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全国の少年少女が毎週楽しみにしている週刊少年にゃんぷは、年末年始と黄金週間とお盆の年三回、合併号となる。それは実質、年三回の休刊と同じ。
にゃんぷ連載作品を楽しみにしている老若男女にとって合併号の後に続く一週間は、連載の続きを待つ一週間は、それはもう来ない恋人を悶えて待つに等しい一週間なのだ。
――と、週刊少年にゃんぷで作品を連載中の漫画家
工藤 来夢
は考える。
であるからこそ、
「来月の赤丸にゃんぷで読み切りを描いてほしい?」
電話口で編集長の台詞を聞いた途端、童顔を印象付ける好奇心旺盛な黒い瞳が丸くなる。みるみるうちに満足そうに細くなる。口元に堪えきれない笑みが溢れだす。
お願いできますか、との編集長の言葉を待つまでもなく、来夢は仕事場としている一室中に響き渡るほどの高笑いを響かせた。
「ホーッホッホ! このあたしに声を掛けるとは流石編集長ね!」
安堵の息を電話口の向こうに聞きながら、来夢は脳内に素早く計算を巡らせる。
(今週の『猫の奇妙な散歩』の原稿はすでに描き終えてるし、)
これから読み切りの話の設定を考えるとしても、この天才的な漫画頭脳があれば然程かからずに内容を組み上げることが出来るはず。この工藤来夢が考えた設定であれば、もちろん編集担当者は速効でオッケーを出すはず。来週の原稿を仕上げるのはその後、これはいつも通りに描けばいつも通りに問題なく描き上げられるに決まっている。となれば、読み切り原稿の下書きであるネームを切り、完成原稿として描き上げる時間は余りに余るはず。
(……よゆーのよっちゃんね!)
今週の原稿に関わる修羅場を終えたばかりで散らかり放題の仕事部屋を見回しながら、来夢はぐっと拳を作る。
「それじゃあ読者に夢と希望を与えるような読み切り作品まってなさいよ!」
それからおよそ一か月、本日の工藤来夢亭にはにゃんぷ編集部によって急遽かき集められたアシスタントたちが集っている。ついでに追い詰められた顔をした担当編集者が出入り口のドアを塞いで正座している。
「ちょっと読み切りのネームに力を入れ過ぎたわね……」
今週の原稿は大丈夫ですか、と真顔で問うてくる担当編集者に、来夢はシレッとした顔で頷いて見せる。
「そっちは大丈夫だけど、読み切りの期限がそろそろピンチだわ!」
ああああ、と担当編集者が断末魔の声を上げて頭を抱え床に突っ伏す。
「うるさいわね、もう! 薬局行ってガツンと効くドリンク剤でも買って来てよ!」
喚く担当を部屋から蹴りだす来夢の着るTシャツの胸に燦然と輝く文字はもちろん、『修羅場なう』。
作品をより面白くするためには多少の些末事にはこだわらないとの噂通りな工藤来夢先生に、臨時招集を掛けられたアシスタントは震えあがった。
「さあて」
部屋の隅に固まるアシスタントたちに、来夢は凶暴な笑みを浮かべて向き直る。泣く子も黙り、大抵のアシスタントが一度で逃げ出す修羅場はこれからが本番。
「話は大体まとまったし、今日は一気にやっつけちゃうわよ!」
編集者から聞かされたアシスタントの能力順に作業用机を振り分け、主に担当してもらう作業を申し付ける。アシAは背景補助、アシBはトーン効果、アシCはモブその他描きこみ。パソコンを使えば多少なり効率アップすると分かっていても、来夢は手描きにこだわる。
(あたしの血はインクで出来てるのよ!)
修羅場突入ハイテンションのままに仁王立ち、呪文じみて胸に喚く。
「アシくん達! 今夜は寝かさないからね!」
悪夢の、もとい情熱の一夜が始まった。
ペン入れに消しゴム掛け、トーン効果にツヤ入れベタ塗り、漫画を完成させるまでにはたくさんの工程がかかる。それは正に職人仕事。
キャラクターのポーズを具体的に示せと来夢に命じられたアシAとBが蹴る側と吹き飛ぶ側に分かれてポーズを取るも、蹴り足の高さと長さが足りない吹き飛ぶ時間が短いと来夢が激しく叱咤する。
担当編集者がコンビニで一番高いドリンク剤を買って来て配るも、効かないと来夢に空瓶を投げつけられて昏倒する。
最終場面の一台詞が最後の最後になって気に食わず頭を抱えた来夢が挙句に奇声を発しつつ部屋中を熊よろしく歩き回りアシスタントたちがびびりまくる――
「N(長く)K(苦しい)T(戦いだった)……」
略語で呟きながら、来夢は遮光カーテンを引き開けた。死屍累々の態で床に転がるアシスタントたちがゾンビじみたうめき声をあげる。
「……朝日がまぶしいわね……」
疲れ切った魂からの溜息を吐き出し、差し込む白い朝日にくまの浮いた目を細める来夢の背後、完成原稿入りの封筒を手にした担当編集者がよろよろと立ち上がり、挨拶もそこそこに修羅場跡から脱出する。
「とりあえずお疲れ様」
床に転がるゾンビたちに声を掛け、来夢は部屋の片隅の卓に置いたインスタントコーヒーの瓶を手にする。電気ポットのお湯残量を確かめ、自分の分だけコーヒーを入れる。
「読み切りの原稿も出来上がったし今日は帰ってもいいわよー」
一番忙しかったはずなのに一番元気な来夢先生の背中を恐ろし気に見遣りつつ、アシスタントたちが三々五々へろへろと帰路につく。
(アシくん達、また来てくれるかしらね)
修羅場ということもあって多少手荒い扱いをしたような気もするけれど、面白い漫画を作るためにはこれくらいは目をつぶってもらってもいいはず。
熱いコーヒーを含む。ともあれ、一仕事終えた後のコーヒーは格別というもの。
さあ、次はどんな漫画を描こう。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
阿瀬春
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
定員
15人
参加キャラクター数
15人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2017年10月31日
参加申し込みの期限
2017年11月07日 11時00分
アクション投稿の期限
2017年11月07日 11時00分
参加キャラクター一覧
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