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五月病は恋の始まり
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ドアを開けると、飼い猫のウィルがたたっと小走りで玄関に迎えに来てくれた。両手を揃えて嬉しそうに待つ。
「おっ、うどんちゃん、良い子で留守番してたね?」
ロベルト・エメリヤノフ
が呼びかけると、ウィルはニャアと応じた。名前はウィルなのに、この子は『うどん』と呼ばないと返事をしない。
「適当に座って下さい」
と言うと来島アカリはウィルを一通り撫でて、自分はベッドに腰を下ろす。
つくねんとカーペットにあぐらをかくと、こほん、とロベルトは軽く咳払いして本題に入った。
「アカリ、なんで最近僕に冷たいんだい?」
最近アカリは、ロベルトのメールにはほとんど返事をよこさない。たまに返ってきても一行という素っ気なさすぎなものなのである。かといって電話しても「今忙しいんで切ります」であり、ようやく会えてもこのざまだ。これを冷たいと言うのでなければ、ドライアイスだって使い捨てカイロに使うことができるだろう。
アカリはうるさそうに手を振った。
「冷たくなんてしてません、いつもこんなんでしょ」
いつも? とロベルトは声を上げた。
「いつものアカリはもっと……」
「もっと、なんですか」
「もっと……ええと、うまく出てこないけど、やっぱり変だよ……」
ふうん、と言うようにアカリは顎をやや上げて腕組みした。
「……そんなこと言っても、千種先輩の方がいいんでしょ」
は? とロベルトは口を半開きにした。なぜここで彼の名前が出てくるのだ。
「……千種がどうかした?」
このときアカリは、しまった、と言うように身をすくませたのだった。どうやらつい、秘めていた言葉が口をついたようだ。しかしアカリはそのミスを不機嫌で糊塗するように眉間にしわをよせ、
「……別に」
と、ぽんと投げ捨てるように言ったのだが、それでロベルトが納得するはずはなかった。
「待ってよ。もっとちゃんと説明してよ。どうして千種が出てきたのかを」
さすがにごまかしきれないようだ。アカリはオレンジの外皮を間違えて口にしてしまったときのように、渋々と話しだすのである。
「…………昔、『あの人』を襲ったって聞きました」
「そ、そっか……」
それか、とロベルトは心の中でうなった。
「『あの人』には、そーゆーことするんですね……」
「まあ、その……」
「……で? 話は終わりですか?」
ロベルトは否定できない。アカリが聞いた話は事実だからだ。きまり悪そうにこめかみをかいてから、でも、と言う。
「なんでそれでアカリが怒るんだい?」
それは千種とロベルトの間の話のはずである。
アカリが口を挟んだり、かかわろうとする必要はないはずだ。
――あ、もしかして。
ここでようやく、ロベルトは合点がいった。
妬いてる……ってこと?
そう仮定するとつじつまがあう。アカリの様子をみつつ、こわごわと伝えた。
「……もしかして、僕がアカリに手を出さないから怒ってる……?」
「!」
アカリは声を上げようとした。けれど適切な言葉が出てこない。
胸の中でなにかが弾けたような感覚。血が沸騰して逆流する。かあっと赤面していくのがわかる。
なんて馬鹿なことを! と言いたい。ロベルトに、そして……ロベルトのこの言葉を無意識的に待ち望んでいた自分に!
「……誰がそんなこと言いましたか!」
溺れる者が酸素を求めあえぐように必死でアカリはこう言ったのだけど、ロベルトはもう止められなかった。彼は立ち上がるとアカリにぴったり身を寄せるようにして座った。そうしてくすくすと笑いながら右手でアカリの肩を抱き、左手でアカリのネクタイに手をかけたのである。
固い結び目がするすると解けていく。その音はとてつもなく官能的だった。
ロベルトは、アカリの耳朶に唇を寄せた。
「……僕とそういうこと、したい?」
「なっ……」
アカリは動けない。なすがまま、ロベルトがはじめたことから逃れられなかった。
でもなぁ、とロベルトは思っている。
ここまでの仕草は慣れによる手癖のようなものでしかなく、実はロベルトはそこまで乗り気ではないのだ。
――確かに美少年だけど来島はなんか……襲う気には……うーん……そうだなぁ……襲われる、ならいいかな。
ならここで彼を、少しずつ導いていけばいいかもしれない。
理性から解き放たれたアカリの姿をロベルトは想像してみる。
のしかかってくる彼はきっと若獅子のように……それなら、悪くない。
「したい?」
水気を含んだ言葉でロベルトは問いかけ、彼と手を重ねた。容易にほどけないよう指同士を絡める。同時に親指で彼の内側を、ゆっくりとなぞるのも忘れない。アカリの中のものが目覚めるように。
「言ってくれなきゃわかんないよ」
意地悪っぽく呼びかけながらアカリの手を引いて、自分を押し倒させようとする。
このときアカリの中には烈しい葛藤があった。
いけない! 欲望に身を任せそうになる自分を、アカリは必死で律せんとする。
ロベルト先輩のことが好きだ。
好きなのに、でも今は、違う気がする。
いや、好きだから、今は違うとわかる!
「そんなわけないでしょ!」
アカリは大声を出すと、両手で力の限りロベルトを突き飛ばした。
ロベルトのほうを見ないようにして床をどんと思いっきり踏んだ。
「先輩のバカ! もー知りません!」
振り返った姿勢のまま身を固めた猫のウィルを、アカリは両腕で強引に抱き上げ、靴を履くのももどかしく部屋を飛び出したのである。
今日は星ヶ丘の実家に帰ろう。
そうしてロベルト先輩のことを考えないようにして、眠ろう。
それができるかどうか、自信はないけれど。
無人となった部屋には、ロベルトだけが独り、残された。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
桂木京介
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
2人まで
シナリオジャンル
日常
恋愛
定員
15人
参加キャラクター数
16人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2018年02月18日
参加申し込みの期限
2018年02月25日 11時00分
アクション投稿の期限
2018年02月25日 11時00分
参加キャラクター一覧
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