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寝子島の風にのって、ぱたぱたぱた
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蜂蜜色の光に照らし出された文字を追う。
深い茶色の瞳に落ちていた黒い睫毛の陰をもたげ、
朝鳥 さゆる
は本の頁を照らす柔らかな光のもとを見遣った。
星幽塔のどの階層にあるとも知れぬ、不思議の図書館。
巨大な塔のその壁の全てを書物に埋められた図書館には、古今東西あらゆる書物が揃っているのだという。
書架に占められた塔の央には巨大な一本の樹。淡金色に光る星型の果実は、不思議の図書館に納められた書物をどこまでも優しく照らし出している。
穏やかな静寂の中、手元の本に意識を戻そうとして、ふと。
小さな子どもがでたらめに歌っているような、歌詞も不明瞭な唄を耳にした。何気なく声の主を探してさゆるが見たのは、
「わ、わわっ?」
書架に掛けられた木製梯子を登って一冊の本を開く
紗雪 幽
の姿。その手元の本から渦を巻いて飛び出すぺらっぺらのナニカ。
「戻っておいで、ほらー」
でたらめな歌をご機嫌に唄い踊るお化けのようなナニカに全く動じず、幽はひらひらと手招きをする。お化けが封じられていたらしい頁を探し出し、ぱたぱたと掌でその頁を軽く叩く。
「……」
賑やかなお化けを軽く一瞥し、けれど眉ひとつ動かさず、さゆるは再び本に視線を落とす。
「うるさくしてすみませーん」
興味なさそうに文字の世界に沈みこむさゆるに屈託なく謝る幽の足元、
「ひゃ、きゃうっ?!」
メイド服姿の
春姫 いちご
が何もない床につまづいた。手にした銀盆上のコーヒーカップと角砂糖が危げにカタカタと踊る。
「あっ、ああっ」
チョコレート色したツインテールを激しく揺らし、蜂蜜色した瞳をあわあわと瞬かせ、いちごはどうにかこうにか零さずに体勢を立て直す。
銀盆を大事に抱え、ほとんど涙目で安堵の息を吐く。
「大丈夫かい?」
書架に肩を寄りかからせながら本を読んでいた
如月 蘇芳
が紅珊瑚の瞳をそっと細める。
「大丈夫です、よろしければコーヒーをどうぞっ」
本土にある名家の立派な使用人となる勉強のため、いちごは先輩使用人の住む寝子島にやって来た。寝子高に通いながら、日々是修行の毎日を過ごしている。
星幽塔の不思議の図書館内であっても、だからいちごの職務は変わらない。
緊張しながらもコーヒーを差し出すいちごに、蘇芳は瞳を和らげる。
「ふふ、ありがとう……でも、」
静かにね、と人差し指を押し当てた唇に妖艶な笑みを浮かべる、王子様じみた佇まいの少年に、いちごは髪を飾る苺の髪飾りを揺らして大きく何度も頷いた。
「はいっ、がんばりますっ!」
いちごの元気のいい声を聞きつつ、
綾辻 綾花
は書棚に手を伸ばす。来たこともない大きくて不思議な図書館に迷い込んだときには心底驚いたけれど、本好きが高じて図書委員にもなった綾花のこと。本の海に馴染むのは早かった。
ここには読んだことのない本がたくさんたくさんある。
それになにより、
「これかい?」
もう少しで指先が届きそうで届かなかった気になる本を、背後に立った男性が引き出してくれた。
「あっ、……ありがとうございます」
振り返らなくとも、顔を見なくとも、優しく落ち着いた声だけで判る。一緒にこの図書館に迷い込んだひと。静かに恋心を寄せるひと。ここには
早川 珪
先生が一緒に迷い込んでいる。
「面白そうな本だね」
選んだ本を一緒になって広げてくれる寝子島高校司書教諭の端正な横顔を、綾花はそっと盗み見る。
本を読む先生の黒い瞳はとても綺麗だ。
「先生、あの……」
何かを言おうとして、その言葉を忘れてしまった。言葉に詰まって俯く大切な生徒に、珪は淡く微笑みかける。
「不思議な場所だけれど、危険はなさそうだ。時間が許す限り、読書を楽しむとしようか」
読み終わったら次に貸してくれるかい、と案外真剣な顔をする司書教諭に、綾花はこくりと細い顎を引いた。
「その本、面白いよねぇ」
黒いたれ目を子犬のようにきらきらさせ、
千鳥 雅人
は
フィーナ・シレンツィオ
に人懐っこく話しかける。
「……」
銀色の長い髪を肩から流し一心に頁を捲っていたフィーナは、傍らに聞こえた声に琥珀金と深紅の左右色の違う瞳を瞬かせた。銀の睫毛をもたげ、傍らの雅人を見る。
ああ、と育ちの良さそうな仕草で頷き、
「そうだな、面白いぜ」
良家の令嬢然とした見た目とは真逆の荒い言葉を涼やかな声で放つ。
「続刊への引きがすごくてねぇ、」
黒髪からぴょこんと飛び出したいわゆるアホ毛を楽し気にぴょこぴょこと揺らして言いかけて、慌てた様子で口を押える。
「ネタバレ?」
「……さぁな」
くすりと笑うフィーナに、雅人は書架の一点を指し示した。
「続きはあそこにあったよ」
「そうか、ありがとう」
「隣、いいかなぁ?」
「好きにしろ」
素っ気ない口調で言いつつ、フィーナは掛けていた長椅子の横を空ける。雅人が持って来て脇に置く本を横目に見、それが先ほど読もうとしていた本であることに気づいて少し嬉しくなる。
「どうしたの?」
「……何でもない」
銀の髪を揺らして首を横に振る。不思議そうにしながらも隣に座り、静かに本を読み始めた同い年の男子を視界の端に入れ、フィーナはそっと胸を抑える。
粗野な口調のせいで、大抵のひとに悪印象を持たれるようになってしまった。それなのに、雅人はそんな自分にも他の女子と変わらぬ態度で優しく接してくれる。
最初はそれが嬉しかった。
最初はそれだけのはずだった。
(……う、うぐぐ)
言葉もなく、フィーナは文字をひたすらに追う。
ふふ、と柔らかな声で人の悪いような笑みを浮かべる『先生』を、
メーベル・コルテージュ
はエメラルドグリーンの瞳に映す。明るい金の髪を小さく震わせ、『先生』である
ヴェルト・レトランジェ
がアメジストの瞳に眺めているのは、図書館の一角。初々しい雰囲気の少年少女の成り行きを読書の合間の一休みに眺める『先生』の趣味の悪さに、執事であるメーベルは小さな息を吐いた。
(どうせふたりの関係性を推理しておられるのでしょうが……)
「先生」
素知らぬ風を装い、メーベルはヴェルトに慎ましく声を掛ける。
「紅茶をご用意いたしました」
「うん」
鷹揚に頷き、『先生』は視線を執事に向ける。
「君が淹れたのかい?」
「……はい」
読んでいた書物を閉ざし、ヴェルトはメーベルが手にした銀盆を見遣る。温かな湯気と香を立ち昇らせるカップと、ポットウォーマーに覆われたポット。見た目は完璧なその癖、執事の淹れる紅茶はいつもどこかしら一味足りない。
苦手な自覚があるのか、執事は朝晩紅茶を淹れる練習を欠かさない。お茶の時間ともなれば、丁寧に淹れた紅茶を腕試しのように持ってくる。
「いただこう」
片手に持った煙草の紫煙を吐き出して重々しく頷くヴェルトに、メーベルは恭しく一礼した。
「畏まりました、先生」
ふわりと漂う紅茶やコーヒーの香り、本の匂い、星のかたちした果実が放つ不思議な灯り、それから秘密の本から飛び出したお化けなナニカが歌う声。
迷い込んだ人々の物語をも内包し、星幽塔にある不思議の図書館は今日もひっそり開館している。
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担当ゲームマスター
阿瀬春
笈地 行
黒羽カラス
巴めろ
墨谷幽
シナリオタイプ(らっポ)
グリーンシナリオ(0)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
オールジャンル
定員
1000人
参加キャラクター数
107人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2017年11月20日
参加申し込みの期限
2017年11月27日 11時00分
アクション投稿の期限
2017年11月27日 11時00分
参加キャラクター一覧
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