this frame prevents back forward cache
0
0
はじめての方へ
ヘルプ
ログイン
\ オーバータイム!/
種族
学年:職業
00月00日生 00歳
AAA000000
ホームトップ
おしらせ
新着通知
はじめての方へ
遊び方
世界設定
キャラクター一覧
キャラクター検索
キャラクター作成
らっポ
チケット
コミュニティトップ(検索)
コミュニティ一覧
公式コミュニティ一覧
公開トピック一覧
コミュニティ書き込み検索
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
イラストトップ
イラスト一覧
イラスト検索
イラストレーター一覧
イラストレーター検索
自作イラスト一覧
アイテム一覧(検索)
マイリスト一覧(検索)
寝子島(全景)
寝子島(地図)
寝子島(セカンドマップ)
寝子島高校
【星幽塔】ゼツボウノアステリズム ~開かれた扉~
<< もどる
1
…
2
3
4
5
6
つぎへ >>
そこは森の最奥。誰も踏み入ることない場所。
誰も入らぬその場所に静かに青白い色の魔法陣が描かれていた。
それは静かに明滅しその輝きを徐々に増している。
「これがあいつらが開こうとしているゲートって奴なのか」
「そうみたいです……闇のなんちゃらが開いているゲートにしてはその、禍々しくないなぁって思いましたが」
「確かに、禍々しさは感じないな。どちらかというと神聖なイメージか」
魔法陣を前にして観察するように
八神 修
は目を細める。
その傍らには
椿 美咲紀
が立っていた。
魔法陣は闇という要素はほぼなく、白く澄み渡っているように見える。
本当にこれが闇のアステリズムが用意したゲートなのだろうか。そう疑うほどに。
「だけど、場所は合ってるみたいだよ。アルティスから教えてもらった場所はここだもの」
そういって一歩魔法陣へ近づくのは
恵御納 夏朝
であった。
(もしも、この事象が……塔の頂上と関係あるのなら……僕は――)
もしかしたら自らのせいで何かとてつもないことが起きているのではないか、そういった不安は一度噴出すれば容赦なく当人を飲み込んでいく。
暗い泥に浸かった様な思考の遅れは更に思いを淀ませ、必要のない方向へと思考を加速していくのである。
その時、ぽんっと肩を軽く叩かれる。
はっとして振り向くとそこには
白石 妙子
が笑顔で立っていた。
「あんまり思いつめちゃだめですよ。大丈夫、ここにはみんないるんですからね」
(そうだ、白石さんの言う通り。ここには椿さんも……八神君もいるんだ)
夏朝は少し前のめりになっていた自身の気持ちを整えた。
気持ちを察してくれた妙子に感謝しつつ、夏朝は皆に先んじて魔法陣の中へ突入する事を申し出る。
「まず僕が行ってもいいかな、それとも八神君が先に?」
「いや、俺は後からにするよ。用意に準備もあるし少し時間がかかってしまうからな」
「うん、それなら先にいかせてもらうね。あ、それとこれを」
そういうと夏朝はその場の全員に猫型シールをぺたぺたと張り付けた。
そして目を閉じて念じるとシールが淡い光を放ち、それぞれ体が動きやすくなったように感じる。
「これで重量が軽くなって少しはあの中でも動きやすくなると思うんだ」
「わぁ……すごいんですね、恵御納さん。本当に体が軽いですっ」
その場で妙子がぴょんぴょんと飛び跳ねる度に、彼女の双球が揺れた。
その様子を何とも言えない顔で眺めていた夏朝は自身の胸に手を当てた。勿論、そこには妙子に匹敵するものなどはない。
(なんだろう……すごくもやもやする)
「よぉーし! 私もぴょんぴょんするのですよっ!」
「しなくていい。いいから用意をしてくれ」
「……はぁーい」
自らも跳ねようとした美咲紀を制止すると八神は魔法陣に対する準備をてきぱきと始めた。
制止された美咲紀は少々残念そうではあるがその準備を手伝う。
「よし、僕も……行かないと」
「お供します。一人よりも二人ですよっ」
「……ありがとう」
意を決した夏朝と妙子は魔法陣の前に立ち、目標物である魔法石を見つめた。
それは魔法陣の中心に設置されており、何重にも重なった光のベールで覆われ、若干見えづらくなっている。
おもむろに夏朝は手のひらをかざすと呪術の光を発動した。
見た目では魔法陣が放つ白い光が若干弱まったように感じる。
二人は顔を見合わせると小さく頷き、同時に魔法陣の中に踏み入った。
「いっ!? ぐぅぅぅあぁうあああ!!」
「あぅうう!? んぐぅぅいいううう!」
白い光に入った途端、二人の体を突如激痛が走り抜ける。
それはまるで全身の血管を針が通っているかのような耐えがたい激痛であった。
余りの感じたことない痛みに夏朝は悲鳴を上げて膝をついてしまう。
(目が、霞む……弱めて、この、威力……なの……!)
それでも気力を振り絞り、夏朝は自らのポケットから飴を取り出して口に含んだ。
それはサファリリさんこと、彼女の育てたサファイア・リリーから作られた透き通ったオレンジ色のドロップである。
通常の形と少し形状が違うサファイア・リリー――サファリリさんから作られたこの飴の効能は今だ未知数であった。
気合を込める意味も含めて飴を噛み砕いて咀嚼すると、体を巡る激痛が僅かではあるが緩和されたように感じた。
震える体を起こし、夏朝は白い魔法のベールを潜っていく。
一歩、また一歩と進む度に体を激痛が蝕んでいくが彼女は歯を食いしばって耐えた。
その時、数本の触手のような光が地面から出現し夏朝に襲い掛かった。
痛みに耐えることに精一杯で避けるような余裕はない夏朝は覚悟を決めるが……触手は夏朝に届かない。
「あはは、だ、大丈夫……ですか……?」
「そんな……なぜ……」
大きく見開かれた夏朝の瞳が捉えたのは腕をいっぱいに広げ、全ての触手を自らの体で受け止めた妙子の姿であった。
「私には、うぐっ! 魔法石を破壊する決定打は、ありま、せん……それなら他の人達の道を作ってあげたい……そう思ったんです、ああぁぁあ! 私はいいですから! 行って……ください、んああぁあっ!」
「……ッ!」
拳を強く握りながら夏朝は魔法石へと足を進めた。
「それで、いいんです、私も可能な限り……援護を……ぐっ!」
妙子は回復の光を夏朝に向かって発動させた。柔らかな光が彼女の胸を中心に放たれる。
すると触手は妙子の腕や足に絡み付いて大の字に空中で拘束、更に胸に触手数本が巻き付き締めあげた。
「あが、うぅぅあああ!」
魔法陣の痛みと体の各所を締め上げられる痛みとが重なって彼女を襲う。
「ですが、あああ! この程度で、負けてはいられません……回復を……恵御納さんにもっと……ひぎぃいいいっ!?」
回復を試みようとしたその時、どくんどくんと何かを触手達が胸から吸い上げ始める。
それは無理やり何かを吸い出されているような悪寒を伴う感覚で、ぞくぞくと体が震えた。
どうやら星の力が触手によって吸い上げられているようであった。
だが彼女は負けじと回復の力を維持し続ける。
「みんなも頑張っているんです! 私が、負ける、わけにはぁぁぁああんんっ! いぎぃぃあぃあああっ!」
力を吸い上げられる度、彼女の体はびくびくと痙攣し目が虚ろとなって荒い吐息が漏れた。
朦朧とする意識の中で彼女は回復の力を維持し続けた。
他ならぬ、仲間の為に。
ただひたすらに。
妙子からの支援を受け、夏朝はあと魔法石までベール一枚という所まで来ていた。
夏朝は痛みに震えながら右手にはめられた手甲の手首のギミックを稼働させ、戦輪を勢いよく射出するが戦輪はベールに阻まれその奥に到達することはできなかった。
何度も繰り返すが戦輪はベールを突破することができない。
「だめなの……それならッ!」
戦輪を戻すと夏朝は地面に戦輪を突き刺して固定し、ギミックを稼働させる。
射出の勢いを利用し、夏朝は最後のベールまで飛んだ。
ベールに自らの体を差し込むと、そのまま両手を広げてベールを遮断し隙間を作る。
「うぐっぅぅああああああああ!!」
最後のベールによる激痛は想像を絶するもので、気を少しでも抜けば一気に痛みで意識が飛んでしまいそうになるほどであった。
だが彼女はその痛みにも耐える。
必ず来る仲間を信じて。
「道は開けたッ! 一気にこの状況を終わらせるぞ!」
「はいなのですっ! えーいッ!」
八神は飛び上がると自らの星の力である騎士の光を発動させる。
光が収束し瞬く間にそれは小型の炎竜の姿を取った。
その上に跨り、彼は竜騎士の如く空へと舞い上がる。
美咲紀は白い翼を広げたような杖を振りかざすと、力を発動させた。蔦の様に巻き付く装飾部分に緑色の光が走る。
杖から風が発生し、八神の乗る炎竜の速度を更に加速させ彼を空高く運んだ。
それに気づいたのか、魔法陣から白い触手が数えきれないほど発生し彼を追う。
八神は炎竜を巧みに操作しそれらを躱すが回避行動に専念している為かなかなか突入タイミングを掴めない。
「ああシュー君! 風よ……もっと速く! 誰にも捕まらないほど速くッ!!」
そういうと美咲紀はダマスカスソードの紐を解く。すると杖が激しく輝き、炎竜が纏う風の密度が目に見えて向上した。
「これなら……行くぞ!」
風に乗り、炎竜と共に八神は急上昇する。
それを追いかける触手達は放射状に広がり、彼を包囲しようと広がっていった。
その時、八神はその場で炎竜を急ターンさせ、魔法陣の直上から急降下する。
広がった触手の隙間を縫うように抜け、彼は魔法陣へと迫った。
そんな彼を撃ち落とそうと触手が数十本発生し、彼目掛けて放たれたが八神は巧みな動きでそれらを翻りながら回避する。
八神はバレルロールよろしくくるくると回転しながら触手の攻撃を避ける。
だが目の前で無数に分裂した触手がついに彼を捉え、炎竜を触手で貫いて光の粒子へと還した。
間一髪の所で八神は炎竜から飛び降りて難を逃れる。
魔法石に向かって一直線に落下していく八神を美咲紀の風が守るように包んだ。
白い触手が風を破ろうとそのしなる体を打ち付ける度に力を発現したままの状態である美咲紀に荷重が掛かる。
どすん、どすんと打ち付けられるその衝撃に彼女は歯を食いしばって耐えた。
「今、気絶したらダメ……もっと、風を、厚く……ひろ、く……!」
そんな彼女をあざ笑うように無数に発生した触手が八神を守る風の盾を何度も殴りつけた。
ついに度重なる負荷によって限界が訪れ、風の盾が消失する。
八神は触手を空中でダマスカスソードを振り回して切断しながら降りていく。
回転斬りや振り下ろしで数本纏めて切断するが触手の発生は止むことがなく、紙一重で攻撃を避けてはいるものの彼の体には傷が蓄積していった。
空中で奮戦する八神を肩で息しながら美咲紀は見ると、拳を握りしめる。
「はぁ、はぁ……まだ、私は……できるのですっ!!」
懐から花を取り出すと、美咲紀はその場で舞い始めた。
「私が、シュー君の傷を治すのです。どんな傷を受けようとも、どんなにやられようとも大丈夫。だって私が治すから!!」
疲労でふらつく体に鞭を打ち、美咲紀は触手と戦い続ける八神へと自らのろっこんを発動する。
優しい光が溢れ出しそれは八神の体を包み込んだ。
次の瞬間、八神の傷がみるみるうちに塞がっていく。
「……これならまだ戦える! うおぉぉぉーーッ!」
触手を切り裂きながら彼は夏朝が開いているベールの隙間を抜け、魔法陣の中央部へと到達した八神は剣を構え直し突撃体制を取った。
全体重を乗せて落下する彼の剣が狙うのは魔法陣中央の魔法石である。
苦し紛れに触手が数本放たれ、彼の腕を貫くが八神は突撃を緩めない。
ついに剣の切っ先が魔法石に突き刺さり、激しい光を放ちながら魔法石が砕け散る。
直後、徐々に魔法陣は光を失い……ついには跡形もなく消え去った。
剣を杖代わりに立ち上がり、八神は息を吐く。
「ふぅ、なんとか……なったみたいだな」
視線を後方へ向けると、美咲紀が既に妙子と夏朝の手当てに動いている。
そこにタウロスやスコルピオスへ向かっていた仲間達も次々に駆けつけてきた。
「終わった、みたいだな……」
「ええ、あなた達のおかげでなんとかね」
アルティスがそう言いながら魔法陣の中央だった場所に向かって歩いていく。
その場に手を触れると、先程とは色の違う小さな黒い魔法陣がその場に現れた。
「私はもう行かないと。ありがとう……あなた達の事は忘れないわ」
背中を向けたアルティスの手を美咲紀が握った。
「そのまま行くつもりじゃないですよね? まさかこれであとは自分でやるとか……思ってませんか?」
「…………」
無言のままアルティスは答えない。
美咲紀は手を握る力を少しだけ強めた。
「だめです。あんな相手に、一人でなんて……私達なら、あなたの力になれる……今後も一緒に……戦えるですっ」
「でも……この戦いは、あなた達には本来関係は無くて……私が巻き込んで――」
「関係なくはないさ」
「え?」
そういって美咲紀の手の上から彼女の手を握ったのは御剣であった。
「奴らは強い。それに……俺達の事も知っている。勿論、寝子島の事も。それなら、ただ黙っているわけにはいかない」
「ああ、御剣の言う通りだ。此方が知られている以上、無関係を貫くことはできないだろうな。それなら共に打って出た方がいい」
八神にも手を掴まれ、そう言われたアルティスは困惑したような表情を浮かべた。
「それでも……あいつらは闇のアステリズム、決して弱い相手ではないのよ。これ以上踏み入れば、無事ではきっと済まなくなる……」
「悪いな、そういう相手とは切っても切れない縁なんだよ。ヒーローって奴はな!」
轟の言葉を聞き、静かに目を閉じるとアルティスは笑う。
「どうしようもない人達ね。わかった、今後もあなた達を頼りにさせてもらうわ。これからもよろしくね、みんな」
その言葉に一同は快く答えた。
こうして星幽塔第一階層への闇のアステリズムなる謎の人物達の侵攻は防がれ、アルティスによって森に新たなゲートが設置された。
そのゲートは星幽塔地下一層にあるアルティスの住む町『アルタール』への転移陣であった。
新たな戦いの気配を感じながら、彼らはそれぞれの場所に帰る。
ひと時、その刃を休める為に。
<< もどる
1
…
2
3
4
5
6
つぎへ >>
このページにイラストを設定する
シナリオ
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
シナリオご利用ガイド
グループ参加ご利用ガイド
シナリオタイプのご案内
【星幽塔】ゼツボウノアステリズム ~開かれた扉~
シナリオガイド
リアクション
参加キャラクター一覧
コメントページ
ダイアリー一覧
シナリオデータ
担当ゲームマスター
ウケッキ
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
冒険
SF・ファンタジー
バトル
定員
20人
参加キャラクター数
15人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2017年07月31日
参加申し込みの期限
2017年08月07日 11時00分
アクション投稿の期限
2017年08月07日 11時00分
参加キャラクター一覧
もっと!