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五月病は恋の始まり
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翌日の土曜日、シーサイドタウン駅でふたりは合流した。
工藤耀はもちろん昨放課後の制服姿ではない。頑張りすぎない程度に頑張ったおめかしだ。こんな日のために買っておいたジャケットを羽織っている。ジーンズもお気に入りのを選んだ。
なにせこれは、
いわゆるデートなのだから!
たとえ目的が『疲れ発散兼糖分補給』であろうとも。
「工藤君まだ待ち合わせ時間の15分も前だよ」
待ち合わせ場所に現れたとき、七音侑は照れくさげに笑ったものだ。
「そういう七音だってやっぱり15分前到着じゃねーか」
返す耀も、なんだかはにかんでしまった。
どことなく感じる軽い緊張は、しかし食べ放題店に入場したとたん吹き飛んでしまった。
「はわ?! 色々あって迷っちゃうにー」
背中のゼンマイを力の限り巻かれたオモチャのランナーのごとく、侑はたちまち全力全開となったのだ。トレーを手にするや猛然とバイキングに挑みかかる。
挑むしかない。まさにそれほどのラインナップだった。
ショートケーキ、ロールケーキ、ミルフィーユにタルト、チョコレートケーキ、チーズケーキ……大ざっぱに『ケーキ』と呼ばれるものだけでこれだけ種類があるが、そのショートケーキひとつにしたって、苺のショートとブルーベリーのショートの二択で、ロールケーキにいたっては四種類もあるのだ。もちろんケーキだけがスイーツではない。他もやはり種類豊富すぎて、目移りしすぎて卒倒しそうだ。それにとどまらずプリン、パフェ、ムース、パイ、マカロン等々、お菓子の軍団が波状攻撃をかけてくる。魔女のお菓子の家だって、ここまで贅沢なラインナップは実現できないだろう。
「とりあえずコレとコレとコレと……えへへやっぱり取り過ぎちゃうにー! ん?? これ美味しい♪ やっぱり甘い物は最高だよー」
「甘党にはリピーターになりたい空間、ってやつか」
耀はやや圧倒されていた。一口ずつに限定したって、全種類制覇することは不可能なのではないか。
もちろんスイーツを眺めるのは楽しい。食べればもっと楽しい。
でも耀にはお菓子以上に、もっと楽しく、愛おしく思うものがあった。
それはもちろん、侑だ。
「おい待て、もう取りに行くの三回目だが、なぜまたそんな量を取る?」
「大丈夫♪ 別腹だに♪」
「別腹、って七音、スイーツしか食べてないじゃないか。今日」
と言いながら耀は、スマホを取り出して侑の様子を撮影するのだ。なんといっても今日の侑は可愛すぎる。どうしても記録に残しておきたかった。
「ほへ? あー! もう何勝手に人のこと撮ってるのー! 食べてるとことか恥ずかしいよもー」
「まあそう言うな。これも思い出というやつさ。お前は大好きなもんを好きなだけ食べてろよ」
「だったらこっちも、工藤君とワッフルのツーショ撮っちゃうもんねー!」
耀は頬が緩んでくるのを止めようもない。
とはいえ写真はほどほどにしておこう。そろそろ自分も侑と、甘味にひたるひとときを分かち合いたいと思ったから。
外に出たらもう夕焼け空だった。シーサイドタウンの町並みも、すべてがあかね色に塗られている。
「はふー♪ お腹いっぱいで幸せー♪」
侑は甘い吐息とともに両腕を空に上げた。
自分が風船になった気がする。このまま空に浮き上がって、カラスにつつかれ、パン、と破裂するところを想像してニヤニヤしてしまった。
「さすがに当分はケーキとか見たくないな」
今日一日で一生分くらいケーキ食べたんじゃないか、と耀は白い歯を見せた。
「だよねー。あ、でも明日だったら食べたいかも」
「マジか!? たくましいヤツ!」
へへ、と侑は笑って、そこでふっと、会話が途切れた。
……。
並んで歩きながらほんの少し、ほんの少しだけ体を寄せ、侑は耀との距離を詰めてみた。
耀は何も言わない。
だからさらにあと少しだけ、侑は距離を詰めてみる。
それでも彼は反応しなかった。
だったら……もう少しだけ。
このときにはもう、侑と耀の手の間隔は数センチ程度しかない。
なにかの拍子で、ふれあえそうなほどに。
………ちょっと恋人みたいなことしたいな……でも急に手を繋いだら変かな?でも聞くのも……うー……!
晴れて恋人同士、なにも遠慮することなんて、という開き直ったような気持ちと、だけどやっぱり恥ずかしいよう、という臆病な気持ちの両方が、侑のなかでせめぎあっている。
工藤君が手を伸ばしてくれて繋げたから嬉しいけど――。
もちろん耀だって、侑の動きには気がついている。
――もしかして、手を繋ぎたい、のか……?
だったら迷わず握ってみるか、そんな風に大胆に考えかけて、それでも逡巡してしまう。勘違いだったらどうしよう。
勘違いじゃありませんように――。
磁石が吸い寄せられるようにして、耀は侑の手を包み込んでいた。
そして耀は安堵する。彼女が手を繋いできたから。
でも、これではまるで、幼稚園児同士が歩くときみたいだ。
「そーじゃなくて。こう。……じゃねーの」
耀はすべての指を、彼女の指と絡めた。
ぼっ、と侑の顔に火が付いた。
こうだろって、これ、こ、ここ恋人つなぎじゃ……!
こういうとき映画や漫画だったら気の利いた台詞が出てくるのだろう。ところが侑は頭の中がもういっぱいいっぱいで、「あわわわ……」程度の、言葉にもならぬ声しか出てこなかった。
けれど手にほんのわずか、力を込めていた。
「少し寄り道して帰ろうか……」
結びあった手のことにはあえて触れず、耀はなんとなく遠いところを見ながら言った。
「えへ……そうしようか」
うつむき加減で侑は応じる。
嬉しいけど照れる。照れるけど、まだ離れたくない。
――ああ、もう
落ち着いてなんかいられない。耀は思う。
嬉しそうにスイーツを頬張る顔も、不意打ちに驚く顔も、少し恥ずかしそうな顔も……可愛いすぎんだよ……!!
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
桂木京介
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
2人まで
シナリオジャンル
日常
恋愛
定員
15人
参加キャラクター数
16人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2018年02月18日
参加申し込みの期限
2018年02月25日 11時00分
アクション投稿の期限
2018年02月25日 11時00分
参加キャラクター一覧
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