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レディ・ロゼッタの未来観測
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夕日が花々を赤く染める。その色よりもなお濃い、燃えるような赤毛の少年がやってきた。彼の名は
ロベルト・エメリヤノフ
。ロシア人というよりもはや、その内面は日本人、いや寝子島住人といったほうが正しかろう。彼のもとにも招待状は届いていた。
扉を開けると先客が二人。銀の髪の少女、
旅鴉 月詠
はくつろいだ姿勢で、スケッチブックに描きとめた数々の風景画をあらためている。ロベルトを見ると、ごく軽く頭を下げた。そして視線をまたスケッチブックに戻す。もうひとりは金の髪の
ナタリア・シシロヴァ
。故郷を同じくする少女だ。高校の後輩でもある。
「ああ。ロベルト。あなたも来たのですか」
ほぼ日本語しか解さぬ彼に対して、ナタリアは日本語で話しかける。
「やあ、ナタリア。変なところで会ったね」
「確かにおかしな場所ではありますね。ですが邪気は感じません。たまに寄るにはいい場所かと」
そう言うと彼女はインスタント紅茶をまずそうにすする。ロベルトはその隣に腰掛けた。
「きれいな場所だよね。お金じゃなくてもいいみたいだし、悪徳業者じゃないと思う」
「そう願いますね」
ロシア出身の生徒たちが話す中、月詠はひとり絵に見入っている。その時占い部屋の扉が開いて、
上穗木 千鶴
が出てきた。その姿を見届けてから、ナタリアは唐突に言う。
「この中では私の順が最初ですが、ロベルト、あなたに譲りましょう」
「え? どうして?」
「そのほうが進みが早そうだからです」
そう話している間にも、新たな来客がやってきた。
「あ、混んでいますね……や、やっぱり、放課後だからでしょうか……」
勅使河原 悠
は申し訳なさそうに頭を下げる。
「決断はすばやく下すべきです。行かないなら私が入りますが」
「あ、いや。僕が行くよ。下宿の身だし、夕飯の時間には帰りたいから」
ロベルトはそそくさと立ち上がり、青い扉を開く。
「
ロベルト・エメリヤノフ
です。よろしく」
簡潔に自己紹介を済ませ、秘密厳守ですよね、と念押しして、ロベルトは話を切り出した。
「僕は今、芸術科に所属してるんだけど、普通科に転科しようか迷ってるんだ。今まで芸術への情熱だけで進んできたけど、やっぱり才能やセンスの差って大きいものだと分かって……。変えるなら今が最後のチャンスかなって。自分らしい絵の土台は固まってきたと思うし、自己満足の創作ができるなら、あとはもう趣味、独学でもいいんじゃないかって」
「あなた、日本語上手ねえ」
(そこまで黙って聞いておいてそれなの!?)
ロベルトはがっくりとする。この人に占ってもらって大丈夫なんだろうかと、心の天秤は不安な気持ちに傾いていった。
「はっきりしていて占いやすいわ。結果を一緒に見ていきましょ」
少年が選んだ二枚のカードの結果をあらわにする。
転科する未来――The Death、死神。芸術科にとどまる未来――ソードの7。
「今の道を投げ出した瞬間に、あなたの芸術への探究心も終わる」
死神のカードの上で、キャンバスがばらばらにはじけ飛ぶ。
「尽きることのない新たな想像力、新たな刺激が、あなたを前に押し進める」
ソードの7が、ロベルトを鼓舞するように舞う。占いの結果にロベルトは目をぱちくりとする。
「芸術科に……このままいてもいいのかな」
「ダメな理由が見つからないわ」
ロゼッタは心底不思議そうな顔をして答えた。
「芸術ってくらべっこするものじゃないのでしょ。才能がある人たちに囲まれているなんて、最高じゃない。圧倒されたり、降参したり、感動したり。そうやって進めばいい。それがカードのメッセージよ」
「うん……そうだね。やっぱり、僕は芸術科に残ってがんばりたい。ありがとう。これ、お礼に受け取ってくれる?」
ロベルトが取り出したのは、トランクのような取っ手のついた平たい木箱だった。一枚のキャンバスをロゼッタに渡す。そこには炎のような夕焼けに翼を広げる、人の顔をした鳥があった。
「きれいな絵ね」
「アルコノストを僕流に描いたんだ。ロシアの天使、みたいなものかな」
「大切にするわ。ちょうどいいサイズの額を用意したらお店に飾るから」
よかったら、また来てね。最後にロゼッタはそう言った。
「もう占ってほしいこと、ないんだけどなあ」
ロベルトは困り笑いをしながら部屋を出る。静かに待っていたナタリアと目が合った。
「やはり早かったですね。何を占ったのですか」
「え、あ、あはは。この先理想の美少年と出会えるか、かな」
ナタリアは無言で顔をしかめた。もう一人待合室にいた月詠は、もうスケッチブックを閉じている。ロベルトの木箱の中身に見当がついたのか、声をかけてきた。
「君、芸術科の生徒だったな」
「うん。ロベルト・ルスラーノヴィチ・エメリヤノフ」
小柄な少女から出てくる大人びた物言いに、ついかしこまってフルネームを名乗る。
「絵を見せてもらえばよかったな」
そう言うと、ふいと視線を外の花畑に向けた。
(おもしろい子だ。同じ科なんだし、一緒に描く機会もあるだろうな)
思った以上に占いに後押しされることになったが、悪い気はしなかった。足取り軽く、ロベルトは帰途につく。無言でナタリアは立ち上がり、青い扉の向こうへ消えた。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
清水るね
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
日常
SF・ファンタジー
定員
30人
参加キャラクター数
30人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2013年07月11日
参加申し込みの期限
2013年07月18日 11時00分
アクション投稿の期限
2013年07月18日 11時00分
参加キャラクター一覧
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