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<宝石人形>柘榴石ガネット
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【プレゼント】
ガネットが歩いている。それは当然のように起こっている、あまりにも当然ではない光景。
SNSの目撃情報と、その画像の衣服から
御剣 刀
はスーパーから買い物袋を持ち、大層うきうきとした表情を浮かべているガネットの姿を捉えることに成功した。
刀が声を掛け、ガネットの前で自己紹介をする。
「俺は君のお父さんの知人で、ルヴィアの家族だ。君に協力したくて来た」
「ルヴィア……?」
ガネットが、刀が片腕に抱き上げて乗せているビスクドールに目を向ける。その足の関節とは違い、人間と遜色ない動きをする表情が驚き一色に染まった。
「あ、ああ……壊れて、別の人間の手に渡ったと聞いたのに、まさか、こんな所で会えるだなんて」
ルヴィアとは直に見知った人形であったのだろう。ガネットの表情が泣きそうな仕草に代わる。それは、涙が出ないのが逆に違和感を覚えるほどの精密さだった。
「ああ……。でも、もうダーリンが待ってるし行かなくちゃ──」
「それについて話があるんだ。
ガネット、その愛する人には。昨日よりも想いのこもった素敵な今日の君で愛する人に会うべきさ。──その為に時間を貰えないかな?」
「昨日よりも……想いのこもった──?」
ガネットが刀の言葉に耳を傾ける。それが刀の本心からの言葉であろう事は良く分かる。だが客観視するには、場所が小さなスーパーの前であった事もあり、とても歯が浮いてしまいそうなものとなってその場に響いた。
しかし、
「昨日よりも想いのこもった今日の私……素敵! どうすれば良くって!?」
ガネットが刀の台詞に目を輝かせている──刀は胸の内で、これは身柄を急ぎ確保して良かったと、心から安堵した。もし他に悪意が伴う同じような誘いに乗ってしまっていたらと思うと心底ぞっとしない。
「買い物に行こう。素敵な衣装やおしゃれは女の子の特権だ」
──そうして刀の案内で向かったのは、刀本人も足を踏み入れた事のないようなブティックだった。
様々に、色とりどりの衣装が軒を連ねるかのように並ぶ。中に入れば、店員の目がガネットへと一身に向けられた。
「彼女の格好を整えたいんです。お金ならあります……!」
刀は今回の為に、手持ちの全財産を用意してきた。正直それでも圧倒的不安は消えない。だが、先程口にした思いは本物だ。
その刀の決意が伝わったのか、店員もこの場に慣れていない不釣り合いな二人をすげなく扱うことはしなかった。
「……お膝は如何致しましょうか?」
「隠して下さい。出来るだけ長い丈で」
この店員も歩く人形の噂を知っていたのかも知れない。むしろ、人形のあつらえとしてプロ根性を刺激されたのか、店員はガネットを店の奥へと案内した。
──それから数十分。
春色のロングスカートをメインにしつつ、全身の服をトータルコーディネートしたガネットを前に、刀はしばし見とれるように見つめてながらも、慌てて我に返って会計をした。
「今日は私、お金を大量に持っていてよ。きっとこのくらいは自分で払え──」
「いや、これは俺の我が侭だから。俺に払わせて欲しい」
女性を前にした見栄、というよりは純粋な思いの元に取った行動。
それは、思わず浮つきかけた気分を吹き飛ばすには十分な、冬のブリザードを伴って刀の財布を直撃した。刀は思う、一際に、これで良かったのだと──
「うん、流石に美容院は断られたか……」
人形に使われている髪質と、人のものとはやはり異なる。噂を知っていた美容院の店員が、実際に噂を目の当たりにしたことに感激しながらも、それを前提として断って来られたのだ。そうなれば、それ以上押すことは叶わない。
「ええ、でも服だけでも充分に綺麗になりましてよ。これでダーリンに喜んでもらえるかしら」
衣装を整えた事で、華やかさが上がると同時に、ガネットへの視線が一気に減った。見る人の目を『確信』から『気のせい』まで。それは極めて上出来と言っても差し支えなかった。
嬉しそうなガネットの様子に、刀の様子も思わず綻んだ。
「その人が大好きなんだね」
「ええっ、大大大好きでしてよっ。……今まで着ていた、この服を下さった方と同じくらい──いえ、それ以上に大好き!」
購入しその場で来た服の代わりに、今まで着ていた服の入ったビニール袋を見てガネットが答えた。
「いいと思う。その想い全力で伝えるといいよ、俺も手伝う」
そして、ガネットのリクエストの元、二人が歩き出した先。
「見つけました」
──目の前に、メイド服の入った袋を手にした
常闇 月
が現れた。
「画像を確認しました。あのような格好では──今は違う、ようですが」
月が完全に着替えていたガネットを数度見返す。それに対し、刀は今までの様子を、ガネットと月の両方に説明した。
「……では、あの格好はよろしくなかったのね……」
月が館のメイド服を持ち出してまで自分に会いに来た意図を知り、ガネットがしょんぼりと肩を落とす。
メイド服を着せるという手間は省けたが、月にとっても、フツウにとっても大々的な問題が残っている。
ガネットという──フツウを壊す、動く人形が。
「それだけではありません。あなたが人目を憚らず動くという事は、ケンさんにも迷惑が掛かるということです」
「そんなこと……!」
「実際、ケンさんのアパートの住所は既に様々な人に知れ渡っています。それについての危険について説明は必要ですか?」
「……」
ガネットが沈黙する。それは言われて初めて考え、その事態について責任を感じた肯定だった。
「常闇、そのくらいで……」
「私も、お二人の関係を疎んで言っている訳ではありません。
ですが、まずは始めに、館であなたが盗んだお金やバッグの類から返して頂きたいのです」
「あ、あれは借りただけですわ!」
「許可なく持ち去ったことを借りるとは言いません」
そうしてガネットの所持品は、自分が最初に着ていた服の入った袋と、食材の入った袋。それから『借りた』分を差し引いた、先程働いたバイト代のみとなった。
「……時計がないのは辛いですわね……とても役に立っていたのに」
今は付けていない自分の腕を見ながら、この上なく落ち込んだ様子でガネットが呟く。
「手持ちのお金、それだけあれば新しいのを買えるんじゃないか?」
その様子に告げた刀の言葉に、ガネットははっとアルバイトをした時の
日暮 ねむる
の言葉を思い出した。
「そうだわ、時計……時計が欲しいですわ!
私の分と、ダーリンにも……!
お揃いの時計!」
「ケンさんにも、ですか?」
不思議そうに、月が疑問符をガネットへと向ける。
「ええ、ダーリンは時間にとてもルーズだから……私がしっかりしていないと。
帰る時間も今まで借りていた時計を頼りにしていたから……せっかくなのだからお揃いの時計を買いたく思われましてよ!」
「あまり必要外に動くのは好ましいとは言えませんが……仕方ありませんね。時計屋さんへ行きましょう」
そうして旧市街の時計屋へと二人と一体は足を向け、そこでガネットは男女ペアとなっている、シルバーに白い色のベルトをした時計を購入した。
安い買い物ではなく、ガネットの手持ちから金銭は消え去ったが。
代わりに手にした二つの箱を見るガネットの眼差しには、今は服に隠れた胸に付くガーネットと、同じ煌めきをした深く幸せそうな微笑みが、絶えず浮かび上がっていた。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
冬眠
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
SF・ファンタジー
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2018年04月03日
参加申し込みの期限
2018年04月10日 11時00分
アクション投稿の期限
2018年04月10日 11時00分
参加キャラクター一覧
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