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授業風景 〜1年9組と10組の女子の場合〜
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chapter.6 異変アリ
跳び箱を選び、励んでいる生徒たちは他にもいた。
柔軟で充分に体をほぐしたシダや毬藻仔、といきたちである。
中でもといきは自身の軽さも手伝ってか、その跳躍力は女子生徒の中でも比較的高い方であった。
「よーし、調子に乗ってもう一段上げちゃおうかにゃ」
上機嫌で跳び箱のセッティングをするといき。が、その口ぶりとは裏腹に、彼女の目は注意深く辺りを窺っていた。
彼女の頭に浮かんでいたのは、柔軟の時に月乃から聞いた言葉。
——妙な気配がする。
思い過ごしかもしれない。妙な気配が覗きとは限らない。そう思ってはいても疑念は拭いきれず、こうして授業中も気配を探っていたのだ。もちろん、前提として自分自身、体育の授業をそこそこに楽しみつつも。
そんなといきの横では、柔軟の時同様、シダと毬藻仔が仲良く列に並んで跳び箱に挑んでいた。
「もこもこ 股さけてないか 絆創膏いるか?」
「も、もうそれはいいってば! 恥ずかしいからあんまり言わないでっ」
顔を赤らめながらシダの言葉に反応する毬藻仔。シダはそんな彼女の心境を分かっているのかいないのか、時折毬藻仔の股間を気にかけながら跳び箱を跳んでいた。
そして何度目かの出番の時、その異変は起こった。
今現在、この体育館には跳び箱が四つセッティングされている。
内ふたつは侑やひびきが使っていた、上級者向けのライン。内ひとつは、といきや月乃が使っていた中級者向けのライン。
残るひとつが、最も低く設定された、初心者向けのラインである。
普通ならば逆の割合になるところかもしれないが、そのあたりはさすが体育科というべきだろう。
そしてこの初心者向けラインだけは、スタート時から段数が変更されることなく、初期配置のままとなっていた。
さてここで、確認しておきたいことがある。
憶えているだろうか。授業が始まる前、ふらふらと体育館に入ってきてはなぜか跳び箱の中を寝床にしてしまった少年のことを。
そう、天才のことだ。
彼が入っていたのは幸運にも、その初心者向けラインに置かれた跳び箱だったためこれまで見つかることなく、この場に居続けていたのだ。
さらに幸運なことに、授業が始まると天才は目を覚ましてしまい、その瞳は眼前で跳ぶ女子たちの新鮮な太ももを余すことなく捉えていた。もっとも、女子からしたら不運以外の何者でもないが。
「あれ……ここ、跳び箱の中? どうして……ってなんか授業始まってない!?」
それが、天才が目を覚ました時の第一声だった。
つまり彼は、純粋に寝ぼけてここに入ってしまったということらしい。眠たそうにしていたことから考えると、徹夜でもしていたんだろう。遅刻を防ぐため早めに学校に来たはいいが、寝ぼけてここで寝てしまったと推測できる。
目覚めた当初こそ「これ、見つかったら確実に変態扱いされる……」と震えていたものの、彼の視界に映るまばゆいふとももダイヤモンドたちが、すべての不安を消し去った。
「僕ついてるなぁー、普段こんなアングルから拝めないもんなぁ〜ぐふふ」
そして今ではすっかり、こんなことをのたまう始末である。
しかし幸運は永遠に続かないのが、世の常というものなのだ。
「真央ちゃんもこっちに入れてほしいのだ! 大丈夫なのだ?」
毬藻仔が初心者向けの跳び箱を跳ぼうとした時、真央からそんな声がかかった。
「あれ、真央さん? さっき十段くらいをひょいって跳んでなかった……?」
「そうなのだ! 真央ちゃん、高いのは猫飯前……じゃなかった、朝飯前なのだ! だから次は、アクロバティックなヤツに挑むのだ!」
さすがに難易度の高い技をいきなり最高レベルの段数で挑むのは危険と有紀に指摘され、徐々にレベルアップを図ることになったらしい。
「というわけで、早速跳ぶのだー!」
ナチュラルに毬藻仔の順番を抜かし、ダッシュする真央。彼女のイメージは、先ほど侑が見せた、跳馬のような空中技。
しかし、偶然にも解けていた靴紐を真央は踏切板直前で引っかけてしまい、体ごと派手に跳び箱へと突っ込んでしまった。
「にぎゃっ!?」
「う、わー……痛そうだね……」
「シダ 絆創膏 持ってるぞ」
毬藻仔とシダが慌てて駆け寄る。幸い当たり所が良かったのか、真央に怪我はなかった。が。
「んっ!?」
「チョーイ オーイ」
毬藻仔とシダが、同時に声をあげた。彼女たちが見たのは、跳び箱の中で体育座りをしている天才だったのだ。
「あ……」
彼女たちと目が合い、声にならない声が出る天才。この状況で彼の覗きを疑わない者はいないだろう。案の定、シダは早速天才に敵意を向けた。
「のぞきか? のぞきダメだ 悪者だ 悪者は蹴っていいな」
「いや違うんだよ、これにはわけが……って痛い! 痛いし、蹴るの早い!」
一切の返答を待たず蹴りを入れたシダに、天才が涙目になる。
「シ、シダさんちょっと待って、一応言い分も聞いてあげたら……」
「えー、どうせ言い訳出てくるだけじゃない?」
仲裁に入ろうとした毬藻仔の言葉を制したのは、といきだった。「妙な気配」の正体、ここに見たりと言わんばかりのオーラを放っている。
「何組?」
「え?」
「いーから。何組?」
「に、2組だけど……」
といきの威圧感に気圧され、正直に答える天才。するとといきは、無慈悲なセリフを口にした。
「てことは、担任は桐島先生かー。これは後で報告しとかないとにゃ」
「ちょっ、止めてよ! お願いだよ! 僕、本当に間違ってここに入っちゃっただけなんだってば!」
天才は、どうにか無実の罪であることを訴えようとする。
するとそこに、騒ぎを聞きつけた有紀がやってきた。
「どうした……って男子生徒!? なんでここに!?」
有紀に理由を聞かれると、天才はありのままを話した。徹夜のこと、前乗りで学校に来たこと、寝ぼけてここに入ってしまったこと、気がついたら授業が始まっていて出てこれなかったこと……ふとももがダイヤモンドだったこと。
最後のひとつで完全に女子たちからは白い目を浴びせられたが、その雰囲気からは彼の言葉が本当なのだろうと判断する女子もいた。
とはいえやはり覗いたという事実を許せない女子も当然おり、彼女たちは軽い学級裁判を始めた。
「高野先生、許しちゃダメだよねー」
といきがそう主張すると、同じく有罪派であった
郡 トモエ
も近づいてきて、それに同調した。
「やっぱりねー! なーんか誰かに見られてるなって思ってたんだ。これが覗き犯? 覗きの現行犯ってヤツ?」
ずずい、と詰め寄るトモエ。
既にその頭の中では、この男子生徒をどうやってどっちめるかシミュレートまで立てている。
悪寒を覚えた天才がさらに震えだした。
一方で、美嘉はそこまで天才を罰しようとはしていなかった。
「うーん、美嘉はしょうがないと思うんだよね。だってほら、美嘉、超スーパーウルトラハイパーエクストリームグレートプレミアム可愛いから!」
一瞬、美嘉にも白い目が注がれる。
「いや、ていうか僕跳び箱の方しか見えてなかったから、そっちの方はそんなに……」
「え、ちょっと何ー? せっかく美嘉が優しくしてあげてるのにー!」
収拾がつかなくなりそうな展開になってきたのを察した有紀が、ここで意見をまとめた。
「よし、とりあえずみんな聞いてくれ。聞いてる限り、どうも故意犯ではないみたいだ。けどだからといって、何もなしってのも甘いかなと思う。そこで、だ」
有紀はニカッと笑うと、今まで天才が潜んでいた跳び箱を指さした。
「授業が終わった後、この器具類を片付けてもらおうか。今回はそれでチャラといこうじゃないか」
「あ、ありがとうございますっ!」
どうも苦手意識のある桐島先生に報告されないだけ、充分温かい措置だと天才は思った。
何人かの女子生徒はそれでもまだ不満そうな表情を浮かべていたが、天才の跳び箱潜伏事件はこうして一応の解決を見せたのだった。
「あ、そうなのだ有紀ちゃんセンセー」
「ん? どうした後木」
一件落着したところで、ある意味天才を発見した立役者、真央が話しかける。
「真央ちゃん、跳び箱で失敗して体力の無さを痛感したのだ。まだまだ体力作りが必要なのだ。だから校外マラソンに行ってき……」
「まだ諦めてなかったのか!?」
真央の執念に、思わず声が裏返る有紀だった。
そんなこんなで多少のトラブルはあったものの、これでまた平和に体育を続けられる……そう思っていた女子たちだったが、この騒動はまだ序の口に過ぎなかった。
そう、例の破廉恥破廉恥なんたらという団体の面々がこの体育館にはうごめいていたのだ。
つまり、「妙な気配」は未だ途絶えてはいないということである。
◇
体育館の入り口付近。
ここに、ひとりの男が立っていた。今起こった一部始終を見届け、肝を冷やした彼の名は
宗愛・マジカ・ベントス
。
先に名前が挙がった破廉恥団体とはまた別に、破廉恥なことを企んでいた人物だった。
「あ、危ないでござるな……一歩間違えば、我輩もああなってしまうということでござるか」
これから遂行しようとしている作戦を思い浮かべ、ごくりと唾を飲み込む。
汗ばんだ彼の手は、何やら卑猥な動きを見せていた。ひとつ言えるのは、彼が思い浮かべているのはきっとろくでもないことなのだろうということだ。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
萩栄一
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
日常
学校生活
スポーツ
定員
30人
参加キャラクター数
30人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2013年05月28日
参加申し込みの期限
2013年06月04日 11時00分
アクション投稿の期限
2013年06月04日 11時00分
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