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『somnium』へようこそ!
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侑と耀が通されたのは、少し奥まった所にある小さなテーブルだった。向かい合って座ると膝がくっついてしまうような、そんな木のテーブルだ。
古びた風合いの、良く磨かれた色艶の出ている椅子に腰掛けると、すぐにお冷とおしぼりが運ばれてきた。そうして老婦人が微笑ましく目を細めて、2人の前に置いてくれる。
注文が決まったら教えて下さいねと、微笑んだ老婦人に笑顔で頷いて、侑はテーブルに置かれたメニューを開いた。
「工藤君はなに食べる-?」
「んー……エスプレッソと夏みかんのパフェ、かな」
「パフェ? あー、確かに美味しそうだけど」
「意外か?」
耀の言葉に、ひょいと首を傾げた侑を見て、だが言われる事は解ってる、と耀は笑った。
最近はスイーツ男子という言葉も出て来たりして、男がスイーツを食べるというのも容認されて来ている。だからケーキとかアイスは意外と、男子が買って食べてても驚かれる事はないのだけれども。
「パフェはな。絵面的に一人は食いづらいし、連れがいても大抵は野郎同士だから頼みづらい」
たとえスイーツ仲間同士であったとしても、男同士で向きあってパフェを食べている――という構図は、なかなか絵になり辛いものだ。だからパフェは実の所、耀にとってちょっとした夢だった。
とはいえやっぱり、奇異に映る事は違いないだろう。笑いたかったら笑えば、とほんの少しジト目で侑を見やると、彼女はどこか納得した様子で、あぁ、と頷いた。
「男の子同士でパフェ食べてると、ちょっとアヤシイ関係に見えるかもねー」
「うっせ。……あんたは何食べるんだよ」
「ウチ? ウチは……うーん、夏みかんのケーキと紅茶にするー」
メニューを上から下まで全部、何度も確認してから、うん、と頷いて侑はそう言うと、ショーケースのあった入口の方を振り返る。そうして気付いた老婦人がにこにことやって来てくれたのに、それぞれ注文を告げてメニューを返して。
待ってる間、机の下で足先をぶつけ合ったり、げしげしと膝頭をぶつけ合ったりしている様は、端から見ればまったく、恋人達がいちゃいちゃしているようだ。けれども実の所は子猫がじゃれ合っているような、楽しくくすぐったい気持ち。
そんな様子や、机の傷をなぞって他愛なく笑い合ったりだとか、今日の学校での出来事を話している2人の会話は、少し離れた場所に座った璃人と日菜にも聞こえていた。聞こえていて、何とはなしにちらりと相手の顔を見て、目が合って誤魔化すようににこっと笑い合う。
それでも間に流れてしまった、ちょっとだけ微妙な空気を追い払うように、璃人はアイスレモンティーを一口飲んだ。実の所は日菜に絶賛全力片思い中の璃人にとっては、聞こえてくる会話は何だか羨ましくもあり、でも妙に反応してしまっては日菜に気付かれてしまうんじゃないか、ちょっとはらはらしてしまって。
日菜さん、と彼女の名前を、いつも以上に努めていつも通りに、呼ぶ。
「雑貨、楽しんでもらえました?」
「うん! 季節のフルーツタルトも楽しみだな、りぃちゃんが頼んでた夏みかんのレアチーズケーキも迷ったけど……」
「季節限定なのです。りぃは結構、このお店には来てますから」
「そっか。良いなぁ、また来ようね、りぃちゃん」
璃人の言葉に、日菜はそう言いながらアッサムティーを飲む。ミルクもお砂糖も入れない、ストレートのアッサムはけれども、どこか甘いような柔らかな味だ。
喉の奥を滑り落ちて行く液体に、気持ちも一緒に落ち着いていくようで、ふぅ、と日菜はこっそり安堵の息を吐いた。……あんな風に仲の良さそうな会話を聞いてしまうと、ちょっとどきどきして、璃人を意識してしまう。
絶賛全力片思い中の、日菜の好きな人。でも今、彼女達は大切な、大好きで仲の良い親友同士、だから。
大丈夫かなと璃人を見たのと、大丈夫かなと璃人が日菜を見たのが、同時。ばちッ、と目が合ってまたにっこり笑い合い、早く来ないかな、楽しみですね、と頷き合ってお茶を飲む。
そんな、微妙で甘酸っぱい空気が(本人達だけは気付かず)流れるテーブルとは、まったく違う和やかな雰囲気が、店の反対側では繰り広げられていた。
「ふーん。お姉さん達のお使いでお菓子買いに来たんだ」
「うん、そうなんだよね。最上さんは?」
「ん、あたしはプライベート。来てみたかったんだよね~。そだ、読モ仲間へのお土産買うから、後で一緒に選ぶ?」
「あ、マジで? 助かる、姉さん達の指定、ざっくり過ぎてよくわかんなくてさ」
「そうなんだ。それでなくてもココ、美味しそうなケーキが多いしね」
だから食べてみる事にしたんだけど、とため息を吐くのは、望春。そんな望春にうんうん頷いているのは、クラスメイトに気付いて『一緒に食べない?』と声をかけたるるかである。
せっかくの美味しいスイーツ、みんなで食べたほうが美味しいからと、同じ学校の生徒と見れば積極的に声をかけていたるるかが、食べているケーキは今ので2つ目だ。あまりにも魅力的で心惹かれるメニューが多過ぎて、どれを頼むかついつい、真剣に迷ってしまう。
そんな2人とやはり同じクラスの時子は、同じテーブルの1番窓際の席で窓辺に止まった小鳥と嬉しそうに見詰め合いながら、時折思い出したように夏みかんのケーキを食べていて。まるで時子自身が小鳥のように、ちょこ、ちょこ、とケーキを食べたり、紅茶を飲んだりしては、その美味しさにほっこりしていた。
(夏みかんの酸味とクリームの甘みが、とても良く合ってます……)
口に運ぶ度にその美味しさに、思わず顔が綻んで、端から見ても幸せそうな時子だ。夏みかんの酸味はくどくなくて、それが添えてあるクリームの甘みを引き立てるのだけれども、どちらも飲み込むとすぅッと溶けて行って、後には初夏の薫りを思わせる爽やかさが残るだけ。
そんな幸せそうな時子に、るるかが「御巫さん」と声をかけた。
「もう1個、違うケーキ頼もうと思ってるんだけど、一緒にどう?」
「ぇ……うーん……食べたいですけど、1個は……」
「あ。じゃあ時子ちゃん、私と半分個しない? 望春君と潤一先輩もどうですか?」
「そうですね。じゃあ、せっかくですからもう1つ」
「じゃあ俺も食べようかな。姉さん達に何を買って帰るか、最上さんにもアドバイス頼むけど――」
結月の言葉に、潤一と望春がそれぞれ頷いた。のみならず、深いため息を吐いた望春につい、誰からともなく同情の笑いが零れる。
そもそも、姉達にお使いを頼まれて『somnium』までやって来た望春だったが、その肝心の部分で彼は壁にぶつかった。というのも、姉の指令(?)は『夏みかんを使ったスイーツを買ってきて』という非常にざっくりしたもので、その夏みかんを使ったお菓子を多数並べている『初夏のスイーツフェア』の最中にあっては、一体どれを買って帰ったら良いものか、全く見当がつかなかったのだ。
まさか全種類を買って来い、と言う意味ではないだろうし、物理的に買って帰るのも不可能だし。と言ってじゃあ、どれが良いのかと言われても一概には決めかねて、困ってしまった望春に、潤一が「一緒にお店に入ってくれたお礼に、何か奢りますから、実際に食べてみて決めてみたらどうですか?」と誘ってくれて。
潤一と一緒にお店に入った、結月と時子にもどうかと声をかけると、2人はちょっと顔を見合わせて、結月は勿論と力強く、時子は小鳥と一緒に食べられる窓際の席ならば、と頷いた。
くすくす笑いながら、結月がみんなに提案する。
「ねぇ、せっかくだから次はみんなで違う種類を頼んで、わけっこしない? そしたら色んな種類のケーキが食べられるしッ」
「あ、それ良い! そしたら体重もそんなに気になんないし……あ、明日からダイエットは頑張るし……ッ」
結月の言葉に、るるかが即座に同調して手を叩いた。そうして小声でつけくわえた言葉に、食べても太らない体質の時子は何ともコメント出来ないまま、じゃあ注文しましょう……、とメニューを開く。
そうしてすぐに、あれが良い、これはどうかな、とケーキを選ぶ楽しげな声が、賑やかに聞こえ始めたのだった。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
蓮華・水無月
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
日常
学校生活
恋愛
定員
30人
参加キャラクター数
30人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2013年06月10日
参加申し込みの期限
2013年06月17日 11時00分
アクション投稿の期限
2013年06月17日 11時00分
参加キャラクター一覧
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