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【星幽塔】ゼツボウノアステリズム ~開かれた扉~
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「ふむ……奴が負けたか。まあ、あやつにしては持った方といえよう」
そう呟き、空を見るのは重厚なる鎧に身を包んだ一人の騎士ともいえる風貌の女性タウロス。
整った顔立ちに鋭いまなざしは美人と言える普通の人間に見えるが、彼女の頭部から伸びる2本のねじくれた角が人ではないことを示していた。
彼女は武器を構えると羽織っていたローブを投げ捨てた。
「ここを易々と通すわけにはいかんぞ」
「そう。悪いけど通るつもりは毛頭ないわ、だって優秀な仲間がいるから。私の役目は……ここで貴女を足止めする事……それだけよ」
タウロスの言葉に返答するのは森の中から現れたアルティスだった。
彼女は油断も動揺もなく、長剣の切っ先をタウロスに向けると問う。
「貴女こそ、こんなところで油を売っているわけにはいかないんじゃないの? こうしている間にも魔法陣は止められようとしている……そうなれば無理してまでこっちにきた意味がなくなるわ」
「ははっ。だろうな。だが、私は剣だ……剣は主に振るわれてこそ、真価を発揮する。余計な考えは剣にはいらぬ。私はただ、主の求めるがままに戦うのみだ」
「つくづく大バカ者なのね、貴女!」
「ああ、よく言われる」
アルティスは長剣を構えるとタウロス目掛けて突進する。それは風の様に早い突撃であり、並の戦士であれば気が付いた時には首を落とされていることだろう。
だがタウロスは並の戦士ではない。それは攻撃を仕掛けるアルティスもわかっていた。
左上段から首を狙って切り下されるアルティスの斬撃を鞘から剣を抜かずにその大剣の鞘でタウロスは受け止めた。
即座にアルティスは鞘を蹴り、空中に跳躍すると連続的に斬撃を放つ。夜闇に銀色の剣閃が何本も浮かび上がる。
しかしその全てをタウロスは僅かな動きだけで受け切って見せた。
「なんだ、もうおしまいかアルティス、それでは私は倒せんぞッ!」
大剣の柄頭部分で腹部を強打されたアルティスはそのまま勢いよく吹き飛んだ。
「くぅあうああああっ!」
「終わったな、アルティス! その首、貰い受けるぞ!!」
身の丈以上もある大剣を上段に掲げると片腕だけでタウロスは大剣を振り下ろした。
その斬撃は鋭い剣風を生じさせ、剣風は地面を裂きながらいまだ吹き飛ぶアルティス目掛けて一直線に進んだ。
吹き飛ぶ途中で体勢を立て直し、地面への激突は避けたが顔を上げたアルティスにタウロスが飛ばした剣風が迫る。
咄嗟に彼女は僅かに体を逸らすことで剣風の直撃を裂けるが鋭い風は彼女の左腕を切り、流血させた。赤い血が彼女の袖を染める。
「よく避けた。だが、ここまでだ」
「なっ!?」
突如目の前に現れたタウロスが大剣を突きの構えで引いている。それは次の瞬間に確実に刺し貫かれるという事を示していた。
直後、大剣の切っ先がアルティスの胸目掛けて放たれるがその刃は彼女には届かない。
「なん、だと……?」
タウロスの手にあったはずの大剣は消失し、彼女の手には何もない。
そのまま手を見て閉じたは開くを繰り返すタウロスの耳に女性の声が聞こえる。
それは
新田 樹
であった。彼女はタウロスから少し離れた草むらに兄の
新田 亮
と共に待機していたのであった。
樹は亮が投擲した石によって僅かに大剣を掴むタウロスの手が緩んだその瞬間を見逃さず、素早く彼女の大剣をろっこんで奪ったのである。
「見た目以上に重い……。ま、これはここに置くとして。ほら、あんたの武器はもらったわ。悔しかったら取りに来なさい」
不敵な笑みを浮かべる樹の表情にタウロスは嘲笑で返した。はぁやれやれといった動き付きで。
「な、何がおかしいというのっ」
「いや、すまない。罠がありますよと言っているようなものだったんでな……だがアルティスを致命の一撃から救ったのは事実だ。その行動に敬意を表し、その罠に乗ってやろう!」
体を屈めてタウロスは猛牛の様に樹と亮のいる場所目掛けて土煙を巻き上げながら突進する。
「きたっ! うう、なんか猛突進してきてるんだけど……予想以上の反応速度、うまくいくかな」
あと数秒で作戦開始位置にタウロスが到達する。だが樹はまだ動き出せずにいる。
タウロスの放つ気迫、そして策を巡らせ待ち構える側特有の不安が彼女の行動を鈍らせていたのであった。
樹の肩に亮の手が静かに置かれた。
「大丈夫だ、お前の作戦がダメな時は俺が何とかする。安心して自分の作戦を実行しろ」
少し不安に駆られていた樹の心は兄の声で穏やかになり、彼女はいつも調子を取り戻す。
「わかった、よし! 最初っから全力で行くよ!! 全部剥いてやるっ!」
彼女が狙うのはここまでの戦闘によっていくつかの留め具が外れ、締まりが甘くなっている彼女の鎧。
樹が念じるとタウロスのはずれかけた重厚な鎧は一瞬にして消失し、彼女の後方の地面へと出現した。
スポーツ選手のようなインナーだけとなったタウロスだったが、彼女は一切怯まない。
「ははははは! 面白い術だ、だがな。生憎私には羞恥心というものがない。この程度では怯んだりはせん!」
「じゃあこれならっ!」
「……っ!?」
樹が両手を上げ、手を開くと彼女の身に着けていた魔土の指輪が輝いた。
次の瞬間、タウロスの足元の地面が陥没し巨大な縦穴を作る。
「ちぃっ! 穴だとっ……まさか突如こんな!」
重力には逆らえず落下していく体の態勢を空中で整え、タウロスは縦穴の壁面に両手を引っ掛けて必要以上落下しないように努めた。
「上がってこれなくしてあげるからっ! いけっ!」
持ってきていた火炎瓶を数十本、空中に放ると樹は自らのろっこん能力でタウロスの頭上へと火炎瓶を瞬間移動させた。
直後、火炎瓶は破砕し激しい炎を巻き上がらせる。赤い業火が縦穴全てを満たしていく。
「これで最後っ! 閉じてっ!」
樹が振り上げている両の手を合わせて握った。
次の瞬間、縦穴の上部の土が変形しその大穴を閉じる。ダメ押しとばかりに周囲の土や石が集まり、巨大な岩石を形成。それが蓋の要領で縦穴の上に鎮座した。
「穴に落として……燃やして、酸素を断つ。まさかこれで生き残れる奴なんているはず――」
明るい表情の樹とは対照的に眼を鋭くさせ、亮は穴を睨んでいる。
「どうやら、そのまさからしい。出てきた所を全力で叩くぞ」
「うん!」
地面が数度揺れ、轟音と共に縦穴の蓋となっていた土と岩石が砕け辺りに飛び散った。
土煙の中に人影が見えた瞬間、亮は草むらから飛び出す。それに樹も続いた。
あらかじめ作っておいてもらった石で作った硬い玉を砲弾の様に亮は人影――タウロスに投げる。
樹は走りながら右手を薙ぎ払うように振ると草むらに用意してあった複数の石玉を亮の周囲に瞬間移動させた。
亮はそれを次々殴り飛ばし、蹴り飛ばし弾丸の様にタウロス目掛けて射出する。
「遠慮はいらん、全弾持っていけッ!」
彼の闘士の光で強化された腕力によって打ち出された石玉はレールガンの如く目にも止まらぬ速さで着弾していく。
その弾丸の雨が止んだ瞬間に樹はダマスカスソードの紐を全て解き、雷神の腕輪の能力を発動させる。
青白く輝く雷光が彼女を包み、ダマスカスソードは稲妻を纏う。
「てぇぇりゃぁぁぁぁっ!」
雷光の一刺しともいえるその一撃が真直ぐに放たれ、土煙の中の人影を貫いた。
「いい攻撃だ、だがまだぬるいッッ!!」
樹はタウロスに首を掴まれ、そのまま数メートル先の木の幹まで投げ飛ばされる。
急な反撃に体勢を整えられないまま樹は吹き飛んでいった。
「うあぁぁああああっ! ぐぅっ!」
背中から木の幹に叩きつけられ、幹を陥没させて食い込む形で樹はがくりと気を失った。
額からは切ったのか一筋血が流れる。
「樹ッ!」
「人の心配をしている場合か、人間!」
剣が刺さっているとは思えないほど素早く放たれたタウロスの拳が亮を打つ。
亮は咄嗟に腕を交差させ直撃を防いだがその一撃は重く、耐えられなかった彼の体は宙を舞った。
それを逃さず、タウロスの放った回し蹴りが亮を地面に叩きつける。
猛スピードで走るトラックに跳ね飛ばされたかのような強い衝撃が彼の意識を一瞬途切れさせるが、亮は唇を噛むことで辛うじて意識を保った。
「ほう……人間にしては頑丈なのだな」
よろよろと立ち上がる亮は肩で息をしている。痺れはあるが骨折の類はないようだった。彼はこの時ばかりは自身の頑丈さに感謝した。
「はっ、それが取り柄なんでな……っ」
刺さったダマスカスソードが砂の様に崩れ去り、焼け焦げたタウロスの傷を露わとする。
そこをさすり、タウロスはにやりと笑った。
「私にここまで手傷を負わせるとはな。表という限定条件化とはいえ、よくやったと褒めてやろう」
「それは、どうも……」
「はは、殺意のこもった礼だな。やはり妹を傷つけられては頭に来るか」
言葉に返答はせず、亮は両の拳を強く握りタウロスにボクシングスタイルで殴りかかった。
それをタウロスは足の動きだけで躱す。
「くっくっく、わかりやすい男だな、お前は。その愚直さ、嫌いではない!」
タウロスは亮の攻撃の隙を狙い、数発拳を放つ。
亮はそれを腕でガードして受けるが衝撃によるダメージはすさまじく、次第に彼の足をふらつかせていく。
「ぐっ、がっ……っ!」
足はふらつこうとも亮の闘志は消えず、強い瞳で打ち出し続ける拳はいまだ鋭さを失っていなかった。
「はっはっは! お前は、人間にしておくのが惜しい。我らのような者であったなら……なかなかの傑物になっていたと思うぞ?」
「誰が貴様らの様になど……っ!!」
「そうだな、我らのようにはならない方がいい……それが幸せという物」
「それは、どういう――」
「おしゃべりはここまでだ、此方も時間が有限なのでなッ!」
タウロスは即座に屈むと、足払いをかける。
とうに限界を超えていた亮の足は成す術もなく払われ、彼は地面に仰向けに倒れた。
起き上がろうとする亮の腹を踏みつけ、タウロスは彼を地面へ縫い留める。
右手を横に伸ばし来い、と一言いうと先程樹に没収され草むらに置かれていた機械式の大剣が彼女の手に独りでに飛来し戻った。
それを逆手に構えると亮の頭部に狙いをつける。
「こ、のぉぉ、俺は、まだ……ッ!」
「もういい。お前はよく戦った、このタウロス相手に手傷を負わせたのだ……誇って死ね」
「させるかよぉぉぉおーーーっ!」
突如、タウロスに斬りかかった獣人がいた。彼は
ビゾン・ヘッドロン
、彼もまた彼女を倒す為に集った一人である。
「新手か。獣人……そうか、それならば手ぬるいやり方では分が悪い」
彼を力任せに弾くと、タウロスは両手で大剣を構え直す。
呼吸が整えられ、先程までとは纏う雰囲気が違う。いうならば戦士から騎士の風格へと変わったというべきか。
「それがお前の本気か。いいぜ、真っ向からへし折ってやる! 闇のなんちゃら!!」
どすどすと走りながらダマスカスソードを力任せにビゾンは薙いだ。
びゅんっという風切り音を発しながら迫る刃をタウロスは大剣の刃で受け止めつつ、刃の上を滑らせ上方へと受け流す。
だが反撃を受ける前にビゾンはその場から飛びのき、タウロスの大剣は空を斬るだけにとどまった。
ふっと息を吐きながら一歩足を進め、攻撃の振り終わりのタウロスをビゾンの刺突が狙う。
大剣を盾代わりに刺突攻撃を紙一重で受け切り、刃と刃が擦れる音を耳元で聞きながらタウロスは笑った。
「ふふ、貴様……なかなかにやる!」
「おまえさんもな!」
二人はさらに数度打ち合ってから、お互いに跳び距離を取った。
剣を構え、何も言わず二人は見つめ合う。
沈黙が支配する中、先に口を開いたのはビゾンである。
「それだけの腕前がありながら……なんで悪いことなんかしてるんだ、おまえさん。もっと他にやれることだってあっただろう」
「そうだな、確かにやれることはあっただろう。だが私には剣としての生き方しか選べない。剣に善悪の審議など不要、それは主が決めることだ。私はただ、主に振るわれるのみ!」
「そうかい。だったらこれ以上の問答は……無意味だな」
二人はお互いに剣を構え直し、じりじりとにじり寄りながら間合いを計っていく。
ほぼ同時に踏み出した二人は再び剣閃を交え始めた。
両者一歩も引かないその光景はまるで剣で会話をしているかのようにも見える。
幾重にも重なるその剣閃が時に大地を削り、時に互いの体を掠めた。
「面白い、私にここまで追随するその動き、その剣技! それならばこれはどう受ける!! せやぁぁぁーーッ!!」」
タウロスが剣の柄にある小さなレバーを強く握ると彼女の剣速が目に見えて上がった。
本能的に察知したビゾンはダマスカスソードでその一撃を防御する。
だがこれまでとは比べ物にならない重いその一撃はビゾンのガードを砕き、彼を数メートルほど吹き飛ばした。
「はは、ずいぶんと重い、剣戟だな……目が追い付かねぇよ」
膝をつき、肩で息をしながらビゾンは右手で剣を地面に突き刺し自らを支える。その左手は左脇腹を押さえていた。じわりと赤色が滲む。
「よく言う。被害を最小限に抑える為、自ら吹っ飛んでおいて……喰えぬ男だな、お前は」
「それは……誉め言葉と受け取っておこうか。さて、まだ俺は……」
立ち上がろうとするビゾンの肩に手が置かれ、その動きは止められた。
それは
御剣 刀
であった。
「大丈夫だ、あとは任せてくれ。あいつの速度に俺なら追いつける」
「だが……俺は――」
「一人であそこまでやったんだ、安心して年長者は若いのに任せてくれよっ」
そう言って安心させるように笑うのは
風雲児 轟
である。彼の腕には深紅色の篭手『ホープ・ストライクC』、足には『ホープグリーブ』が装着されている。
彼は篭手をはめた拳を強く握った。
「みんなで協力すれば、俺達はアイツに勝てる、そうだろ」
「その通りだよぉ。大丈夫、みんなで挑んだら勝てるよぉ」
のんびり口調で話す少女――
壬生 由貴奈
はのんびりそうな表情で勝利すると宣言した。
「それじゃあ、いこうかぁ」
「ああ、いつでもいい」
「おうよっ! 任せとけッ!」
三人はお互いの顔を見ると駆けだす。
その姿を見ていたビゾンはにやりと笑った。
「あれが若さかねぇ……」
まず初めに攻撃動作に入ったのは由貴奈であった。
彼女は他の二人よりも早く歩みを止め、自身の弓『メテオ・フロー』を構える。
番えられる矢は複数の金属を縒り合わせた特殊矢である『クラップ・アロー」。
それは強度、貫通力は優れるが普通の矢よりも重く、普通の方法では真っ当に飛ばない矢であるが彼女にはそれを当てる力があった。
三種類のクッキーをさくさくと素早く租借しながら彼女はクラップ・アローを弦に番えて引く。メテオ・フローの両端に備えられた滑車がからからと音を鳴らし、弦が引き絞られていった。
タウロスの頭部を狙って放たれたクラップ・アローは棘だらけのボディを緩やかに回転させながらタウロスに真直ぐに飛んだ。
「いい狙いだ、だが弓矢など私の前では……無力!」
彼女の声に反応するようにバラバラになった鎧がまるで磁石の様にタウロスの体へと瞬時に装着されていく。
頭以外を完全に覆ったその鎧の重さを感じさせることのない俊敏な動きでタウロスは矢を薙ぎ払った。
「おっとぉ、あぶなぁーいっ」
由貴奈はタウロスの剣が触れる前に矢をろっこん能力で操作しぐいんっと弧を描いて上方へと急転換させる。
そしてそのまま垂直落下するようにタウロスの頭部を狙う。
だが直後タウロスの角が輝き小さな防御障壁の様なものを展開、クラップ・アローは障壁にぶつかり弾かれる。
「言っただろう、矢など……無意味だ――何だとっ!?」
その時タウロスが見た光景は自分目掛けて大量に降ってくるクラップ・アローの雨であった。
無数の矢が上空から所狭しと振ってくるのである。それらは彼女の張った障壁に阻まれるが、次の瞬間にはくるりと動きを変え、再びタウロス目掛けて飛来するのである。
「ぐぅっ! ろっこん能力というのは……やっかいな代物だな!!」
「あはは、そんなに褒めなくてもいいよぉー」
「褒めてはいないッ!」
防御の為に障壁を張り続けているタウロスはその場から動けない。ダメージこそないものの、足止めとしては十分すぎる効果であった。
矢の雨の中を駆け轟が身動きの取れないタウロスに接近する。
だがその接近に気が付いたタウロスは轟目掛けて咆哮を放った。地面を抉るほどの空気の砲弾ともいえる衝撃波が轟目掛けて真直ぐに進んだ。
轟は衝撃波を右へ体を倒して紙一重で回避すると右足で地面を蹴り、滑るような動きでタウロスに肉薄する。
振り被られた轟の拳がタウロスの鎧に重く打ち込まれた。
その衝撃は彼女の鎧を砕き、ばらばらに飛び散らせる。
「てぇぇぇりゃぁぁっ!!」
「ぐぅあッ!」
体をくの字に曲げ数歩後ずさったタウロスは大剣のトリガーを引き、その不可思議な機構を再び稼働させた。
目にも止まらぬ速さで振り抜かれた大剣が轟の鼻先を掠める。轟は咄嗟に身を引いて難を逃れたのである。
「いい拳だ、貴様のような相手と死合える事……嬉しく思うぞッ!」
神速の素早さで振り下ろされる大剣を腕を交差させ、轟はホープ・ストライクCで受け止める。ぎりぎりと金属の擦れる音が響くが、篭手は壊れる様子はどころかひびすら入らない。分厚く重ねられたヒヒイロカネの装甲が彼を助けたのであった。
「ほほう、この私の剣を受けて無事とは……その篭手、なかなかの物なのだな」
「おうよ……俺の自慢の篭手だからな……こういうことだってできるんだぜッ!」
交差させた腕を開くようにして大剣を弾くと轟は後方へ跳び、少し距離を取った。
「いっくよぉー、えーい!」
由貴奈が試験型魔術杖のスロットを炎にセットし、トリガーを引く。
向けられた魔術杖の先端に炎の球が発生し、それは瞬時に人の頭部ほどの大きさになると空に掲げられた轟の右腕に向かって放たれた。
火炎球は轟の右腕に装着された――ホープストライク・Cに直撃し、彼の右腕は紅蓮の炎を纏う。
轟はダマスカスソードの柄の帯を解くと拳を力強く握った。
ボロボロと崩れるダマスカスソードから淡い光が放出されそれは轟の右腕へと吸い込まれていく。
「よっしゃぁぁ! いくぜ、タウロスッッ! ストレイトォォ! スマッシャーリミットブレェェェイクゥッッ!!」
轟は跳躍し、空中から振り被った紅蓮の右ストレートを放つ。そのまま突撃体制となり全体重を乗せた拳がタウロスを襲った。
タウロスはそれを大剣を盾にして受けるが、大剣はその攻撃に耐えられず中心から折れてその刀身は空中をくるくると回転し、地面へと刺さった。
彼女の胸の中心に轟の拳が命中しその体は激しい炎に包まれた。
「ぐぅぅぅあああああああーーーーッ!!」
直後、激しい爆発が起こり轟はその爆炎の中から飛び出すようにして地面へと着地した。
「星幽塔の皆を脅かす奴らは、この俺が成敗する!」
決め台詞と共に決めポーズを取る轟の背後の煙の中から声が響いた。
「そうか……それが貴様の、闘う……理由か……はは、確かに響いたぞ……私にな」
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20人
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15人
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2017年07月31日
参加申し込みの期限
2017年08月07日 11時00分
アクション投稿の期限
2017年08月07日 11時00分
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