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海と歌とキャンプと
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運営本部でテントと一緒にレンタルした折り畳み椅子をキャンプサイトの一角に広げる。そこにとりあえず置くのは、唐揚げにたこ焼きにフライドポテト、屋台で買い込んできた色んな食べ物。
「キャンプってなんかテンション上がるよねー」
椅子に乗り切らなかったかき氷のカップと拓郎から預かったアイシングクッキーの詰め合わせや肉巻きおにぎりのパックを抱え、
高梨 彩葉
はテント一式が入った袋を肩に担いだ
志波 拓郎
を鮮やかな笑顔で見遣る。こくりと頷いた拓郎は、どうやら一人でテントを組み立てるつもりでいるらしい。
「手伝おうか?」
テント組み立ての経験はないけれど、それは拓郎も同じらしいし、であれば一人より二人の方が簡単に出来るかもしれない。そう思って申し出たのに、譲れないところは決して譲らない恋人は首を横に振る。ふわり、おおらかに笑う。
「……彩葉さんは、買ってきたのを持ってて」
初めてではあるけれど、テント一式の入った袋に書かれた取扱説明書に目を通した限りでは、一人でも多分大丈夫な気がする。つたない部分も陸上部で鍛えた筋力で、
(なんとかカバー、したいところではあるけど……)
思いつつ、拓郎は少し離れたところでこちらを見守る態勢に入る彩葉を見遣る。ふと思い出したように近づいてきた彩葉は、テント一式を担いで両手の塞がった拓郎の口にかき氷をストローつきの匙で放り込んだ。
冷たい甘さと彩葉の仕草に頬を緩め、拓郎はもうひとつ頼み事をする。
「あと、エールを……」
それさえ貰えれば、きっとより頑張れる。
拓郎にねだられ、彩葉は大きく頷いた。こほんと咳払いをし、顔中に笑みを浮かべる。
「頑張れ、頑張れー」
可愛い彼女の可愛い声援を受けて、拓郎は張り切る。テント一式を広げ、頭に叩き込んだ説明書を頼りにテントにポールを通し、ちょっぴり力業でテント本体を立ち上がらせる。あとは補強用ポールを繋いで地面に杭を打ち込んでしまえば、フライと呼ばれる外側シートを被せて出来上がり。
本部には広げるだけのポップアップテントや使い捨ての段ボールテントまで揃えられてもいたが、テントらしいテントと言えばこのかたちのような気がする。
「……できた……」
かき氷が溶ける前にテントを組み上げた拓郎の傍、彩葉は駆け寄る。よいしょと背伸びし、短い髪で覆われた彼氏の頭をヨシヨシと撫でる。
「拓郎頑張ったねー、すごいよー」
同い年の彼女から手放しで褒められて、拓郎はくすぐったそうににへらと顔を笑み崩した。
「……中、入ってみようか」
「うん、いいね」
買い込んだ物をそれぞれに抱え、出来上がったばかりのテントの中に入る。
「おじゃましまーす」
腰を屈めてテントに入った途端、彩葉はおお、と声をあげた。外側から見ていたよりも随分と広く、ふたりで立っても窮屈には感じない。日差しが遮られてしまえば、メッシュ窓から入り込んでくる海風もあって涼しく過ごしやすい。
薄い布地を通しているだけなのに外の気配が急に遠ざかったように思えて、彩葉は思わずくすりと笑んだ。
「こういうのって秘密の基地って感じがしてなんかワクワクするよね!」
「……ワクワクするな、こういうの」
ふたり、ほとんど同時に口にして顔を見合わせ笑い合う。
笑い合った瞬間、わくわく弾む胸がドキドキと高鳴って、拓郎はそっと目を伏せた。顔が熱い気がするけれど、テントの中でなら顔の赤さもきっと分かりづらいだろう。
「小さい頃を思い出すなぁ」
楽し気に言い、彩葉はぺたりと腰を下ろす。抱えていた食べ物も並べ、傍らをぱたぱたと叩く。促されて、拓郎は彩葉の隣にあぐらをかいた。
フライドポテトに唐揚げに、買い込んできたものを口にしながら、聞こえてくる音楽に耳を傾ける。それだけで、特別な休日を過ごしているような楽しい気分になれた。その上更に、今日は隣に彩葉がいる。
(……もっと、楽しい)
――いま光を集めて この空に飛び出そう
愛も夢も勇気も いっしょに込めて
いま光を集めて あなたにとどけよう
おひさまはいつだって私達を見ているから
柔らかな光の色して流れ込んできた歌声に、拓郎は目を細める。初夏の木漏れ陽にも似たその歌が今の気持ちにしっくりくるように思えて、そんな歌を唄う人の姿を確かめたくなった。
膝で進み、テントから顔を出す。遠いステージに目を凝らし、華やかな衣装を纏って小さな体いっぱいを使って踊り歌う少女の姿を確かめる。遠目に顔までは見えないものの、
(未明せれね、さん……)
アイドルの名前だけは知ることが出来た。
「やっぱり興味あるんだねー」
背後からからかわれ、拓郎は瞬く。
「え? いや、……なんか、女の子の歌声で、どんな人かなって……」
彼女の声を聞いたことがあるような、そんなこともないような。記憶を辿るに辿り切れず、拓郎は彩葉の隣に戻る。まあいいか、と彩葉を見る。だって今は隣に彼女がいてくれる。それだけでいい。
いくつかの曲が流れ、そのうちに聞こえて来たのは、どこかで聞いたことのあるゆったりとした洋楽。映画の主題歌だったかな、と思いつつ、拓郎は瞼を擦る。心を慰撫し和ませるような優しい音色は、お腹がいっぱいになったこともあり慣れないテント組み立ての疲れが出て来たこともあり、どうしても眠気を誘う。
「その体勢じゃきついと思うから、横になろう」
あぐらのままうつらうつらしていることに気づいた彩葉に声を掛けられ、背中をとんとんと叩かれ、拓郎は素直に身体を横たえる。
「うん、少し……寝る、かな」
「この暖かさだと風邪も引かないよ」
聞こえてくる音楽も、彩葉の優しい声も、ぜんぶが子守唄に聞こえ始める。
混ざり始める寝息に目を細め、彩葉は座り込んでいた腰を浮かせる。今の間に、食べ終わったものを片付けておこうとして、
「ん……」
寝ぼけた声を放つ拓郎に手を掴まれてしまった。ぐいと引き寄せられ、温かな胸に抱きしめられてしまう。
「た、拓郎、」
「抱き枕、ちょうどいい……」
むにゃむにゃと呟く恋人にぎゅっとされるがまま、彩葉は小さな笑い声を零す。すぐ傍にある拓郎の寝顔がとても幸せそうで、心底嬉しかった。
(可愛いなぁ)
恋人の腕枕と体温があんまり心地よくて、つられて眠たくなってくる。
健やかな寝息に耳をくすぐられつつ、彩葉は瞼を閉ざした。ふたり一緒に、今は少しだけ眠ろう――
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
阿瀬春
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
定員
50人
参加キャラクター数
50人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2018年03月05日
参加申し込みの期限
2018年03月12日 11時00分
アクション投稿の期限
2018年03月12日 11時00分
参加キャラクター一覧
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