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魔女の咬み痕 腫都タユタラ
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【クーラシン王宮 船着き場】
いつの間にか二人、船に揺られていた。
「……春彦?」
「サヤ……無事だったのか!? っつーことは……さっきのあれは、夢?」
口にした途端、
楢木 春彦
はひどく喉が痛むことに気づいた。
「ッ……!」
とっさにシャツのボタンを閉め、喉元を隠す。そこにくっきりと残されているだろうはずの傷痕を見られたくないからでもあり、幼馴染である
一条 紗矢香
に無用な心配をかけないためでもあった。
が、
「それ……ちょっと、見せなさい春彦!」
「あ、いやっ、これはその……」
無理やりに彼の襟を開いたのはもちろん、彼を慮ってのことだろう。春彦のことだから、何か無茶をして怪我のひとつも負ったのに違いない。
そう思い彼の喉を覗いた紗矢香は、かすかに目を見開き息を呑んだ。
「まぁ、はぐれた後に色々あってな。悪い、心配かけたよな」
「……ボタン、戻すわね」
見ると、喉だけではない。彼の身体中には打撲や切り傷など、無数の傷痕が刻まれている。まるで幾年も昔に負った古傷のようであり、あたかもつい数時間前に付けられた傷であるようにも見えた。
春彦はバツが悪そうに頭をかき、
「とにかく、なんだ。会えて良かったぜ。サヤのほうは、大丈夫だったのか?」
「ええ、まあね。まさか私が足を引っかけた人に救われるなんて、思ってもみなかったけど」
ここはどうやら、船着き場だ。春彦が先に木の桟橋へと上がり、紗矢香の手を取って引き上げる。
ひと息ついてから、紗矢香は神秘大学で得た情報、体験した顛末を春彦へと語って聞かせた。
シモーヌ・デュボアがどうやら、レッドヒル・マリーを大学の構内へ封じ込める役割を担っていたらしいこと。
そのシモーヌが最後に放った炎によって命を救われたこと。
シモーヌや、あそこで出会った男女が遠い昔に、既に死んでいたらしいこと。
語り終えた紗矢香の頭へ、春彦はそっと静かに手のひらを乗せた。
「そっちも大変だったみたいだな……無事で良かったぜ」
「そうね。でも、もう平気よ。ありがとう」
桟橋は石畳の道へと続き、道は目の前にそびえる大きな建造物へと連なっている。
貴族か王族の住まうような、丸みを帯びて豪奢な宮殿に、恐らくは何らかの答えがあるのだろうと、無意識のまま二人は悟っていた。
「……魔女を封じる方法、あるいはこの悪夢を晴らす方法が、どこかにあるはず。いきましょう」
「ああ!」
【睡蓮街 西地区】
街の中心部を、住人たちは睡蓮街と呼んでいた。
どこからか流れ込む、足元を浸す水にその葉や花が浮いていることからもそれは察することができたが、正しい呼び名を知らしめたのは、彼女がそう口にしたからだ。
「そう、睡蓮街。それは美しい街でしたよ。かつてはね」
別段笑んでいるわけではない。ソフィア・マクマスターと名乗った女の口の両端には三日月のような傷痕が弧を描き、まるで常から微笑んでいるようにも見えた。
彼女の名に最も敏感な反応を返したのは、
史越 奈津樹
だ。
「マクマスターって……もしかして、ジャックさんの?」
彼を思い出す。あのいかり肩や吊り上げた眉、不敵な顔を。その最後を。亡骸を。
彼に託された拳銃は弾が尽きていたが、奈津樹はそれを握り締めたままだった。
「……不思議なこともあるものですね。この街に倣って言うならば、そう……これも、縁というものでしょうか」
「縁……」
ぼろぼろの修道服を身に纏うソフィアは、父を追いここへやってきたのだと言った。しかし、彼女は奈津樹の銃をどこか懐かしそうな目で眺めただけで、それを取り返そうとは思わないようだった。
冷たい水が、くるぶしまでを締め付けている。浮かぶ睡蓮が流れてきては足に当たり、またどこかへ流れていく。
天を突かんばかりの高い住居が、針のような尖塔を星空とオーロラのカーテンへ向けて伸ばしている。
「……リンタロウ」
「ああ。あれは……」
かすかに震えた
スピカ・フォーツ
の肩を抱き、
鷹司 凜太郎
ははにじり寄るそいつを睨む。
白く透き通った肌。くねる触手。その表面を走る虹色の淡い燐光。スピカを絡め取り異形の子を植え付けた、それはあのクラゲかイソギンチャクのごとき生き物たちと同じ特徴を備えていた。あるいは、珊瑚のような美しい石灰質の身体を持つ者も見られる。
「あの生き物が……育った? 人のように……?」
「そういうことだろう。あまりにも似すぎている」
凜太郎は再びスピカを捕らえさせまいと背にかばい、スピカは彼の袖を一心に掴む。
「とにかく、移動しよう。あれの動きは鈍いが、捕まると厄介だ」
手にはめたハンマーグローブを打ち付け感触を確かめつつ、
新田 亮
が促す。といって奈津樹やスピカ、凜太郎に言ったわけではなく、彼の目は主に
工藤 来夢
へ向けられている。
「死んだはずの私が生き返った。いやいや、面白くなってきましたね!」
「……面白い、ですか?」
亮は来夢が、彼の妹である樹を
犠牲にして
生き延びようとしたことを知らない。
言うなればそれは、直感だった。亮の真っすぐな感性が、来夢という人物が潜ませる闇の片鱗を、敏感に感じ取っていた。
「マンガのためだか何だか知らないが、行きますよ。あれに殺されたいというなら止めませんが」
「そう、全ては漫画のため! もちろん行きますとも、ネタ集めのためにね。今度はどんなものが見られるでしょうね、いやぁ楽しみだわ~♪」
来夢への警戒を切らさず、彼らは住居のひとつを探索してみることにした。
「ああ……そうそう」
ふと。歩き出した奈津樹をソフィアが呼び止め、何かを彼へと投げた。
「っと、これは?」
「持ち歩くだけということもないでしょう。お使いなさい」
受け止めてみると、紙製のケースだ。中には彼の持つ拳銃に合った口径の弾丸が、ぎっしりと詰まっていた。
「ありがとう。これで戦える」
お父さんのように……と口には出さなかったものの、ソフィアはかすかに笑みを浮かべ、口元に弧を描く月は細くなった。
奈津樹は託されたことの重みを肩に感じ、誰ともなくつぶやいた。
「……ただでやられるもんか。このゲーム、必ずクリアしてやる」
【クーラシン王宮】
栄華の名残を垣間見せる王宮を、一匹の蜂が飛んでいる。
(つゥッ……頭がガンガンするな。いかにも罠って感じか)
蜂はろっこんによって変じた
高杉 かよう
であり、彼は王宮の高所に開いた窓から難なく侵入を果たすことができた。
とはいえ、内部へ進むにつれこめかみから頭頂へ走り抜けるこの痛みには辟易とする。物理的な痛覚によるものではないのかもしれない。蜂に変わっても強い鈍痛はひとつも和らぐことはなかった。
痛みは警鐘であり、避けるべき敵の存在を知らせている。敵とはつまり、あの異形たちだ。ここにもかようの埒外な怪物がひしめいていることだろう。
それでいて彼は、あえて痛みの強まるほうへと飛んでいる。
(何がいるんだか知らないが、構やしないさ。敵なら俺が刺し貫いてやる)
保身など知らない。彼は戦いをこそ求めていた。この痛みをたどれば、間もなくそれは叶うはずだ。
「……よはたれぞ」
果たしてそれは、玉座を抱く広い部屋に佇んでいた。
奇妙な影にかしずかれる王が、そこにはいた。
「よはたれぞ、よは、たれ、よはよはよはよはよはよはよは」
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
墨谷幽
前回シナリオ
魔女の咬み痕
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
推理・サスペンス
ホラー
バトル
定員
20人
参加キャラクター数
20人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2017年09月13日
参加申し込みの期限
2017年09月20日 11時00分
アクション投稿の期限
2017年09月20日 11時00分
参加キャラクター一覧
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