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終末救世主 ~夜は幻、閑かに開くもの~
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百目鬼邸は救世主達が昨夜訪れた時と同じような静寂を感じさせた。元から使用人の数も少ないのだろう、出迎えてくれた辰彦に頭を下げて海と陽太は座敷牢へと向かった。
芦澤庸一の事を一番に気にしていた陽太は真っ先に彼との面会を望んでいた。怪我人である事もあり、どうせなら予定を併せて全員で向かった方がいいだろうというのが詔子の案だ。
夜の時間になれば詔子と共に行動を共にする刀よりの言伝を聞き、詔子護衛班の方針をある程度理解していた陽太は先ずは「庸一さん」と気遣うように声をかける。
「大丈夫ですか? 興味があるというよりも……心配だったんです」
陽太は確かめるように声をかける。何時もののんびりとした口調は鳴りを潜め、落ち着き払った調子である。対する海は盲目の人狼を相手にすることになる都合もあり、庸一とのコミュニケーションを陽太へと譲っていた。
僅かに笑みを溢したような表情を見せるが、その空気感で庸一が彼らの表情を感じ取っているのかは分からない。目元にぐるりと巻かれた包帯が痛々しくも感じられた。
「元に戻った時、庸一さん……とても悲しそうだったし」
「――ッ」
「あ、すみません。思い出すのもつらいと思うんですけど……その、オレ達は『救世主』なので」
その言葉を口にした時に陽太はどことなく面白いものだなと感じていた。
救世主であるというのはまるでライトノベルの登場人物だ。霊刀の所有者に乞われて世界救済のために尽力する別の世界の異能力者――そんな肩書を己から口にするとは思う事もなかっただろう。
くい、と袖引く海に小さく頷いて陽太は「幾つか、お願いします」と腰据える。外は赤い雨が降っている事もあり座敷牢は冷え込んだ。辰彦の使用人が持って寄越した羽織を肩に掛け、救世主二人は囚われの人狼へと向き直る。
「庸一さんはあの晩が初めての変身でした? 多分、初めてなのかな……と思ったけど」
「……――はじめて、でしたよ」
のろのろと口を開いた庸一に陽太は頷く。彼の言葉を遮る事無く沈黙は囚人の言葉を促す事だろう。
「目が見えなくとも瞼の奥で感じました。月の光を――誘う様な、鮮やかな色をしていたと思います」
「……色」
「その時、感じたんです。
獣であるのが本来の我々の姿であって、人である事が間違いなのだ
と」
その言葉に陽太の表情は僅かに曇る。月の光が何らかの作用をして居ることは彼の口ぶりからわかるが、その証言はまた新たなものだ。
考え込む様に俯いた陽太は「それで」と促した。譫言のようでしょうと自嘲しながら彼は言う。
「
我々は獣であるのが正しく、結界が我々の理性で人と化しているだけなのだ
と、頭の中に浮かんできたのです」
「それは四大盟主の張る結界が皆さんを人であることを促していると……?」
ゆるゆると頷いた庸一に陽太はううん、と小さく唸った。聞きたいことは山ほどあるが、気になる事だらけで考えは上手くまとまらない。
「後、オレの思い違いかもしれないけど庸一さんは目を失った際に酷い傷を負ってますよね? 人狼から受けた傷が原因で人狼化した……という可能性はないでしょうか?
人狼が増えているのも、傷を負って感染して広がっているからかも? と思ったんですよね。もし傷から感染してるのなら、それを留める作用がある何かがあるかも――」
そこまで続けて、陽太は背後に人の気配を感じる。ゆっくりと振り仰げば、虚を突かれたような顔をした海が其処には居た。
「百目鬼――さん」
確かめるように声を呼ぶ。淡い光が明るい廊下より差し込んでくる。板張りの廊下が軋む音を立て、立っていた辰彦は「薬剤なら、ある」とゆっくりと口にした。
「本当に!? それがあれば庸一さんも……」
「……救えるかもしれん」
彼は獣の研究をしていたのだと陽太は思い出す。この屋敷に訪れる前に海が見たという手記の内容を思い返し「百目鬼さんは『獣を人に戻す薬の研究』を行っていたんですか?」と考えを口に出した。
「内密に」
「勿論、秘密にしますけれど。その薬の話が事実なら
百目鬼さんは救世主(オレたち)の味方
であるという判断で?」
ゆっくりと辰彦は頷く。彼にとっての救世主は命の恩人だ。
助力は惜しまないと態度そのもので表しているのだろう――だが、それならば。
「それなら、どうして
庸一さんをすぐに救ってくれないんですか?
」
「薬剤は未完成だ。その足掛かりを見つけたに過ぎん。その前に詔子の父は殺された」
ぎり、と奥歯を噛み締める音がする。牢の中で庸一が怯えた様な声を上げた。
振り返った陽太は「知っていることを全て教えてください」と再度、牢の中の彼に告げる。だが、その言葉には虚ろに首を振る反応だけが返ってくるのみだった。
「知っていることを全てお話しよう。今宵――獣の襲撃を潜り抜けた後だ。詔子とミューシャ、君達を相手に」
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担当ゲームマスター
日下部あやめ
前回シナリオ
終末救世主 ~寄る辺なき悪意と蒼い月~
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
推理・サスペンス
SF・ファンタジー
バトル
定員
20人
参加キャラクター数
17人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2017年10月09日
参加申し込みの期限
2017年10月16日 11時00分
アクション投稿の期限
2017年10月16日 11時00分
参加キャラクター一覧
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