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魔女の咬み痕 腫都タユタラ
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【プーラナーガラン寺院 永遠庭園】
まるで、入れ子の檻だ。一つを脱したかと思えば、すぐにも次の壁がぐるりと囲んでいることに気づく。
化神 小次郎
は絶望した。
「ッ……ふざけんな……もう嫌だよ、ちくしょう……!」
街だ。人気のない暗い街がそこには佇んでいる。夜空には不気味なほど、幾重ものオーロラが舞っていた。
「はは。いっそ……このまま死んじまったほうが、ラクかもな……」
「しッ。死ぬ……?」
白 真白
はその痛みを記憶している。
生きながらにして溶解される
痛苦は消えようもなく、胸へと深く刻み込まれている。
抗いがたい恐怖が全身を舐め上げ、真白は震えた。
「夢じゃない、の……? もう一度……あ、あれを味合わされるの……?」
「くだらないわね」
にべもなく言い放った
朝鳥 さゆる
の瞳は恐るべき冷たさを湛えていて、小次郎と真白の震えは増す。
「生も、死も。そこになんの意味があるというの? ここではその境界すら曖昧だというのに」
さゆるの精神は摩耗している。元より持ち合わせていた破滅への甘い渇望が悪夢と容易に融和し、その自我は荒廃の一途をたどっていた。
「確かにそうかもしれないけど……でも、頑張らないと。ほんとにわけわからない夢だけど、なんとかしなきゃ」
半ば自身へ言い聞かせるように、
香月 良衣
は言葉を投げかけた。
「なんとかって……何を? 今さら、もう……」
「分かんない。でも、だって私、まだ……」
真白の虚ろな問いに、良衣は首を振る。答えには続きがあったが、口にするのはどこか気恥ずかしくためらわれた。
(だってまだ、私……全然かっこいいこと、してないんだもん)
英雄への憧れは良衣自身の意思であり、受け取った遺志でもある。英雄ではない、けれど不撓不屈の戦士の背をまぶたへ蘇らせ、良衣はうなずく。
自分はまだ、生きている。
「……あ……」
赤土の上へ尻をついた小次郎はふと、目の前に灯る儚げな光に気づいた。
それは無意識なままに発動した彼女のろっこんが見せる、淡い幻だった。
「熊センセー……」
胸に生まれた力強い感情が恋であると、小次郎は気づいたのかもしれない。抗わねば二度と再び会うことかなわぬと思えば、不思議と活力が湧いた。
「そうだ……ああ、そうだよな。まだ終われない。こんなところでまだ、終われねえ……!」
この街に希望は無い。それは身の内にこそ在った。
【プーラナーガラン寺院 深蒼殿前】
「マニ車か。一見して、仏教寺院のような趣だが……」
いくつも並ぶ転経器を分解し、金属の軸を取り出し武器とする。
八神 修
はそんな作業を幾度か繰り返しながらも、自ら発した言葉に疑問を抱く。
「シュー君。これ、あまり使われてないような気がするです」
横からまじまじと覗き込む
椿 美咲紀
が言い、修は得心した。
多くの人が触れるなら、それはすり減り色褪せているはずだ。しかし転経器は埃こそかぶっているものの、鈍く輝いてすらいる。
「つまりここは、仏教寺院を模った別の何か。ということか?」
「表には出せないような、不気味な……うごめく怪異みたいなのを崇拝してたとしても、俺はもう驚かないよ」
苦笑いまじりに
志波 武道
は笑う。
あたりを見回せど、仏像のようなものはない。マニ車の中には経文が収められているらしいことを武道も修も知っていたが、分解したそれらから転がり出たロール状の紙は全くの白紙だった。
「で、修くん。『レッドヒル・マリー』は……」
「ええ。リヒャルト・エドムンド・フランツ……今は
彼の姿をしている
はずです。最初から彼が選ばれていたのか、出口にもっとも近づいた駒だからなのかは分からないが……」
マリー。彼女こそがこの街を奇怪な何かへと変貌させた、その元凶なのだろう。
見つけねばならない。彼女を。あるいはその目的に至る、何らかの手がかりを。
「ああ。けどそれがどこにあるのかは多分、分かるよ」
「……志波さん? 大丈夫です?」
心配そうに尋ねた美咲紀を手で制する。
武道の視界には、ぼんやりとした淡い光が道を成し、目の前に建つ仏閣の中へと続いている。
「俺は一度死んだ。夢の中で、かもしれないけどね。それからどうも……見えるんだ。たどるべき道標がね」
修や美咲紀も感づいてはいただろう。あの神秘大学を脱した直後から、自身に新たな能力が宿っていることに。
恐らくこれは、彼らの道行きを助けるだろう。しかし同時に悟ることができた。能力の行使には決して軽くない、代償が伴うことを。
「志波先輩、無理はせずに。これはきっと、使わず済むに越したことはない。そういう代物だ」
「分かってる。とにかく進もう。この光の標は、建物の中に続いてる……」
「なるほど! 分かったわ」
彼らの目に、不安をもたらすものはいくつもある。
つまりは
桃川 圭花
の存在もまた、その一つであると言えた。
「も、桃川さん? 何が分かったんです?」
「輪廻転生ってやつ。その実践者なのね、レッドヒル・マリーは」
美咲紀は気づかわしげだが、圭花がそれに気づくそぶりはない。彼女は仲間たちを見返しながらもどこか別の次元を見定めているような、ひどく茫洋とした目をしていた。
「あら。馬鹿馬鹿しいと思う? でもね、死後の世界やら幽霊やら、そんなものよりもずっと科学的根拠があるのよ? 死後の世界の存在はそもそも証明されていない。だから私は、死なない。私は死なない。私は死なない。私は」
眼鏡を手放し、あれほどに狼狽していた彼女には今や、微塵の動揺も見られない。
「……そうですね。見つけるべきだ。マリーへ至る何かを……レッドヒル・マリーは、汚染する悪夢だ。光をもって取り払わねば……」
何にしろ、時の猶予はない。修らは顔を見合わせ、うなずいた。
【異端教区 墓地】
街並みは概ねアジアの意匠が見られるが、それらからすれば、彼らの訪れた区画に建ち並ぶ西洋風の建築物たちは異質と呼べるだろう。
「ほう。興味深いですね」
目を細め、
日向 透
は広大な墓地を眺める。不揃いに並んだ墓石たちもまた西洋風のそれで、いずれにも十字架が刻まれている。
が、墓石はそのほとんどがほじくり返され、ぽっかりと開いた穴に覗く棺は蓋が開くか破られていた。
「ふむ。つまり掘り出されたものが、アレになった。ということでしょうか……痛ッ」
激しい頭痛が透を苛んでいる。耐えられないほどではないが、尾を引く痛みだ。
彼はこの痛みが、新たに獲得した能力の賜物であることを悟った。即ち異形の接近を知らせる、警鐘のようなものなのだろう。
「ちょっ、日向さん、隠れて! 見つかりますよ!」
新田 樹
に袖を引かれ、まだ形を残している墓石の陰に身を隠す。
空気が幾度も弾けるような音。それに生暖かい吐息。姿を見せた異形を的確に言い表す言葉を透も樹も持たないが、あえて表現するなら、鯨か鮫だろう。全身にまばゆい電弧を迸らせ、人間のような四肢を持ち、四つんばいで移動することを除けばだが。
雷鯨とでも呼ぶべき異形は、大きな身体に見合わぬ小さな瞳を瞬かせ、低いうなりを上げながら去っていった。
「ここにもあんな怪物がいるみたいですね。とにかく、隠れながら進まないと」
「進むとは? どこにです?」
「あそこですよ。見えるんです、道が」
透が怪訝そうに尋ねると、樹は指を差す。彼女にもまた、光の標が見えていた。
なだらかな斜面に連なる西洋建築の向こうに、かろうじて外観を留める朽ちかけた教会が目に入る。つまり、目的地はそこであるらしい。
「確かに、じっとしていても始まらないね」
桜 月
は努めて声の震えを抑え込み、言った。
「事情は良く分からないけど……元の世界に戻るには、そうするしかないんだろう? そのくらいは分かる」
唐突に街へ放り出された月にとて、混乱はある。それでも叫び出さずにいくらか平静でいられたのは、直前まで睦み合っていたはずの恋人の肌のぬくもりの記憶と、幾度も不思議な出来事と相対してきた経験のおかげだろう。
「あの教会へ行ってみよう。何か手がかりがあるかもしれない……」
「うん。そうだねぇ」
少し上の空の
壬生 由貴奈
に、仲間たちは眉をひそめたかもしれない。
彼女の手には、大切そうに握られたスマートフォンがあった。由貴奈の持ち物ではない。友人が
死の間際に託した
ものだ。
「とにかく、あそこを調べてみよっか。ただ、あそこにも怪物がいるかもしれないから、慎重にねぇ」
スマートフォンの中には友人が撮影した写真や、メモに残した情報の数々が収められている。ここで見つかる何かと照らし合わせれば、答えを導き出せるかもしれない。
彼らは息を潜め、足音を殺しながら移動を開始した。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
墨谷幽
前回シナリオ
魔女の咬み痕
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
推理・サスペンス
ホラー
バトル
定員
20人
参加キャラクター数
20人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2017年09月13日
参加申し込みの期限
2017年09月20日 11時00分
アクション投稿の期限
2017年09月20日 11時00分
参加キャラクター一覧
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