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北校舎三階の理事長室に寝子島高校ミステリ研究会の面々が集まっていた。
「どうして私の配役がメイドになるのかしらね」
マホガニーの机の上に腰掛けた
ブリジット・アーチャー
は青を基調にしたメイド服を着ていた。頭の上には白く波打つカチューシャに青い薔薇の飾りを合わせている。
「ブリジットさんと私がジャンケンに弱かったせいよね」
神野 美野梨
は黒い服に白いエプロンを合わせた、やはりメイド服に身を包んでいた。波打つカチューシャには黒い線が入り、耳の上に三毛猫の顔の髪留めを付けている。
新井 すばる
は黒いガウンを羽織って人の好い笑顔で二人を眺めていた。
「ジャンケンの女神がボクに微笑んでくれたおかげだよね」
「嫌な女神もいたものね」
ブリジットは金髪の髪を手で払い除けて言った。
「でも、たまには、なんでもないわ」
二人の視線に気付いて美野梨は口を閉ざす。
すばるは改めてメイド服に着目する。胸の辺りにくると少し目が泳いだ。
「その衣装は可愛いと思うんだけど、少し際どくない?」
「胸のラインが綺麗に出ているとは思うけど、それのどこに問題があるのかしら?」
ブリジットは頭を下げた。半分ほど露出した胸を不思議そうな顔で眺めた。
美野梨はハート形に空いた胸元に視線を向ける。眼鏡の位置を正したあと、すばると向き合った。
「そのような感情も持ち合わせているのね。興味深いわ」
「ボクは解剖の対象じゃないよ。ま、こんな心配をするのも二人が綺麗だからだよね」
「今更だけど悪い気はしないわ」
ブリジットは机から降りた。連動して美野梨が時間を確認する。
すばるは笑顔で両手を広げた。
「素晴らしい女優が二人もいるんだから、今回の即興劇も寝子祭の時のように成功するよね、うん」
「殺される役なのが少し引っ掛かるけれど、金髪の美女として華麗に散ってみせるわ」
「私は進行役と合わせて頑張るわ」
「さあ、始めよう」
すばるのウィンクで開場となった。
理事長室に用意されたイスは満席となった。生徒達は置かれた調度品の数々を見ながら思い思いに時間を過ごす。
衝立の裏ではミステリ研究会の三人が最後の打ち合わせをしていた。
決められた時間となった。最初に美野梨が登場した。愛らしいメイド服に指笛が鳴らされた。動じることなく前に進み出る。
「皆さん、こんにちは。これからミステリ研究会による、ほぼ即興の推理劇を行ないます。最後まで観て犯人や犯行の手口を考えてみてください」
「楽しそうー」
中程に座っていた女子が目を輝かせた。
「それでは舞台の説明をします。ある屋敷にちくわ公爵と呼ばれる者が住んでいました」
「ちくわって、ちくわ部?」
「違います。小道具でちくわは出来てきますが、ちくわ部ではありません。コホン、その公爵がメイドを雇いました。メイドは気位が高く、野心家でもありました。莫大な資産を保有する公爵に色仕掛けで迫ります」
言葉を切ると、ガウン姿のすばるが登場した。踏ん反り返った歩き方で口にはちくわを咥えていた。
「ちくわだ」
「本当にちくわだね」
生徒達の目がちくわに向かう。
「ちくわは本体じゃないよ」
その一言に笑いが起こる。静まる頃、すばるは厳めしい顔を作った。
「新しくきたメイドは中々の美貌の持ち主だ。愛人として囲うのも悪くないな」
「あら、こんなところにいらしたのぉ、公爵様ぁ」
ブリジットが胸を揺さぶるようにして現れた。男子を中心にどよめきが起こる。
「金髪だよ」
「胸が零れそう」
「目が青いぞ」
男子は容姿に釘付けとなった。
「私ぃ、貴方の男らしいところが好きなのぉ。だから私をいつまでも側において下さいねぇ~」
「可愛いことを言ってくれるじゃないか。いつまでも側においてやるぞ」
二人は見詰め合って手を繋いだ。期待した数人が、おおっ、と声を漏らす。
「こうしてメイドは公爵の心を鷲掴みにしたのでした」
美野梨のナレーションが入ると落胆の声が聞かれた。構わずに話を進める。
「公爵の寵愛を受けることになったメイドは仕事を放棄しました。掃除の行き届かない屋敷は薄汚れて客人を持て成すことも出来ません。そこで公爵は新しいメイドを雇うことにしました」
一礼した美野梨はメイド役として、すばるに恭しく頭を下げた。
「貴方の為に身を粉にして働きます」
「何という可憐な花なのだ。一目で気に入った。いつまでも側にいて甲斐甲斐しく仕えてくれ」
「わかりました」
美野梨は小走りで元の位置に戻る。
「公爵に気に入られたメイドを、気位の高いメイドが隠れて見ていました」
「あの小娘、絶対に許さないわ。あんな恥ずかしいちくわの着ぐるみ姿になったのに」
衝立から顔を覗かせたブリジットが凄んで見せる。
「ちくわの着ぐるみ?」
生徒達は首を傾げる中、ナレーションを続けた。
「公爵の心変わりから殺意は生まれました。ある寒い日にメイドは行動を起こしました。しかし、狙われたメイドには何も起きませんでした。普通に仕事をこなしています」
ブリジットは中央に走り出て、生徒達に向かって訴える。
「どうして、どうしてなの!? あのメイドが生きている筈がないわ! 確かめてやる。そして今度こそ、あのメイドを!」
拳を握り締めて、そそくさと衝立の裏に引っ込む。
「遂に事件が起きてしまいました。一人のメイドが命を落としてしまったのです」
生徒達は展開を予想し合う。すばるの手でちくわの着ぐるみが運ばれてきた。
「え、どういうこと?」
その疑問が解消する前にブリジットが床に横向きになった。手の中には一本のちくわが握られていた。
「え、メイドってそっち!?」
ざわざわとした中、すばるが駆け込んできた。
「ど、どうして、こんなことになったんだ!」
がっくりと項垂れたところで美野梨が生徒達に聞いた。
「皆さん、ここからが推理になります。名探偵になって犯人や犯行の手口を解明してください。さあ、どうぞ。じっくりと見てくださいね」
生徒達は一斉にイスから立ち上がる。現場に押し掛けて自身の考えを口にした。
「ちくわに毒でもあったんじゃないか」
「最初のメイドはなんで毒殺に失敗したんだ?」
「ねえ、よく見てよ。ちくわに齧られた跡がないよ」
大半の生徒がブリジットに群がった。
マーガレット・ライカー
は青い瞳を横倒しになったちくわの着ぐるみに向けていた。銀色の髪をツインテールにして縦ロールで仕上げていた。舞台女優のような容姿で目を伏せる。黒い睫毛が白い肌を際立たせた。
マーガレットはすっと手を挙げた。
「幾つか質問があります。よろしいですか」
近くにいたすばるが笑顔で応じた。
「答え以外ならなんでも聞いてよ」
「亡くなったメイドの方が持っていた、ちくわはブラフですね」
「どうしてそう思ったのかな」
にこやかに聞いた。マーガレットは気軽に言った。
「ちくわ好きの公爵に罪を擦り付ける為にちくわを凶器にしようとしたのではありませんか」
「柔らかいちくわを凶器に出来るのかな」
「凍らせれば水でも刃物になります。ちくわは鈍器としては軽すぎました。使う前に諦めてダイイングメッセージのような状態で残されたのでしょう」
マーガレットの言葉は揺るがない。絶対の自信を持って話していた。
「もう一人のメイドの方、お話をよろしいですか」
「いいわよ」
「寒い日に倒れているメイドが何かを仕掛けました。ですが、上手くいきませんでした。その失敗した仕掛けは解除されていないと考えていいですか」
「その通りよ」
美野梨は観察するような目をマーガレットに向けた。
「あと一つ、寒い日でした。命を狙われたメイドはマスクを付けていましたね」
「あなた、私と同じタイプの人のようね」
「肯定と受け取りました」
頭の中で全てのパーツが組み合わさった。自信に満ち溢れた顔でマーガレットは大きな声で宣言した。
「今回の推理劇の犯人と犯行の手口がわかりました」
「え、マジで!?」
「全然、わかんないんだけど」
混乱する生徒達を会員達が手分けしてイスに戻らせる。
たった一人、残されたマーガレットにすばるが言った。
「可愛らしい名探偵さん、真相を教えてくれないかな」
「わかりました。公爵を巡って気位の高いメイドが、あとからきたメイドを毒殺する話でした。しかし、一回目は失敗します。二回目はちくわを凍らせて鈍器として使おうとしましたが、重さが足りないことに気付いて断念しました」
「なるほど、筋は通っているみたいだけど、それでどうして毒を仕掛けた方のメイドが亡くなることになるんだい?」
すばるのもっともな指摘に生徒達も、そうだよな、と口々に言った。
マーガレットは真相に踏み込んだ。
「公爵はちくわ好きで、自分の気に入った者にちくわの着ぐるみを着せていました。亡くなったメイドも強要された事実を語っていました」
「よく覚えていたね」
すばるは笑顔で拍手を送った。
「毒殺の方法ですが、ちくわの着ぐるみの内側、口の部分に毒物を染み込ませました。公爵に気に入られたメイドはこの方法で命を落とすはずでした。しかし、その日は寒く、メイドはマスクを付けていて助かりました。そのことを知らなかった気位の高いメイドが自分で試して、このような結果になりました」
マーガレットは倒れているブリジットに手を向ける。すぐに前へと向き直り、大きく息を吸った。
「犯人は気位の高いメイドで、犯行の手口はちくわの着ぐるみの内側に仕掛けられた毒物です」
一瞬の静寂を破ったのはすばるの声であった。
「ここに新たな名探偵が生まれました! 盛大な拍手で迎えてください!」
生徒達は観客となった。最高の一幕にスタンディングオベーションで褒め称える。
「皆さん、ありがとうございます」
「そこにいるのは確か、中学の後輩のアンジェリカよね?」
起き上がってきたブリジットが横に並んだ。少し目を怒らせて即座に返す。
「マーガレットです。一字も合ってないってどういうことですか。相変わらず、胸も態度も大きい適当な方ですね。眼鏡の方の凛々しさを少しは見習ってください」
「誤差よね」
「違います。でも、二人は良い意味でお似合いですから、今度はメイド同志の麗しい愛の物語を見てみたいですね」
マーガレットは少し惚けた顔でにんまりと笑った。三人の共通の認識で彼女は腐女子となった。
その後、体験入部に参加した生徒達にちくわが振る舞われた。
「旧市街にある魚新もよろしくねー。あ、神野さん、ちょっと」
呼び止めたすばるはサーフィン部の手伝いでバーベキューを行なうことを告げた。
「よかったら一緒にどう?」
「B・B・Q? 興味深いわね」
「Q・E・Dみたいだね」
二人は顔を見合わせて笑った。
勧誘の大波は引いた。歩き易くなった校内を
三条 神無
は一人で巡っている。
青みがかった長い黒髪を身に纏い、儚げな印象で生徒玄関の近くまできた。何気なく向けた視線の先には黒猫がいた。外壁に開けられた小窓から外の様子を窺っている。
神無は近づいた。間近にまできて立ち止まる。目を細めたあと、軽く頷いた。
「……また、美術部なのね」
どこかで見た口振りで歩き出す。また足を止めて、ぼんやりとした目を斜め下に向けた。ふらりと方向を変えて北校舎に入っていった。
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グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
学校生活
定員
1000人
参加キャラクター数
85人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2017年08月13日
参加申し込みの期限
2017年08月20日 11時00分
アクション投稿の期限
2017年08月20日 11時00分
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