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チーズが逃げました
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右を向いても、左を向いても、猫。猫。また、猫。
のんびりと欠伸をする猫や、ごろんごろんと身体をひっくり返す猫、溶けた餅のように伸びている猫。
多くの猫達が、そこかしこにいる――寝子島商店街。
そんなのんびりとした空気の商店街を、歩く人影。
「んー。今日は過ごしやすい気温です……ね?」
爽やかな朝の空気を吸い込んで、
荒井 景貴
は道端の猫に微笑んだ。
突然、寝ている状態に声をかけられた猫は、意味がわかっているのか、いないのか。「うなー」と小さな鳴き声を返す。それを見て微笑み、再び歩き出そうとした荒井の視線が、一つの店で留まった。
「チーズが、逃げた?」小首を傾げて、店のガラスに貼られているポスターを読み上げる。「本日早朝、当店の冷蔵庫よりチーズが逃走しました……床の上を走り、裏口へ逃げていきました?」
頭の中でチーズが逃げていく姿を想像してみるが、どうもしっくりとこない。
むむむ、と唸っていると、ガラスの向こう側――店の中にいる、黒いエプロンを着た男性の視線に気が付く。
はた、と目を少し大きくしていると、店の中から男が出てきた。
「何か、用かい? 兄ちゃん」荒井を見て、顔をほころばせながら、口を開く。
「えっと……これ、何かなぁ、と思いまして」
ポスターを指さす荒井に、男は頬を掻いて、笑顔のまま眉根を寄せた。
そして、そのまま店の入口のドアを開け、中を指さす。
「まぁ、立ち話もなんだから、さ。入りなよ」
ドアベルの軽やかな音色を耳に受けながら店内に入ると、微かな木の匂いと、珈琲の香りが鼻をくすぐった。入ってすぐ正面にカウンターが設えられていて、それと幾つかの小さなテーブルと椅子。広いとは言いがたいが、温かみのある内装を見て、荒井は小さく息を漏らした。
「あ、僕……荒井、と申します」宜しくお願いします、と軽く頭を下げる荒井に、男は手を軽く上げる。
「これはご丁寧に」上げた手のやり場に困った表情を浮かべ、そのまま顎を撫でる。「宜しく。俺は高津戸……ま、見ての通り寂れた軽食屋のマスターだ。座りなよ」
高津戸の、やや自虐的な言葉に荒井が困惑と笑みを混ぜあわせた表情を作り、荒井はカウンターの椅子に座って、話を切るように口を開いた。
「で……その、表の『アレ』は……?」
「笑っちまうだろ、そのまんまなんだがな、逃げたんだよ……チーズが」
自らもまた、ジャンルは違えど洋菓子店を営む荒井は、高津戸の発言を笑わずに、真面目な視線で捉えた。
「……もしかしたら、うちにあるチーズも逃げ出してしまうかも。よろしければチーズが逃げた状況を詳しく教えて頂けませんか?」
それを聞いた高津戸が、片眉を上げて吹き出すように笑った。
「くっ……っふ、いや、おかしなやつだな、あンた」
キョトン、とした顔で瞬きを繰り返す荒井。
その時、不意にドアベルの音色が店内に響いた。
「いらっしゃ……い?」入り口に視線を向けた高津戸の声音が微かに上がる。
「突撃、取材、なのだー!」
そこには、突然現れた高校生――
後木 真央
が、腕に付けた腕章を見せながら、人懐っこい笑みを浮かべていた。
◇
「寝子高一年、後木なのだ。表のポスター……チーズ逃走事件について、取材に来たのだ!」
バシっと敬礼を決めて、後木はそそくさと準備を始める。
苦笑いを浮かべる高津戸に、荒井は微笑みを送った。
「では……さっそく!」握りしめた携帯電話をマイクのように高津戸へ向けて、後木が特徴的な猫目を、更に細くする。「チーズに足が生えたって聞いたのだ! 具体的にどんなか聞きたいのだ! スライスチーズ1枚1枚にニョッキリ足なのだ? フィルムから直接足が生えたら大事件なのだ!」
「お、お? おう、いきなりだな……俺が見たのは、アレだ。これっくらいの、パックになってる」サイズを伝えようと、高津戸が両手で四角形を作った。「トーストに乗せて、焼くヤツなんだがな。そいつが気付いたら歩いててよ。んで、下に足がな、ひょこひょこしてて」
「え……?」
高津戸の言葉に反応したのは、後木ではなく、荒井だった。
「あの……チーズって熟成されると足が生えたりするのでしょうか?」真面目な顔で眉間に指を当てた顔をうつむかせて、荒井が呟く。暫く唸っていたが、やがて周囲の目に気付いて、顔を上げた。「って、いやそんな話は聞いた事ないですよね。すみません」
頭を下げる荒井の横で、後木が熱心に「チーズ……熟成……足が生える?」と口に出しながらメモを取っている。
「んな妙なモン、取り扱った覚えはねぇけどよ」
腕を組んで鼻息を漏らす高津戸に後木は、なおも近寄る。
「それは隠れた何かが運んだように思えるのだ! 大きさ的にネズミや猫やカラスなんかはどうなのだ?」
「さすがにな、ウチも小せぇとはいえ、一応飲食やってんだ。キッチンに猫やらカラスが居たら気付くわな」
「ぬぬぬ、烏なら飛びそうなのだ、でもセキレイさんなら歩いてくれそうなのだ。でもでも真央ちゃん的には寝子島特産コロボックルさんや猫やネズミだったらいいなぁと思うのだ」
「コロボ……? ってか、聞いてるか? 人の話」
「ところで」空想に想いを馳せていた後木が、高津戸へピシっとペンを向ける。「チーズさんに足が生える前に何か普段と変わったことがなかったか聞きたいのだ。……それと、具体的にどんな足だったか知りたいのだ。昆虫脚だと真央ちゃん逃げるのだ……」
後半に行くにつれ、声のボリュームが落ちていった後木を見て、高津戸は笑顔を見せる。
「んなモン、俺だってカサカサしてたらさすがに逃げるわな。気持ち悪ぃからよ……っと足。足なぁ」
うんうんと唸りながら、高津戸が記憶を探っていた。と、突然に視線を上げて入り口を見る。
つられてそちらを見ると、丁度ドアが開かれて、数人が店内に入ってきた所だった。
「お邪魔いたします」
丁寧に頭を下げ、長い黒髪を揺らす
天満 七星
の後ろには、物珍しげに店内を見回す
奈良橋 博美
が居た。
そして、さらにその後ろでは、
御巫 時子
が中には立ち入らずに、入り口から中を覗き込んでいる。
「いらっしゃい。……んん。アレか。ポスターの」
高津戸の言葉に、来訪者たちは一様に頷いた。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
歌留多
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
日常
コメディ
神話・伝説
定員
15人
参加キャラクター数
15人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2013年07月02日
参加申し込みの期限
2013年07月09日 11時00分
アクション投稿の期限
2013年07月09日 11時00分
参加キャラクター一覧
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