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魔女の咬み痕 腫都タユタラ
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【プーラナーガラン寺院 永遠庭園】
目から火かき棒を突き入れられ脳髄をかき回される。言葉で表現してみるなら、そのような感覚だろうか。
「いッ、てぇぇぇ……!!」
「だ、大丈夫?」
よろめいた
化神 小次郎
の肩を、
香月 良衣
が支える。
神秘大学で異形の襲撃を生き延び、あるいは無残な死を経験したことで、彼らは何かしらの能力を得た。しかしそれらは行使することは、言うなれば尻に火をつけ勢いをつけ、焼け石の上を素足で渡るようなものだ。
「む、向こう、あのバケモンが来る……隠れねえと」
「隠れるって、どこに……」
明けない夜空の下にありながら、寺院の敷地に広がる庭園は美しい。そこかしこに広がる泉に浮かぶ睡蓮を始め、多種多様な花が咲き乱れている。
同時に見通しが良く、遮蔽物には乏しい。オブジェのような大きな岩が作る影に身を潜めるも、触手をくねらせながら前方からやってくるあの異形をやり過ごせるほどの空間は無かった。
小次郎は頭の中を駆け巡る激烈な痛みに耐えながら、手をかざす。
「あ、あたしが……やる」
痛みは集中を乱したものの、どうにかろっこんは発動してくれた。同行者をすっぽりと覆うほどの壁を幻影として出現させ、ともすれば漏れそうな苦悶は口を塞いで抑え込む。
やがて異形は、鈴が鳴るような高い声を発して、どこかへ歩き去っていった。
「……変わった魔術をお使いになるのですね」
「! あなたは……」
寺院の屋根から降ってきたのは、ソフィア・マクマスターの声だった。いつからか、彼女らを眺めていたらしい。
朝鳥 さゆる
はソフィアのぼろ布めいた修道服を見上げ、目を細める。
「あなたも、相当に変わっていると思うけれど」
「そうでしょうか。それより、あなたたちはここで何を? あなたたちもハンターなのですか?」
「何、って……私たち、ここから出たくて。で、出口を知らない……!?」
どうやらソフィアは、このあたりの地理に詳しいようだ。脱出の糸口を知っているかもしれないと尋ねた
白 真白
の問いは、しかしあっさりと首を横に振り否定された。
「出口? さあ。それは私の求むものではありませんから」
「じゃ、じゃああなたこそ、ここで何をして……」
「レッドヒル・マリー」
笑むような口元の傷が発した名前には、この場の誰しも覚えがあった。
「悪辣な魔女に鉄槌の裁きを。それこそが私の望むもの」
「ああ……それだ。あたしも同じ気持ちだぜ……」
頭痛は和らぐ気配もなく、小次郎は顔をしかめながらも、強い意思で言う。恐怖に怯え流されるままだった彼女は己の内に、怒りという名の希望を見い出していた。
「マリー。真理子。あいつはどこにいるんだ? 人を好き勝手に弄び、怪物に変えた魔女……あいつだけは許せねえ」
事ここに至り、彼女らの行く道ははっきりとしていた。
異形から逃れ、この悪夢から脱出すること。
そして道の傍ら、あの魔女を何らかの手段で止めること。
その二つは恐らく、根深いところで繋がっている。誰にもそんな予感はあった。
「居場所……その手がかりなら、私、分かるのかも」
不意にそんなことを言った真白が控えめなのは、死の残滓が未だ彼女を捕らえ続けているからだろう。小柄な身体はまるで小動物めいて震えている。
良衣が怪訝そうに首をかしげ、
「分かるって、何が?」
「見えるの。一度、死んでから……見えるようになったの。道が……多分これは、教えてくれてるんだと思う。私たちがどこへ行けばいいのか……」
真白の視界にもまた、光の標が浮かんでいる。それが誘うのが出口なのか、あるいはその手がかりなのかは分からないが、標をたどることが最善の道であることにだけは、不思議と疑問すら湧かなかった。
と。
「そう。なら、急ぐべきね」
唐突に、さゆるが声を低めて言う。
手には、一振りのバタフライナイフ。慣れた手つきで刃を展開すると、おもむろにそれを突き出した。
「ッ、こいつら……どこから!?」
刃が吸い込まれた先には、透き通る表皮。音もなく歩み寄っていた異形のこめかみだった。
すぐさま良衣も身構える。ろっこんを使い、ある程度凌ぐことはできるだろう。事実、そうしてここまで彼女は生き延びてきた。
しかし、
「こ、こんな数……!!」
夜の暗がりの中、数え切れないほどの虹色の光が、波打つようにきらめいていた。
【異端教区 外来人街】
宙を迸る雷が、触手持つ白く透き通る異形をとらえる。激しく明滅する光が数度閃いた後、四肢持つ鯨は焼け焦げた人型の異形を大口で呑み込み、噛み砕いた。
「一体……何なんだ? アレは……」
桜 月
の混乱は想像に難くない。同行者らが神秘の学び舎で経験した前触れの無い恐怖を、今まさに彼女は味わっているのだろう。
「こ、こっちです。道はこっちへ続いています」
か弱き少女の演技に余念がない
新田 樹
は、目的へと導く光の標を見る能力を与えられた。と同時に、能力は諸刃の剣であり、いたずらに使い続ければどうなるか、樹にはその行きつく先に見当がついていた。
乱用すれば遠からず、自分は視力を失うだろう。
(あまりお荷物だと、この前みたいに切り捨てられるかもしれないね。さあて、どうしたものかな……)
「レッドヒル・マリー……確か本名は、真理子だっけ」
そんな思考を遮るように、
壬生 由貴奈
のつぶやきが割り込む。彼女は友人の残したスマートフォンの情報を改めて探りつつ、どこか内にこもるかのように思索を深めている。
「真理子がマリーなら、レッドヒルは……フルネームはもしかして、『赤坂 真理子』とか? 本名だと何か問題あったのかなぁ」
「単なる愛称、という以上の意味があると?」
先頭に立つ
日向 透
が、民家の門扉の向こうをうろめく雷鯨の動きを見定めながらに問う。
由貴奈とて何か確信があるわけではなかったが、今さらながらに、魔女の呼び名には意味があるように思われた。
「『名は言霊』……とか言うもんねぇ。名前が重要なのかなぁーって」
「良い読みですね。魔術において、真名は力を引き出す源にも、相手を掌握する弱点ともなる。不思議な方々……まるで素人というわけでもない様子」
はっとして振り返ると、そこには彼女がいた。ソフィア・マクマスター。古めかしいオートマチックの拳銃を手のひらで弄びながら、つまらなさそうにこちらを見つめている。
「おや。こんにちは」
透は慇懃に頭を垂れると、至極にこやかに笑みを浮かべて彼女へ語りかけた。
「ちょうど良かった。ソフィアさんと言いましたね。ひとつ、お聞きしたいことがあるんですが」
「やはり、変わった方々。私に何を尋ねると? 何故私が、見も知らぬあなたたちに真実を語ると思うのです?」
元より透も、素直に答えが返るとは思っていない。有益な情報、その欠片でも引き出すことができれば御の字と思ってのことだ。
「レッドヒル・マリーの目的とは、なんです? 彼女は何かを求めていた。大学で、そしてこの街でも。彼女は何を求めていたのでしょうね?」
「そうだね。聞いているとどうやら、そのマリーという人物が鍵みたいだ。知っていることがあるなら、教えてもらえないかな?」
あえて語る気配のなかったソフィアだが、素直で真っすぐな月の眼差しにはいくらか毒気を抜かれたのだろうか。やがてぽつぽつと、言葉を漏らし始める。
「目的? 変わることはないのでしょう。自ら編みだした魔術の完成。その真髄を探ること。導き出された結末が、この街の有様なのですから」
「『夢境構築学』。『夢想域の編纂』……だっけねぇ?」
由貴奈がひらひらとかざして見せたスマートフォンには、大学の構内で見つけたノートに書きつけられた文字、これ見よがしに張り付けられていた紙片の文面が写真に残されている。
恐らくは彼女が見たこともない機器に、ソフィアはかすかに目を開けながらも、そっけなく付け加えた。
「レッドヒル・マリーの目的。そう、忌むべき実験の続きを推し進めること。けれど彼女の魔術は壮大であり、その行使には相応の設備や人員、潤沢な研究資金が欠かせなかった。神秘大学はそれらを得るのに最適であったことでしょう。つまりマリーは、代わりを見つけねばならなかった」
「代わり……? ど、どういうことですか?」
弱々しさと存在感の天秤を未だ測りかねながらも樹が問うと、ソフィアは丘の上から見える、街の向こうの大きな建造物を指差した。
「クーラシン王朝。魔女はパトロンを求めたのです」
オーロラが降らせる光を照り返し、丸みを帯びた王宮の外観は荘厳なものとして彼らの目に映った。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
墨谷幽
前回シナリオ
魔女の咬み痕
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
推理・サスペンス
ホラー
バトル
定員
20人
参加キャラクター数
20人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2017年09月13日
参加申し込みの期限
2017年09月20日 11時00分
アクション投稿の期限
2017年09月20日 11時00分
参加キャラクター一覧
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