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チーズが逃げました
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寝子島商店街、路地裏。
一人の男子生徒が、自分の顎に指を添え、目を閉じ、俯いていた。
さながら『考える人』を思わせるポーズのその人物は、深く思考を繰り広げている――ように見えた。
突如、目を見開き、高らかに声を上げる。
「この事件……この矢吹探偵が解決してみせる!!」
そう彼こそが寝子高一年、普通科一組の
矢吹 千春
。謎の組織に薬を盛られて頭脳は大人で体は子供の名探偵になったわけでもなく、はたまた探偵学校に所属する超一流の少年探偵でもなく、さりとて祖父が名探偵だったわけでもない――所謂、一般的な男子生徒である。
「探偵……探偵といえば……助手! あの、名探偵の、森……モリア? 知らん! とにかく助手だ!」
周囲に人がいないことを確認して、矢吹が小さく「ツナくん」と、呟く。すると、肩と頭にのっしりとした重みを感じた。
「なーん」
頭上で聞こえたその鳴き声は、矢吹のろっこん、『いでよにゃんこ!』によって召喚された、額のダイヤ模様が特徴的な黒猫、ツナだ。矢吹の肩に乗り、頭部を抱える形で現れたツナは、スンスンと辺りの匂いを嗅ぎ、青い瞳を瞬かせて欠伸をした。
「行くぞツナくん! 我々に解けない謎はない!」
「……なーん?」
なんのために呼び出されたのか把握できずにいるツナの横腹を撫で、矢吹は商店街へと飛び出した。
爛々と瞳を輝かせて、歩く人を観察する。
「まずは、聞き込みだなツナくん。探偵は足で何とかだ。誰に聞いたらいいと思うかねツナくん」
キリッとした表情で、自分では考えずに猫へ問う探偵の言葉に、ツナは変わらず「なーん」と小さな鳴き声を返すのみ。しかし、その声に矢吹の瞳の光が増す。
「流石ツナくん。目の付け所は悪くないな! チーズといえばピザだ! お腹も空いた!」
ポケットから『寝子島商店街MAP』を取り出し、ピザが食べられそうな店をチェック。さらにそこへまっすぐ向かおうとする矢吹の頭に、ツナが顎を乗せて喉を鳴らした。
「……ハッ! そうか、チーズないんだった!」
雷に打たれたような表情で固まり、一転、オロオロする矢吹の額に『てしっ』と肉球が当てられた。
柔らかなツナのその一撃に、矢吹も落ち着きを取り戻す。
「……うん。とにかく聞くんだ! チーズ見ませんでしたか!?」
――三十分後。
商店街の一角に出来た人だかりの中心に矢吹がいた。
「さて……お集まりの皆さん」
ツナを頭の上に乗せたまま腕を組み、矢吹は周囲の人間を見る。
散歩をしていたお婆さんや、ビラを配っていたお兄さん、たまたま通りかかっただけのお姉さんなど、『とりあえず聞き込み』をされた人たちが一堂に会していた。
「本日お集まりいただいたのは他でもない……この『チーズ失踪逃走盗難事件』のことです」
不敵な笑みを浮かべる矢吹に、お婆さんが「失踪なのか盗難なのか逃走なのか、はっきりせんのぅ」とぼやくが、探偵の耳には届いていない。
「皆様から頂いた情報……そして、この俺の推理を組み合わせれば……」
矢吹が目を閉じる。
言葉の続きを気にしてか、辺りが静まり返る。
ツナは、相変わらず頭上で眠たそうに欠伸をしていた。
矢吹が、閉じていた目を見開いた。
周囲の人間が、息を呑む。
瞬間。
「迷宮入りだ! さっぱりだ!」
――その場の空気が、凍りつく。
「……俺に探偵はまだ早かったなー」
特に悪びれる様子もなく、矢吹はツナの顎を撫でた。対してツナは「なー?」と鳴いて、肩の上から離れ、地面に降り立った。そのまま尻尾を振って歩き、小さな小道へ入っていく。
「ツナくん?」
後をついていった矢吹の見たものは――チーズ。
何故か路上の、それも真ん中にぽつんと置かれたチーズだった。
◇
「おぉ、こんなところに犯人……被害者? とにかく、チーズが」
矢吹が手を伸ばして、それを取ろうとする――と、ふわり、と体が宙に浮いた。
「おう、テメーが犯人か、コラ」
襟元を掴まれ、首筋を掴んで持ち上げられた猫のような状態になっている矢吹の眼前に、神無月が睨みを利かせた顔を近づける。
きょとんとした表情でそれを受ける矢吹に、鼻と鼻がぶつかりそうな距離まで顔を近づけ、眉間に皺を寄せた。
「えっと、神無月さん……だっけ」物陰から出てきた灰色の髪の少年――逆巻が神無月の腕に、ぽん、と手を乗せた。「たぶん、その人じゃない……と思うから、離してあげてよ」
「んだよ、だってコイツ、今チーズを取ろうとしてたんだぜ?」
「いや、今回の犯人……は、普通の人間よりも、もっと小さい」
逆巻の背後から、八神が喫茶店で取った足型を掲げて神無月に見せる。
足型の付けられた紙と、矢吹を交互に見て、神無月が小さく呻く。
「俺は、探偵になれなかったからって、怪盗になるつもりはないぞー」
依然マイペースを崩さない矢吹を見て、神無月は小さく舌打ちをした。
持ち上げていた手を下げ、矢吹を降ろす。
「……その、なんだ。悪かったな」
眼鏡の位置を直しながら、神無月は視線を合わせずに謝罪した。
気にも留めずに、矢吹はツナを抱えて笑顔を見せる。
――と、その時。
「……足、なのだ?」
囮作戦について来ていた後木が、ぽつりと呟く。
その場に居た人間が、後木を見て、その視線の先を追う。
確かに、地面に置かれたチーズから――にょっきりと、足が生えていた。
「なーん」
矢吹に抱えられたツナの鳴き声に、チーズが飛び上がるように浮く。
そして、そのままヨロヨロと歩き出したかと思うと、加速し、走り出す。
「お、おう……って、逃がすかよ!」
不可思議な光景に硬直していた場が、神無月の言葉で動き出した。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
歌留多
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
日常
コメディ
神話・伝説
定員
15人
参加キャラクター数
15人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2013年07月02日
参加申し込みの期限
2013年07月09日 11時00分
アクション投稿の期限
2013年07月09日 11時00分
参加キャラクター一覧
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