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【夏至まつり】キャンドルナイトに星も燈りて
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●ちび星を追いかけて(5)
キャンドルに彩られた街へと足を踏み入れて、
レイリー・マクティーラ
は双眸を瞠った。
「おー、ずいぶん綺麗になってんな」
「本当に。キャンドルがキラキラ、美しい街並みだね」
「だな。馴染みのあるのは太陽と月の灯りだが、こういうのも悪くねえ」
アルレッテ・ザメニス
の言葉にそう応じて、レイリーは彼の少し前を歩き出す。
いつちび星が現れても対応できるように、との判断だ。
「ねえ、レイ」
レイリーの逞しい背中を目に、アルレッテは彼の名を呼ぶ。
「うん? 何だ?」
「私たちの世界の祭りも、こんな風だったのかい?」
ぴく、と、僅かに跳ねるレイリーの肩。
無意識のうちに拳を強く握りながら、レイリーは小さく返した。
「……そうだな。そういえば、こんな感じだった」
神殿が襲われた日のことを、思い出す。
祭りの日だった。灯りが、幾らも燈っていて――。
(ああ、不味いことを言ってしまったかな)
レイリーの声の調子、ごく微かに跳ねた肩、頑なに握られた拳。
そこから確かに読み取れるものがあって、
「……近いのなら楽しまないとね」
と、アルレッテは、固く握られたレイリーの手に己の手を沿わせ、指を絡めようとする。
温度の重なる手をハッと見遣って、レイリーが瞳を瞬かせたのは一瞬のこと。
「……ああ、そうだな……」
レイリーの手が、アルレッテの手を握り返す。
アルレッテが密やかに微笑んだ、その時だ。
――ひゅーん!
と、2人の目の前を、ぴかぴかとした光が横切っていったのは。
「今の光、あれがちび星か?」
走り出そうとすれば、するり、繋がれていた手が解かれる。
自身の意思でそれを選んだアルレッテの方を振り返って、レイリーは気付いた。
(そうだ、走って追いかけるとなると、コイツを一人にしなきゃなんねえ)
金の眼差しが、揺れる。
その意味を確かに見て取って、アルレッテは目元を柔らかくした。
「大丈夫、ゆっくりでもあとを追いかけるよ。静かな明りの中で、星の輝きは目立つし」
「けど、」
「それに、迷っても大丈夫。レイが見つけてくれるだろう?」
レイリーが、気持ちを鎮めるようにして、深く息を吐く。
次に顔を上げた時には、瞳の金は、真っ直ぐ前を捉えていた。
「――そうだな。見つけやすいように、うろうろしすぎんなよ」
「うん、了解」
走り出した黒い狼の後ろ姿を、アルレッテは、揺らぎのない眼差しで見送った。
走って、走って、走って。
このまま通りを行かせれば追い詰められる! と思った途端に、
「っ、何だ……?」
ちび星はレイリーの目の前で、目を開けているのも困難なほどの、強い光を放った。
庇うように目を覆って――改めてちび星の方を見遣ったレイリーの表情が、凍る。
背筋のピンと伸びた、厳粛な雰囲気を従えた老人。
神官長と呼ばれていた男が、鋭く射抜くような眼差しをレイリーに向けていた。
『何故神官を離れた』
守るべきは、彼だけではなかったはずなのに。
『なぜあの子だけ助け』
『あの子を独りにした』
いつか見た幻が零したのと同じ言葉が、畳みかけるように繰り返される。
(きっと、これも幻だ)
わかっていてなお、痛かった。返す言葉だって、レイリーは持ち合わせていない。
あの日と同じ、祭りの日の只中だから、なおのことだ。
足が、その場に縫い付けられたみたいに、動いてくれない。
その膠着を打ち破ったのは、《神官長》の背中側にある路地からとび出してきた、アルレッテだった。
「大爺様であっても、そうでなくても……」
「レイをいじめるのは、やめてもらおうか」
――ここに至るまでの経緯を語るには、少しだけ、時を遡る。
精一杯の急ぎ足で、アルレッテは路地裏を進んでいた。
(此処から歩いていけば、上手くいったら、ちょうど挟み撃ちになるかも)
ちび星の軌道に左右されるところはあるだろうが、レイリーが考えそうなことならわかる。
(こっちで正解のはず。尤も、レイならもう、ちび星を捕まえているかもしれないけれど)
路地裏に、出口が見えた。
少し足を速めたところで――声が、耳に届く。
『なぜあの子だけ助け』
『あの子を独りにした』
知った声だ、と、壁の陰から、通りの様子を窺うアルレッテ。
そこには、見知った後ろ姿があった。
「……大爺様」
勿論、驚きはした。
けれど、レイリーの様子を見留めた途端、その驚きはあまりにも軽く吹き飛ぶ。
苦々しげ、という言葉では足りないような苦しそうな顔をして、レイリーは《大爺様》を見つめていた。
途端、アルレッテは路地裏をとび出している。
そうして凛と声を上げ――《大爺様》の腕を、一切の物怖じなしに掴んだのだった。
「彼は今は守り人じゃない。私の隣人であり友人だ」
神官長でありアルレッテの大爺様でもある人物の姿が、揺らぎ、光になり、屋台の方角へと飛んでいく。
その様子をアルレッテがしかと見送る一方で、
(あの会話を聞かれたんだろうか……)
と、レイリーは口の中に苦いものを含んでいるような心地で、ただただ俯いていた。
「悪かったな……」
掠れた、小さな声が、喉を揺らす。
アルレッテは、その謝罪を耳に、呆れ果てたというふうな息を吐いてみせた。
「君は馬鹿だなぁ。こんなことで悩んでいたのかい」
顔を上げれば、確かに目が合って。
まだ少しぽかんとしているレイリーへと、アルレッテは、ふわりと微笑してみせるのだ。
その表情があまりに綺麗だったから、全てが救われるようだと、レイリーは思った。
「私はね、レイ。君に、沢山感謝してるんだ」
「アル……」
「確かに、他の人まで助けられなかったことは悔しい。神殿にも帰れず、皆にも会えないけれど……」
私は独りじゃない、独りにはなっていないと、アルレッテは口元を綻ばせる。
「だって、君がいるじゃないか、レイ。これからも側にいてくれるんだろう?」
「……ああ」
頷く。そこに、嘘偽りは微塵もない。
「……お前は、世話が焼けるからな。ずっと、一緒にいてやる」
目元に優しい色を乗せたアルレッテが、「ほら、見てごらん」と夜空を見上げた。
「月も星も、綺麗だね」
一度は解いた手を、どちらからともなく握り直し、共に歩き出す。
確かに、星も月も、見惚れるほどに美しい夜だ。
キャンドルの灯りも、今は色鮮やかに見える――けれど。
(一番綺麗なのは、すぐ隣にいるけどな)
胸の内にそう呟いて、レイリーはアルレッテの歩幅に合わせ、ゆったりと帰路を辿った。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
巴めろ
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
SF・ファンタジー
動物・自然
定員
30人
参加キャラクター数
30人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2018年08月06日
参加申し込みの期限
2018年08月13日 11時00分
アクション投稿の期限
2018年08月13日 11時00分
参加キャラクター一覧
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