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寝子島高校
黒い指先 ――三つ目の願い――
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●夜2
真新しく小洒落た店舗を多く構えるシーサイドタウンエリアだが、全てが商業施設というわけではない。深夜帯ともなれば、他と等しく薄暗かった。
アネモネ・アドニス
が紛失した、携帯電話を探すため。何より若い女性の深夜の一人歩きは心配だからと、
逆巻 天野
も そこに出向いていた。
「こんな所に置き去りにしていたのですね」
街の僅かな灯りとして佇むコンビニエンスストアで、保管されていた携帯を受け取ると、アネモネは大好きな花の世話で絆創膏だらけの手で、それを仕舞い込む。
「付き添いありがとうございました」
天野に礼を言おうとして、彼が真剣な面持ちで誰かと電話中なのに気づいて口を閉ざした。
「うん、大体分かった。ああ、ちょっと待って。拝島さん、犬飼に何か伝える事ある?」
天野と通話中なのは、看護師・
拝島 薫
。此度の情報提供者だ。
『正直、ゴロー氏の事は私はどうでもいいの』
病魔に侵され死の床にある
三下 ゴロー
の母・
千代子を見舞っている
彼女の言葉は にべもない。
僅かに感じた胸の痛みは敢えて無視して、天野は言葉の先を促す。
『貴方も行くつもりなら、未央くんに早まらない様に言って』
「勿論、行くに決まってる」
天野は断言する。神魂事件の被害者や罪人が これ以上増える事の無い様、食い止めるのは彼の矜持だ。
救う相手に、境界線を引くつもりもなかった。
必死に手を伸ばしても、零れ落ちる者は多いけれど。神魂の影響で起こる事件は、後を絶たない。それを嘆く間すら、与えてはもらえなかった。
『わかった、無茶はしないでね。何かあったら連絡して』
「犬飼の母親と、千代子夫人の事、よろしく頼みます」
薫との電話を切り、天野は発端となった
九夜山の変死体事件
や
変質者事件、もれいび狩り事件
に関わりのある者を中心に、事情をメール送信した。
名前など個人情報が多く含まれているため、ねこったーを利用しなかったのは天野の配慮でもある。
御剣 刀
は天野からのメールを受け取ると、すぐに愛用の木刀を携えて廃ビルへ向かった。
刀も九夜山変死体事件に関わった一人だ。
春に起こったあの事件は、今でも刀の心に大きな影を落としている。
ろっこんでは人を殺せない。誰かを害するつもりで使っても、通常 大きく威力が減じる。しかしそれは、“直接”手を下そうとした場合の話。
ゴローは歪んだ情念を持って、それを成し遂げ、ろっこんを用いた最初の殺人犯になった。
(さとみの両親を殺した、
三下 ゴロー
。
そして同じように家族を手に掛けられそうになった、犬飼がそいつを殺そうとしている、と。
ののこのフツウは犯してないし、犬飼の気持ちを考えると手を出し辛い。
俺が同じ立場なら、犬飼と同じ事をする)
何より刀は、画一化された正義の名の下に処断を下す事に、ためらいを感じた。
だが……、刀は木刀を強く握り締める。
仲間が傷つけられるのは、見過ごせない。
未央は改造釘打機を所持している。
(犬飼達の様子を窺い、仲間を攻撃するのなら ろっこんで攻撃に割り込み、木刀で防がせてもらおう)
急き立てられるように、刀は ただ前へ走る。
「……先ほどの電話は、何か事件なのでしょうか?」
ようやく口を挟み、表情を曇らせるアネモネ。
そこへ折りしも映画のレイトショー帰りの、
桜井 ラッセル
とも鉢合わせた。
急ぎの為、説明は早足で移動しながらとなった。
「僕は行くよ、彼等を救いたいからね。アネモネ先輩は……」
先に帰らせようとする天野を、やんわりと制してアネモネは薄い唇に穏やかな笑みを浮かべた。
「これも何かの縁ですね、私もお手伝いいたします」
「逆巻、アネモネ先輩……わかってるよ。お前ら優しいから」
前を歩くラッセルが友を振り返り、長い金色の三つ編みが弧を描く。
「だよな、そういうヤツほっとけねーし。諦めるなんて無しだ、行こうぜ!」
「ありがとう。でも、二人とも気をつけてね」
ねこったーもチェックしていた天野は、
吉祥寺 黒子
からの さとみの位置情報を示したメッセージもキャッチする。場所はすでに廃墟同然となっている雑居ビル
シーサイド九龍
の近辺だ。
天野が聞いた薫の予測に、間違いはない。
なぜなら。最初から未央にそこを教えた者は、薫だったのだから。
偶然ではなく、必然。
あの日、千代子夫人の食事会で
近くを騒がせるかもしれない
と、前情報も手に入れていた。シーサイド九龍を根城にする、裏社会の住民
ジニー・劉
も、薫からの連絡を受けていた。
情報屋にとって、情報は血の一滴にも値する。これは鮮度の高い情報を売り捌き、儲ける好機。
実際、こうしている間にもジニーに情報を求めコンタクトを取ろうとする者達から、ひっきりなしにコールが掛かる。ジニーはそれら一つ一つと交渉し、見合う対価を求めた。
ジニーとしても、ゴローの命など どうでも良かった。
裏社会では、力なき者の末路は悲惨なもの。
住民は闇に迷い込み、蜘蛛の巣に掛かる間抜けなムシケラを、思うままに引き裂いてしまってもいい。
しかし……。
すっかり短くなった煙草を、むき出しのコンクリに投げ捨てて踏みつける。
もう一度、薫に折り返し連絡を入れると、ジニーは最後に
氷華・クルバトフ
に応援を要請した。
夜のシーサイドタウン付近でランニングをしていた
陸上部
の
青物 といき
も、休憩の為に立ち止まった際、黒子と天野からの情報を受け取った。
彼女も九夜山変死体事件で、かの幼子と その家族の別れに立ち会った一人だ。
「うにゃ? さとみちゃん……殺すとか復讐とか、お子様には良くないお話だにゃー……」
苦い経験と共に、熊の縫いぐるみを抱きしめた少女の面影を思い出す。
彼女は常より、ろっこんを悪用したり、力を得たと神様気取りの奴が嫌いだった。
何より、彼女なりに寝子島のフツウを守りたいと思っていた。
「何があったか良く判らないけど……まだ、こういうの続いているのかにゃ。……いこうかにゃ」
妬け付く喉にスポーツドリンクを流し込むと、といきは息を整えた。
長距離ランナーを目指す彼女も、小鹿のようにしなやかな足捌きで、目的地へ急いだ。
寝虎島連合
レディースチーム【魔吽血禍无(まんちかん)】総長・
蛇沼 風弥
も、黒子が流した ねこったーの情報を受け取っていた。
「あ? また厄介事か? シーサイド九龍……ああ、あの廃ビルか」
「カザミさぁん、どうしましたー?」
「シーサイド九龍って、ヤバくないですか?」
小さな呟きを聞き逃さず、レディース仲間が暢気に尋ねるのを、風弥はチラと横目で見る。
もれいびの風弥とは違い、彼女らは“ひと”だ。仲間を厄介な事には、巻き込みたくない。
騙してるようで性に合わないが、嫌な予感がする。
「……マッポが出ると面倒くせえ。今日はハケるよ」
風弥が手首を返すと、彼女らは疑いもせず素直に従った。遠ざかるライトを見守ってから、風弥もバイクのグリップを掴む。
「さぁて。あたいがやるこたぁ決まってるよ……突っ走る!」
豪奢なソバージュヘアと特攻服をはためかせて、風弥も風に乗ってバイクを駆り、夜と混沌の淵へ。
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黒い指先 ――透明な檻――
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ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
推理・サスペンス
ホラー
バトル
定員
30人
参加キャラクター数
30人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2013年09月07日
参加申し込みの期限
2013年09月14日 11時00分
アクション投稿の期限
2013年09月14日 11時00分
参加キャラクター一覧
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