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【創立記念】B☆Iトリエンナーレ!
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「多喜」
背後に聞こえた低い声に、
多喜 勇生
は中庭に組み上げた特設舞台のネジの緩みをひとつひとつ確かめていた眼鏡越しの眼を上げた。
「はーい」
のんびりと振り返った視線の先には、同じ二学年の
優木 遥斗
が不愛想な顔で立っている。
百八十センチ近い筋肉質な体育委員会委員長でもあり同じ実行委員でもある遥斗に見下ろされ、勇生はおっとりと瞬く。
「どうかした、遥斗くん」
「……委員長たちが探していた。校庭にいる」
愛想の欠片もない低い声で告げられても、勇生はおおらかな表情で頷き返す。
「ありがとう、行ってくるね」
「多喜。仕事を引き継いでおく」
口数が少ないながら、仕事はきちんとこなすタイプらしい遥斗の言葉に礼を言い、勇生は特設ステージの最終点検を任せる。
「どこかが緩くて倒れたりしたらたまらないもんね……!」
「……わかった」
「終わったら出店のテントの設置もお願いできるかな。僕も戻ったら手伝うよ」
「……わかった」
「楽しい記念祭になるといいねー、頑張ろうね!」
楽しそうに裏方仕事に徹する同級生の背を見送り、遥斗は勇生の仕事を引き継いで地味な作業に没頭する。
特設ステージのほとんどを手がけたらしい勇生の仕事は、確かめられる限りどこにも不備は見当たらなかった。
(楽しそうに、組み立てていたな)
ネジのひとつひとつ、柱の一本一本を生真面目に点検しながら、遥斗は大工仕事をわくわくとこなしていた勇生の姿を思い出す。好きなことをするというのはたぶんとても楽しいことなのだろうなと、微塵も表情を動かさずに思う。
人の集まる華やかな場所は得意ではない。それでも、何かしらできることがあれば手伝いたかった。
(……怖い人に見えるのか、俺)
体格の良さが災いするのか、無愛想なのが良くないのか。勇生のように気軽に頼み事をしてきてくれるひとは少ない。
(まあいい)
それでも請け負った仕事のひとつひとつを丁寧に片付けよう。
点検箇所を全て終えたところに、委員長のユウから器材の運び出しを頼まれた勇生が手伝い人員を集めるために戻ってきた。
「ごめん、頼めるかな?」
「ああ」
控えめな頼みに即応じ、遥斗は勇生の後に続いて中庭を一度出る。明日の開催に向けて大わらわな中庭の一角、生徒ではない人々の姿もある。
(ほしびとさんも居る……)
生徒ではない、星幽塔からの客人を見止め、遥斗は心配になる。
こちら側の人間とそう変わらぬ姿に変化しているのであろうが、その身に纏った独特の雰囲気を感じ取ってしまうのは、星幽塔を知るからなのだろう。
彼らの周りの生徒たちが少し浮ついて見えるのはきっと、彼らが人並外れて整った容姿をしているがため。
(困ったりしていないだろうか)
必要ならば誰からのどんな作業も引き受けるつもりではあるけれど、ほしびとたちが醸し出す独特の雰囲気は遥斗が苦手とする女子と同じに、
(緊張する……)
小さな息を吐き出したとき、その当のほしびとのひとりがこちらの視線に気が付いた。
雪色の髪を夕陽に色に透かせ、淡い微笑みを向けてくる星幽塔の住人に、遥斗はぎくりと顔を強張らせて後、律義にひとつ、ぺこりと会釈を返す。
「アル?」
見知らぬ少年に柔らかな表情で手を振る
アルレッテ・ザメニス
に、
レイリー・マクティーラ
は払暁の金色した瞳を軽くしかめた。星幽塔に至るよりも前から付き合いのある元神官さまは、例によって誰にでも慈愛を向ける。
「何だい、レイ」
ふうわりと振り返るアルレッテは、その容貌で周囲の視線を惹きつけていることにも気づいていないらしい。
「……ここでいいのか」
諫言したところで気にも留めないことを理解していて、レイリーは視線を中庭の一角に戻す。
――ねえレイ、お祭りがあるんだって
先だって寝子島を訪れた折、どこかしらで貰って来たチラシを手にしたアルレッテはふと思いついたように笑った。
――そこでお店を開かないかい?
――露店? アルが何か売るってんなら手伝ってやるけど
そう答えたが最後、気づけば『学校』の『中庭』に連れられて来てしまった。
星の力のお陰で、こちらの人間と変わらぬ姿に変化しているはずではあるのだけれど、それでもアルレッテの容貌が人目を惹きつけるのは分かっているのだけれど、
(なんか、……俺にも視線が……)
刺さる気がするのは気のせいだろうか。
「うん、ここがいい。日当たりも良さそうだ」
おっとりと微笑むアルレッテは、ここで青空カフェを開く腹づもりらしい。
「Grianmhar」
日当たりの良い、という意味の古い言葉を店名に定めるアルレッテの横顔を眺めつつ、レイリーは気づいた。カフェ、ということは、
「……作るのは俺かよ」
「料理するのはレイで」
祈ることしか教えて来られず、お茶のひとつも淹れられない元神官はこくり、にこやかに頷いた。
梅雨の晴れ間の中庭で、
薄野 五月
はぴっかぴかの太陽を仰ぐ。
「やあ、今年もトリエンナーレの季節がやってきましたねー」
天気予報によれば今日は晴れ、明日も晴れ。絶好のお祭り日和。
ふっふ、と零れる笑みのまま、五月は隣に並ぶ友達ふたりを見遣る。旧市街で親が飲食店を営んでいることもあって、昔からずっと一緒に過ごしてきた、大好きなお友達。
ラーメン屋『猫島軒』の
畑中 華菜子
と、うどん屋『またたぎ亭』の
瞬城 真魚
、それから蕎麦屋『すすきの』の五月。
昨年は、真魚が出してくれた企画に乗っかり、旧市街麺屋三人娘で中庭に出店した。その名も『トリ麺ナーレ』。ラーメンにうどんに蕎麦、それぞれの麺の特色を活かしたメニューは大変な好評を得た。
(昨年も、とても楽しかったんですよ)
となれば、今年もやろうとなるのが飲食店の娘の性というもの。
「楽しみですねー」
ふっふ、と堪えきれない笑みをくすくすと漏らす五月を振り返り、華菜子がお団子に結った頭でこくこくと頷く。昨年はそれぞれの麺で売上競争もして、それもとっても楽しかったけれど、
(あれ?)
誰が勝ったのか、華菜子は忘れてしまった。でも、そんなことも忘れてしまうくらい、とにかく楽しかった。
「……今年は新しい店名案ある?」
実行委員の勇生と遥斗が主となって組み立ててくれた出店用テントを眺めて当日のイメージを固めつつ、学校ジャージ姿の真魚が生真面目な瞳を瞬かせる。
はいアル、とまず華菜子が手をあげた。
「はい華菜子」
「名前はー、猫島軒、またたぎ亭、すすきのの二文字をとって『すすたぎ軒』はどうかな!」
「店の名前合体させただけじゃない……」
しかも語呂悪いし、と真魚は肩を落とす。
「却下却下……」
「あいやー」
あんまり気にしてなさそうな華菜子の隣、どうしましょう、とおっとりふんわり笑ってから、五月がはーいと挙手する。
「はい五月」
「猫島軒、またたぎ亭、すすきのの頭文字をとって『ねます』など!」
「いやいや寝てどーすんの……」
素でボケる幼馴染ふたりにいつものように突っ込んでから、真魚は思わず息を吐く。いつものことと言ってしまえばいつものことで、となればやっぱり、自分がまとめなくてはならないのもいつものこと。
「あーもう分かったわよ……」
ここに鍋を並べてー、ここにテーブルと椅子を並べてー、と楽し気な幼馴染を横目、真魚はジャージのポケットからスマートフォンを取り出す。文明の利器で店名のヒントになりそうなものを色々と検索した末、
「んじゃ、『トリ麺ナーレ・アンコーラ』」
「あんこーら?」
「カッコイイ名前アル!」
眼鏡越しの黒い眼をふうわりと細める五月と、栗色の眼をわくわくと大きくする華菜子に、真魚はアンコーラの意味を記したサイトページを示して見せる。
「去年を踏まえつつイタリア語で『もっと』とか『再度』って意味ね」
「おおー」
「流石まおちゃん」
「で、去年のトリ麺……鶏を使った麺メニューの他に新たにサイドメニュー各一品ずつ追加で、……」
思案しながら、真魚は唇を尖らせる。そもそもふたりがやる気満々で参加すると言っていたのに、気づけばいつのまにか自分が主導でほとんどのことを考えている。
「我らがリーダーアルヨ、まおちゃん!」
「頼れるリーダーですね、真魚さんー」
「ってまって待って待って……」
両手をバツのかたちにしてみても、ふたりは六月の太陽よりも眩しいきらきら輝く瞳で見つめてくる。
このまなざしに、昔から弱かった。
「ああもぉ……仕方ないわね……」
やっぱりいつものように気苦労を背負いこむ気配を濃厚に感じつつ、真魚は笑う。そうは言ってもいつものように、
(きっとやっぱり、楽しいわよね)
今を盛りと咲く紫陽花を背景に、広い天幕の下にさまざまの制作物が並べられて行く。
それは絵画であったり、陶芸であったり、彫刻に写真に衣装。寝子島で制作したがために猫をモチーフとしたものが必然と多くなってはいるものの、他にも鳥や馬、寝子島の豊富な自然や街並みを扱ったものもある。
さまざまなかたちを取ったそれらすべてが、
旅鴉 月詠
が日々生み出してきたもの。
「月詠さん」
「ん」
天幕の脇に小さく囲った作業スペースから布に包んだキャンバスとイーゼルを小柄な身体で抱えて出て来た月詠は、声を掛けられ足を止める。声の主を見遣れば、それは隣のクラスの男子。
「多喜か。どうした」
「美術部の備品の運び出しを頼まれて。『クラフトスペース』って、ここだよね?」
品物を飾る用のテーブルを手にした勇生の後ろには、重たそうな箱を抱えた遥斗も立っている。
「ああ、助かる。その辺に置いてくれれば、他の美術部員が適当に並べるだろう」
緋色の瞳を細めて礼を言いつつ、月詠は天幕の下を所せましと埋める制作物を見渡す。
(展示物の説明も必要かしら?)
考えている間にも、部室棟からやってきた美術部員たちが自分たちの制作物を持ち寄り並べていく。元より広めに貰っていた展示スペースが準備中にじわじわと広くなっていく。
(値札もつけなくてはな)
基本的に観てもらえるだけでも構わないが、気に入ったものがあれば買い取ってもらえるようにも考えている。
(制作時間と材料費から考えて妥当な値段で、……)
「……凄まじい量だな」
展示物の森に佇み、遥斗が思わずといった風にひとりごちる。つい先ほど、天幕を組み上げた時には空っぽだったはずのスペースが、あっという間に軽トラ一台分以上の荷物で埋もれている。
不思議そうな顔をする遥斗に、無生物を絵として封じるろっこんを持つ月詠はミステリアスに微笑んでみせた。
絵として封じたものは、絵が破損すれば元の姿に戻る。その特性を活かし裏の作業スペースでこっそり元に戻しているからこその短時間での大量の物品の移動ではあるけれど、
「秘密、だ」
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担当ゲームマスター
阿瀬春
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
学校生活
定員
1000人
参加キャラクター数
92人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2018年06月09日
参加申し込みの期限
2018年06月16日 11時00分
アクション投稿の期限
2018年06月16日 11時00分
参加キャラクター一覧
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