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噴水の近くで茶道部が茶会を開いた。緋毛氈を敷き、季節を先取りするような赤い野点傘で客人を迎える。
シグレ・ナイトウォーカー
は亭主として座っていた。紺色の羽織に灰色の袴を合わせた正装で臨んだ。
慣れた手付きで茶筅を小刻みに動かす。川のせせらぎのような音が清々しい。一気に香りが引き立ち、清風となって生徒達を包み込んだ。匂いに優しく誘われた女子は、はっとなって顔を赤らめる。
シグレは青い瞳で見詰めた。口元には笑みが浮かび、僅かに八重歯が覗いていた。
「どうだ、茶で一服していかないか」
「でも、格式が高くて、私なんかじゃ似合わないっていうか……」
「そんなことはない。茶は楽しむものだ。学年や入部の意思に関係なく、安らぎの目的で立ち寄って貰えれば幸いだ」
シグレは傍らに置いていた包みを前に押し出した。淡い枝垂桜の模様の風呂敷を片手で開くと朱塗りの田楽箱が現れた。上段の蓋を取ると中にはぎっしりと焼き菓子が収められていた。
「製菓部から提供された菓子だ。抹茶の味とよく合う。味見で一つ、摘まんでいかないか?」
「……美味しそうですけど」
女子は人目を気にして踏ん切りがつかないようだった。
「わたくしが頂いてもよろしいですか」
口元に笑みを浮かべた
胡乱路 秘子
がふらりと現れた。
「もちろんだ。よく来てくれた」
「それでは失礼します」
靴を脱いで足を横に崩して座ると田楽箱の焼き菓子を摘まんだ。先の方を齧って残りを口にそっと押し込んだ。
「程の良い甘さでとても美味しいです」
「茶はどうだ?」
「遠慮なく頂きます」
差し出された薄青い茶碗を両手で掬い上げる。縁に唇を当てて三回に分けて飲んだ。飲み口を親指の腹で拭き取り、自らの唇に押し当てた。
「結構なお点前でした」
「そのような作法も嫌いではない。むしろ好ましいように思えるのが不思議だ」
「ありがとうございます」
秘子はふわりと立ち上がる。突っ立った形の女子に微笑みを向けた。
「あなたも自然に振る舞って楽しんでくださいませ」
「あ、はい」
女子は改めてシグレを見た。恥ずかしそうにしながらも口にした。
「私も、いいですか」
「ああ、心ゆくまで茶を楽しんで欲しい」
シグレは柔らかい物腰で茶を点てる用意を始めた。
季節外れの紅葉を思わせる。その雅な赤に
白咲 菖蒲
は興味を覚えた。
「風雅ですね」
滑るような足取りで立ち寄った。
「茶道部ですか」
「そうだ。俺は本式の茶を点てるが、カフェテラスではアフタヌーンティーを開催している。好きな方を選んでくれればいい」
「それでは茶を御馳走になります」
靴を脱ぐと正座となって揃え直す。両手で向きを変えてシグレの方へと躙り寄る。
断りを入れてから茶菓子を摘まむ。味わうようにして食べた。
「香ばしさが甘さをまろやかにしていて美味しいです」
「そうか。これは製菓部で提供されたものだ」
茶杓で抹茶を茶碗に入れながら答えた。
菖蒲の紫の瞳が横へと流れた。花器に季節の花が鮮やかに咲いていた。色違いの椿が散らされ、山吹が優しく包み込んでいる。雪柳の一枝が全体に調和を促し、雄大さも醸し出していた。
「雪柳の一挿しが、凛とした美しさを引き立てているように思えます」
「それは華道部の提供だ。俺も気に入っている」
「伝統に縛られず、他者を理解して取り入れる姿勢には好感が持てます。軽音楽部の皆さんも和ロックを口にしていました」
菖蒲は弓道場の方角に目を向ける。シグレは茶碗をすっと前に差し出した。
「茶道部は伝統的な茶道だけではなく、紅茶や中国茶も扱っている。兼部は可能で楽しむことに重きを置いている」
「それでは抹茶の味を楽しみたいと思います」
茶碗の温もりを両手で感じて一口目を口に含む。僅かな間のあと、二口目を飲んだ。最後はどこか惜しむようにして飲み干した。
感嘆の息を吐いた。
「心が穏やかになる味がします」
「最高の褒め言葉として受け取っておく」
「お礼という程のものではありませんが、舞を披露してもいいですか」
菖蒲は腰を浮かせて茶碗を返す。その所作をシグレは黙って見ていた。
「舞とは日本舞踊の男舞だろうか」
「鋭いですね。今回は華やかな舞台に合わせて巫女神楽を考えています」
すっと菖蒲は立ち上がる。背筋を伸ばし、きりりとした表情を作り、構える。
「僕も異文化交流に感化されたようです」
艶然と笑って優美な舞が厳かに始まった。
カフェテラスに
サキリ・デイジーカッター
の姿があった。銀色の髪に黒い執事服を纏って柔和な笑みを浮かべていた。
テーブルは白いテーブルクロスに覆われていた。縁の部分には銀糸による細かい刺繍が施されている。置かれた食器は銀色の輝きを放つ。
サキリは通り掛かる生徒達に柔らかい笑みを投げ掛けた。
「カフェテラスで、ほっとする一時を体験してみませんか」
「えー、どうしよう」
「私は寄ってもいいかなぁ。執事喫茶って始めてだし」
二人組の女子はサキリの姿を見詰めている。
「確かに姿は執事ですが、茶道部に所属しています」
「そうなんですか? あ、ティーカップに抹茶が注がれるんですね!」
「いえ、紅茶を召し上がって頂きます」
笑みを保ってサキリは言った。
二人は相談を始めた。耳打ちしながら笑顔を浮かべる。
「茶道部の人が執事喫茶で紅茶を淹れているんですね!」
「うーん、そうなるのかな?」
よくわからないながらもサキリは二人をテーブルに案内した。
紗雪 幽
は何かを探すような目で歩いていた。カフェテラスに顔をやると小走りで向かった。
「先輩、約束通り寄らして貰ったっすよー」
待機していたサキリにひらひらと手を振る。
「来たんだね。歓迎するよ」
丁寧な言葉は引っ込んで砕けた口調になった。
「へー、ここで紅茶を飲めるんっすね」
「今から紅茶を振る舞うよ。曲芸は無しでね」
「あれはあれでド派手で面白かったっすよ」
明るく返して幽は席に着いた。
ソーサーに乗ったティーカップに紅茶が注がれた。音をさせないでサキリは横からテーブルに置いた。幽は前屈みになるように顔を近づける。
「先輩、カップの裏側にスプーンが隠れてるんだけど、これって意味があることなんっすか?」
「イギリス式では後ろに置くんだよ。カップを持ち上げた時に当たって落ちるかもしれないからね」
「そうなんっすかー。全然、知らなかったわ。勉強になるっすね。あ、この前の菓子は食べてもいいんすっかねぇ」
幽は手前のケーキスタンドを朗らかに笑って指差した。一段目にはサンドイッチ。真ん中に当たるところにはフルーツタルトがあり、最上段には焼き菓子があった。
幽は焼き菓子を摘まんで口に放り込んだ。続けて幾つも押し込んで噛み砕く。瞬く間に口の中は空っぽとなった。
「カリカリっすね。これ、美味いっすよ」
「製菓部から提供された菓子だよ」
「これ、おかわりってない?」
「製菓部の体験入部でなら、同じ物が食べられるかもね」
サキリは柔らかい笑みで、ごゆっくり、と声を掛けて下がった。目で訴えていた女子に笑顔で駆け寄る。
「製菓部かー」
最後の焼き菓子を口に放り込んだ。
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担当ゲームマスター
黒羽カラス
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ★(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
学校生活
定員
1000人
参加キャラクター数
85人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2017年08月13日
参加申し込みの期限
2017年08月20日 11時00分
アクション投稿の期限
2017年08月20日 11時00分
参加キャラクター一覧
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