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魔女の噛み痕 マリーの帰郷
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【捩れ楼閣】
中には、死にそぐわぬ快活さを失わない者がいる。あるいはとうに壊れているのかもしれないが。
工藤 来夢
は恐らくその境におり、どちらに振れているのか、同行する
志波 武道
は計りかねていた。
「ちょっと待ってよねー、すぐできるから」
「いやぁ、漫画家さんに似顔絵を描いてもらえるなんて、光栄だナァ☆」
唐突な申し出は、あくまでこの悪夢を脱するための協力だ。来夢は武道の似顔絵を描き、武道は来夢を護衛する。
もちろんただの似顔絵ではない。来夢に描かれた者は、窮地において千載一遇の好機を見い出す……もっとも直感によって導き出されたそのろっこんを、来夢はこの悪夢に端を発するものと思い込んでいるようではあったが。
筆を走らせながら、来夢はつらつらと語る。
「何度でも死んで何度でも生き返れるなんて、気楽に取材ができていいわよね。とはいえ毎回死亡エンドじゃ、読者にも飽きられちゃうじゃない? おーっと、動かない!」
「スイマセーン。てへ」
「だから今回は、そろそろ真面目に解決目指してみましょうか! ってね」
来夢はどちらに振れているのか。正気か。狂気か。
とはいえどちらであっても、武道にはあまり関係が無い。目の前の誰かを守るのに、理由がいるだろうか。護衛を買って出たのは来夢との共闘でもたらされる何らかのメリットに期待してのことではなく、武道自身がそうしたかったからだ。
「さ、できたわよ! この似顔絵のパワーで、アタシをバッチリ守ってちょうだい!」
「おーっ、さっすが漫画家さん! うわぁい、みんなに自慢しなくっちゃ☆」
いささか茶白くなったA4紙に描かれた武道は、まさしく漫画で主人公を務めるヒーローのようだ。
いつもの武道よりもいくらか眼光鋭く、不敵な笑みを浮かべながら武道自身を睨み返す似顔絵を見つめて、武道は思う。
「ん? どうかした? なんか気に入らない?」
「あ、いえいえ。ただ、どっちのなのかなぁって」
「? 何が?」
自分はどうだ?
正気か? 狂気か?
「いいえー、ナンデモ! それじゃ、そろそろ行きましょっか。来夢さんのことは俺が守りますから、大船に乗ったキモチでドーゾ!」
「おおー頼もしい。それじゃ先に行ってね、アタシついてくから。よろしくー」
答えはもう決まっている。もちろんのことそうしたくはないが、この場にあって選択肢など与えられてはいない。
(そうさ……そうするしかない。ここはそういう世界なんだから)
悪夢が見せる死と恐怖が、武道の心を傷めていた。
(俺もこの世界に染まらなきゃいけないんだ。そうすれば、きっと楽に……心穏やかに……俺は)
【死珊瑚の仇野】
「目が覚めても、まだ夢の中か……」
声に、諦観が滲んではいる。
が、
鷹司 凜太郎
の胸には、希望がある。そこへ至る道程を、既に知っている。
「魔女を取り込んだ王。そいつを殺す」
そうしなければならない。生き残るために。
そして凜太郎の腕の中で小刻みに身を震わせる、
スピカ・フォーツ
のために。
「スピカ君。大丈夫かい」
「っ……う、うん。怖い、けど……」
泣き濡れた双眸が凜太郎を見上げ、痛々しく微笑んでみせた。
「リンタロウが、いるから……大丈夫」
「必ず守る。必ず」
これ以上、彼女に悪い夢を見せるわけにはいかないから。
スピカの肩を抱きながら、ゆっくりと歩む。
死に絶えた珊瑚たちが積み重なる大地は起伏に激しく、低地にはぽつぽつと海水が入り込んでいる。にわかに生まれた浅い水たまりには、見たこともない奇怪な骨格を持つ魚が身をくねらせていた。
「! リンタロウ……あれ」
スピカが指差す先。湖めいて一際大きな海水溜まりのほとりに、人骨がおびただしく転がっていた。
歩み寄ってみると、喰い散らかされたようなそれらの多くは、鎧を纏う兵士のように見える。王に抗った者の成れの果てだろうか。
凜太郎は兵の死体が後生大事そうに抱えていた短弓と矢筒を拾い上げると、弦の張り具合と強度を確かめる。弓道で扱う和弓とは随分と勝手が異なるが、扱うことはできそうだ。
周囲を警戒しながらも、スピカは水辺へ屈みこむ。兵たちが食料にでもしようとしたか、歪な硬骨魚が岸へ打ち上げられている。可食部はほとんど無かったようで、死に絶えた魚は既に骨だけになっている。尾骨の先端がナイフのように鋭利で、武器として使うこともできるだろうか。
硬骨魚の刃をスピカが手にした瞬間、
「スピカ君、後ろへ!」
びょう、と風を斬る音が走り抜けた。
「……っひ!」
二人はそれを知っている。コーラリアンと呼ばれる者たち。
あれらがスピカへ何をしたのか、凜太郎は知っている。
「ああ。よくも、スピカ君を……」
矢を番える。弦を引く。放つ。飛翔した矢はコーラリアンのガラス球めいた瞳を撃ち抜いた。
矢を番える。弦を引く。放つ。そうするたび矢は頭部に蠢く触手を引き千切り、足を射抜き、赤く脈打つ心臓部を砕いた。
番える。引く。撃つ。番える。引く。撃つ。番える。引く。
「い、イヤっ……あれ、あれは、こわい……こわいっ」
「させるものか」
撃つ。
「帰ろう。僕たちの島へ。邪魔をするなら……殺す」
凜太郎の胸を、黒い殺意が染め上げてゆく。もはやこの感情に、抗うつもりもなかった。
【かの島の昔日】
真に賢王たれば、自然と民は頭を垂れるものだ。
子供にも理解できようはずの単純な道理すら知らぬらしい王へ、
御剣 刀
は憤りを隠さなかった。
「王の進む道に希望が見えなきゃ、誰もついては来ない。希望を示し続ける者こそが、王と呼ばれるべきだ」
一閃。刃を引き潰した刃引き刀を、少女の頭部と狐を繋ぐ首へ叩き込む。一切の容赦なき剣は、容易く頸椎を砕いた。
「何が天与の王だ。笑わせてくれるぜ。民へ希望を示すこともできない無能な王なら、お前は殺される。お前に最後まで否と言い続けた者にな……!」
狐女の口腔へ剣先を突っ込む。引き抜きざまに次の狐の頭蓋をかち割り、脳内へ撃鉄を落とす。加速を乗せた飛び蹴りで飛びかかる狐を地へ叩き落とし、胸を踏み砕く。
間髪入れず、二体の少女狐が刀目がけ黒い歯を剥く。
「御剣、無事か!」
鋭く投擲された何かがぶち当たり、狐は甲高く鳴いて土の上を転がった。
砕けた瓦礫を持ち前のコントロールで命中させてみせたのは、
新田 亮
だった。
「よく会うな、新田!」
「ああ、全くだ! 状況は?」
「分からん!」
悪夢は時に新たな獲物を取り込むらしい。刀も就寝したところいつの間にかこの場に在った。
幾度となく奇妙奇怪な異変を体験してきたことが功を奏し、事情を把握しなくとも身体は動いたが、それでも情報は必要だ。
日本髪を結った少女の面を持つ狐をいなしながら、亮は事の経緯を語って聞かせた。ガラウルガレン神秘大学に端を発した、魔術的パンデミック。夢想域とその編纂による異形の構築。蔓延する死。
愚王にして賢王クーラシン。
レッドヒル・マリー。
その言葉の一つ一つを飲み込みながら、刀は刃引き刀を突き込み振り下ろし、亮は語りながらにハンマーグローブをはめた拳で鉄槌のごとく少女の黒い歯を突き砕く。
「レッドヒル・マリー……あの女の言葉に従うのは癪だが、やるべきことは分かってる」
亮はどこか忌々しげにつぶやく。
「俺たち自身の命もかかってるからな。戦うしかない!」
「なるほど、なッ!!」
剣先が狐の背を大地もろともに縫い留め、投擲する瓦礫は寸分違わずに頭骨をひしゃぐ。
「なら、俺が殺す。その腐った王とやらをな」
「お前に任せるつもりもないさ」
狐の数はおびただしく、しかし二人の歩みを止めることはかなわない。
足取りは軽い。生存への気力が満ちあふれていた。
「……邪魔を、するなァッ!!」
狐を屠りながら進む彼らを、昔日の九夜山が悠然と見下ろしていた。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
墨谷幽
前回シナリオ
魔女の咬み痕 腫都タユタラ
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
推理・サスペンス
ホラー
バトル
定員
20人
参加キャラクター数
20人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2018年02月21日
参加申し込みの期限
2018年02月28日 11時00分
アクション投稿の期限
2018年02月28日 11時00分
参加キャラクター一覧
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