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北校舎の二階にある家庭科室で生地が焼かれていた。香ばしい匂いが室内に漂い始める。数分の遅れでオーブンが涼しげな音を立てた。
生地を伸ばしていた
花厳 望春
は急いで駆け寄る。仕上がりを見て、にっこりと微笑んだ。
材料の計量に追われていた
高梨 彩葉
の手が止まる。
「上手く焼けたみたいだね」
「ひび割れもないし、良い感じだ。あと一回でお菓子の家の土台が揃うけど、高梨さんの方は大丈夫か?」
「こっちも平気だよ。トッピング用のアラザンは用意できたし、チョコペンも足りると思うんだよね。この計量が終わったら製菓部の営業開始だね!」
その言い方に他の部員が朗らかに笑った。
製菓部の営業が開始された。待ち侘びた生徒達がどっと押し寄せる。
最後尾にいた
一条 紗矢香
は慎ましやかに入ってきた。彩葉の姿を見つけると明るい顔付きとなった。
「彩葉ちゃん、体験入部にきたよ」
「いらっしゃーい。初めて作るお菓子の家、楽しんでいってね」
「当然よね」
澄ました顔を作って適当なところに座った。
「あら、こんなにたくさん。足りるかしら」
顧問の
白沢 絢子
がドアから顔を覗かせた。買い物帰りの主婦のように手にはビニール袋を提げていた。
逸早く気付いた彩葉が声を掛ける。
「白沢先生、遅いから心配しましたよ」
「ごめんなさいね。大量の卵が必要になって買いに出掛けたら、こんな時間になってしまったわ。でも、必ず間に合わせるから心配しないでね」
「あのー、先生にお願いしたお菓子の家の土台は、花厳君が作ってしまったんですけど……」
「あら、もうこんな時間なのね。生地と一緒に焼いてもいいわね。人数は多いけど、何とかなるわ、たぶん」
柔らかく笑うと小走りで生徒達に混ざった。自身のことで手一杯のようだった。
「ま、いいかな!」
明るく言って彩葉は生徒達と向き合った。お菓子の家に必要な生地の作り方を説明する。必要な材料はきっちりと計量して各テーブルに置かれていた。
「それじゃあ、今からいう順番で生地を作っていってね。今回は時間の節約で生地を寝かさない方法を選んだよ。じゃあ、始めるね」
生徒達のテーブルには一通りの調理器具も置かれていた。
彩葉の指示に従って生地作りが始まった。
絢子は持参したビニール袋から卵のパックを取り出した。小さなカップを目の前にずらりと並べる。
目にした彩葉は、んー、と頭を傾けていった。
全員の生地が完成した。見届けた彩葉は型紙を手にする。
「完成した生地に型紙を当てて切り取っていくよ。この生地をオーブンで焼いたらお菓子の家の外壁や屋根になるんだよ。色々な種類があるから好きなのを選んでね」
明るい声が緊張感を解すのか。生徒達は談笑を交えながら生地を切り取っていく。
紗矢香は果物ナイフを選んだ。型紙に沿って切っていく。生地の端の部分に細かい皺が入った。
引き抜いたナイフの刃を人差し指と親指で挟んだ。その状態で引き抜いて指の腹を擦り合わせる。
湿り気を感じたのか。刃の部分に薄力粉を塗した。万全の状態で生地を切り始めると問題は解消された。家のパーツを全て切り終えた。
上体を起こして肩の力を抜いた。自然に息が漏れる。
切り分けた生地を焼く段階に入った。プレートに収められた生地がオーブンに入れられていく。
紗矢香はそわそわしながら座っていた。落ち着きのない目が頻繁にオーブンへと向かう。気にしないように周りに意識を傾けた。しかし、最後にはオーブンを見詰めていた。
諦めて立ち上がるとオーブンに向かった。身を屈めて中を見る。仄赤い中で生地は焼けていた。目立った亀裂は入っていなかった。
「カップよね?」
生地に割り込むように小さなカップが置かれていた。
お菓子の家のパーツが完成した。同じくカップも出来上がった。
絢子は喜んで手招きをする。
「焼きプリンが出来たわ。皆さん、取りに来てね。スプーンはここにあるわよ」
その呼び掛けに彩葉が遠慮がちに言った。
「白沢先生が焼きプリンを好きなのは知ってますけど、今日のテーマはお菓子の家なんですよ?」
「知っているわ。この焼きプリンは切り株として使ってね。スプーンで食べても美味しいわよ」
「食べる方がメインのように思えるのは、きっと気のせいだよね!」
言い聞かせるような声で彩葉はカップを受け取った。呼び水となって生徒達に渡っていく。
その流れに望春も乗った。
「俺の方でもお菓子の家のトッピングを作ったよ」
興味を覚えた生徒達に瞬く間に取り囲まれた。トレイの上に整列している人形に注目が集まる。
一人の男子が目を細くした状態で呟いた。
「これって校長?」
「よくわかったね。マジパンで作ったんだよ」
「マジでパン?」
「食パンではなくて砂糖菓子なんだ。スペイン語のマサパンが英語でマージパンになって、日本ではマジパンで定着したんだよ」
言いながら反芻して頷く。
「校長の丸いフォルムが作り易くてね。トッピングの一つに持っていっていいよ。既成品のお菓子もあるから、色々と試してみてよ」
「ありがとうございます。じゃあ、校長を一つ、貰っていきます」
「私も校長先生を一つ下さい」
「あたしも校長が欲しいな!」
次々と校長は貰われていった。嬉しい反面、妙な気持ちにもなるのか。望春は苦笑いで送り出した。
「……闇の商人みたいだな」
出来上がったパーツは各自、チョコペンで繋ぎ合わせた。飾り付けにも利用された。
その中、
紗雪 幽
は頻りに口を動かす。出来上がったパーツを焼き菓子として食べていた。
「茶道部にあった菓子と同じ味がするっすね。最高に美味いっす」
手持ちのパーツはあと僅かになっていた。
「お菓子の家が出来たわー!」
歓喜の声が上がる。個性的なお菓子の家が次々と完成した。
紗矢香はお菓子の家に見惚れた。屋根にはホワイトチョコレートが雪のように乗っている。外壁にはアラザンが散りばめられ、銀色の光を放つ。切り株のプリンの上には既製品のなめこが置かれ、山深い雰囲気を醸し出す。マジパンで出来た校長は煙突の側に立ち、サンタクロースとして活躍していた。
見回っていた望春が感心した様子で立ち止まる。
「組み合わせがとてもいいよ。色のバランスもよくて美味しそうだ」
「校長のおかげでアイデアが膨らんだのよね」
真っ直ぐな視線に望春は照れ臭そうに鼻先を掻いた。
「男のくせに、なーんて思われるかもしれないけど、皆と一緒に作るのって楽しいんだよな。出来たお菓子を食べながらする反省会も、反省にならないくらいに楽しんでるし」
「私も同じ気持ちになれたのかもね。とても楽しかったわ」
紗矢香の嬉しそうな顔に、そっかー、と明るい声で返した。
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担当ゲームマスター
黒羽カラス
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ★(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
学校生活
定員
1000人
参加キャラクター数
85人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2017年08月13日
参加申し込みの期限
2017年08月20日 11時00分
アクション投稿の期限
2017年08月20日 11時00分
参加キャラクター一覧
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