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【追憶】彼と彼女のMemorial
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歌い終え、ひらりと軽やかに手を振ってステージから引こうとするトワの傍、
「それじゃあっ、可愛い飛び入りさんがステージに立ってくれている間にっ!」
弾む足取りと声で舞台袖から飛び出した
未明せれね
が駆け寄る。ここにいてね、とトワに笑いかけながらその小さな手を取り、せれねは観客席へと呼びかけた。
「お待ちかねのサプライーズ! キス!」
「Surprise kiss! OK! fanなら大歓迎するマス!」
元気いっぱいに飛び跳ねて宣言するアイドルに倣い、トワも隣でぴょんぴょん跳ねる。
舞台の上でも全く臆さないトワに感心しつつ、せれねは舞台袖に合図をする。次々に現れるのは、企画への参加を可能としたアーティストたち。
(アイドルたるもの、ファンサービスは大事!)
それが企画ならなおさら、とせれねは観客席を見遣る。抽選申し込みの数は相当数に昇ったと聞いている。
「さあっ、それでは! 期待に答えてキスしちゃいますよ!」
大胆に朗らかに言い放ってから、観客席から沸いた笑い声に応じるように首を傾げてみせる。
「えっ、恥じらいがある方が良い?」
ふわり、せれねは泣きほくろの頬を上気させる。その方が良いなら、と声を詰まらせる。
「……あんまり無茶ぶりでなければ、だいたい対応しようって思うよ」
幼馴染キャラでも、妹キャラでも、久しぶりに会った実は両思いだったシチュとかでも、と指折り数えて、芝居じみて首をぶんぶんと横に振る。
「だけど、演技はあんまり期待しないでね?」
企画参加者が全員舞台に揃うまでの時間を稼ぎ、せれねは隠し持っていた紙を取り出す。大勢の申込者の中から自分のキスを引き当てたひとの名前を読み上げる。
「マリベルさん。
マリベル・ロイス
さーんっ、ステージへどうぞー!」
「えっ、わっ、ウチ? ほんまに?」
声は舞台袖から聞こえた。見れば、イベントスタッフの腕章をつけた金髪の少女がスタッフ仲間に押し出されるようにしてステージに恐る恐る出てきている。
「ほんまに? ええの?」
「いいのも何も、厳正なる抽選の結果! なので、どこがいい?」
鼻? ほっぺ? 言って、せれねは自分の鼻や頬を指し示す。夏草色した瞳をまん丸にしたまま、マリベルはせれねの横に立った。真っ赤になった頬を両手で抑えてから、そっと自分の髪をつまんで差し出す。
ささやかなキスの依頼に、せれねは顔中で笑った。それでは、と水着を飾るスカートの裾をつまみ、淑女にするような丁重なお辞儀をする。
金色の髪を恭しく捧げ持ち、そっと唇を寄せる。そうしてから、チョコレート色した瞳を上げて悪戯っぽく笑うアイドルに、マリベルは真っ赤な頬をますます真っ赤にして照れた。
「next トワ!」
順番を回され、トワはポニーテールの金髪を揺らす。せれねから渡された当選者の名を読み上げる。
「Surpriseプレゼント!
アケーチ・タッマーキ
!」
「フリーキス、ウェルカムです、ふふ……!」
怪しげなほどに妖艶な笑みと空気を振りまき、ステージに上がって来た黒髪の青年の前、トワは小さな歩幅で駆け寄る。
「yes フリーキス! しかしてートワはー」
アケーチのスーツの裾を掴み、爪先立つ。身長差が五十センチ以上ある少女の懸命な仕草に、アケーチは蕩けるような笑みを浮かべた。姫君にするように片膝をつき、頭を垂れる。変態的なまでに恋慕じみた紫水晶の眼差しを向けられても、トワは全く動じなかった。キスが届くようになったことだけに満足げして大きく頷き、アケーチの白磁のような白い頬に軽くキスをする。
離れようとするトワの小さな手を、アケーチは両手で熱っぽく掴んだ。
「むしろ私が感謝の口づけをお贈りしたい程、素敵なパフォーマンスでした……!」
「トワはトビイリーデスカラー、encore もー fan service もー残念ながら無いのデス!」
サラリとアケーチの情熱をかわし、but、とトワは屈託のない笑みを浮かべた。
「thank you アケーチ!」
「更にファンになりました、ふふ……!」
恍惚の笑みを浮かべる美青年と、無垢なまでに明朗な少女は手を繋いで舞台の端に寄る。そのまま次のサプライズ・キスを見守る態勢に入る。
「ええっと、……え、これ俺が呼んでいいのかな……」
渡された進行表とマイクを手に、
花厳 望春
は琥珀に近い栗色の瞳を伏せる。プロのアーティストと一緒に舞台に立てるという興奮に任せて『可』にマルをつけたけれど、
(これは、ちょっと、)
だいぶ恥ずかしい。
「と、時高クレオ、さん……」
戸惑い気味に呼んだ声に応じて、駆け足でステージに移動してきてくれたのは、あからさまに緊張した表情の三つ編みの少女。動揺のあまり何もないステージ上で躓きかける小柄な少女の肩を、『ホープスター』として協奏した
フィンレイ・ランカスター
がそっと支えた。その流れのまま、フィンレイはクレオの耳に唇を寄せる。
「私の歌を聴いて下さる、この耳に」
柔らかな声で囁きかけられ、クレオは大きな眸をますます大きく瞠る。
緊張のあまり身体を強張らせるクレオと、羞恥に身を固まらせる望春を気遣い、フィンレイは優しい仕草でクレオの小さな手を取った。望春の前、そっとその手の甲を導く。
年上の協奏者の意図を読み、望春はぎこちないながらもクレオの指を取る。触れるか触れないかのキスを手の甲に贈る。
「き、きき今日の演奏とってもよかったです。こ、こここれからも頑張ってくだひゃいっ!」
キスをもらって跳ね上がる心臓に任せて今日の感想を伝えて、クレオは胸を両手で抑える。抑えた片方の手にキスを貰ったことを思い出した途端にますます心臓が暴れたけれど、
(……変な声出ちゃったな)
緊張に緊張を重ねた状態でやっと立っているクレオにすればそれどころではない。
固まる少女を挟んで揃ってお辞儀する『ホープスター』の次は、『誰ソ彼コンツェルト』のふたり。
(綴てめぇ……)
その片割れの
神嶋 征一郎
は剣呑な眼差しを
綴 柚枝
に向け続けている。
(何を勝手に!)
そもそも、企画参加は不可としていたはずだった。それなのに、気づけば揃って舞台に呼ばれていた。驚愕しつつ、柚枝が勝手に書き換えたのだろうと思い至るも後の祭り。
(別にキスは初めてじゃねぇが)
今更断るわけにもいかず、征一郎は不承不承舞台に立っている。
「
結城 日和
ちゃん!
風見鶏 スグリ
君!
史越 奈津樹
君!」
征一郎に睨まれても一向に気にせず、柚枝は明るい声で当選者の名を読み上げる。
「ワァオ!」
「当たった!?」
賑やかな声をあげ、少年ふたりがばたばたとステージに駆けあがる。
「ゆえセンパイのキスをもらいにキタゾ~ッ」
「お疲れさまです、先輩!」
柚絵の後輩らしいふたりの後ろ、場違いそうな恥ずかしそうな顔で続いてステージに登ってきた少女の姿に、征一郎は一瞬息を詰める。息を詰まらせた自分の反応に首を捻り、征一郎は冷静な表情を保って当選者三人の前に立った。
「よし、どこがいい?」
「お任せ!」
「オマカセシマス」
きゃあきゃあと笑い合う柚枝とその後輩たちを横目、
「どうだった」
征一郎は低く短く、演奏の感想を日和に求めた。
「えっ」
当たるまいと思っていた抽選に当たったことに驚いているばかりだった日和は、征一郎の問いかけを受けてしばらく言葉に迷う。
「一緒の子の演奏、良かったよ」
咄嗟に口にしてから、自分の言葉足らずさを後悔する。違う、征一郎に伝えたいのはそういうことではない。もっと上手に伝えたいのに、舞台に思いがけず再び上がった動転が言葉を奪う。
「一緒だったから良かった、……と、思う」
征一郎の演奏も、いつもと違うように聞こえた。いつもだって凄まじいほどに技巧的で見ていられないほどに情熱的ではあるのだけれど、今日はいつもの孤独なまでの熱情ではなかったように思う。内に籠るがために蒼く燃える炎ではなく、外へと噴き出し周囲に熱を与える炎のような、熱。
「イェア!」
「よし!」
柚枝からそれぞれ手の甲にキスを貰った男子ふたりが楽し気に笑い転げている。
「……そうか」
はしゃぎまわるふたりの声に、征一郎はふと思い出したように静かに瞬いた。
「どこがいい」
なんでもないように問われ、むしろ日和が動揺する。
「ほ、ほ、ほんとに!?」
「申し込んだのは結城だろう」
しばらく顔を真っ赤にして俯いて後、日和は意を決して手を差し出す。
「……よ、よろしくお願いしますっ!」
音楽を楽しむことのできる少女の指を取り、征一郎はその手の甲に口づけをした。緊張で冷たくなった手の甲に唇を寄せた瞬間、胸の何処かが動いたように思えて眉を寄せて、――けれど次の瞬間、視界の端にクラシック同好会の後輩である
呉井 弦月
と高校の後輩の
楢木 春彦
が見えた。今にもこちらへ向けて冷やかしの声を上げて来そうな表情をしている顔見知りふたりから、征一郎は視線を逸らす。
「
春姫 いちご
さんー」
「はっ、はーいっ!」
シャロン・ナイトプレッジ
に呼ばれ、
春姫 いちご
が舞台袖から飛び出す。客席に向けてお辞儀し、シャロンに向けてお辞儀し、駆け寄ろうとして何にもないところで転ぶ。
慌てて立ち上がろうとするいちごの前にふわりと膝をつき、英国生まれの歌手は淡く微笑んだ。そのまま、いちごの額にキスをする。
「えーと、三折部ー。
三折部 朝衣
ー」
シャロンから受け取った進行表を手に、ロックバンド『月下美人』のギタリスト
千種 智也
は当選者の名を口にする。
(良かった、女だ)
バンドメンバーから参加しろと言われ、渋々『可』にマルをつけた。せめて相手が女性であって欲しいと願っていたが、どうやらそれは叶ったようだ、と思いかけた次に、もうひとりの当選者の名が目に入った。
「げ、」
低く呻いて口を閉ざすギタリストを不審に思い、仲間のひとりがひょいと進行表を取り上げる。
ロベルト・エメリヤノフ
――読み上げられる名前に、智也は仲間に隠れて見えない位置で眉間に皺を寄せた。どうせいつものように美少年からのキスが貰えるものなら誰からでも貰っておこう、とか至極軽い理由で申し込んだのだろうが、
(大惨事じゃねぇかよ……)
まさか数ある企画参加のアーティストたちの中から自分のバンドとぶち当たるとは。
「やっぱ派手な人がやると絵になるね!」
「そうね」
当選した朝衣と和気藹々とした雰囲気で話しながらステージに上がったロベルトは、『月下美人』の面々に次々と頬にキスを受けて人懐っこく笑う。
「ふふ、ありがとー」
音楽をひたすらに楽しみにこの場を訪れていた好きらしい朝衣も同じように次々にキスをもらい、くすぐったそうに肩をすくめた。
智也は朝衣の肩をぐっと笑顔で引き寄せ、観客に見せつけるように派手な仕草で、明るくノリよく頬にキスをする。
同じ流れでロベルトの肩を叩く。どこか複雑そうな顔を向けるロベルトの首元に唇を寄せ、キスをする、真似だけをする。傍から見れば首筋に口を寄せているように見えて、実際には決して触れない。
「ありがとー!」
ロベルトがどんな顔をしているのか一切目には映さず、智也は何事もなかったように明るい笑顔を客席にだけ向けた。
サプライズ・キスの場に最後に呼ばれたのは、
真境名 アリサ
。もう一人の運のよい女性と共に舞台に上がったふたりの前に立つのは、『RE』のふたり、
オルカ・ヴィヴァルディ
と
獅子目 悠月
。
「パフォーマンスはこの後よね。楽しみにしてるわ」
華やかな笑みを浮かべるアリサに、オルカはこなれた笑みを返す。それから、アリサの後ろで緊張のあまり蒼い顔をしているもうひとりの女性にも。
イタリアと日本の血を継ぐオルカにとって、キスは挨拶と変わらない。
――まあ構わないが……必要か?
サプライズ・キスへの出演可否をスタッフから尋ねられたときに悠月から問われた言葉をふと思い出し、オルカは淡く笑む。
(ファンって言ってくれる人は力だよ)
イベント企画に自身がファンのアーティストを強引に組み込んでしまうのは主催者としては少しいただけないかもしれないけれど、
(大事にしなきゃ~)
売り出し中のアーティストとしてはこういう機会はありがたい。
大事な相棒である悠月が不本意そうなのはほんの少し心が痛みもしたが、
(ファンの子がもっと夢中になるように心を込めようか)
抽選に申し込んでくれた子たちには礼を尽くしたい。
「Grazie, signorina」
甘い声で言い、オルカは限りなく自然にアリサに手を伸ばす。まるで舞うような足取りで近づいてくる彼女は、もしかすると普段人前に立つ仕事をしているのかもしれなかった。整えられた爪の手を取り、長身ながらも華奢な身体を引き寄せる。ほとんど同じ高さにある目線を合わせ、化粧の匂いのする頬にキスをする。
オルカの唇が離れぬ間に、悠月もアリサの傍らに立つ。流れるような動作でキスを贈るオルカに挑むように嫉妬するように、ほんの少し背伸びをして反対側の頬に唇を寄せる。
「ひゃあ」
少年ふたりからキスを受けて、アリサは明るく快活に笑った。
「ありがとね」
年下の少年ふたりの頭さえ撫でそうな勢いで軽く言い、後に控える女性の背中を押す。
「ほら、ファンなんでしょ」
アリサに勇気づけられ、女性は俯けた顔を上げられもせぬまま一歩踏み出した。よろける女性の手をこちらも流れる動作で掴み、オルカは同じように頬にキスをする。そうしてから、顎に手を掛け顔をあげさせる。
「俺達から目を離さないで」
もっと夢中にさせてあげるから、と囁きかけられ、緊張に蒼褪めていた女性の頬が一気に赤くなった。何事かを言いたげに口をぱくぱくさせる女性の反対側の頬、悠月がキスを贈る。強張ったもう片方の手をそっと掴む。
小さな悲鳴のように息を呑んで後、女性は絞り出すようにやっと、ファンです、とそのたった一言だけを声にした。
後退って去ろうとする女性の手が逃げる。指先が離れるその寸前、悠月はもう一度女性の手を掴み直した。
ファンだと言ってくれた、自分たちの歌を聴いていると言ってくれたこのひとに、何かを伝えたかった。
オルカのように上手い言葉は出てこないけれど、それでも。
引き寄せたファンの女性の指先に、慈しむように、悠月はそっとキスをする。
(……しっかり、聞いててくれ)
卒倒しそうな女性の肩を、アリサが良かったねと抱く。ふらふらする足取りを支えてステージを下りるアリサに続き、アーティストたちからキスを貰った幸運な観客たちが客席に戻る。
その背中を見送りつつ、オルカは傍らの悠月を見遣る。
(あのキス)
追加のキスには少し嫉妬を覚えてしまった。
(ああ、……)
でも、今の悠月はその榛色の瞳を太陽よりも眩しい宝石の色にきらきらと輝かせている。今にも歌い出したそうに。今にも踊りだしたそうに。
彼がこういう顔をしているのなら、
(いつもよりももっと楽しいステージになりそうだ)
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阿瀬春
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
定員
50人
参加キャラクター数
50人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2018年03月05日
参加申し込みの期限
2018年03月12日 11時00分
アクション投稿の期限
2018年03月12日 11時00分
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