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魔女の咬み痕 腫都タユタラ
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【睡蓮街 西地区】
ふらりと姿を消したかと思えば、再び現れたソフィアは、不思議なことを口走った。
「あら。二週間ぶりでしょうか。お久しぶりですね」
「……? さっき別れたばかりじゃないか」
怪訝そうに
史越 奈津樹
は返したものの、彼女はこの街でもう長く異形たちに抗い続けているらしい。時間の感覚も曖昧になろうというものかもしれない。
それに、神秘大学で出会ったジャック・マクマスターが死してなお立って歩き語っていたことを考えれば、必ずしも時間の流れが正常であるとも限らない。
「そういえば、ジャックさんのこと、ソフィアさんに話しておこうと思ってたんだ。お父さん……なんだよね?」
「ええ、父です。もっとも最後に顔を合わせたのは、私が幼い子どもの頃のことですが」
「そんなに……」
奈津樹は、彼と共闘した短い時間のことを語って聞かせた。銃を託されたこと。いついかなる時も気丈であったこと。奈津樹らの見た、彼の最後も。ソフィアはその一つ一つを興味深そうに、しかしそうとは悟られまいと装ってか、ひどく難しい顔をして聞いていた。
「へえ。ジャックという人は、ひとかどの人物だったらしいな。俺も会ってみたかったよ」
新田 亮
は感心しつつ、足元を流れてきた睡蓮の花を避ける。
水は冷たく、そして緩やかな流れがある。一行は自然とその流れに逆らい、源流らしき方角へと歩みを進めていた。
「……おや? 気のせいでしょうか」
そんな中、ふと足を止めて水面を見つめた
工藤 来夢
に、亮はあくまで表面上の気遣いを覗かせる。
「どうかしたんですか、工藤さん」
「記憶が……はて? 何やら……この記憶は、私のものではないような気がするのですがねー。おかしなことです」
ぶつぶつとつぶやく来夢は、亮の目にも普通の状態ではないことが分かった。
彼女もまた、一度死を迎えたのだという。それは凄惨で生死に耐えない、ひどい死にざまであったのだとも。そのせいで、精神に歪みが生まれたのだろうか。
以来、来夢はどこか、何かが変わった。少なくとも彼女はこのように逐一敬語で話すたちではなかったはずだし、『あたし』から『私』と一人称にも変化が見られた。
さりとて彼女の言葉は単なる妄言というわけでもなく、よく見ると彼女の足元の水面には、淡く輝く不思議な波紋が揺れている。
「それは、残響」
ソフィアがそれをぼんやりと見つめ、言った。
「哀れな住人たちがいまわの際に残した、最後の一瞬。その焼き付いた波紋……望んでごらんなさい。あなたはそれを呼び覚ますことができるでしょう」
「へえ? こういうことでしょうか」
導かれるかのように、来夢は手を翻す。瞬間、波紋は湧き上がり、燐光か霧めいた光が人の像を模り始めた。
ひとつは、若い青年の姿。もうひとつは、体格の良い中年の女であるようだった。
「……なまっちろい男がやってきたこと。あんた、ソッチの趣味かい?」
「あなたが自警団長のペマ。会いたかったわ。余所者がたいそうお嫌いだそうね?」
「良く知ってるじゃない。ああ、大嫌いさ。汚らわしい異端どもも、あんたみたいな外人の学徒どももね。あの薄気味悪い学校、取り潰しになったそうじゃない? 何があったか知らないけど、いい気味。せいせいするわ」
「それは何より。あなたがいい気分なのなら、ちょうど良かったわね。私、あなたに相談があって来たのよ」
「何なんだい? つまらない用件ならあたしは帰らせてもらうよ」
「ねえ、あなたの嫌いな異端の者たちを、一掃したいと思わない? あなたが協力してくれるなら、私はその手伝いができるのだけど」
「……何をやらせようっての? あたしは手から炎を出して人を丸焼きにすることもできなけりゃ、あんたを洗脳してストリップを踊らせることもできやしないんだがね」
「簡単なことよ。あなたと、あなたの部下たちに力を貸してもらいたいの」
「ああ、なんだ。人手が必要ってことかい? クソ学徒にも思ったより良識ってもんがあるんだね。まぁいいわ、こっちもそのつもりで来てるんだし。で、あたしらは何をすりゃ……」
「話が早くて大変結構! それじゃ、失礼するわね」
「か……ッ、!? な、あんた、何を打ちやがっ……」
「聞いても仕方がないと思うけどね、二度と目が覚めることはないから。単なる指向性の混合幻覚剤よ。あなたは何も気にしなくていいの、あなたの望みは間違いなく叶うから。ただ私に身を任せるだけで……すぐにあなたを、特別な存在に変えてあげるから。心配しないで? くふふっ」
「痛っ?」
幻像の中で、青年が注射器のようなものを女の首筋に突き立てた瞬間、来夢にも同じ場所へ鋭く痛みが走った。首をさすると、ぷつりと膨らんだ血の玉が手に触れる。
頭がひどく揺らいで、自分がおぼろげになってゆくような感覚を覚える。
同時に、
鷹司 凜太郎
は地震のような眩暈を感じてよろめいた。
スピカ・フォーツ
に肩を支えられてからようやくにして、それが頭痛であることに気づく。
「特別な、存在……? ぐ、あああッ」
「リンタロウ!! 無理しないで……」
スピカは月長石のお守りを握り締め、念じる。神秘大学の構内には空がなかったが、ここにはオーロラ翻る夜空がある。
夜空とひとつなぎのような淡い光を放ち、凜太郎の負担を和らげながら、スピカは彼が苦痛に苛まれながらも目で示した方向を見据える。
彼の目が語っていた。逃げろ、と。
「特別な存在……あれがきっと、そう」
スピカが眉を寄せてつぶやいた先には、長大な……あまりにも長大な体躯を誇る、桁違いの異形がそこにはいた。
【クーラシン王宮】
門扉が濡れていたことにも不安はあった。
しかし
楢木 春彦
がそれを押し開いた先には、想像を絶する光景が広がっていた。
「なんだこりゃ……」
「……陸の珊瑚礁ってところかしら。屋内だけど」
あえて好意的な解釈を受け入れるなら、確かに
一条 紗矢香
の言葉はそう間違ってはいないかもしれない。
床。壁。天井。整然と並ぶ柱までもが、色鮮やかな珊瑚のごときものに覆われている。そしてそれらが足並みを揃えるように、全体が一つの生き物であるかのように、脈動している。
王宮は疑いようもなく、人ではない何かの侵食を受けていた。
「これ……なんか生きてるみてぇで、気持ち悪ぃな。直接踏みたくねぇし、俺のろっこん使うか」
「そうね、お願い」
春彦は左のピアスに二度触れ、床の珊瑚すれすれに空気の足場を作り出し、王宮へと足を踏み入れた。紗矢香の手を取り、並べた足場を渡ってはまた作り出し、飛び移って進む。いささか冗長ではあるし咄嗟の動きには難がありそうだが、それを許容せざるを得ないほどには奇怪で、何らかのリスクを感じさせる光景だった。
「で、何を探すんだって? サヤ」
「何かを、よ。魔女を封じる、あるいはこの夢を晴らす何かの、そう。魔術を」
異形の成せる業、あるいはシモーヌ・デュボアが最後に紗矢香を救ってくれたあの瞬間を思い返せば、その言葉にも信憑性を帯びてくる。
魔術。自分には縁遠く思える、その言葉。
「デュボアさんもレッドヒル・マリーも、魔術師だった。そう考えると、あそこで起こったことの説明が付けられる。だからきっと、ここにはそれを終わらせるための手段もまた用意されていたはず……マリーは周到な女だったようだしね」
「それはそうかもしれねぇけど、どんな形してて、どこにあるのかも分からねぇんだよな?」
「泣き言言わないの。これでも頼りにしてるのよ? ほら、とにかく今は進みましょう」
「へいへい」
作り出せる空気の足場は16。道か橋のように並べてはそれを渡り、着実に歩を進める。
「……? なんだ、あれ……」
「どうしたの、春彦?」
不意に足を止めた彼の上着を掴んだのは、無意識の仕草だったろうか。
「あそこ……何か動いてねぇか? いや珊瑚じゃなくて、ほら、あそこの影のとこ」
「影……」
あるいは全力で危険を告げる、本能がそう命じていたものか。
「ぐッ、お、あああ!!」
「春……っ!?」
影だ。春彦の影から抜け出るように姿を現した真っ黒な人影が、彼の背へ黒々とした刃を突き立てていた。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
墨谷幽
前回シナリオ
魔女の咬み痕
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
推理・サスペンス
ホラー
バトル
定員
20人
参加キャラクター数
20人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2017年09月13日
参加申し込みの期限
2017年09月20日 11時00分
アクション投稿の期限
2017年09月20日 11時00分
参加キャラクター一覧
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