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妖怪トレペちぎりの謎
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寝子高の気のいい用務員さん、
長南 武治
(ちょうなん たけじ)は用務員室で昼休みを取っていた。今日は朝から忙しい日で、この時間になってやっと腰を下ろすことができたのだ。お茶をすすって、一息つく。
「今日は生徒さんたちがせわしなげだねえ」
それもこれも、妖怪騒ぎのせいだろう。実際、チョーさん教えて、と妖怪の情報について聞いてくる生徒が何人もいた。もともと子供好きの彼、生徒たちが誰も彼も孫のようにかわいく思えるものだから、ついつい話しかけられると応じてしまう。そのせいで、ほんのちょっと他の作業に遅れが出てしまっていた。しかしそれでも、彼はこの日が楽しく、嬉しかった。
「おんや?」
用務員室のすりガラスの窓に、人影が映っている。
「ご用ならお入んなさい。空いてるよ」
武治が声をかけると、静かに戸が開き、ゆるやかな金の髪がのぞいた。ウエーブのかかった髪に続くは眼帯、そして灰色の目。体を滑り込ませるようにして、
大天使 天吏
が用務員室に入って来た。小さな声で挨拶をする。
「……こんにちは」
「はい、こんにちは。妖怪の話を聞きに来たのかね?」
天吏はうなずく。すうと首を傾けて、彼女の流儀で聞き込みが始められた。
「……長南さんは、普段どうやってトイレ清掃をしているの?」
首を45度ほど、疑問の仕草にしては少々度が過ぎるほどに斜めに傾けたまま、天吏は尋ねた。ああ、それはね、と武治の頭の中に答えが生まれるや、
「……最初に水を含ませたモップで、それからよく絞ったモップでもう一回拭くんだよ」
彼が言うはずの言葉は、天吏の口から発せられた。
「おやおや? その通りなんだよ。よくわかったねえ」
あっけに取られた表情の次に、武治は笑って肯定する。天吏の問いはさらに続いた。
「……掃除の順番は?」
少女の問いに、少女の声で、少女の口から老人の答えが自動的に生まれ出でる。
「……普段は三階、二階、一階さ。そのあと部室棟だね。普段はあそこは生徒さんに任せていたんだけどねえ」
武治は大きく目をぱちくりさせた。
「すごいねえ。そうだよ。それは手品か何かかい?」
天吏はそれには答えず、小さく笑う。心なしか、うれしそうに見えた。ろっこん『せっかちな鸚鵡』の力を使った、小さないたずら。もちろん武治がそれに気づくはずもない。幾分戸惑いながらも、武治は天吏の問いにすべて答えてくれた。
「……もうひとつだけ。体が痛くてしんどいこと、誰かに話したことは?」
「まだまだ若いつもりさ、人に言うのが恥ずかしくてね。それにしても、参ったねえ。何もかも大当たりだよ。すごい手品だ、きっと皆びっくりするよ」
「……そうかな。おじゃましました。長南さん」
入って来た時と同じように、天吏は狭く開けたドアから部屋を出て行った。ふわふわと金の髪を弾ませて、そっとつぶやく。
「……ゆうれい、ようかい、いたら素敵ね?」
翼はあるのかな? 飛べるのかな?
それともただの動物なのかな?
少女の頭の中では、幻想神秘と物理法則がぶつかり合い、交じり合い、和解する。
放課後。多くの生徒が一斉に動き出した。昼に用務員を驚かせた天吏は、部室棟と体育館のトイレを調査する。
「……濡れてはいるけど、泥なんかはない」
そして、天窓の水に気がつく。
「……ここから入ったの?」
天吏は、侵入者は窓から入ったのだろうと考えた。ほったらかしで中身がすかすかになってしまっているトイレ芳香剤の容器を手に取る。軽く引っ張ると蓋は簡単に外れた。空っぽの容器の中に、軽く溶いた絵の具を入れ、窓枠に置く。犯人が水と共にここから侵入してくれば、容器が倒れて絵の具が流れ、その足跡を残してくれるはずだ。もはや用をなさない芳香剤にすべて同じ処置をして、いかにも足を引っ掛けそうな場所に置いていく。
「……部室棟は、これでいいかな。あとは体育館のほうも……」
朝なにやら企んでいた
エレノア・エインズワース
は、小走りに駆けている。彼女が走る姿はそう多く見られるものではない。長い髪を振り乱し、後ろのリボンもせわしなく飛び跳ねる。予想外の未来、逆転のシナリオを導くため、ぜひとも実行せねばならないことがあるからだ。自室に飛び込むや、エレノアは家にあるだけのティッシュをカバンに詰め込み始めた。箱ティッシュ、ポケットティッシュ、街頭で配られる広告入りティッシュ。さらに古新聞を取り出すと、赤い絵の具を染み込ませた筆で、大きく
「紙くれ」
と書き入れた。文字からは赤いしずくがしたたり、いかにも怪談、怨霊、祟りと言ったキーワードと結び付けられそうなおどろおどろしさを演出している。出来栄えに笑むエレノアは、ほんの少しだけ昂っているように見えた。
「妖怪は一体だけとは限りません。人の思い込みから生まれる噂も、また怪異たりえる」
トレペちぎりに対抗して、新たな妖怪『紙くれ』を演出する。それがエレノアの描かんとするシナリオだった。水鉄砲の調子をあらため、すべての準備を整えると、いつものように彼女は静かに歩き出す。行く先は寝子高。夕から再びの登校を遂げたエレノアは、何食わぬ顔で教室に戻ると、ノートと教科書を広げて宿題を始めた。勉強熱心な生徒が、自習を行っているという風を装う。決戦の時まで、しばし待つべし。それもまた愉快なものだった。
「そうそう、もうひと細工しておかなければ」
手にした携帯端末をくるくるといじる。ネットに接続し、見るのは昼間小耳に挟んだ新聞部が情報集積を行っているという掲示板。トレペちぎりに関するさまざまな憶測が寄せられていたが、エレノアの関心はそこにはなかった。やるならばここよりも、やはり多くの人間が見るねこったーがいいだろう。エレノアは匿名アカウントを使ってこう投稿した。もちろん口調も変えて赤の他人を装うことも忘れない。
『トレペちぎりもだけど、妖怪紙くれも怖いよね。紙を持ってると体が動かなくなっちゃうんだって!』
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
清水るね
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
日常
学校生活
コメディ
定員
30人
参加キャラクター数
20人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2013年06月13日
参加申し込みの期限
2013年06月20日 11時00分
アクション投稿の期限
2013年06月20日 11時00分
参加キャラクター一覧
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