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- 学年：職業
- 00月00日生 00歳
- AAA000000
ラブ☆部活＆同好会デー
探検部の部室に二体の着ぐるみの猫がいた。探検隊が好んで着るようなサファリジャケットを着用している。各々が手作りのプラカードを持っていた。
『探検部があなたを未知の冒険に連れていくニャ！』
邪衣 士がプラカードの文面に目をやる。
「先輩、語尾にニャは必要ですかね」
「必要だろ。俺達は猫の着ぐるみ姿なんだ。もちろん勧誘の時もニャは必要だ。邪衣は部長だから特に気を付けてくれよ」
龍目 豪が猫の着ぐるみ姿で力説する。うっかりしていたという風に大きく頷いた。
「うっかりすると素が出るニャ。これからは猫に成り切って喋るニャ」
「猫の着ぐるみは可愛らしいですが、中身は男という部分が切ないですニャ」
「深く考えないで気楽にいこうニャ！」
豪は景気付けに士の肩を叩いた。
二体の着ぐるみ姿で校内を回ることになった。
プラカードを抱えて猫の着ぐるみは適当に歩く。
「先輩、結構な数がいますね、ニャ」
士は指摘される前に語尾を付け足した。
「そうだニャ。無作為に声を掛けないで相手を絞った方がいいニャ。効率よく声を掛けていくニャ」
その言葉を実践するかのように豪が走り出す。引き離されないように士も付いていく。
一人の男子が歩いていた。身長は高い方ではないが肩が隆起している。男らしい顔で腕や足も太かった。
「そこの君、いい面構えをしてるニャ。筋肉もありそうだし、探検に向いていそうニャ。どうかニャ？」
「え、ボクですか。そのぉ、お二人は誰なんですか？」
「怪しい者じゃないニャ。探検部の勧誘をしているニャ。探検に興味はないかニャ～」
豪は着ぐるみで迫る。男子は軽く手で押し返して言った。
「あの、ボクは詩人の会に入りたくて、だからごめんなさい！」
男子は土煙を上げて走り去った。
目の当たりにした士は独り言のように本音を零す。
「あの脚力でどうしてポエムなんですかニャ」
「俺もびっくりしたが、面白い人材ニャ。部員の発見も冒険みたいで、なんか楽しくなってきたニャ！」
「そんなもんですかニャ」
「そんなもんだニャ！ お、そこの君、良い筋肉してそうニャ。探検部はどうかニャ」
通り掛かった響 蒼留人は足を止めた。豪の隣にいた士が素早くプラカードを掲げる。
「探検ですか……考えたこともなかったですね」
完全に否定はしていない。好機と判断した豪が身を乗り出す。
「安全第一なのニャ！ 親切丁寧に手取り足取り教えるから体力や経験がなくても大丈夫ニャ！」
「俺、剣道部に入部しようと思っているんだけど」
「もちろん、それでもいいニャ！ 体験入部に来て欲しいニャ！ あ、俺は副部長の龍目で、こっちが部長の邪衣ニャ！」
二体は肩を組んで並ぶ。同じようにプラカードを掲げて見せた。
蒼留人は切れ長の目を左右に動かす。見た目は全く同じであった。
「考えてみます」
軽く頭を下げると武道場の方に歩いていった。
豪は落ち着いた声で言った。
「猫の着ぐるみは男子にウケないのかニャ」
「それよりも女子にウケるかもわからないので少し不安ですニャ」
「いやいや、さすがにウケるニャ！ 愛らしい猫の着ぐるみだからニャ！ 証明する為に女子にもどんどん声を掛けるニャ！」
「探検部か」
プラカードを目にした島崎 嘉織は足を止めた。物思いに耽るような表情となり、自らの意思で近づいていく。
豪は嘉織の存在に全く気付いていなかった。周囲にいる女子に向かって声を張り上げる。
「愛らしい猫ちゃん達が女子部員を待ってるニャ！ 懇切丁寧な指導で誰もが大冒険家になれるニャ！」
「少し質問をいいですか」
嘉織は豪の目の前で軽く手を挙げた。
「なんでも聞いてくれニャ！ 男子も大歓迎ニャ！」
「……郊外活動はどの辺りまで足を延ばすんですか？」
「主な活動は寝子島ニャ。近くにある鈴島にいくこともあるニャ。機会があればいろんなところに行って活動するつもりニャ。だから活動の範囲は広いニャ！ こーんなに、こーんなにニャ！」
豪は両手を広げて大きな円を描いた。表情には出ないものの、嘉織は興味深げに耳を傾ける。
「今までに行った場所の写真とかがあれば見たいのですが」
「それなら体験入部が最高ニャ！ 去年の冒険をスライド上映するニャ！ 写真よりも大きくて大迫力ニャ！」
「そうですか。僕は細身ですがフィールドワークは好きなので、あとで伺います。部室でいいんですよね？」
「そうニャ。部長が案内、っていないじゃん！」
士はどこにもいなかった。豪が背を伸ばしても姿は見えない。
「じゃん？」
「いないニャ！」
慌てて言い直した豪は部室棟にある探検部の場所を口で伝えた。
「わかりました。時間になるまで他のところを見てきます」
「またニャ！」
大袈裟に手を振ったあと、豪は大きな溜息を漏らした。
「本当に部長はどこに行ったんだ？」
がっくりと肩を落とす。着ぐるみに相応しい猫背となった。
『探検部があなたを未知の冒険に連れていくニャ！』
邪衣 士がプラカードの文面に目をやる。
「先輩、語尾にニャは必要ですかね」
「必要だろ。俺達は猫の着ぐるみ姿なんだ。もちろん勧誘の時もニャは必要だ。邪衣は部長だから特に気を付けてくれよ」
龍目 豪が猫の着ぐるみ姿で力説する。うっかりしていたという風に大きく頷いた。
「うっかりすると素が出るニャ。これからは猫に成り切って喋るニャ」
「猫の着ぐるみは可愛らしいですが、中身は男という部分が切ないですニャ」
「深く考えないで気楽にいこうニャ！」
豪は景気付けに士の肩を叩いた。
二体の着ぐるみ姿で校内を回ることになった。
プラカードを抱えて猫の着ぐるみは適当に歩く。
「先輩、結構な数がいますね、ニャ」
士は指摘される前に語尾を付け足した。
「そうだニャ。無作為に声を掛けないで相手を絞った方がいいニャ。効率よく声を掛けていくニャ」
その言葉を実践するかのように豪が走り出す。引き離されないように士も付いていく。
一人の男子が歩いていた。身長は高い方ではないが肩が隆起している。男らしい顔で腕や足も太かった。
「そこの君、いい面構えをしてるニャ。筋肉もありそうだし、探検に向いていそうニャ。どうかニャ？」
「え、ボクですか。そのぉ、お二人は誰なんですか？」
「怪しい者じゃないニャ。探検部の勧誘をしているニャ。探検に興味はないかニャ～」
豪は着ぐるみで迫る。男子は軽く手で押し返して言った。
「あの、ボクは詩人の会に入りたくて、だからごめんなさい！」
男子は土煙を上げて走り去った。
目の当たりにした士は独り言のように本音を零す。
「あの脚力でどうしてポエムなんですかニャ」
「俺もびっくりしたが、面白い人材ニャ。部員の発見も冒険みたいで、なんか楽しくなってきたニャ！」
「そんなもんですかニャ」
「そんなもんだニャ！ お、そこの君、良い筋肉してそうニャ。探検部はどうかニャ」
通り掛かった響 蒼留人は足を止めた。豪の隣にいた士が素早くプラカードを掲げる。
「探検ですか……考えたこともなかったですね」
完全に否定はしていない。好機と判断した豪が身を乗り出す。
「安全第一なのニャ！ 親切丁寧に手取り足取り教えるから体力や経験がなくても大丈夫ニャ！」
「俺、剣道部に入部しようと思っているんだけど」
「もちろん、それでもいいニャ！ 体験入部に来て欲しいニャ！ あ、俺は副部長の龍目で、こっちが部長の邪衣ニャ！」
二体は肩を組んで並ぶ。同じようにプラカードを掲げて見せた。
蒼留人は切れ長の目を左右に動かす。見た目は全く同じであった。
「考えてみます」
軽く頭を下げると武道場の方に歩いていった。
豪は落ち着いた声で言った。
「猫の着ぐるみは男子にウケないのかニャ」
「それよりも女子にウケるかもわからないので少し不安ですニャ」
「いやいや、さすがにウケるニャ！ 愛らしい猫の着ぐるみだからニャ！ 証明する為に女子にもどんどん声を掛けるニャ！」
「探検部か」
プラカードを目にした島崎 嘉織は足を止めた。物思いに耽るような表情となり、自らの意思で近づいていく。
豪は嘉織の存在に全く気付いていなかった。周囲にいる女子に向かって声を張り上げる。
「愛らしい猫ちゃん達が女子部員を待ってるニャ！ 懇切丁寧な指導で誰もが大冒険家になれるニャ！」
「少し質問をいいですか」
嘉織は豪の目の前で軽く手を挙げた。
「なんでも聞いてくれニャ！ 男子も大歓迎ニャ！」
「……郊外活動はどの辺りまで足を延ばすんですか？」
「主な活動は寝子島ニャ。近くにある鈴島にいくこともあるニャ。機会があればいろんなところに行って活動するつもりニャ。だから活動の範囲は広いニャ！ こーんなに、こーんなにニャ！」
豪は両手を広げて大きな円を描いた。表情には出ないものの、嘉織は興味深げに耳を傾ける。
「今までに行った場所の写真とかがあれば見たいのですが」
「それなら体験入部が最高ニャ！ 去年の冒険をスライド上映するニャ！ 写真よりも大きくて大迫力ニャ！」
「そうですか。僕は細身ですがフィールドワークは好きなので、あとで伺います。部室でいいんですよね？」
「そうニャ。部長が案内、っていないじゃん！」
士はどこにもいなかった。豪が背を伸ばしても姿は見えない。
「じゃん？」
「いないニャ！」
慌てて言い直した豪は部室棟にある探検部の場所を口で伝えた。
「わかりました。時間になるまで他のところを見てきます」
「またニャ！」
大袈裟に手を振ったあと、豪は大きな溜息を漏らした。
「本当に部長はどこに行ったんだ？」
がっくりと肩を落とす。着ぐるみに相応しい猫背となった。
シナリオ
シナリオデータ
シナリオスケジュール
- シナリオガイド公開日
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- 2017年08月13日
- 参加申し込みの期限
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- 2017年08月20日 11時00分
- アクション投稿の期限
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- 2017年08月20日 11時00分
