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ほよよー、と空音は目を丸くして、並んでいる雑貨をぐるり、見回した。
「色んな物置いてあるねー! おしゃれなものから可愛いものまで……!」
「そうだな。珍しいものが沢山あって、先ほどから気になっていてな」
その言葉に、久雨も頷きながら雑貨コーナーを見回して、ケーキを食べている間も彼女の気を惹いて止まなかった、数々の品へと眼差しを向ける。たいていの店はある程度、品揃えに統一性があるものだが、それがまったくないからこそ、逆に妙にしっくりと納まっているような、そんな不思議な雰囲気が漂っていた。
うんうんと、そんな久雨の言葉に頷きながら、空音もわくわくと見回す。見回し、くーちゃん、と呼びかける。
「ねね、一緒に見て回ろ!」
「んん? そうだな、まずはそうするか」
そんな空音に、少し考えた後、久雨は小さく頷いた。それぞれでのんびり――とも思ったが、せっかく初めて2人で遊びに来たのだ、もう少し一緒に行動しても良いかもしれない。
久雨の言葉に、じゃあ行こ! と空音は嬉しそうに手を差し出した。そうして重なった手を握り、一緒に店内を歩き出し。
「くーちゃん、ほら見てこのネコちゃん! かわいいー!」
「猫? あぁ、ぬいぐるみか」
「そう! 気まぐれで丸くてふわふわで……ふふふーん」
そんな風に、立ち止まってはどこかしらを指差して楽しそうに告げる空音に、久雨も頷いたり、感心したり、一緒に微笑みあったりする。そうして久雨もまた時折、立ち止まって並ぶ品物を手に取り、ふぅむ、と唸ったり、する。
置いて居ないものはないんじゃないか、などとありえない想像が頭を過ぎるほど、外から一見した以上に、並ぶ品物は多かった。空音が良いと言ったものを手に取って、ふむ、と検分する。
(……これ……きっと、空音に似合うだろうな。……よし、後で購入して贈り物にするか)
どうせだから彼女にも内緒でこっそり、と忘れないようにきちんと覚えておいて。他にも何か良いものはないか、と何気なく紅茶のリーフポットを手にしたら、見ていた空音がひょい、と首を傾げた。
「ん? くーちゃんそーゆーの好きなの?」
「いや、そういう訳ではないのだが……贈り物にするには良さそうだな、と」
「ふぅーん……?」
久雨の応えに、空音はほんの少し鼻を鳴らした。けれどもそれ以上は何も言わぬまま、別の小物を見つけた彼女がそちらに夢中になるのを見て、なぜかほっとする。
そんな事を考えながら、リーフポットを棚の元あった場所に戻した久雨は、ふとその同じ並びに置かれたティーセットに目を留めた。そうして、控えめに輝いている銀色のティースプーンに、む……? と注視する。
ティーセット、と言っても一揃いの物ではなく、恐らくは気に入ったものだけを買い求めて並べているのだろう。メーカーはばらばらの様だが、まるで最初から誂えてあったような印象を受けるセットの中に、そのスプーンもまた並んでいて。
(この、金属製の銀色のティースプーン……シンプルだが品がある。……奴への日頃の礼に、丁度いいかもしれん。買っておくか。……気に入るのかは、分からんが)
一体どんな反応が返って来るのか、まったく想像も出来ない相手にそれでも想像してみようとしながら、久雨はティースプーンを取り上げる。それを見ていた空音がまた、そーゆーの好きなの? と尋ねたのに、今度は「まぁな」と頷いた。
ふぅん、とそんな久雨に、空音はじっくりとそのティースプーンを観察する。観察しているうちに、そうだ、と空音は笑顔になると、久雨を振り返ってこう提案した。
「ねぇ、くーちゃん。お互いに秘密でプレゼント選んで交換してみようよ! くーちゃんと二人で遊びに行くの初めてだしね! 記念に1個おみやげがあってもイイんじゃない?」
「お互いに……か。面白そうだな」
「でしょー! んー、なにがいいかなー? せっかくだし、ペアのものがいいなー!」
久雨の同意が得られた事に、空音は上機嫌になる。そうして、出来れば久雨に全部選んでもらおうかなぁ、なんて考え出した彼女とは、店の反対側に待雪と美桜はいた。
すごい、と呟きながら美桜が見つめているのは、中国のものと思しき香炉。滑らかな磁肌に描かれた精緻な図柄、焼き上がりまでをも計算されつくした細工は、けれどもささやかに香炉を彩る脇役に徹している。
「……あの香炉、すごい良い」
「え、高いの?」
呟いた美桜に、待雪が目を見開いて何かを確かめようとするように香炉を見つめた。それに、肯定でも否定でもない頷きを返す。
値段も恐らくかなりのものだろうけれども、あの香炉の価値はそれだけではない。それ以上にそもそも希少で、恐らくほとんど市場には出回らないのではないだろうか。
そんなものが並んでいるのもすごければ、当たり前の顔をして棚にいっそ無造作に置かれているのも、美桜には信じ難い事だった。ついでに言えば、それほどの価値のものだと美桜が感じた当の香炉の値段も、非常に信じ難い。
ふる、と首を振った。その、自分でもどんな意味があったのかよく解らない動作に、待雪が少し首を傾げた後、鬼久保さん、と呼ぶ。
「あれ、気に入ったの?」
「うん……ううん………」
「何か気に入ったもの、あったら、お世話になってるし、俺から贈り物させてよ」
そのまっすぐな言葉に、美桜は少し考えるように視線を揺らし、贈り物、と呟いた。うん、とそんな彼女に頷くと、そう、と呟いた彼女の髪が揺れる。
そうして何を考えているともしれない眼差しで、美桜は待雪に向かって唇を開き。
「雑貨……。私、プルタブでいいよ」
「鬼久保さん……」
紡がれて出てきた言葉に、待雪はひどく困った顔になった。それが面白かったのだろうか、美桜は小さく肩を揺らして「……冗談」と首を振る。
それからくるりと店内を見回すと、美桜は手の平に乗るほどの、木彫りの箱のオルゴールを指差した。
「……じゃあこれ。オルゴール。曲はわかんないから……任せる……」
「うん、解った。オルゴールだね」
そんな美桜に頷いて、待雪は幾つかの箱の蓋を開け、真剣に音楽を聴き比べ始める。何しろお礼でプレゼントするのだから、美桜には一番良いものをあげたい。
幾つも、何度も聞き比べて、ついにこれという物を見つけると、待雪はうん、と満足げに頷いた。そうしてレジに持って行き、プレゼント用のラッピングをお願いして。
別に良いのにと、呟いた美桜にそれじゃ駄目だと首を振り、待雪は改めて彼女に向き直った。
「はい、オルゴール。――いつもありがとう、鬼久保さんに会えてよかった」
「……ありがとう?」
その言葉に、美桜はこくりと首を傾げる。だが渡された、音符や音楽記号がモチーフのラッピング用紙で丁寧に包装された箱を受け取って、じっと見つめる。
うん、と待雪はそんな美桜に頷いた。気持ちを物で置き換える事は出来ないけれども、この感謝の僅かなりとも彼女に伝われば良いと、思う。
そう考える待雪の前で、しばし、美桜は手の中の小さな箱を見下ろしていた。だがやがて、小さな声で「ありがと」と呟くとその箱を仕舞い、代わりに別の箱を取り出して。
「はい、あげる。私も、お返し」
「鬼久保さん……?」
「……私も、いろいろありがと。迷惑かけてごめん。それだけ……これ。さっきの香炉……」
「迷惑なんて……」
美桜の言葉に、ゆるゆると待雪は首を振った。振って、要らないと断りかけた彼の手に、半ば強引に香炉の箱を握らせる。
美桜の目にかなった、あの素晴らしい香炉。待雪が自分のためにオルゴールを選んでくれている間に、こっそり購入しておいた。
それを、反射的に受け取って困った顔になった待雪に、また、と美桜は言葉を紡ぐ。
「……また、どこかいこ。今度は、五分五分」
「――うん。次も一緒に、どこか、遊びに行こう」
その言葉に、待雪はこくりと大きく頷いた。とても、嬉しそうに。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
蓮華・水無月
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
日常
学校生活
恋愛
定員
30人
参加キャラクター数
30人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2013年06月10日
参加申し込みの期限
2013年06月17日 11時00分
アクション投稿の期限
2013年06月17日 11時00分
参加キャラクター一覧
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