからチョコレートの滝。女の子を笑顔に出来そうなものがたくさん揃っているけれど、
「贈り物、作ってみない?」
「贈り物、ですか?」
虚を突かれてぱちぱちと瞬きを繰り返す春華に、なぎさはモザイククッキーの樹の下に山と置かれた小箱やリボン、ラッピングに使えそうな小物を指し示した。
「そう、贈り物。大好きな誰かのことを考えながらプレゼントを考えて、ラッピングするのってきっと楽しいと思うんだ」
なぎさの提案に、春華は睫毛を伏せて考える。今、贈り物をしたいひとのことを考える。そうすれば、驚いたあまり泣き出しそうなくらいどきどきと轟いていた心臓の音が少し落ち着いたように思えた。
「プレゼントに出来そうなものがここにはたくさんあるよ」
甘い匂いに包まれた森の真ん中、なぎさは跳ねる仕草で立ち上がる。軽やかな笑顔でチョコレートの森を見回す。
「……はい」
なぎさの視線を追って後、春華はこくりと頷いた。なぎさと一緒になって、色とりどりの箱を前に迷い、模様も材質も様々なリボンを手に取る。そうして、ふたりで笑い合う。
「おっきいですなー!」
うなじに掛かる黒髪に被った帽子を小さな両手で抑え、
ミーツェ・M・フェリス
が金色の瞳をまん丸にすれば、
「大きいねー!」
水色の長い髪をさらりと揺らし、
アリス・ミーティア
が髪と同じ色した瞳を笑み崩す。
「大きいですね……!」
腰までの長さのツインテールを弾ませ、はちみつ色の瞳を瞬かせ、
春姫 いちご
も控えめな歓声をあげる。
三人の少女が熱いまなざしを注いでいるのは、三人が手を繋いでも抱えきれない大きさのチョコレート菓子の山。チョコクリームマカロンに真っ赤な苺のロールケーキ、チョコレートドーナツ。色んなお菓子がホワイトチョコレートの大きな大きなお皿に山盛りになっている。
「食べていいのですな?」
「いいんじゃないかしら」
「いいです、……よね」
うずうずと顔を見合わせて後、三人は同時にお菓子の山に駆け寄る。
にゃあ、とも聞こえそうな喜色いっぱいの声を上げ、ミーツェが小さな手いっぱいにお菓子を手に掬い取る。
お菓子の上に飾られたミント色のマカロンをアリスも躊躇いなく手に持つ。
「いただきます……!」
誰にともなく言ってから、いちごもちょっぴり遠慮がちに苺ロールケーキをつまむ。
(猫にチョコレートは厳禁ですにゃけど)
星幽塔では三毛猫の姿をしているミーツェはうっかり両手に持ってしまったチョコエクレアを見つめて瞬きひとつ。
(ですにゃけど)
でも、この不思議なチョコレートの森でのミーツェはひとの姿をしている。ひとであれば、この不思議の森のチョコレートであれば、お腹いっぱい食べてもきっと何の問題もない。
「いただきますなー!」
隠し切れない笑顔を見合わせ、三人はせーのでお菓子を口に運んだ。
チョコレートの香がするお菓子をぱくりとひとくち頬張り、
「おいしいですなー!」
口の中でとろける甘さにミーツェは思わず満面の笑み。
「わあ、ふわっふわで溶けちゃいます……」
「んー、意外とビールにも合うかも?!」
「ビール?」
チョコレートの森にどどんと聳え立つ大きなお菓子の方から聞こえて来た声に、
久保田 美和
はちょっぴり目を輝かせた。
「ビールかあ……」
うーんと悩みながら眼鏡越しの黒い眼で見仰ぐのは、ブラックチョコレートの崖からとうとうと流れ落ちるミルクチョコレートの滝。滝壺の周りには薔薇型チョコレートの樹に始まり、紅白のステッキキャンディやマシュマロの草むら、甘く実った苺に完熟バナナにパイナップル、モザイククッキーやシフォンケーキをつけた草木まである。
夢にも見たことない不思議で美味しそうなチョコレートの森の中、
「みっちゃん先生ー」
去年担任を受け持った
薄野 五月
と、
「美和チャンせんせー!」
御薗井 E セレッソ
が両手に思い思いのお菓子を手に駆け寄って来る。
「五月ちゃん、セレッソちゃん!」
森中に踊る甘い香りの風を全身に浴びつつ、美和ちゃん先生は明るく笑った。不思議なところだけれど、五月とセレッソが元気いっぱいに笑っているのであれば、きっと何の心配もいらない。
そう思った途端、僅かに残っていた杞憂も消し飛んだ。美和ちゃん先生は生徒たちと一緒になってわくわくと周りに実ったお菓子を摘んで回る。
「ビールもいいけど、今はチョコフォンデュよね!」
よし、とひとつ大きく頷いて、美和ちゃん先生は率先してキャンディステッキにマシュマロを突き刺す。
「チョコラータ! あっちもこっちもチョコラータヨ、五月チャン!」
「チョコラータだね、セレッソさん」
両手いっぱいに抱えたお菓子越し、セレッソと五月はふわふわと笑い合う。
「よおーし、セレッソちゃん、五月ちゃん、準備はオーケー?」
マシュマロつきのキャンディステッキを掲げて美和ちゃん先生が聞けば、
「もちろんナノ!」
セレッソがモザイククッキーを両手に掲げ、ついでにはむはむとちょっぴり味見。
「ふっふ、ばっちりですー」
お揃いのクッキーを片手に持った五月がその場でくるりと一ターン。
「それじゃ、行くわよー!」
「行くのヨー!」
「突撃ーですー」
歓声じみた鬨の声と共、先生と生徒は手にしたお菓子をえいやとチョコレートの滝に突っ込む。跳ねるチョコレートもなんのその、香り高く甘いチョコレートを纏ったお菓子や果物を口に運んでゆく。
甘い香りに溢れたチョコレートの森の中、賑やかで楽しい歓声はみんながお腹いっぱいになっても響き続けた。
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グリーンシナリオ(0)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
オールジャンル
定員
1000人
参加キャラクター数
112人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2018年11月25日
参加申し込みの期限
2018年12月02日 11時00分
アクション投稿の期限
2018年12月02日 11時00分
参加キャラクター一覧
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