【星幽塔】ゼツボウノアステリズム　～開かれた扉～｜リアクション

【星幽塔】ゼツボウノアステリズム　～開かれた扉～

そこは暗き場所だった。
祭壇のような物の周りには重厚な柱が鎮座し、天井は高い。
その中央に誰かが座っており、そこに至るまでの道は青白い炎によって照らされている。
顔がよく見えないローブの人物が玉座に座りながら血の様に赤いワインを口へと運んで飲み干した。
「ふむ、良い見世物であったぞ。スコルピオス、タウロスよ」
彼の目の前にて跪くのはタウロスとスコルピオスであった。
スコルピオスは顔を上げ、叫ぶ。
「あのまま俺に戦わせてくれれば、あんな人間どもなんぞ、すぐに！！」
「口を慎め、スコルピオス」
立ち上がっていきりたつスコルピオスに冷めたい声色で言葉を投げるのは玉座に座る人物の隣に立つローブの人物であった。
その人物もまた、その姿はローブに隠れ確認することはできない。
「だがよ、お前だってそう思――が、ぐ……あ……」
突如、スコルピオスの体が空中に浮くと苦しそうに首を抑えて呻く。
逃れようと足をじたばたさせるがそれは徒労に終わる。
「聞こえなかったか、口を慎めといったのだ」
「そこまでにしておけ、サジタリウス。スコルピオスも悪気があったのではないだろう。それならばその意気は次回以降にいかしてもらおうではないか」
「はっ。主がそう言うのであれば」
ふっと不可視の力から解放されたスコルピオスは地面へと落ちた。
肩で息をしながらもスコルピオスは再び跪いた。
空のワイングラスを眺めながら玉座の人物は不敵に笑う。
「ふっふっふ、実に面白い。星の力とろっこん……星幽塔と寝子島……我らが野望を彩るには丁度いい相手だ。精々失望させてくれるなよ、来訪者達よ」
玉座の人物の不敵に笑いが辺りに木霊していった。

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あとがき

担当マスター：ウケッキ
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この度は遅れまして申し訳ありませんでした。
ウケッキです。

地下からの刺客、そして現れるローブの人物達『闇のアステリズム』といろいろと詰め込み過ぎてしまった気もします。
ここから動くシリーズはまだ見ぬ星幽塔の地下へと潜っていくことになります。
そこで待つのは一体どんな敵でしょうか。
それともまだ見ぬ仲間でしょうか。
全ては進まねばわかりません。
それでは次回でまたお会いしましょう！

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