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●作業3日目(3) ドジョウ釣り●
さて、田村マユミにドジョーズを渡しに行った
桜庭 円
の方は、そのまま彼女と話し込んでいた。
「んー、頭の金魚鉢、落としたら危ないんじゃないかな?
下ろした方がよくない?」
とまだ危なっかしげに載せていた金魚鉢を下ろさせ、そこに改めてドジョウたちを放す。
「まあドジョデガー、ドジョヤンセン、ドジョシュタイン、ドジョンヌ、
ドジョイヤー、ドジョッキー、ドジョレックス、ドジョーヤイ、
ドジョチーニ、ドジョベデス、ドジョッキオ……おぉ心配したのよ、おまえたち」
「「キュッキュウ!!」」
飼い主の元に無事返ったドジョウたちも、口々に鳴き交わしてうれしそう。
「ねえ、でもさマユミちゃん。このドジョウ、返ってきたとして、これからどうするの?」
円の問いは、以前に
真辺 伸幸
が訊ねた質問でもあったが、その時と同様に、やはり口ごもってはっきりとは答えられないマユミである。
「本当に……どうしたら良いのでしょうか」
そんな困り顔のマユミをじっと見つめて、
「ボクは思うんだけどさ、……」
と円が口を開きかけた、その時だった。
「俺とまゆ先生の仲を裂く、悪いドジョウなんてこうしてやる!
ククッ、俺は捕まえたドジョウを調理してたんだぜ!」
そこにやって来たのは、赤褌姿の
冴木 竜司
だ。そして彼の運ぶ皿の上に載っているのは、
「どっ、ドジョリーヌ!?」
ああ何ということだろう、串に刺されてツヤッツヤの蒲焼きになった、ドジョリーヌの変わり果てた姿が!
「スタミナ満点ドジョウの蒲焼! 冷奴付き!
うぉぉぉ!!! まゆ先生の為に美味しいものを献上だぜ!」
あぁ……、クラッと気を失う田村マユミ、冴木の方は意気揚々と、
「まゆ先生に、これを食べて元気出してもらうのさ!
そして、今日こそ俺と結婚してもらうんだ! 見てろよ! まゆ先生ー!!」
ドドドド……と砂煙を上げ、校舎の方に走っていく冴木。それからしばらくして、彼の絶叫がここまで聞こえてきた。
\どいひー!?/
うなだれてすごすごとまた、プールに帰ってくる冴木竜司。
「うぅ……、またプロポーズを断られたぜ……あと赤褌姿をお説教された……」
まあ、あの格好で職員室まで押しかければそうなるよね。手つかずの皿を差し出し、
「この蒲焼、どうすっか……?」
「って、竜司、ドジョウは喰うんじゃねぇ!」
「ギャーーーーーーーーーーーーーーー!?」
スパコーンと
宇佐見 望月
にフライパンで殴られ、後頭部を押さえてうずくまる冴木だ。
「アデデデデ……なっ、何すんだよ望月!」
「おにゃの子好きなおまえが、おにゃの子泣かせていいのかよ!」
ハッと冴木が振り返れば、円に抱き起こされた田村マユミが、目に大粒の涙を浮かべて、ぽろぽろと泣いているところだった。
「ドジョリーヌ……おぉ、こんな姿になってしまって(さめざめ)」
「オウ……まゆ先生を喜ばせることばかり考えて、
別の女の子を泣かせてしまうなんて。確かに俺は紳士失格だったぜ……」
しょんぼりとうなだれてしまう、冴木である。
トントン。すると、その肩をたたく、小さな手があった。
「ん……?」
冴木が振り向くと、そこに立っている水着の少女は、
恵御納 夏朝
だ。
「そのドジョウさん、僕が食べるよ」
「いや、でもこれはな……」
宇佐見望月がためらいを見せるが、しかし夏朝は先ほどから、一部始終は見ていたのだろう。事情はすべて承知の上で、
「ドジョウさんの為にも、ちゃんとおいしく残さず食べたい」
きっぱりとそう言った。その真剣な様子に、望月も何も言えなくなってしまう。
夏朝はお皿を受け取り、蒲焼きの串をにぎると、思いきって……はむっ。
「あ……」
マユミが思わず声を漏らすが、
「美味しい……よ」
彼女の代わりに、そう報告する夏朝。コリコリとした歯ざわりと、ふっくらした身の食感。その力強い味とともによみがえるのは、
春の遠足での思い出のこと
だ。
このドジョウのことを忘れないように、ゆっくりとその味を噛み締める夏朝。
「ねえ、マユミちゃん」
呆然と見ていたマユミに、
桜庭 円
が話しかけた。
「マユミちゃんのお父さんとお母さんもこのドジョウを使って、
お金を貰って、マユミちゃんを育ててたんだと思うよ。
だから、その、残酷な事でもなくて」
抱き起こされながら、ゆっくりとその円の顔を見返すマユミ。
「行動って、マユミちゃんに対するドジョウの愛、
それ以上の愛があると思うんだ。娘を育てるっていう愛がね。
だから、この残ったドジョウたち──お父さんとお母さんの所に返してあげたらどうかな?」
そこに恵御納夏朝も、やって来た。
「これ……」
最後に残った一口を、マユミに差し出す。かなり長い間ためらっていたマユミだったが、やがてその串を受け取り、おずおずと口にする。
「美味しい、です……」
たれの甘味と、そこに混じるほんのりとした、苦み。
食べることの意味をゆっくりと噛み締めながら、やがてマユミはこくりと頷いたのだった。
◇
そしてプール掃除の方は、いよいよ大詰めになっていた。
ドジョウがいなくなった区画の豆腐は、1時間後に水に変わる。昨夜から今日までの作業で、すでにプールのあちこちが水に戻り始め、逆に氷山のようにぽっかりと豆腐が取り残されている箇所もある。あの豆腐のどこかに、残るドジョウたちが潜んでいるのだ。
未回収のドジョウは、あと17匹。
さて、豆腐に潜って浮かれた頭をクールダウンし、再びプールサイドに上がってきたのは
薄野 五月
だ。いつものローテンションを取り戻し、びしょぬれのジャージを脱いで水気を絞る。
あ、下には水着をちゃんと着ているので大丈夫です。
「ところでこうしておりますと胸の格差社会を感じますね。おのれ」
北条 冬華
が感じていた謎視線は、五月のだったのかも?
ともかく、更衣室の陰になった、人目につかない所へと向かう五月。ぺったんこの胸を気にして……ではなく、自身のろっこんを発動させるためである。
「美味しそうな豆腐をありがとうございますー」
両手を合わせて感謝の言葉を口にすると、その一画に自動販売機が出現した。彼女のろっこん【天水分】の能力だ。チャリンとコインを入れて、水のペットボトルを購入する五月。
「ふむ、ではドジョウサーチとまいりましょう」
豆腐パーティの最中、自分が跳び込んで崩したあたりを中心に、ペットボトルの水を少しずつ撒いていく薄野五月。
「どじょうさんが中に潜んでいれば、この水が豆腐に変わるはずですね……」
しかし、しばらく試してみても、この方法はどうも上手くいかなかった。
ハテ?、と首をかしげる五月に、豆腐の水面をスルスルと近付いてきた者がいる。
「なあ、持ってたらドジョウ貸してくれないか。1匹でいいんだが」
それは例の釣り人、
亜魚隈 猯利
だった。その格好を見て、「おお……」と感嘆の声をもらす五月。ビート板をタテに何枚か繋いで豆腐の上に浮かべ、その上に膝立ちしてやって来たのだ。もう片足の足はプールに突っ込み、漕ぐようにして移動しているらしい。
まるで、有明海のムツゴロウ漁(ムツカケ)で使われている、ガタスキーの板さながらだ。
「はっ。ドジョウ……ですか? 私もまだ、1匹も捕まえられないのですー」
気を取り直して五月がそう言うと、
「そうか……友釣りのオトリにしようと思ったんだが」
と残念そうに言う釣り師・亜魚隈。友釣りとは、おもにアユ釣りで使われる釣り方だ。
「ドジョウに群れる習性や縄張り意識はない筈だが、
物陰に集まっている事はあるからな。
友釣り出来ないか試したかったんだが……無いなら仕方がない」
「お役に立てず、すみませんですー」
「……いや、そっちは何をしてるんだ?」
問われた五月がペットボトルを示し、撒いた水が豆腐に変わらない事情を説明すると、
「ああ……それはその水が、ドジョウに『触れていない』からだろうな。
聞けばこのドジョウは、『接触している半径1メートル以内の水を豆腐に変える』んだろう?」
もし非接触の水も豆腐に変えられるのなら、プールに手当たり次第に水を撒いて、豆腐になった箇所からドジョウのいるポイントを割り出す……というクレバーな方法も取れたかもしれないが、残念ながらそう上手くはいかないようだった。
「ふむふむ……接触した水でないと、豆腐にならない……
ということは、逆に考えれば。
水が豆腐に変化した瞬間なら、その場所には確実にどじょうさんが、いる……?」
首をひねりながら、何かが分かりかけてくる五月。ふと、亜魚隈が持っている釣りの仕掛けに目が留まった。
「おや亜魚隈さん、それは何でしょう?」
「ああ、これは……ムツカケの真似をしようと思ってな」
亜魚隈が見せたのは、イカリ状のフックが付いた巨大な釣り針だった。
「ドジョウはエラ呼吸に加えて、皮膚呼吸や腸呼吸もする。
今回は水が豆腐化してる為、腸呼吸を多用するかも知れない。
ならばムツゴロウ漁と同じように、呼吸のため頭を出したドジョウに
針を投げて引っ掛け、釣り上げようと思って用意してきた」
「おお……良いことを思い付きましたー。
その釣り針と亜魚隈さんの腕前、お借りできませんか」
「? 構わないが、一体何を……」
五月が一度その場を離れ、例のろっこん自販機でまた、ペットボトルを大量に購入してきた。そのうちの1本を、豆腐の表面に立てて置く。水の自重でずぶずぶと沈み始め、やがて豆腐を貫通する直径数センチの穴が出来上がった。
そのタテ穴に、残りのペットボトルの水をどぼどぼと注いで満たすと、
「さあどうぞ、亜魚隈さん」
と促す五月。
「なるほど、そういうことか……」
理屈を理解した亜魚隈が、その穴の底深くに、先ほどの釣り針を沈める。ワカサギ釣りのようにその豆腐に空いた穴を、固唾を呑んでじっと見つめる2人……
と、突然、その穴を充たしていた水がいっぺんに、真っ白な豆腐に変化した!
「今ですー」
言われるまでもなくその変化に竿をアワセて、一気に引き抜く亜魚隈。
「キュキュッ!?」
するとその針先にぴちぴちと引っ掛かっている1匹のドジョウ! 3日目にしてようやく手にしたその釣果に、普段は無表情の亜魚隈も、まんざらでもなさげだ。
「豆腐への変化が、そこにドジョウが来た合図……すなわち魚信そのもの。
この奇妙なドジョウの能力を逆手に取った釣り、というわけか……」
「亜魚隈さんの腕前も、あってこそですー」
ニコニコとその傍らで笑う五月、じんわりとした満足が、亜魚隈の胸を満たしていく。
「よし、まだ付き合ってもらえるか。次のポイントに移動しよう」
こうして亜魚隈と五月の2人は、それからも場所を変えながら同じ方法で、日が暮れるまでにじつに9匹のドジョウを見事、釣り上げたのだった。
【101匹ドジョーズ回収状況】
亜魚隈 猯利
、
薄野 五月
……9匹
(残りあと8匹!)
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グループ参加
なし
シナリオジャンル
学校生活
コメディ
動物・自然
定員
30人
参加キャラクター数
30人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2013年08月20日
参加申し込みの期限
2013年08月27日 11時00分
アクション投稿の期限
2013年08月27日 11時00分
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