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魔女の咬み痕 腫都タユタラ
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【プーラナーガラン寺院 深蒼殿】
「私は死なない。死なない。死なない。だってきっと周波数が合っているの。あの大学を出てからずうっとね。同調してる。私、彼女と同調しているんだわ」
桃川 圭花
は幸福の頂点にあった。
圭花という存在に眼鏡など必要なかったのだと改めて悟る。それはまったく重要ではなかった。今、こんなにもはっきりと、何もかもが見えているのだから。
「ここまで……かな」
コーラリアンの首元へ手刀を突き込み、
志波 武道
はぽつりと漏らす。
「修くん、美咲紀ちゃん。俺を置いて、先に進んでくれ。圭花ちゃんをよろしくね」
「……志波先輩!? 何を……」
「だ、ダメなのですっそんなの!」
金属棒を振るい触手を薙ぎ払いながら
八神 修
と
椿 美咲紀
が反論するのを、武道は手をかざし遮った。
かすかに、いつもの朗らかな笑みの片鱗を頬に浮かべながら。
「もう、ほとんど見えないんだ。これ以上は足手まといになる」
圭花が不思議そうに彼を見た。彼は何を言っているのだろう。世界はこんなにも明るくて、晴れやかに澄み渡っているというのに。
ソフィアが銃声を一つ轟かせながらに言う。
「夢境へのより深い接続とは、そういうことです。人の身と心のままで異相を理解することは叶わない。さりとて悪夢を人のまま打ち払わんとすることにもまた、代償は伴いますが……」
彼女がちらと修道服の裾をたくし上げて見せると、その両脚には古きも新しきも、深い傷が無数に刻み込まれていた。
武道はうなずき、
「だから、俺のことは置いてって。なーに、心配はいらないさ! 実を言うと、もう一回死んでるんだよねーHAHAHA☆ ここでまた死んだって、何とかなる……可能性はあるからね」
「志波先輩……」
なぜこんなにも、彼らは悲壮な顔をしているのだろう。圭花は首を傾ける。
「ぐ、かは……っ!?」
「……シュー君!?」
不意を突かれ、修の背をコーラリアンの触手が貫く。あの位置は肺だろうか、苦しそうねと圭花は思った。
武道が飛び出して手刀を打ち、怯んだ隙へ美咲紀が棒を思い切り振り下ろす。何度か叩きつけると、コーラリアンは動かなくなった。
しかし周囲にはまだ、数え切れないほどの異形たちが詰め込まれたように蠢いている。
「今ので打ち止め……! もう完全に見えないや。美咲紀ちゃん、これ持ってってくれ」
くしゃりと丸まった紙片を美咲紀へ手渡し、武道は笑った。震えた線で描かれているのは、水底へ淀むように繋がる光の標を、彼ができる限りに記したものだ。寺院の構造と照らし合わせてたどれば、地図代わりになるだろう。
「修くんと圭花ちゃん連れて、行ってくれ。真実をその目に焼き付けてくれ……少しくらいは時間稼ぐからサ! ソフィアさんも、お願いします」
「引き受ける義理はありませんが。とはいえ、行き先に変わりはありません」
圭花は見た。彼の瞳を。素晴らしい。彼の瞳は青く染まり、世界との調和の色を表していた。素晴らしい。
「ご……ごめんなさい。志波せんぱい。シュー君、行くですよ……圭花ちゃんも、ほら!」
ソフィアが先頭、コーラリアンの群れを切り開き、ひゅうひゅうとかすれた息を吐く修の肩を支えながらに美咲紀が続く。
彼らに続いて歩きながら、圭花は武道を振り返る。青い瞳で世界を見つめながら、彼は微笑んでいた。
「ああ……なんて幸福。いいわね、志波先輩。それってきっと、最高だわ」
やがて彼も、自分と同じ気持ちに包まれるのだろう。圭花は彼を祝福した。
【睡蓮街 北地区】
仲間たちとははぐれてしまったようだが、
鷹司 凜太郎
に不安はなかった。
なぜなら隣には、寄り添う
スピカ・フォーツ
がいる。
「スピカ君、大丈夫か? 寒くはないか」
「うん……大丈夫。こうしていれば、あったかいから……」
凜太郎にとって、スピカは言わば大切な妹のような存在だ。絶対に守らなければならない女の子。二度と離すつもりはなかった。
しかしながら、二人の互いにおける認識にはいささかのズレがあることに、彼は気づいてはいない。
「……リンタロウ」
「ん? 何だい、スピカ君」
「ねえ……しよ?」
何を、と問い返す間もなく。凜太郎の唇は、スピカの柔らかいそれによって塞がれていた。
「っ!? スピカ君、何を……!」
「好き。好き……リンタロウ、好きっ……」
戸惑う凜太郎を、スピカは押し倒す。
裏路地のようなそこには人の気配も異形の姿も見えないが、それでも男女が睦み合うにはいささか風情に欠ける。
何より凜太郎が彼女に抱くのは家族のような親愛であり、恋愛の情には未だ成り代わらぬものだ。
「ま……待ってくれ、スピカ君! なぜこんな……」
「だって、死んじゃうから……きっとまた、死んじゃう。だから、どうせなら最後に……凜太郎の印を、私の中に欲しい……」
「スピっ」
彼女の白い指が凜太郎の胸をなぞり、腹をたどり、下腹部の膨らみを愛おしく撫で上げるのを、彼は止められない。どこか、何かがもどかしい。自分の身体が自由にならない、そんな感覚があった。
「リンタロウ。じっとして……気持ち良くしてあげる……」
小さな頭が沈み込み、濡れた熱さが彼自身を包み込む。
これは、何だ? 僕たちは何をしている? 凜太郎の混乱は、しかし少女がもたらす鮮烈な快楽に押し流され、彼は思わず喉を反らす。
これは、夢か? あたたかな幸せと不安がないまぜとなり凜太郎を翻弄する。これは悪夢か? それとも自身が知らず内に秘めていた、暗い願望なのだろうか?
「やめるんだ……スピカ君、こんな……」
「……リンタロウ。さ……つながろ?」
いつの間にか冷たい夜気へ剥き出しのままさらされた彼へ、スピカは全てを脱ぎ捨て、ゆっくりと腰を落としていく。ゆっくりと彼を、覆い尽してゆく。
「これは……これは、夢なのか」
図らずも身体が跳ね彼女を押し返しては受け入れるのを、凜太郎は止められない。
【プーラナーガラン寺院 深蒼殿】
目に映るのは標と、虹色の輝きだけ。ぴちゃり、ぴちゃ、と触手が響かせる水音が、武道に深い深い水底を思わせた。
「さて……どこまで行けるかな」
口にはそう出すし、もちろんのこと諦めるつもりはない。
しかしその傍ら、彼は再び訪れる最後を受け入れつつもあった。
二度目の死。奇妙なことに、恐怖は無い。
「ゆっくりとでも、追いかければいい。そうさ。俺はまだ……っと」
触手に四肢を絡められてもなお、武道が揺らぐことはない。視界はやがて青みを帯び、ますます心穏やかとなって、武道は思う。
きっとこれが圭花の言う、幸福なのだろう。確かに悪くない。世界と同化するこの感覚は。
「だから、俺は大丈夫。生きてくれ。修くん、美咲紀ちゃん。圭花ちゃ、ぐ、あっ?」
なぜ忘れていたのだろう。死にはしばしば、人が耐え難い痛みを伴うことを。
「がっ、あ……おおグっ、おあッ、ガ、あ、ああああああおああああああ!!」
触手が絡み付く。手に足に胴に首にと纏わりついて、締め上げてゆく。人の身が到底絶えられ得ぬ膂力で。
ばきりと何かが折れる音を聞いた。何かが潰れる音も。その感触も。
「う、おあ、が……ひゅ、なにも……みえな……あっガ、あ、ああゥああああああ」
圧迫に血流と呼吸を遮断され、武道の精神は再び暗い果てへと落ちていく。
手を伸ばす。虚空へと。しかし彼を救い上げる誰かの手は、ひとつも見えはしなかった。
「……なにも……ッ、ぉ……あ」
虹色の光に彩られながら、彼はゆっくりと呼吸を止めた。
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ダイアリー一覧
シナリオデータ
担当ゲームマスター
墨谷幽
前回シナリオ
魔女の咬み痕
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
推理・サスペンス
ホラー
バトル
定員
20人
参加キャラクター数
20人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2017年09月13日
参加申し込みの期限
2017年09月20日 11時00分
アクション投稿の期限
2017年09月20日 11時00分
参加キャラクター一覧
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