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『somnium』へようこそ!
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そのお店の事は、前々から知ってはいた。中学時代はモデルだった関係上、体重管理が必要だったから行った事はなかったけれども、スイーツが美味しいお店だと聞いて、いつか行ってみたいと思った物だ。
だからその日、
弘明寺 能美子
が『somnium』に足を運んだのは、その話を思い出したからである。せっかくモデルを辞め、自由に美味しいものを食べられる身になった事だし――年頃の少女として体重自体は気にするけれども――美味しい紅茶とケーキをたまには思いっきり食べたいと、思ったら思い出して、思い出したら行きたくなった。
あまり有名な店ではないと聞いているし、どうせ一緒に食べに行く友達など居ないから、1人でふらりと行って、ふらりと帰って来れば、のんびり過ごす事が出来るだろう。煩わしい人間関係に悩まされたり、余計な気を使わなくて良いから、よっぽど気楽だ。
そう思って『somnium』へとやって来た、能美子が店に足を踏み入れた瞬間に目にしたのはけれども、店内に少なからず姿の見える客。それから、いかにも手作りらしいPOPに書かれた、『初夏のSWEETフェア』という文字。
「……何なの」
思わず能美子は呻き声を上げ、些か恨めしげにPOPの文字を見つめた。そうした所でもちろん、書いてある中身が変わるわけじゃないけれども。
もう一度店内を見回して、この混み様はそれでか、と納得する。どころか、どうかすればこれからますます、人が集まって来ることも考えられた――だって『初夏のSWEETフェア』なんて、いかにも魅力的過ぎる。
といって出直すのも躊躇われた。すでに店内に足を踏み入れてしまった事もあるし、今日はここで紅茶とケーキ! と思い定めて来たものだから、今さら別の所でという気分にもなれないし。
だから能美子は店員らしき老婦人に案内された席に座り、何となく辺りを伺って、とにかく早く注文して、さっさと食べて帰らなければ、とそわそわした。手書きのメニューをさっと、だが見落としなくチェックして、心惹かれた夏みかんケーキとダージリンにしようと決め、注文しようと眼差しを上げ。
あれ、と能美子はそのまま、注文も忘れて固まった。すぐそばに、同じ寝子高の制服を着た女子をつれた老婦人が居て、申し訳なさそうに能美子を見ている所だったからだ。
何か嫌な予感がする、と能美子が思ったのと、老婦人が口を開いたのは、同時。
「ごめんなさいね。お店が混んでるものだから、こちらのお客様と相席をお願い出来ないかしら?」
「……相席!?」
そうして言われた言葉に、驚きの声を上げた能美子を
三ヶ島 葵
も、ちょっと困ったような顔で見た。彼女の気持ちは恐らく、イートインを申し出て『相席なら』と言われた時の、葵の気持ちと同じだろう。
名目は、新聞部の記事で寝子島のお店を紹介するため。お誂え向きに『初夏のSWEETフェア』もやっているから、紙面で特集を組むにもピッタリだったし、何より葵自身が『somnium』のお菓子を食べたかったし。
だから取材の費用にと、もぎ取っ……もとい、貰ってきた予算とお腹の許す限りスイーツを食べようと、楽しみにやって来た葵を待っていたのは、決して広くはない店内に溢れる、フェアのお菓子を目当てにやって来たお客さん達。雑貨も置いているものだから、そちらのお客さんも合わせるとちょっと、数え切れないくらいだ。
(人が多いんだよー)
さすがフェアの真っ最中、と関心してうんうん頷き、まずはお目当てのスイーツをのんびりと、と店主夫妻に申し出たら、生憎満席と言われてしまって。相席を頼めばもしかしたら、とおっとり首を傾げた夫人の言葉にイートインスペースの席の少なさを見て、しょうがないんだよー、と頷いたのだった。
とはいえ彼女が首を振ってくれなければ、大人しくどこかの席が空くのを待つしかないのだけれども――そう思いながら見つめていた、葵の視線をどう思ったものか、能美子はどこか焦った様子でこくこくと頷く。
「え、ええ……相席ね。良いわよ」
「ありがとうなんだよー」
そうして、不機嫌そうな目でちらっと葵を見ながら言った能美子の言葉に、まずはにぱっと笑ってお礼を言うと、葵はいそいそ能美子の前の席に腰掛けた。ついでだから彼女に、スイーツの感想を取材なんかしても良いかもしれない。
そんな事を考えながらも、「よろしくだよ」「え、ええ」とぎこちない挨拶の後に沈黙が落ちた2人から、少し離れた席では
浮舟 久雨
と
桃原 空音
が、やっと運ばれてきたスイーツに舌鼓を打っていた。
「ふむ……素晴らしいな。甘さと酸味が、よく調和していて」
「んー、美味しいー! でもくーちゃんのケーキも美味しそうー!」
「空音は、何を頼んだのだ?」
「ふっふふーん、クリームたっぷりのプリンだよー!」
にこにこと上機嫌にスプーンを動かす空音の言う通り、彼女の前に置かれた器の中には、ぷるんと美味しそうなプリンに、たっぷりのクリームが添えられている。なるほど、と頷き久雨は再びフォーク動かして、注文した夏みかんのケーキに舌鼓を打った。
面白い店があるって聞いたから一緒に遊びに行こう、と空音に誘われて、やって来た久雨である。空音と一緒にお出かけ、と言うのがとても楽しみだったのだけれども、頼んだスイーツが美味しいとなればさらに、幸せな気分だ。
自身も菓子作りは嗜んでいるが、焼き菓子系に夏みかんを使ったことは、思い返せば1度もない。なるほどこんな味になるのかと、久雨はじっくり舌の上でケーキを味わい、覚えようとする。
単に夏みかんのケーキと言っても、みずみずしい夏みかんの房をふんだんに盛りつけたフルーツケーキ風のものや、今久雨が食べてる生地そのものに混ぜ込んで焼き上げたシフォンケーキ風のもの、夏みかん色のクリームでデコレーションされた物もある。聞けばその日仕入れた材料や、作っている夫婦のアイデアに寄って、並ぶケーキも毎日ちょっとずつ違うのだとか。
今後の参考にさせてもらおう、と夏みかんシフォンを存分に味わい、フルーティーな香りの紅茶を味わう。そんな久雨に空音が、ねーねーくーちゃん、と声をかけてきた。
ん? と眼差しを上げた久雨の目の前に、はい! と笑顔で差し出される、プリンの乗ったスプーン。
「くーちゃん、あげる! あーん!」
「ぁ……あーん………?」
「うん。あーん」
満面に笑顔を浮かべて、さらにスプーンを差し出しながらそう言うと、久雨は困ったような、恥ずかしいような、何とも言えない表情で少し眉を寄せた後、観念したように「あーん」と口を開けた。ひょい、とスプーンを差し入れると、もごもごためらいがちに口を動かした後、おや、と目を見開く。
ふふふふーん、と空音はそんな久雨の顔を覗き込んで、まるで自分が作ったかのように誇らしげに胸を張った。
「くーちゃん、美味しい?」
「ああ……舌触りが実に滑らかだ。香りも良い」
「だよね、良い香りだよねー! 美味しいよねー! ね、じゃ、あたしにもくーちゃんのちょっと分けてね!」
「あ、空音……!」
躊躇いなく久雨のシフォンケーキにさっと手を伸ばした空音に、驚いた声を上げた後、久雨は「仕方ないな」という表情で苦笑する。もしかしたら、あーん、と口を開けたらお返しに、入れてくれたかも知れない。
そんな2人に、あ、と
最上 るるか
が声をかけた。
「ねぇねぇ。その紅茶、どの銘柄? 夏みかんのケーキに合う?」
「む……? そうだな、悪くない」
その言葉に頷いて久雨は、差し出されたメニューを覗き込み「これだ」と紅茶の1つを指差した。ふんふん、と頷いたるるかはにこっと笑って「ありがと~!」と礼を言う。
紅茶はあまり詳しくなくて、どれを頼んだら良いか解らなかったるるかだ。誰か紅茶通が居れば教えてもらおうと思ったけれども、それらしい人物も見当たらないし、お店の人はなんだか忙しそうだし。
だから同じ寝子高生に聞いて見たるるかは、早速その紅茶を注文した。ちなみに一緒に頼んだスイーツは、ケーキもシュークリームもオレンジピールも、とにかく全部。
ふっふっふ~、とわくわく楽しみにメニューをパタンと閉じて、店内を見回す。スイーツ好きのるるかとしては、噂で聞いた『somnium』を放っておけるわけもなく、いそいそやって来たのだけれども、なかなかよさ気な感じだ。
(きっとスイーツも美味しいよね。う~、楽しみ~♪)
いつ来るかな、とカウンタータイプの1人がけの席から振り返った眼差しの先にある、ケーキケースの向こうでは旦那さんが、にこにこしながら忙しそうに注文の品をケーキ皿に取り分けたり、レジを打っている。どうやらまだまだ時間はかかりそうだけれども、こうして待つのも楽しみなひとときなのだった。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
蓮華・水無月
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
日常
学校生活
恋愛
定員
30人
参加キャラクター数
30人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2013年06月10日
参加申し込みの期限
2013年06月17日 11時00分
アクション投稿の期限
2013年06月17日 11時00分
参加キャラクター一覧
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