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『somnium』へようこそ!
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ぐったり現れた修の姿に、あ、と紫乃が動きを止めた。同時に修を見上げて、円がひょい、と首を傾げる。
「えっと、紫乃先輩を迎えに来た人ですか?」
「そうなる、かな……」
それに応える修は疲労困憊で、ついでに猫やら犬やらで溢れていた。――紫乃の元に辿り着くまでの間にあった、様々な出来事を思い出す。
ペット店の動物を無事に捕まえれば、妙に懐かれてなかなか店を離れられなくなる。迷い猫の飼い主を捜せば、別の猫に懐かれる。紫乃からのメールを読んで店に向かう道すがらには、小学生位の迷子に制服のジャケットをしっかり掴まれ、綿飴を買ってやって親を探す事になった。
1つ1つのトラブルは日常茶飯事だが、こうも立て続けとなると思わず呪われてるんじゃ、などと思ってしまう。けれども、そんな修に紫乃が言ったのは、まったく違う言葉だった。
「楽しい1日だったんですね、八神さん♪」
「「「みゃあ♪」」」
「「きゃん♪」」
「なぜお前達が返事する……っていうか、別に満喫してたわけではなく、だな……まぁ良い。志鳥、帰りは俺から離れずに居てくれ……ちゃんと……送るから」
「でも先輩の方向音痴も、楽しめれば長所だよね。毎日が冒険みたいで素敵だし、ボクもにゃーくんと散歩しだして、この街の細かい物が見えてきたから」
「え、えと……あの、一緒にケーキ、食べます、か……? きっと、頑張った分、より美味しく感じると思うんです。……ね、紫乃ちゃん」
「はい! また皆さんとケーキを食べに来たいです!」
楽しげに言った円を、フォローするかのような人里の言葉に、楽しげに頷く紫乃だ。そんな彼女に、うんうん人里は頷いた――次は迷わずに、と心で誓いながら。
だが紫乃の事だから、また迷子になるに違いないと遠い目になる渚である。一緒に食べたケーキは美味しかったけれども、再三の迷子探しはちょっと遠慮したい。
そんな、様々な表情を浮かべた一同に何かを察したように、修はそうか、と頷いた。頷き、手に持っていた綿菓子を紫乃に渡すと、やってきた銀次郎にアイスティーを注文する。
そんな修に気付いた真央が、「修ちゃん、修ちゃん!」と店内から顔を出した。
「真央ちゃん、解らないのだ。オレンジで作ったらオランジェット、檸檬で作ったらシトロネットだけど、夏みかんで作ったら何と言うのだ? 助けてなのだー」
「え? 夏みかんもオランジェットじゃないのか?」
「そうなのだ? そうだ修ちゃん、食べるなら夏みかんシューとチョコがお勧めなのだ! 真央ちゃん気に入ったのだ!」
賑やかにそう話す、テラス席の片隅では新たに追加で注文したスイーツを囲んで、男女4人がまだまだお喋りに興じていた。小淋がスケッチブックを天野に見せ、首を傾げる。
『猫鳴館の事は支援部からも依頼を受けてたので気になっていたところですが……その後の動向などお聞かせ願えないでしょうか?』
「その後?」
「ほら、俺や部長は手伝ったしさ。最近騒がしくなってきたしな……」
首を傾げた天野に、刀がそう補足する。そんな3人に、そう言えば今度寮長が変わるんだっけ、と海も思い出した。
『びょうめいかん よくしらない わたしもききたいな』と書いたスケッチブックを、小淋の物の横に並べる。それに天野は頷くと、そうだな、と呟いた。
「最近だと……ずいぶん風通しが良くなったかな。壁に人型の穴が開いたからね、それも二つも」
「逆巻……」
「ああ、選挙戦の話だよね。そうそう、パーティーの時は色々ありがとうね」
天野の言葉に半眼になった刀に、くすりと笑って軌道修正する。もともと他の2寮とは毛色を異にしているが、猫鳴館はこの所、特に何かと注目されている気がした。
ゆえに3人に自身の知っている事を話していた天野は、ふと首を傾げる。
「そういえば3人とも何処で知り合ったんだろ? 3人とも支援部なのか……あれ、寮が一緒なんだっけ?」
「いや。知り合う切っ掛けは幻の桜を探しに行った時かな……九夜山には不思議な事が多いよ」
その時の事を思い出したのだろう、目を細めた刀の言葉に、海と小淋が頷いた。そうしてさらにお菓子を摘む彼女達の傍らには、このままだと帰る時に忘れそうだと、先に購入したそれぞれのお土産が置かれていて。
そんな彼女達と同じく、望春と一緒にお菓子をお土産に買ったるるかは、今は雑貨コーナーで新しいアクセサリーを選んでいた。ブレスレットや髪留めを自分で試したり、一緒に見ている結月の分を選んだり。
「ほら。そのままでも可愛いけど、髪も少しいじって、軽くメイクしたら、すっごく可愛くなったじゃん!」
「え~、ほんと?」
「ほんとだって! そだ、モデル歩きのお手本見せたげるから真似してみて。結月なら絶対、男がほっとかないよ!」
せっかくだから記念にペアで何か買わないかと、誘うと結月は嬉しそうに頷いた。とりあえず、るるかに選んでもらったアクセは絶対に買いだ。
そんな2人から少し離れた場所で、耀も雑貨を見て悩んでいた。今日の礼に買おうか、迷っているのはハートのブレスレット。
耀の傍らで侑が、同じブレスレットを見て「にはー」と笑う。
「あ、これ可愛いにー。ね、このお店、色々あって面白いでしょ?」
「だな」
「ケーキも美味しかったし♪ 一緒に食べるって美味しいよねー♪」
「……もっかいつねるか?」
「やめてやめて!?」
耀の言葉に、侑はすかさず両頬を押さえてガードした。先ほどケーキを食べている時にもやっぱり、耀にむにむにとつねられたのだ。
自分のケーキが、美味しくて。耀のパフェも、美味しそうで。
『ね、ね、交換っこしよ? はい、あーん』
そう言って耀の前に、自分のフォークに刺したケーキを差し出すと、耀は照れて困った顔をした。そんな表情が可愛いと言ったら、『あんたって人は……』と容赦なくつねられて。
けれども自分のパフェは嬉しそうな顔で『あんたも食う?』とスプーンを差し出してくるのだから、仕返しをされているのか、何なのか。少なくとも、とても楽しい時間だった事は間違いないけれど。
だから、何やら買った耀を待って一緒に店を出た侑は、しみじみと呟いた。
「今日は楽しかったにー」
「だな。……あ、これ。今日はありがとな」
「え……? これ、さっき工藤君が見てた……ありがと! 大切にするね!!」
そんな侑に、結局買ったブレスレットをひょいと手渡した耀に、返って来たのは満面の笑み。それが何だか眩しくて、とりあえず彼女の頭をぽむぽむ撫でる。
何となく、やりたくなったから。ぽむぽむ、ぽふぽふと。
撫でる耀に、撫でられた侑が照れ笑いを浮かべる。嫌な気分じゃないからまた笑って、歩き出した2人の向こうには、猫鳴館へのお土産を買い込んだ空音を手伝って、久雨も荷物を抱えて歩いている所。
傍らの楽しそうな空音を見やり、久雨は穏やかな気持ちで呟く。
「空音、今日は楽しかった。また……こうして一緒に遊んでくれ」
「もっちろん! 次は、くーちゃんに貰ったピンをつけてくね!」
「ふふッ、ありがとう……空音から貰ったマグカップも、大切に使わせてもらうよ」
そんな久雨の言葉に、こっちこそ! と空音は笑顔を返した。ポケットの中に入っている、久雨からもらったピンを意識する。
八重咲きのバラをイメージしたという、薄桃色の花飾りが付いたピン。とても繊細な髪飾りだから、うっかりなくしたり、壊したりしないように気を付けなくちゃ、と思う。
そんな仲の良い少女達の影が、いつしか傾き始めた日に、長く、長く伸びて行った。
●
辺りがそろそろ夕暮れに沈もうとする頃、ようやく湊面は『somnium』に辿り着いた。それに何だか感動を覚えて、しみじみ看板を見上げてしまう――甘い匂いを感じるたびに猛ダッシュし、3度ほど違う店に行ってしまった末の到達だ。
(さっそく雑貨とアクセサリーを……ッ!!)
勢い込んで店に入った湊面を、出迎えたのは驚き顔の時子だった。お客さんが多くて大変そうだったから、お菓子を食べ終わった後も、ちょっと残ってお手伝いしていたのである。
時子は老夫婦と顔を見合わせると、少し躊躇いながら湊面に告げた。
「すみません……もう閉店なんです……」
「えッ!? ちょ、っと……待ってください……すぐ買うもの決めるんで!!」
その言葉に、湊面は混乱し、焦りながらそう訴えた。訴え、忙しなく店内をぐるりと見回して、見つけたストラップに焦りながら手を伸ばし。
「すみませんッ、これ! この星のストラップ! くださいッッ!」
そう叫び、レジへと駆け寄った湊面に微笑んで彼女と、それから老夫婦にぺこりと頭を下げると、時子は店の外へ出た。窓際で待っていた小鳥を肩に乗せ、夕闇に染まる町を歩き出す。
手には、買った夏みかんのクッキー。手作りジャムを練り込んでいるそれをお土産に、今度友達にも『somnium』の事を教えてあげよう、と思う。
優しいお店の、優しい雰囲気。老夫婦を見ていたら、改めてしみじみ、料理は愛情なのだと感じられる。
肩で大人しくしている鳥に、そう語った。その囀りが、ろっこんを発動した彼女には意味を持って聞こえる。
「ええ、次も一緒に……。とても美味しかったですよ……」
そう呟く時子の声と、応える小鳥の囀りが、辺りにふわりと広がって消えた。
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あとがき
担当マスター:
蓮華・水無月
ファンレターはマスターページから!
こんにちわ、水無月 深凪でございます。
このたびはご参加頂きまして、本当にありがとうございました。
お誘い合わせの上でご参加下さいました皆様、偶然の出会いを楽しみにご参加下さいました皆様、『somnium』で過ごすひと時はこんな時間になりましたが、如何でしたでしょうか。
皆様のまったりと楽しそうなアクションに、水無月も皆様とご一緒に『somnium』にお邪魔しているような気持ちになりながら、執筆させて頂きました。
途中で何だか食べたくなって、夏みかんの――とは参りませんでしたが、みかんやオレンジのスイーツを何度か頂いたのも、今では良い思い出です、美味しかったです(こく
お届けさせて頂きましたリアクションが、皆様に僅かなりとも楽しんで頂ける物であれば、心から嬉しく思います。
またのご縁がございましたら、どうぞ宜しくお願いいたします(深々と
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担当ゲームマスター
蓮華・水無月
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
日常
学校生活
恋愛
定員
30人
参加キャラクター数
30人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2013年06月10日
参加申し込みの期限
2013年06月17日 11時00分
アクション投稿の期限
2013年06月17日 11時00分
参加キャラクター一覧
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